エクリプス(機動戦士ガンダムSEED編 )
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第11話 目覚める刃(後編)
Side マリュー・ラミアス
トール
「すいません…遅れました。」
マリュー
「あぁ……貴方達!?」
光輝
「ハルバートン提督の了承を得ている。
補充要員だけでは、戦闘は難しいだろう。」
マリュー
「…ありがとう。」
ミリアリア
「えへ。」
トール
「へっ!」
光輝
「訓練の成果を見せてもらおう。
この戦闘はミスリルの支援もある。
ビーム兵器を偏光・拡散するガスも、戦闘区域に散布する。
キラも出撃を待機させてある。
この状況でどう戦闘するのか?
アークエンジェルと第8艦隊被害を少なくする。
私からの課題だ。」
マリュー
「分かったわ。」
ナタル
「ローエングリンは使うな。戦闘は実弾中心で行う。
イーゲルシュテルン、起動!コリントス、装填!ゴットフリート、発射準備!」
光輝
「ナタル良い判断だ。」
ナタル
「は!」
Sideout
Side デュエイン・ハルバートン
通信オペレータ
「アークエンジェルより、リアルタイム回線。」
ハルバートン
「…なんだ?」
マリュー
『本艦は、艦隊を離脱し、直ちに、降下シークエンスに入りたいと思います。許可を!』
ハルバートン
「なんだと!?」
ホフマン
「自分達だけ逃げ出そうという気か!」
マリュー
『敵の狙いは本艦です!
本艦が離れなければ、この艦隊は全滅します。
この戦闘はミスリルの支援もあります。
ビーム兵器を偏光・拡散するガスも、戦闘区域に散布される予定です。』
ホフマン
「うっ…」
マリュー
『アラスカは無理ですが、地球軍制空権内へ降りられる位置まで敵を陽動します!
突入限界点まで持ち堪えれば、ジンとザフト艦は振り切れます。閣下!』
ハルバートン
「ふん!……。マリュー・ラミアス。
相変わらず無茶な奴だな。」
マリュー
『…部下は、上官に習うものですから。
それに本艦のクルーはコウキ殿に鍛え上げられています。』
ハルバートン
「いいだろう。アークエンジェルは直ちに降下準備に入れ。
限界点まではきっちり送ってやる。送り狼は、1機も通さんぞ!」
マリュー
『はい!』
Sideout
Side デュエイン・ハルバートン
ハルバートン
「メネラオスより、各艦コントロール。ハルバートンだ!
本艦隊はこれより、大気圏突入限界点までの、アークエンジェル援護防衛戦を行う。
厳しい戦闘であるとは思うが、彼の艦は、明日の戦局の為に決して失ってならぬ艦である。
陣形を立て直せ!第8艦隊の意地に懸けて、1機たりとも我らの後ろに敵を通すな!
地球軍の底力を見せてやれ!」
ホフマン
「ワルキューレワン、ワルキューレツー、発進!Nジャマー、展開!
アンチビーム爆雷、用意!」
オペレータA
「補給艦、離脱!」
オペレータB
「ランチ収容、ハッチ閉鎖!
…ちょっと待ってください。
ミスリルの士官が乗っています。
ハルバートン提督にミスリルからの戦闘情報を提供したい為、艦橋に許可して欲しいと。」
ハルバートン
「…許可する。」
オペレータB
「は!」
Sideout
Side フレドリック・アデス
アデス
「アークエンジェルが動く!?
ハルバートンめ!第8艦隊を盾にしても、足つきを降ろすつもりか!
