ハイスクールD×D 異界黙示録の機晶神
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第二章:戦闘校舎のフェニックス/主武装のウルトガ・メイス
Change1:緋色の女神と不死鳥の来訪~Awakening true intention~
俺は今自分の中にあるシステムにいる。新たに目覚めた俺の機体をこれから調べるからだ。あるのは黒い空間に緋色の電子回路の流動が光っている風景、今の俺が使っている機体…確か正式な名前が……
第三形式:参核機構の緋晶機人だったな。実はこの現象は前の世界で二度起きているが、あの二つは周りの協力で得た機体で、今回はまったく俺にもわからない形で発現している。
話がずれたが。そしてもうひとつこのシステムにあるものがある。緋晶機人と対立している形で女性をかたどった、それぞれ色が違う像が横一列に立っていた。緋晶機人と対立しているのは緋色で三つ編みのツインテール、機械的なデザインの刀を構えた女性の像だ。ほかにも武器のような像があるが今俺が見ている以外の像以外の目の前には、なにもなかった。なので今はこの緋晶機人の目の舞に立っている緋色の像を見ることにした。
「それにしても、この色が違う像とこの緋晶機人に一体、何の関係性があるんだ…?」
俺は一言つぶやきながら。緋色の像とこの緋晶機人を交互に観察していると急に緋色の像が光りだした。
「!!??……いったい何なんだ!?」
俺は警戒しながら構える。しかしさらに予想外な現象が起きる。
『あら、そんなにに警戒しなくていいわよ?』
光の奥から大人びた女性の声が聞こえる。そして光が止むとそこには黒い露出が少し多めの水着で緋色の光のラインが入ったような服装に先ほどの緋色の像と同じ髪型で緋色の髪をした女性がそこに立っていた。
「お、お前は……」
『だからそんなに警戒しないで欲しいわね。あなたこちらに敵意が無いのはわかっているでしょ?私が何者か全部話すから、警戒を解いて頂戴。』
どうやら敵意はなそうだな、それにここは俺の”システムの中枢”だ。攻撃行動をしてこない限り安全と見て問題ないだろう。
俺は警戒を解き改めた目の前の存在…緋色の女性に質問した。
「お前はいったい何者なんだ?」
『警戒をといてくれたわねありがとう。』
緋色の女性は一拍空けて話した。
『私は“電脳女神の標緋 色 の 女 神”よ。私に役目は今あなたが発現したあの緋晶機人の制御サポートをしているわ。』
“電脳女神の標“確かあの時これと同じ単語が表示に出ていたな。しかも、緋晶機人の制御サポート……今まではそんなシステムは存在しなかったが、いったいどうなっているんだ?
『どうやら半分理解できていないようね、なら説明するわ。あなたが使っていた今までの機体はどんなシステムかは私にはわからないけれど、これ以前の機体は、あなた単体でも制御できるように調整されていたの。でも今回の機体はそうもいかなくてね。あなたが使っていたものよりも基本性能やシステムが大きく向上した分、あなただけでの単体制御では、現在の機体…略称して緋晶機人の性能を完全に扱うのは難しくなってしまったの。だから私やまだ眠っているほかの子達がシステムとして組み込まれ、この機体の性能を完全に引き出すことになっているのよ。』
なるほど確かに今までの装備は使いやすかったが、緋晶機人はまだ解禁されたいなことや武装システムなどがある。これらを俺一人で受け持つのが厳しいと”判断”されたのか。
いったい俺の体の基礎とシステムを”作ったやつ”に会ってみたいな。
『どうやら理解できたようね。ならこれからよろしくね。え~と……』
「俺のシステムにいるのに俺の名前がわからないのか?」
『ごめんなさいね、私は必要最低限の情報しかもっていないの。』
まったく本当に俺の体はどうなっているんだか……まあ、相手が名乗ったからこちらも名乗ろうか。
「神無月進だ。気軽にシン手呼んでくれ。」
『わかったわシン。私のことはそのままスカーレット・ハートと呼んで頂戴。』
「ああ、これから長くなるがよろしくな。スカーレット・ハート。』
