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がっこうぐらし!The world in confusion

作者:ウィング
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chapter59

雄也の攻撃により司令室へと吹き飛ばされたエスミ、吹き飛ばされた光景は司令室にいる局員達を釘つけになった。

局員「え、エスミ…二尉」

局員「そ、そんなエスミ二尉がやられた…」

局員「に、逃げろぉ!!」

エスミが吹き飛ばされたことによって混乱を始める司令室、その騒音は吹き飛ばした張本人である雄也たちにも聞き取れていた。

雄也「ふぅ…思いの外…これで司令室が混乱し始めたな」

混乱の声を聞きながらアークを鞘にと収めると優花の方に向く。

優花の体は至るところに傷がついており、バリアジャケットも所々が破損している。

雄也「優花大丈夫か?」

雄也はそういいながら、優花の前で膝をつかせ、ケアルで優花の傷を回復させていく。

優花「それはこっちのセリフ、バリアジャケット、焦げてるし髪だって凍ってる、無茶したでしょ」

雄也「まあな、ファイアとブリザドを交互に使ってあの岩の手をぶっ壊した…もちろん、被害があるから魔法防御を高めるシェルは掛けてたけど」

雄也「それに俺の事言えないだろ?…全く、本当に兄妹似たもんだな」

そういって優花の頭を撫でる。

優花「え?良いの…私が妹で…だって血だって繋がって」

雄也「はぁ…いいって言っただろ?優花は正真正銘、俺の妹の月宮優花だよ」

優花「…うん!」

音姫(よかったね、優花ちゃん)

晴れて兄妹になった雄也と優花、その光景を近くから音姫は小さく微笑んだ。

雄也「さてと、そろそろ司令室の様子を見に行くか」

先程とうってかわり優花を撫でていた手をどかし立ち上がって司令室へと入っていく雄也。

そのあとを優花と音姫もついていき司令室に入ると、司令室は既にもの気のから…既に全員が逃げ出した後であった。

雄也「逃げ足だけは達者だな…さてと…司令室は無力化できたわけだし、後は2度と使えないようにぶっ壊すか」

此処で破壊し局員が戻ってしたとても使えないようにしようと雄也はアークで設備に攻撃を仕掛けようとしたときまだ土煙が舞う、煙の中から石の矢が飛び出してくる。

優花「お兄ちゃん!」

雄也「っ!!」

石の矢に気づいた優花が叫び、雄也も石の矢に反応してアークで切り落とし、石の矢が来た方向に目を向けた。

雄也「全く、まだ戦えるだけの気力が残ってたとはな」

土煙が晴れると中からバリアジャケットがボロボロで息を上がりきっている、先程とは見違えるほどの姿をしたゴーレムクイーン、エスミが現れる。

エスミ「まだ…負けて…いません…わ!」

雄也「そんなボロボロな状態で何ができる、下手をすれば命を落とすぞ」

既に満身創痍の体であるエスミに慈悲ともいえる、警告をする雄也、それてもなお、エスミの闘志は潰えていない。

エスミ「しかた…ありませんわ…こうなれば…あれを…使う!」

ボロボロな体でエスミは通常より一回りも大きい魔法陣が体の回りに展開されエスミは魔法の影響で宙に浮かぶ。

エスミ「ゴーレムクリエイト…アームドォっ!!!あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」

魔法名を告げ、その直後大声で叫び出すと魔法陣からゴーレムの生成する岩石が飛び出てきてそれはエスミの周りを飛び回り次第に岩石はエスミ自体を包み込み、その形は大きく…更に大きく巨大化していく。

音姫「これって!」

雄也「本当に…奥の手ってわけか!」

この光景をみて息を飲む雄也そして飛び回る岩石がなくなるとエスミがいたそこには体長6メートル鉄巨人にも並ぶ体長で巨大な腕を組んだ大型のゴーレムが姿を表した。

エスミ「ユウヤ・ツキミヤ!これで終わらしてあげますわぁ!!」

ゴーレムの赤い目が光、腕組んでいた腕を構え、雄也たちも戦闘になるためデバイスを構え直した

エスミ「はああぁぁっ!!」

ゴーレムと化したエスミ…エスミゴーレムは組んでいた腕を解いて右腕をストレートで繰り出され、雄也達は防御しても無意味だということは直ぐにわかり回避行動をとり、雄也達がいた場所はエスミゴーレムの攻撃により床が沈む。