追い込め!降下する前に、なんとしても仕留めるんだ!」
副官
「は!」
アデス
「目標はあくまでも足つきだ!他に時間を食うなよ!」
Sideout
Side デュエイン・ハルバートン
兵員A
「失礼します。
ミスリルの士官をお連れしました。」
カリーニン少佐
「失礼、カリーニン少佐です。自己紹介は後にします。
ミスリルからの情報を伝えます。
ビーム兵器を偏光・拡散するガスを、戦闘区域に散布しています。
その為にビーム兵器はあまり役に立ちません。
よって、遠距離からの実弾による攻撃と、ビーム兵器による牽制をお願いします。
我が艦は第8艦隊の護衛に付きます。
モビルアーマーも12機出します。全員エース級です。」
ハルバートン
「…それは助かるが良いのか?」
カリーニン少佐
「はい。それと、コウキ殿からの伝言です。
モビルアーマーは自艦の防衛に努めて欲しいそうです。
それと『ミスリルの戦い方をお見せしましょう。』との事です。
現状は第8艦隊だけだと多くの被害がでます。
ミスリルの信じて、先陣を任せて頂きたい。」
ハルバートン
「……おっ面白い。
各艦に通達、ミスリルからの情報を流せ。」
オペレータA
「は!」
ホフマン
「…宜しいので…」
ハルバートン
「構わない。先陣を譲ったまで、敵も動揺するだろう。
我が艦隊は、敵の動揺を突いて攻撃するまで。」
ホフマン
「は!」
オペレータA
「アークエンジェルより、X-105ストライク、メビウス・ゼロ発進!」
ハルバートン
「なんだとっ!?」
カリーニン少佐
「大丈夫です。
アークエンジェルのクルーを信じて下さい。
コウキ殿も艦長を補佐しています。
キラ・ヤマトはコウキ殿の愛弟子です。
並みのエース級ではないそうです。
護衛も付いていますから撃墜される心配もありません。」
Sideout
Side マリュー・ラミアス
トノムラ
「ストライク、敵4機を撃墜!いえ敵ジンは戦線を離脱。」
マリュー
「キラ君……。」
光輝
「ストライクの照準補正は、ビーム偏光の補正が入っている。
ビームが減衰しても問題ない。敵を破壊する必要もない。
キラ君は的確に、相手のメインカメラだけを破壊している。
サブカメラだと、この混戦は戦えないよ。
キラ君の進化はこれから見れる。」
「「…」」
Sideout
Side イザーク・ジュール
イザーク
「何故、中らない!」
ディアッカ
「ビームも減衰する!」
ニコル
「二人とも落ち着いて!
周りを見て、艦砲射撃でもビームの偏光と減衰しています。
接近戦に持ち込まなければ、ビームは効かないと思います。
ミラージュコロイドの様な微粒子のガスを、戦闘区域一体に撒かれているのでしょう。」
イザーク
「この鬱陶しい!」
ディアッカ
「このモビルアーマーめぇ!」
Sideout
Side フレドリック・アデス
アデス
「何故、中らない。」
副官
「ニコルからの報告です。
ミラージュコロイドの様な微粒子のガスを、戦闘区域一体に撒かれていると思われ、
接近戦か実弾しか効かない模様。
アデス
「どう思う。」
副官
「敵のビームもこちらに中っていません。
こちらの被害は敵の実弾のみ。
偏光と減衰にも限りがあるでしょう。」
アデス
「接近戦を行う!艦隊の編成を突撃陣形に編成!
目標は、アークエンジェル!」
副官
「は!」
Sideout
Side デュエイン・ハルバートン
ハルバートン
「ミスリルの戦い方は面白い。
こんなモビルアーマーの使い方が…。」
ホフマン
「…」
カリーニン少佐
「そろそろ敵は、こちらの罠に気づいた頃です。
敵は突撃陣形で、アークエンジェルを攻撃します。
一点に集中させる事が、更なる光輝殿の、罠とは知らずに。」
ハルバートン
「更なる罠とは?」
カリーニン少佐
「はい。突撃陣形では攻撃が前方に集中します。
側面と後部は、隙だらけになります。
我らは側面に展開して、月方向に横陣形を引いて攻撃でして下さい。
アークエンジェルを地球に降ろすのが今回の、目標であれば、
後は消耗戦をせずに速やかに撤退することを、念頭に。
我が方のモビルアーマーも最小限の攻撃とはいえ、弾薬にも限りがございます。
アークエンジェルの護衛はミスリル艦にお任せ下さい。」
ハルバートン
「……よし分かった。
陣形を組み直せ。」
ホフマン
「…しかし…」
ハルバートン
「ミスリルが加勢してくれなかったら、
第8艦隊も甚大な被害が出ていた。
今はミスリルを信じて、我々の出来る最大限の働きをしよう。」
ホフマン
「は!」
Sideout
Side マリュー・ラミアス
マリュー
「第8艦隊に動きがあるは?」
光輝
「ハルバートン提督の旗艦・メネラオスには、
ミスリルのカリーニン少佐が乗っている。
敵がガスの属性に、気づく頃だ。
敵艦隊を注視しろ。
突撃陣形を組む、突撃陣形の弱点は?」
ナタル
「前方に攻撃を集中する為に側面と後背の守りが薄くなります。」
光輝
「良し合格だ。
ミスリル艦を残して、第8艦隊は横陣形を取る。
バルキリー部隊は反対側面と後背部を攻撃する。
この時、危険なのは目標であるが!?