こうして俺の中に新しい仲間ができた。
――――――――――――
翌朝、俺は朝食を二人分作ったいた。まその理由は……
「マスター!ご飯まだなの?」
「もう少しでできるから待ってろ。」
使い魔習得のときに龍王ティアマットから、預けられた俺に類似した力を持つ少女テュールの朝ごはんを作っていた。実はあの日俺たちが帰ろうとしたら彼女もついてきてしまい。その場の成り行きとテュール本人の志願もあって、俺の家に住むことになった。まあ俺一人だとこの家は広すぎるし住人が増えたぐらいで問題はない。
「できたぞ。」
「やった!マスターの料理はおいしいからね!」
こうして今はこの家での食事がにぎやかになった。しかし何で俺のことをテュールは”マスター”と呼んでいるのかわからないな。とりあえず聞いてみるか。
「それにしても何で俺をマスターと呼ぶんだ?」
「ん?なんでって、私よりマスターは強いんだよ。それにマスターをマスターて、呼んだほうが私的にしっくりくるんだよね~。」
「そうゆうものなのか?」
「そうゆうことなの。」
俺の呼び方は、おかしいの以外は大丈夫だからいいか。軽い談笑をした後、俺は自宅の留守をテュールに任せ学園に登校した。
――――――――――――
放課後、俺は校舎裏にあるあまり知られていないベンチに腰をかけて休んでいる。すぐに部室に行ってもいいがたまには学園で一人でゆっくりしたいときもあるからな。
『あなたは不思議ね。』
すると先日話せるようになったスカーレット・ハートが話しかけてきた。
「おまえ今の状態でも俺と話せるのかよ。」
『そうよ。プログラムとして本格起動した私は、あなたが普通にしていても会話ぐらいはできるわ。』
こんな体験したことないから、いろいろと大変になりそうだな。
『そうゆうことだから、それと話は変わるけどあなたに報告があるわ。』
「何だ?」
『現在、緋晶機人のシステムが今まで空欄になっていた武装が今構築されているわ。』
ああ、確か第一起動のときに見た表示に一部空欄があったな。確か……
Equipment:バリアブル・バルカン
ハンド・レイ
フォルド・シックル
ジー・エッジ
???
???
???
???
???
???
そうだった武装の欄が六つ空白の状態だったな。そゆうことは近い日この六つの武装ができることになるのか。
『そうゆうことになるわね。構築が完了したらこちらから連絡するわ。』
「ああ、わかった。」
まあ、この情報はうれしいな。武力があればみんなを守れるからな。それよりも最近気になることがひとつあるんだよな。
『もしかしてあなたのところの部活の部長さん?』
「ああ、」
最近、リアス部長は時々上の空の状態だったり、反しかけても一度では返事が返ってこない状態だった。しかも表情を見てみると何か思いつめているように見える…今度聞いてみるか。
『ま、それはいいとしてそろそろ部活に行ったほうが印じゃないかしら。あとこの学園内に強大なエネルギー反応・・・いや魔力反応があるから警戒しておきなさい。』
「大丈夫だ、とっくに気づいているしかも旧校舎あたりに反応がある時点でおそらくリアス部長関係か、それとも俺を調べにきた悪魔サイドの監視員だろうな。」
『まあ、おそらく前者でしょうね。』
「まあ、とりあえずいってみればわかることだ。」
俺はベンチから立ちそのまま部室がる旧校舎のほうに向かった。
――――――――――――
「ん?木場にイッセー、アーシアじゃないか、何反していたんだ?」
「おや、シン君。」
「お、シンじゃねぇか。」
「こんにちは、シンさん。」
旧校舎の入り口で木場、イッセー、アーシアの三人組と合流した。しかも俺と会うまで何か三人で会話していたようだな。
「ああ、最近部長の様子がおかしいんだ、シンも気づいているだろう?」
「ああ、確かに最近リアス部長の様子は変だと思っているが…木場、確かこの中でリアス部長と付き合いが長いのはお前だから何か知っているか?」
「うーん、僕は部長から聞かせれてもいないしわからないな。でも、朱乃さんなら何か知ってるんじゃないかな?女王で部直の懐刀だからね。」