音姫「きゃっ!」

雄也「うおっ!?」

回避したが右ストレートによる、風圧て少々体勢を崩してしまったが直ぐに持ち直した。

エスミ「逃がしませんわぁ!!」

エスミゴーレムが走る雄也を追うように体を雄也達に向け、エスミゴーレムの赤い瞳が赤く光。

雄也「なんか、やばい!?」

雄也は何か嫌なものを察知して音姫を脇にかかえて、足を踏み込んでスピードをあげるとその直後雄也の後ろにエスミゴーレムの
目から出たビームにより、爆発が起きる。

優花「お兄ちゃん!このぉ!」

反対側に逃げていた優花が雄也の光景を見て、オスカーをガトリング形態でエスミゴーレムに向けて魔力弾を発砲するが岩石で身を守っているエスミゴーレムにはびくともせず、発砲に反応して頭が優花の方に向き、嫌な予感がした優花は即座にその場から移動し、もといた場所は優花の予想通りビームが着弾する。

エスミ「そこですわぁ!」

優花「っ!きゃっ!」

移動する優花にエスミゴーレムは左腕で吹き飛ばそうと優花に左腕を迫らせ、反応が遅れた優花はオスカー盾に防御はできたがエスミゴーレムの攻撃により体は宙を浮き壁に激突する。

優花「っ!かはぁっ!」

エスミ「まず…ひとりぃ!!」

壁に激突して動きが鈍った優花を仕留めるチャンスとエスミは即座に右ストレートを飛ばす。

雄也「やらせるかぁ!!」

雄也は優花のピンチに動きエスミゴーレムの右腕が優花に当たる前に間に入りセイクリッドスラッシュで右腕を砕くと直ぐ様に優花を担ぐ。

音姫「雄也くん!早く!」

雄也が優花を担いでいるうちに音姫は先程入ってきた扉の前におり、雄也もエスミゴーレムを警戒しながら扉まで急ぎ、三人は合流すると直ぐ様で部屋から脱出した。

雄也「此処は逃げよう!司令室はもう使い物にならないしあそこにいる意味もない!」

そういって部屋からでた雄也達は持てる全速力で部屋から離れていく。

雄也(それに、あんなにでかいんだ、鉄巨人と同じで足も遅いはず…)