ミスリルには
『チームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。
あるとすればスタンドプレーから生じる、チームワークだけだ。』
と言う事だ。
各自が戦線を理解して、行動する。」
マリュー
「凄いのね。」
光輝
「信頼関係だ。
信頼関係がなければ、疑心暗鬼に囚われて個人の最大能力を発揮出来ない。」
「「…」」
艦橋にいるクルーは皆感心させられた。
ナタル
(流石、コウキ殿です)
光輝
(これでフラグも折れた。指揮官としての姿を見せれば…)
光輝とナタルの無言のやり取りは、光輝以外は誰も気づかない。
・・・
やっと敵陣形が動きだした。
マリュー
「コウキの予想した通り、敵は突撃陣形を取る様ね。」
光輝
「横形陣の利点は?」
ナタル
「ビーム兵器は艦首に集中しているので、防御をする必要がなく。
この戦場では砲台で最大の効果が期待出来ます。」
光輝
「良い判断だ。
ビーム兵器が出来る前までの一般的な戦闘方法だ。
現在での宇宙の戦いで、相手に腹を見せる戦法は取らない。
今回の様にビーム兵器が効果の薄い戦場など、敵は予想していない。
それで敵を混乱する作戦。次に戦術を二つに絞り込む作戦。
この場合の二つとは、ビームの効果を発揮できる接近戦かビームを手動照準か、
しかしアークエンジェルが降下体制を見て、選択肢が接近戦しかない。」
マリュー
「私の行動予想して?」
光輝
「艦長の判断には間違えはない。
良将とは味方や敵の行動を予想して、采配を振るわなければいけない。
ハルバートン提督は良将である。
カリーニン少佐の進言とはいえ、意図を見抜き的確に判断している。
地球軍の上層部も利権など無駄なことをやってないで、提督を上級職に付けていれば…。
そろそろ降下地点だ。」
マリュー
「大気圏突入準備!
それとメネラオスへ繋いで!」
カズイ
「総員、大気圏突入準備作業を開始せよ。」
マリュー
「降下シークエンス、再確認。融除剤ジェル、噴出口、テスト。」
パル
「降下シークエンス、チェック終了。システム、オールグリーン。」
トール
「修正軌道、降下角、6,1、シータ、プラス3。」
マリュー
「閣下!」
ハルバートン提督
『うむ。アークエンジェル、降下開始!』
ノイマン
「降下開始!機関40%。微速前進。4秒後に、姿勢制御。」
マリュー
「…キラ君。」
ナタル
「ストライクの動きが…速い…」
光輝
(種割れしたな)
「キラ君の能力だ。
火事場のバカ力と同じだ。
普段わ脳は、リミッターを掛けて身体を守っている。
しかし、命が危険な時にリミッターを解除して、
普段出せない様な力を発揮する。
彼は集中力でリミッターを解除した。
初の本格的な実戦で早目に開花したようだ。」
マリュー
「その能力を知っていたの?」
光輝
「知っていたさ。
ただし、これは諸刃の剣だ。
本来リミッターは身体を守っている。
これを解除しようとすれば、脳と身体に多くの負荷が掛かる。
それで格闘訓練を行って、状況判断や身体の訓練をしていた。」
マリュー
「あの畳!?と言う物を使って、練習していた…。」
光輝
「マットでも構わないのだが私の柔術は、昔の日本の合気道という武術を発展させたものだ。
日本の様式に合わせて畳を使っている。
私を見て分かるだろう。
日本人は西欧人より小柄である。
よって力ではなく、技術と素早さで相手を倒す。
言い伝えだが高段者は、相手に触れずに相手を倒す。