木場でも判らないとなると、小猫もおそらくわかっていないみたいだな。まあ木場の言うとおりリアス部長と中が一番いい朱乃さんに聞いてみるのが一番だろうな。だが部長の伽かなしに聞くのもな……。
まあ、それは後々考えるとして、先ほど感じた魔力反応が部室の中から出ている。もしかしたらリアス部長の様子の変化と関係がありそうだな。
「・・・まさか僕がここまで来て初めて気配に気付くなんて・・・」
ようやく木場は俺が感じている魔力に気づいたようだな。まあ、当然の如くイッセーとアーシアはわからない表情をしているが……。
「とりあえず入って確かめるか…。」
「もしかしてシン君は最初から気づいていたのかい?」
「これぐらい強い魔力をもっている存在なら嫌でも気づく。とにかく入ろう。」
俺は木場の問いに答えると部室の扉を開ける。
部室にいたのは、不機嫌な表情を浮かべているリアス部長と、笑っていながらも静かな雰囲気を漂わせている朱乃さん、ソファーに座っている小猫、そして部長の前に立つ銀髪のメイドのような格好をした人がいた。
これらの状況を考察鶴とリアス部長の異変に完全に寒冷性があると見て間違いはないだろう。それにリアス部長の目の前にいる銀髪のメイドの格好をした女性…強大な魔力反応はこのメイドと見て間違いないだろうな。
実力は、おそらく今の俺よりも数百倍はあると見て間違いないだろう。
『あなたの考えている通りね。戦闘技術はともかく潜在力が桁違いにおかしいわ。』
確かにこの中でも一番魔力が強い部長でも天と地の差…いやそれ以上にかけ離れている。しかもおそらく何度も戦場を経験している目をしている。
「全員そろったようね。・・・でも部活を始める前に少し話があるの。」
「お嬢様、私がお話しましょうか?」
部長はメイドの申し出を断ると、席を立って何かを言おうとした。
「実はねーー」
部長が口を開いた瞬間、部室の床に描かれた魔法陣が光りだす。それと同時に魔方陣を中心に炎が舞い上がり魔方陣の紋様が変わっていく。
これはリアス部長が使っている魔方陣ではないな。しかもこの紋様…リアス部長から借りた悪魔についての書物に記されていた気がする。確か……
「・・・フェニックス」
木場がつぶやいた。そうだった、あれは確か元七十二柱の貴族悪魔、フェニックスの紋様だ。
そこに現れたのは、金髪で悪意スーツを着崩したホストのような格好をした男性が居た。そしてその男は、リアス部長を見るなり……
「愛しのリアス会いに来たぜ」
この男性いきなり目の前の女性をまるで恋人扱いとは…
「おい、あんた誰だよ?」
「おいおい、リアス、下僕の教育がなってないじゃないか?まさか、この俺を知らないとは・・・ちょっと待て、何でここに人間風情がいるんだ?」
「彼はこの部の部員よ、それにあなたのことはみんなに教える必要なんてないもの。」
「へー、まあ、別に人間がいても構わないさ。目障りだがな」
部長はそうキッパリと断言した。それにしてもこいつは俺に喧嘩を売っているのか知らんが、やけに人間を見下す発言があるな。
「お嬢様、こちらの男性は?」
「彼は、神無月進よ。あなたにも以前話したことがあるでしょう?」
「そうですか、彼が………。」
すると銀髪のメイドがこちらに視線を向けてきた。どうやら観察…いや警戒されているな。そして、銀髪のメイドは俺たちの前に来ていた。
「神無月進様、兵藤一誠様。」
「はい、なんでしょう?」
「は、はい」
「私はグレモリー家のメイド長をしております、グレイフィアと申します。それと、この方はライザー・フェニックス様。純潔の上級悪魔であり、古い家柄を持つフェニックス家のご三男であらせられます。」
グレイフィアさんは一拍あけて話を続ける。
「グレモリー家次期当主・・・つまり、リアスお嬢様の婚約者であらせられます」
………なるほどリアス部長の異変はこれが原因か…。俺は今の発言ですべての謎を理解した。
「えええええええええええええええええええっっ!!!」
どうやらイッセーには衝撃的な発言だったらしいな。
――――――――――――
