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Blue Rose

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第三十三話 最悪の教師その二

「これがね」
「詳しい事情は知らないけれど」
「生まれのコネで入ったらしいのよ」
「学生時代はもう酷かったみたいよ」
「後輩いじめてばかりで」
「部活とかでね」
「桁外れのワルだったらしいわ」
 全員で優花に話す。
「どうして大学に入れたか知らないけれど」
「多分そっちも怪しい話よ」
「体育学部出身だから」
「部活のスポーツ推薦みたいよ」
「それで入ったみたいなのよ」
「それで先生までなるって」 
 優花もここまでの話を聞いて言った。
「何かもう」
「滅茶苦茶でしょ」
「学生時代やりたい放題やっててスポーツ推薦で大学入ってね」
「それでコネで先生になってね」
「そこでもやりたい放題よ」
「何かもう」
 また言った優花だった。
「酷過ぎて」
「こうした話ってあるみたいよ」
「公立の学校だとね」
「私立も私立で変なコネあるかもだけれど」
「学校の有力者の息子さんとかね」
 そうした人間が教師なり職員なりで入ることがだ、大学によってはそうしたどうにもならない人間を事務員にしていたりするという。
「けれど公立もなのよ」
「むしろ公立の方が酷いかも」
「そうしたコネで入ってそのうえでやりたい放題だから」
「暴力もセクハラもね」
「何したって許されるから」
「歩き方が」
 優花は衝夫のそれを思い出して言った。
「肩ゆるって偉そうな」
「でしょ、ヤクザ屋さんみたいでしょ」
「ふんぞり返ってね」
「部員の人が頭下げて挨拶するでしょ」
 一人が衝夫の歩き方を真似しつつ優花に話した。
「その横を通って小声でウッス、よ」
「それって挨拶?」
「完全に自分が上にあるって態度でしょ」
「生徒は格下なのよ」
「もうそうとしか思ってないから」
「格下だから」
「何をしてもいいってね」
 そうした認識でというのだ。
「思ってるのよ」
「だから暴力やセクハラも」
「平気なのよ」 
 そうしたことを行ってもというのだ。
「というかこれ先生の挨拶じゃないでしょ」
「体育会系の部活の先輩?」
「しかもやたら偉そうなね」
「そんなのよね」
「こんな挨拶したら普通何様、よね」
「ちょっと観たことないわ」
 優花のこれまでの人生での経験ではだ。
「そんな偉そうな人って」
「学校の先生でしかも腕力もあるから」
「私達が反抗しないって思ってるの」
「それであそこまで偉そうなのよ」
「何かもう」
「とにかく最低最悪な奴だから」
 非常に忌々しげにだ、クラスメイトは優花に話した。
「絶対に近寄ったら駄目よ」
「そうするわ」
「近寄ったら」
 それこそというのだ。
「何されるかわからないからね」
「セクハラしても捕まらないなんて」
「揉み消されるから」
「暴力もちょっと指導が行き過ぎとかでね」
「許されてるから」
「他の部活の生徒の前で泣かしてもよ」
「えっ、そんなことをしてもなの」
 この話にはだ、優花も仰天した。 
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