雄也は心からそう思っているが…そういうのはフラグと相場が決まっている。

エスミ「逃がしませんわぁぁっ!!」

そう背後からエスミゴーレムの雄叫びが通路を響き渡りすると出てきた扉、というより、壁をぶち壊して雄也達に迫ってくる。

雄也「なんでゴーレムにブースターなんてついてるんだよ!!」

背部の上半身のところからブースターらしきものが転載されたことによりゴーレムの弱点だと思っていたがそれを覆すことに雄也は焦りの色を濃くした。

局員「っ!居たぞ!ユウヤ・ツキミヤだ!」

徐々に距離が縮んでいくなか、ここに来て雄也の行く手に局員達が遮る。

雄也「くそ!こんなときに!」

うしろから迫る脅威を振り撒くには局員をどうにかしなければならなくなったことで状況は次第に悪化していく。

エスミ「これで死ねぇぇぇぇっ!!」

雄也の背後にいるエスミゴーレムが右腕を突きだして手首部分が回転を開始する。

優花「明らか、嫌な予感しかしないんだけど!」

雄也「…仕方ない、音姉ちょっとごめん!」

音姫「ちょっ雄也くん!?」

雄也は意を決してアークを待機状態に戻すと手が空いた腕で音姫を持ち上げて魔力を全て身体強化とバリアジャケットに回して局員が放つ魔力弾を紙一重に避けていく。

音姫「きゃあぁぁぁぁぁっ!!!」

エスミ「潰れろぉぉぉぉぉっ!!」

そして背後ではエスミゴーレムが右手首から先の手が雄也目掛けて回転しながら発射される。

優花「やばいよ!お兄ちゃん!」

優花も迫る岩拳に危機間を覚えるなか雄也は局員の目の前に到着する。

雄也「お前らも直ぐに左右に避けろよ!」

そういって雄也は右の道に入り、次の瞬間エスミゴーレムの岩拳が局員達を押し潰し断末魔を響かせた。


雄也「敵味方なしかよ!」

完全にぶちギレているエスミゴーレムを見ながも、雄也は急いでゴーレムとの距離を離れていく。

そして直ぐに雄也が曲がった角にエスミゴーレムが到達して飛ばした岩拳は直ぐに代りの新しい腕に再生された。

エスミ「どこにいった!?絶対に逃がしませんわぁ!!」

そういってエスミゴーレムは見失った雄也達を探し回るのであった。

雄也「はぁ…はぁ…ここまで来れば…一段落できるか…」

なんとかエスミゴーレムを撒くことに成功し、近くの倉庫に身を潜めていた。

現在の雄也達の状況というと満身創痍、ゴーレムの腕から出るために自らの魔法を受けた雄也にエスミゴーレムの一撃を受けた優花。

そのうえ、ここまで来るまで蓄積された疲労もあり長期戦など消耗戦に持ち込まれると疲弊している雄也達には不利な状況になるのは目に見えてた。

雄也「あのゴーレムクイーンをどうするか…」

恐らく通路で雄也達を捜索しているであろうエスミゴーレムをどうするか、それに頭を悩ませていた。

優花「問題はあの速度と耐久度だね、それに小回りも何となく効きそうな気がする」

雄也(欠点だった操作人数は無くなり、あの力…本当どうしたものか…)

戦ってわかったことを整理しているとふと優花が口を開けこう言う。

優花「倒す必要もないからスルーするっていうのはありかな?」

倒すのが難しいなら倒さず他の目的に向かうという方法を話す優花であるが雄也と音姫は簡単に頷かなかった。 雄也「それは簡単にはできないだろう、下手をすればその事を知らない悠里達がゴーレムクイーンと遭遇してしまうリスクがある…」

高機動、高耐久、仲間の中で1番の雄也ですから打つ手なしと完全にお手上げ状態で他のみんなの遭遇するリスクを考えやり過ごすことも簡単にはできない状況、攻めても逃げて問題がある板挟みの状況に三人は頭を悩ました。

音姫「ねえ、雄也君、雄也君が持ってる技であのゴーレムにダメージが与えられそうな攻撃ないの?」

音姫は雄也にまださらしていない、強力な必殺技がないかと訪ねると雄也は顔を俯かせる。

雄也「あることにはあるが…溜めるのに時間がかかるしもしかしたら基地じたい崩壊する恐れもあるから…さすがに…」

と、あるがこの場所では使えないと音姫に告げると音姫は少し考えて、考えたことを口にする。

音姫「ねえ、それじゃあ…」

音姫はことの方法を雄也たちに教え、雄也も納得した表情で頷く。

雄也「なるほどな…一か八か…相当な賭けになるな、その音姉のいった方法がうまくいって倒すことが出来れば成功、倒せなかったら…それが最後…」

優花「どっちみち、私達がやらないといけないし、お兄ちゃんはこの近くにいて、この近くまであいつを誘導するから」

雄也「優花一人であいつをおびき寄せるつもりか!?いくら何でもリスクが!?」

「わかってるよ、けどお兄ちゃんは体力を温存しないといけないし、それで残ってるのは私だけでしょ?だったらやる…それにちょっとあいつに通用しそうな方法もあるから」 任せてと、頼もしい表情で優花は魔法陣を展開し服装が変化する。

ベージュ色のベストに白い半袖のシャツ、紺色のスカートと正にどこかの学生の制服を思わせる服装に早替わりした。

優花「…上手く…いったかな?」

雄也「バリアジャケット…っていうか、さっきまでつけてなかったのか!?」

今の今まで普通の服装で戦闘していたことに驚く雄也に対して優花はキョトンとした表情で首をかしげる。

優花「そうだけど…だってつけるの初めてだし」

知らなかったから当然と言わんばかりの優花の発言に雄也は頭に手を置いてため息をつく。

雄也(なんというか、二重ですごいな…)

雄也は優花が魔導士としての知識のなさとあのゴーレムの一撃を受けて立ち上がる力が残っているという意味で驚く。

優花「それじゃあ行って来るね」

意を決してオスカーを片手で持ち倉庫から出て行く優花。

その背を雄也達は見届けると雄也も痛む身体を起こす。

雄也「俺もそろそろ行くか…分の悪い賭けだけやるしかない…っ!」

音姫が告げた方法が倒すことが出来るかそれはやってみなければわからない、一発逆転の賭けが今始まろうとしていた。

優花「多分…このあたりだと思うんだけど…」

倉庫で雄也達と別れた優花は来た道を戻りエスミゴーレムを捜索していた。

ここまで来る行く手は遮る魔導士は誰一人おらず、全員、獲物を狩るために周囲を暴れているエスミゴーレムの性で逃げ出していた。

優花「…っ!来たみたい」

優花の耳にズシンズシンと重い足音が聞き取れ聞き取った方向を向くと、優花との間はまだ距離があるが直線の通路の奥からエスミゴーレムがおり、ゴーレムの赤い瞳が優花をとらえた。