『空気投げ』と言う技が合ったそうだ。」
マリュー
「…まさか、その技使えないでしょうね?」
光輝
「使えるぞ。
気功法は説明が長くなるので省くが、要は重心を崩せば相手が倒れる。
目や身体の動きで、相手はこちらの技を予測する。
相手が強ければ上半身は反応するが、体重を支えている足は反応が遅れて重心を崩す。
キラ君やムー(フラガ)が簡単に倒れていただろう。
元々ナチュラルの業だ。
時間があったら教えてやろう。
女性は男性より力が弱い。護身術にはピッタリだ。」
「「…」」
Sideout
Side デュエイン・ハルバートン
ホフマン
「横形陣、完成!」
ハルバートン
「今だ、敵艦に一斉射撃!」
カリーニン少佐
「見事です。やりましたなぁ!」
ハルバートン
「まさか宇宙に来て、横形陣をやるとは思ってもいなかったが。」
カリーニン少佐
「今回は例外ですよ。本来、宇宙艦は腹を見せてはいけません。
撲滅戦の様なUやVの字の陣形はあるでしょうが。」
ホフマン
「今回は何故その方法を取らなかった。撲滅出来たろうに。」
カリーニン少佐
「理由は時間ですよ。
ガスも重力に引き寄せられて、分散し薄くなる時間が短くなっています。
モビルアーマーの弾薬も少なくなっています。
敵がアークエンジェルを狙っていたから、こちらの戦況を有利に運べました。
アークエンジェルが離脱したら、敵の攻撃も選択肢が増えます。
そうなると消耗戦になります。
ベテランの兵が損なわれたら、苦労するのは地球軍です。
今も新兵ばかりの補充で、苦労されているのではありませんか?」
ハルバートン
「今回の目的は、アークエンジェルを地球に降ろすことだ。
それが達成したら十分だ。それに将兵のことを思うと被害は少ない方が良い。
ただミスリルの目的は、情報操作であろう。
今回の結果を考えると、ザフトの奴ら慌てるだろう。」
カリーニン少佐
「流石にコウキ殿が、評価される提督ですな。
こちらの意図をお見通しだ。」
ハルバートン
「あっはははっ!ザフト軍の慌てる姿が手に取る様だ。」
Sideout
Side マリュー・ラミアス
ノイマン
「降下シークエンス、フェイズワン。
大気圏突入限界点まで、7分!」
トノムラ
「ローラシア級、接近!」
光輝
「敵艦は特攻するつもりだ。
敵はミスリルの左側を回って突っ込んでくる。
キラ君に機関部を破壊して直ぐに戻る様に連絡。
フラガも呼び戻しするように。」
マリュー
「2機に連絡。」
ミリアリア
「キラ、前方のローラシア級の機関部を破壊した後、帰投せよ。」
「フラガ機戻って下さい。」
マリュー
「でも何で帰投を?」
光輝
「地上には影響ないが。
降下中のこちらのコースに、残骸が当たる可能性がある。
ストライクやメビウス・ゼロでは、帰投出来なく可能性がある。
降下中に上空の艦やモビルスーツ、モビルアーマーを攻撃する時は、
その破片の方向を予想して置く必要がある。
ミスリル艦はそれを予想して、体当たりするよ。」
マリュー
「えっ!」
Sideout
Side デュエイン・ハルバートン
オペレータA
「ローラシア級が1艦、アークエンジェルに体当たりする模様です。」
ホフマン
「そのローラシア級に攻撃集中!」
カリーニン少佐
「いかん!その艦を破壊しては、アークエンジェル降下コースに破片が落ちる!」
ハルバートン
「攻撃停止!」
ホフマン
「は!攻撃停止!」
オペレータA
「ローラシア級に1発命中!