「リアスの女王が入れたお茶はうまいな」
「痛み入りますわ。」
朱乃さんは笑顔で返すが、目や雰囲気で完全に嫌悪しているのが判る。
そして部長の隣に座るライザーはまるで自分の所有物のように、リアス部長の肩を抱いたり、太ももや紅の髪を触っている。
確かこいつは、純潔の上級悪魔であり、古い家柄を持つフェニックス家の御三男、ライザー・フェニックスだったよな。しかも悪魔の世界では純潔の上級悪魔は貴族のような爵位だと聞いたが…俺はもともと貴族とゆう人種は好きではないし、嫌悪している。だが貴族は高潔で気高くいるものだと聞いたが、このライザーといったか、こいつの行動は明らかに気品のかけらもない、ゆうなれば下品だ。
『あなたの比喩の通りね。貴族として…いえ男性として彼はどうかと思うわ。もしもあの部長さんが私なら即、斬り倒しているでしょうね。』
どうやら俺のシステムにいる女神様も、ライザーに嫌悪感丸出しのようだ。正直同じ男して、俺もあの行動はどうにかしている。
「いい加減にして頂戴!ライザー。私は何度もあなたに言ったはずよ!私はあなたと結婚なんてしないし、したくもない!婿ぐらい自分で選ぶ権利はあるわ!」
部長はライザーを手を払いソファーから立ち上がりライザーを鋭く睨む。だがライザー本人は表情を変えないまま話し始める。
「しかしな、リアス、君は知っているはずだよ?先の戦争で純血悪魔である72柱の大半が断絶していること位は。戦争を一時的に終わっている今も、神と堕天使陣営とも拮抗状態なのは君にもわかるはずだ、だからこそ純血な悪魔を減らさぬよう、俺の父や君の父、君の兄上サーゼクス様の総意なんだ。それに君のお家事情はそんなことを言えるほど、余裕ではないことは君自身自覚しているはずだよ?」
「ええ、でもライザー、私は私がいいと思ったものと結婚する。古い家柄の悪魔にだってそれぐらいの権利はあるわ。」
ライザーにリアス部長はハッキリ言った、するとライザーは部長の目の前に立って睨み付けると舌打ちをする。
「・・・俺もなリアス。フェニックス家の看板背負った悪魔なんだよ。この名前に泥をかけられるわけにもいかないんだ。こんな狭くてボロい人間風情が多くいる人間界の建物なんかに本来なら来たくなかったしな。それに俺は人間界があまり好きじゃない。この世界の炎と風は汚い。炎と風を司る悪魔としては耐え難いんでね!」
その言葉と同時にライザーの周囲を炎が駆け巡り、火の粉が部室を舞い始める。
「俺は君の下僕を全部燃やし尽くしてでも君を冥界に連れ帰………」
―――パァンッ!!
俺はライザーが炎を拡大する前にやつの足元に拳銃でやつの足元に撃ち、そのままライザーに銃口を向ける。
「いくら貴族といえどもこれ以上騒ぐのも大概にしろ。それにみんなが大切にしている部室が燃えて火事にでもなったらどうするんだ?」
「人間風情が、この俺を知っていての狼藉か。」
「ああ、知っているとも。攻撃され傷を受けても即効で傷を再生できる特色を持ったフェニックス家の悪魔だろう?だがな悪魔でない俺が知ったことではない。後ひとつ忠告しておこう。」
俺は構えていた拳銃を戻し。緋晶機人に変形し全身から緋色のエネルギーを放出させる。
『俺の仲間に手を出し、殺すというなら俺は貴様を死ぬまで殺し続ける。そして相手と自分の戦力差を見てから言葉を選べ……温室育ちの鳥貴族が。』
「人間ごときが、生意気なんだよ!!!」
ライザーもまとっていた炎を勢いよく放出する。
俺も腰に装備されている、ジー・エッジを抜刀し構える。だが、それとは別の魔力の放出があった。
「おやめください神無月進様、ライザー・フェニックス様。」
どうやら、グレイフィアとゆうメイド長から出ているな。しかも感知していたとおり強大すぎる魔力の量と質だな。だが俺には関係ない。
「私は魔王サーゼクス様の命により、ここにいますが故、ことを荒げるようであれば私は一切の遠慮をせずあなた方を粛清します。」
「……冥界至上、最強の女王と称されたあなたに言われたら、俺でも怖いな。」
『残念だがそれは魔王の命令だ、悪魔でない俺には一切関係のないことだ。だから俺は矛を収める気はさらさらない。それとも俺が矛を収める納得のいく説明があんたができるか?』