エスミ「見つけ…ましたわっ!!!」

獲物が見つかったよろこびから一直線に背部のブースターを使ってエスミに突貫してくる。

優花「本当、仕事熱心…ねっ!」

ボロボロな身体になり、切り札のゴーレムクリエートアームドを使い、味方を巻き込もうと侵入者を潰そうとする執着心からそんな言葉を漏らす優花は迫り来るエスミゴーレムにオスカーのガトリングの砲身を向け弾丸を発射される。

本来オスカーのガトリングは命中精度から中距離の武装だが、今回の…エスミゴーレムは的がでかいために離れていようと数多くの弾がエスミゴーレムに直撃する。

しかし、岩石の身体を持つエスミゴーレムは優花の放つ球を物ともせず直進し続ける。

優花「こいつ相手だと豆鉄砲じゃない!」
エスミ「そんなもの…っ!しねぇぇぇぇぇっ!!」

ブースターで急接近したエスミゴーレムは優花の目の前に辿りつくとすぐにその豪腕の岩石の拳を優花めがけて振り落とす。

優花「っ!!」

振り落とされる直前で優花は射撃をやめて、横に飛んで、エスミゴーレムの攻撃を避け、前転で受け身をとった後すぐさま、攻撃の姿勢に入り、またガトリングを放つ。

今度は近距離であるためにある程度、場所を絞って狙えるためにエスミゴーレムの頭部を狙ってガトリングを放つ。

優花(どこかに、弱点があるはずっ!)

至る所硬いエスミゴーレムだが、弱点がないかと自分で実践して模索する。優花、頭を狙ったのも、ほかとは違い赤い瞳があるのと頭を狙えば怯むかもという考えで至った結果である。

エスミ「そんなものにくらうかぁぁぁっ!!」

頭部に弾の雨を受けているのに関わらず拳を振るうのを見て、無駄だと判断して回避に専念する。

優花(これは予定通り、こいつを誘導するしかないか)

なにか、倒せる方法はないかとそんな甘い考えで試していた優花は回避優先で徐々に後退していく。

エスミ「っ!逃げすかぁぁっ!!」

優花が後退しているのを見て逃げると思ったエスミゴーレムがブースターを吹かせて優花を追いかけていく。

途中、少々ではあるが優花が攻撃を繰り出しはするが効果は全くなく、エスミゴーレムからの逃走を続ける。

優花「もうすぐ、予定ポイントっ!」

優花(結局、試すことは出来なかったけど…後はお兄ちゃんに…)

予定ポイントに行けば計画通りと通路を走る優花に突如通路の両端から岩石の腕が現れ優花を両手で摑み下半身の身動きを取れなくする。

優花「これって!お兄ちゃんが捕まった!」

エスミ「漸く…捕まえ…ましたわぁ…」

そして優花が逃げてきた方向からゆっくりとエスミゴーレムがやってきて優花の目の前に止まる。

エスミ「この、私が何もしていないと思いましたか?少々、手をこまねいてしまいましたが…」

優花(お兄ちゃんはまだ来てない…多少予定よりずれてるけど来るとは思うけど……一か八かここで試すか)

「ここですり潰してさしあげますわぁぁぁぁっ!!」

身動きの取れない優花に息の手を止めようとエスミゴーレムの右拳が迫り来る中、優花は無理に身体を曲げてオスカーの変形機構を動かす。

「っ…っ!」

無理に動かすことで激痛が走る中でも耐えて束を思いっきり引っ張りオスカーの捕食モードが発動する。

エスミ「なっ!?」

優花「いっけぇぇぇっ!!」

捕食モードになったオスカーは頭身が生き物のように伸びていき大きな口を開けエスミゴーレムの右肩の関節部を喰らう。

エスミ「ば、バカなぁ!」

エスミゴーレムの悲鳴とともにオスカーがエスミゴーレムを噛み砕き、右肩から先の腕は地面に自由落下で落ちる。

優花「やっぱり思った通り、あんたのそれは言わば魔力の鎧…やっぱりこれは有効だった」

優花の思いついた方法それはエスミゴーレムを捕食すること。

あのエスミが作ったゴーレムは魔力によって作られた産物、それの応用のゴーレムクリエートアームドも同様、ならばオスカーの捕食なら通用するのではないか?と優花は思い立ったのである。