ミスリル艦、ローラシア級に体当たり!」
ホフマン
「なっ何を!」
ハルバートン
「…」
カリーニン少佐
「コウキ殿のシナリオ通りです。
敵艦の中にもし体当たりして来るようなら、
機関部を破壊してアークエンジェルを守れ、と命令されております。
我が艦は潜水艦の設計思想で作られていますから、損傷を負っても航行に支障はありません。」
ハルバートン
「コウキ殿はそこまで見越していたか?」
カリーニン少佐
「それにしても、ストライクの働き見事です。
ビーム兵器が不利な戦場で、敵ジンのメインカメラだけをピンポイントで破壊するとは?」
ハルバートン
「戦果は?」
オペレータA
「はい。ストライクの攻撃による着弾12、何れもジンは着弾後に戦線を離脱しています。
それも最後の6機は、2分間の戦果です。」
「「…」」
オペレータB
「限界点まで、あと5分!」
ハルバートン
「それにしてもモビルスーツに、あのような弱点があろうとは?」
カリーニン少佐
「はい。モビルスーツは戦車思想です。
装甲を厚くしている分、速度は出ません。小回りは上ですが。
そこで遠隔からの硬化剤を使って、得意な機動性を奪えば戦場を有利に運べます。
Nジャマーの様に電波に影響する空間では、散弾やペイント弾も有効です。
モビルスーツは必ず、メインカメラで視覚を得ています。
潰さなくてもその視界を邪魔すれば、動揺しないパイロットはいません。
コーディネイターは人類の長所を集めたに過ぎません。
人類に不可能な事は、彼らにも出来る筈はありません。
弱いものが強い者と戦う時は、知恵を絞って相手の弱点を探すのです。
彼らは化物ではありません。
こんな簡単な手にも、引っ掛かります。」
ハルバートン
「いや、その発想はなかった。」
カリーニン少佐
「本来は情報部の分析官の仕事です。
地球軍の上層部は腐敗しているようですな。」
ハルバートン
「あぁ、利権絡みで役にも立たんことばかりに予算を注ぎ込むバカな連中は、
戦場でどれほどの兵が死んでいるかを、数字でしか知らん!」
カリーニン少佐
「コウキ殿は言っていました。
『私ならハルバートン提督を軍のトップに据える。
そして早期講和して、エネルギーと食糧問題を解決する。』と。
私も同様に思います。」
ハルバートン
「あっはははっ。コウキ殿は政治センスもあるようだな。
コウキ殿が上官なら苦労しないでしょう。」
Sideout
Side マリュー・ラミアス
ノイマン
「降下シークエンス、フェイズツーに移行!」
マリュー
「ミスリル艦はどうなったの?」
光輝
「大丈夫だ。ローラシア級の本体を、大気圏外に押し上げている。
残念ながら破片はしょうがない。」
マリュー
「キラ君とフラガ大尉は?」
ミリアリア
「フラガ機は戻っています。
キラは…まだ戻っていません。」
マリュー、ナタル
「なっ!」
トノムラ
「ストライク…。ローラシア級の残骸に巻き込まれた模様!」
「「…」」
ノイマン
「大気圏降下限界点まで、あと4分!」
Sideout
Side デュエイン・ハルバートン
オペレータA
「ミスリル艦がローラシア級を、大気圏外に押し上げている模様。」
ハルバートン
「アークエンジェルは無事か!?」
オペレータA
「無事です。
大気圏降下限界点まで、あと3分!
…しかし、ローラシア級の破片でストライクの位置、トレース出来ません。」
「「…」」
Sideout
Side マリュー・ラミアス
ノイマン
「艦長…フェイズスリー突入限界点まで、2分を切ります!
融除剤ジェル、展開用意!」
ナタル
「ストライクを呼び戻せ!」
フラガ
『ボウズは!?』
フラガは先に着艦して、格納庫から連絡している。
マリュー
「まだ分からないの…。」
艦橋は皆、キラを心配していた。
・・・
ノイマン
「フェイズスリー!融除剤ジェル、展開!大気圏突入!」
Sideout
後書き
原作の第13話「宇宙に降る星」に該当する話でした。
バルキリーの活躍はありませんでした。理由は次話以降…多分。
デュエル、バスター、ブリッツはあまり活躍していませんね。
原作より実戦の経験が少なく、バルキリーが足止めしていたからです。
その為にデュエル、バスターは泣く々本国に帰国します。順調々!
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