俺はジー・エッジの刃を銀髪のメイドに向け言い放つ。
「実際、グレモリー家とフェニックス家の本人たちの意見の違いは予想していました。ですのでもしこの話し合いで解決しなかった場合、最終手段として、『レーティング・ゲーム』での勝負で解決してはどうでしょうか?」
『レーティング・ゲーム』……以前読んだ悪魔関係の書物で上級悪魔が自分の下僕とともに戦うゲームだったはず。だが本来なら成人した悪魔でしか行われるはずがないゲームのはずだが……。
「いいのか?俺は構わないが、ただ、俺はすでに成熟している上に公式のゲームも何度かやっている。後俺は接待戦闘以外で敗北は一切ない。それでもやるのか、リアス?」
「ええ、やるわライザー、あなたを消し飛ばしてあ……」
『おい、そこのメイド長……』
俺はリアス部長が了承する前に低く大きな声でその場を黙らせた。
「何でしょうか神無月進様?何か不満な点でも。」
『不満どころか、明らかに解決方法がおかしい。何だ、そもそもレーティングゲームはそもそも成熟した上級悪魔画やる狭義みたいなものだろう。だがリアス部長は悪魔として成熟しきっていない、それにレーティング・ゲームを一度も行っていないリアス部長に対して、相手はレーティング・ゲームを何度もやっていてなおかつ、勝ち星だらけの相手。明らかにライザー側が優位すぎる条件過ぎる。これを不満と言わず方がおかしいぞ。しうかもこの解決方法明らかにリアス部長とあの鳥貴族を結婚させるためゲームにしか見えない、これを不満といって何が悪い』
「ですが、これしか解決方法は無いのです。神無月進様。」
『ですが…ではない。これ以上納得のいく方法がない場合、あんたの妨害があっても目の前のライザーを俺は再生しようが死ぬまで殺…「シン!」…リアス部長。』
俺が実力行使に移行しようとした時にリアス部長が言葉で俺を静止する。
「シン、あなたの気持ちは判るわ。でもこれはこの状況を唯一解決できる方法なの。だからこの申し出受けさせて頂戴。それに私には可愛くて頼もしい下僕もいるわ。」
……リアス部長は知っていてあの勝負を受けるつもりか。俺としてはリアス部長にはあまり不確定要素なしで解決してほしかったが……だが実際俺が悪魔の事柄に口を出せる立場でもないしな。
『判りました、リアス部長がそうおっしゃるなら、俺はもう口を挟みません。』
俺はジー・エッジを下ろし、戦闘体制を解く。
「いいだろう、そちらが勝てばそちらの要望をすべて飲もう。俺が勝てばリアスは在籍している学園を即退学してもらい俺と即結婚してもらう。」
「承知いたしました。お二人のご意思は私グレイフィアが確認させていただきました。ご両家の立会人として、私がこのゲームの指揮をとらせてもらいます。よろしいですね?」
「ええ」
「ああ」
こうしてリアス部長とライザー・フェニックスの承諾により、リアス部長の将来が決まるレーティング・ゲームの始まりが決定された。俺としては容認したくもない解決方法だが。
「まさかリアス、ここにいるのが君の下僕だけなのかい?」
「ええ、そうだけど。」
「おいおい、これじゃあ話にならないんじゃないか?君の『女王』である『雷の巫女』ぐらいしか俺の可愛い下僕に対抗できそうにないそうだな。」
するとライザーが指を鳴らすとライザーが先ほど転移してきた魔方陣と同様の魔方陣が展開される。
そして魔方陣から炎の渦から15人の人影が現れた。
「見てみろ俺の眷属を、俺には15人の眷属…つまりフルメンバーいることになっている。君は俺の眷属を相手にたった数人で立ち向かうのかい?」
よく見てみるとライザーの眷属は全員女ばかりだ。
しかも俺の予想通りライザーは眷属を全員集めている。やはりこのレーティング・ゲーム圧倒的に部長たちのほうが不利だ。
しかし場の空気を読まない奴が一人隣で号泣していた。
「おい、リアス・・・。この下僕君、俺を見て大号泣しているんだが。」
「その子の夢がハーレムなの、きっとライザーの下僕悪魔たちを感動したんだと思うわ。」
