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Blue Rose

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第三十四話 ハウステンボスでその五

「やりたい放題の奴はな」
「何でもするから」
「権力あるからな」
 学校の教師という立場自体がだ、生徒に教えその身を預かっているのだ。内申書のこともありそうした事情が必然的に権力につながっているのだ。
「やっぱり」
「そうなのよね」
「だからな」
 龍馬はさらに言った。
「やりたい放題が出来るんだよ」
「暴力なりセクハラなり」
「チェックもされないし」
 どういった教師が何をしているのかだ、学校という閉鎖された空間に立ち入ることは教育の自由の侵害とも言われしにくいことも原因になっている。
「そうした奴がのさばるな」
「八条学園も変な先生いるけれど」
「暴力とかセクハラはないからな」
「流石にね」
「だからそこは注意しろよ」
「ええ」
 優花も真剣な顔で頷いた。
「そうしてるから」
「マスコミとも関わりあるんだろ」
「そうみたいよ」
「屑のツレは屑だからな」 
 類は友を呼ぶ、である。同じ様な質の人間同士で群れるのが人間というものだ。
「だからな」
「そのマスコミの人も」
「注意しろよ」
「つまりその先生にはね」
「絶対に近寄るなよ」
「わかったわ」
 優花はまた頷いて答えた。
「そうするわ」
「そうした先公は何処にでもいるな」
「日本の」
「神戸でも公立にはいるらしいからな」
「暴力を振るったりセクハラをする先生が」
「学校の先公の犯罪率って異常に多くないか?」
 世では聖職者と呼ばれているがだ。
「何かな」
「そういえばそうね」
「捕まってる限りでも」
「物凄く多いわ」
 その暴力やセクハラが代表だ、他には横領等もあるだろうか。とかく学校の教師という権力者の世界は犯罪が多い。
「言われてみれば」
「その先公もどうせな」
「犯罪者になるのね」
「そのうちそうなるだろ、けれどな」 
 優花をじっと見て彼女本人に言った。
「その被害者にはなるなよ」
「私が」
「若しそうなりそうだったなら」
 龍馬は強い声で優花に告げた。
「俺がその先公ぶっ飛ばしてやる」
「龍馬が」
「ああ、絶対にな」
 こう言うのだった。
「そうして御前を守ってやる」
「有り難う、けれど暴力は」
「わかってるさ、暴力はな」
「よくないわ」
「そうだよ、けれど暴力を振るう奴から守るにはな」
 優花をというのだ。
「俺は何時でもそうだっただろ」
「いじめっ子にも向かって」
「そりゃ暴力はよくないさ」
 龍馬自身もわかっていることだ、彼はこれまで誰もいじめたりはしてこなかった。むしろ止める側の人間である。
「自分より力や立場が弱いだけの相手をいたぶるなんてな」
「最低よね」
「ああ、最低だよ」
 こう言って否定するのだった。 
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