よりによってこの状況で、私情をはさんできたのはイッセーだった。
「ほほう、ならいいものを見せてやるよ。下僕君。」
するとライザーは近くにいた眷属を抱き寄せディープキスと卑猥と思われる行為をを始めた。婚約者のいる目の前であの行為はもう怒りどころか、あきれてものも言えないな。だがとりあえず……
「シンさん前が見えませんよ?」
「……シン先輩、前が見えません。」
『二人には教育と今後の将来を考えるなら見ないほうがいいぞ』
俺はアーシアと小猫の視界を防いだ。この二人にこれは見せられないからな。
「お前にはしょうがこんなことできないだろう?下級悪魔君」
「うるせぇ!お前なんかに言われたくねえ!ブーステッド・ギア!」
イッセーはライザーに反論しながら神器、赤龍帝の籠手を出現させて構える。
「婚約者の目の前でそんな行為をする奴に、部長とは釣り合いが取れないんだよ!」
「おやおや、これがお前の夢じゃないのか?」
「う、うるせぇ!俺はこんな淫乱なハーレムを目指しているわけじゃない!お前と一緒にするな!」
内容は少しおかしいがまあ、いいこといったなイッセー。
『俺も少し言わせてもらおう、ライザー・フェニックス。お前は婚約者がいるのにその態度はまるで婚約ではなくいい女が手に入ればそれでいいと言っているようなものだぞ?道理でリアス部長がおまえとの婚約を嫌がるわけだ。これ以上、お前がここにいても仲間の機嫌が悪くなる。ささっとここから消え去れ、温室育ちの若造』
「お前俺をどこまで怒らせたいんだ………」
『聞こえなかったのか、消え去れ』
俺はみんなの前に立ち威嚇するようにライザーに言い放つ。
「人間風情が………。ミラ、奴を攻撃しろ」
「はい、ライザー様」
ライザーが近くにいた棍棒を持った少女に命令すると俺に向かって突撃してきた。普通ならここで避けるべきだが、
―――バキィっ!!!!
「何っ?!」
少女の攻撃は俺に当たったが逆に攻撃に使った棍棒が無残に折れた。正直この少女は力量も武器も強くない。それに相手との力量も測れない奴を俺を攻撃させるとはな。それに攻撃されてはこちらも反撃しないと状況的に悪くなりそうだな。
『素人がでしゃばるな』
「ガハァッ!?」
俺は少女を襟をつかみ腹部を殴りライザーの目の前にほうり投げる。
「き、貴様!!俺の可愛い下僕を!!」
『こいつを可愛がるなら最初から矛を収めるべきだったな。さて今度は誰が相手だ?一つ言っとくが今度は確実に息の根を止める』
「貴様!生きて帰れるとは思うなよ!!」
激情したライザーが手元に火炎の玉を出現させて俺に放とうとした時……
「おやめくださいライザー様」
「しかしグレイフィア殿!こいつは人間の分際で、上級悪魔である俺に刃向ったのですよ!」
「その事に関してはあなたがシン様に先に手を出したのが原因です。それにこれ以上ことを荒げるようでしたら、魔王サーゼクス・ルシファーの眷属としてあなたを粛清しますが?」
銀髪のメイドグレイフィアがさっきと魔力を開放しながらライザーを威嚇していた。どうやらこのメイドは相当の実力者のようだ。しかも俺以外のリアス部長たちとライザーたちは顔を青ざめながら供すしているな。俺との力量差はあるが、”勝てない相手ではない”。
「おい、そこの人間貴様もゲームに出ろ!そのとき貴様を俺の炎で焼き殺す!!」
ここで普通なら了承するのが筋だが、これはあくまでもリアス部長たちの問題だ。俺が出て後々俺で言い訳されたらリアス部長たちに迷惑がかかる。
とりあえず俺は緋晶機人から人の姿に戻りライザーに返事を言う。
「本来ならその申し出受けたいところだが、後々俺が出て『お前がいたから勝てなかった』『人間が出たから無効試合』と変な言い訳をされたら困るのでやめておこう」
ライザーは遠まわしに馬鹿にされたのを気付き表情を歪める。
それから、両家の婚約問題は悪魔のゲーム、レーティングゲームで決着をつける事になり、
部長は経験不足があるため、十日間の修行期間が行うことになった。
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