エスミ「な、何をしたのかは知りませんが…まだ左手が!」

「いいや!充分だ!!」

右腕は失ったが左腕は未だ健在、今度こそ優花にとどめを刺そうとしたエスミゴーレムに第三者の男の声が響く。

雄也「右肩を落とすなんて、これでやりやすくなった!ありがとよ!優花!」

優花「お兄ちゃん!うん!」

雄也「優花は頑張った…次は俺の番だ!!」

登場とした雄也は片腕を失ったエスミゴーレム目がけてアークを持って駆け出す。

エスミ「無駄ですわ!私を倒そうものならブレイカーを放つ以外あなたに私のこれを打ち破る方法など…」

雄也「なら、試してやるよ!!」

そういってルミナスアークに光を纏わせる。

雄也「やるぜ……サンダー!」

雄也が持つルミナスアークは光を纏うと同時に紫の雷纏う。

エスミ「っ!?古代魔法を自らのデバイスに!?」

雄也(音姉の言ったとおりだ)

今起きていることにエスミゴーレムは驚き、雄也も倉庫で音姫が語った方法に頬にやつける。

雄也(古代魔法をアークに付与できないか、本当やったことなかったから出来るか心配だったがやってみるもんだな!)

音姫が語った古代魔法のエンチャント、そして光をアークに纏わせていることで威力はさらに増大することに成功した。

エスミ「す、すぐに防御を!」

あれはやばい、エスミゴーレムもそう感じ取り残った左腕で防御態勢を取ろうとするのを身動きが取れない優花は見逃さなかった。

優花「やらせない!あんたから喰らった魔力に全部一発で返すわぁ!」

捕食モードからガトリングに戻ったオスカーをエスミゴーレムの左腕目がけて構え、銃口に濃密に圧縮された魔力弾を放つ。

魔力弾は左腕をいとも簡単に破壊しこれより、エスミゴーレムは防ぐすべをなくした。

エスミ「…っ!!」

雄也「うおぉぉぉぉぉぉっ!!聖破!雷光斬!!」

雄也の叫びと共にルミナスアークは振るわれそれは今まで弾いていたエスミゴーレムの胸部をいとも簡単に切り裂いた。

エスミ「そん…なぁ…わたくし…の最強…魔法…が」

切り裂いた間からゴーレムの中に入ったエスミの本体が露出する。

「これで…終わりだぁぁ!!」

再度、切り返して同じところを…エスミ本体を切り裂いた。

エスミ「あぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!?!?!」

エスミの断末魔とともに、纏っていたゴーレムは崩れていき切り裂かれたエスミは吹き飛ばされ壁に激突。そして力なく、その場で倒れ込んだ。

優花「あっ」

エスミが倒されたことで優花の拘束がとけ、自由になるとすぐに雄也の元に駆け寄る。

優花「お兄ちゃん!……エスミをやったの?」

雄也「いいや、死んでない、あの技は魔力が多いしな、でも時間がたたないと身動きも取れないさ」

優花「そう…なんだ」

音姫「雄也くん!優花ちゃん!」

エスミが死んでいないことを確認すると後ろから音姫のこえがきこえてきてふたりは振り向くと音姫がふたりの元に走ってきて二人に抱きつく。

音姫「よかった…もしかして死んじゃうかもって…」

雄也「おいおい、こんなところで死ねるかって…」

音姫「でも、今度は物凄く強かったし……」

雄也「うん、音姉の心配もわかるよ、けど、俺たちは生きてる誰一人死んでない……」

音姫「……うん」

二人の話が進む中やや、蚊帳の外になった優花が口を開く。

優花「二人の空間、ごめんだけど、これからどうするの?」

雄也「え?ああ、これからな……司令室はぶっ潰したし……次は結界かノンパンデミックだが……なんか、そっちはあいつらに任せていいような気がするんだ」

音姫「あいつらって……若狭さんたちのこと?」

雄也「ああ、なんかなんとなくだけど……だから、俺達は一足先にあいつのところに行く」

優花「あいつってムキラスのところ?」

雄也「ああ、個人的にあいつとはけりをつけないといけないしな……」

音姫「……そうだね、それじゃあ行こう、逃げられると厄介だし」

雄也達の次なる目的を決めて動き出す3人。

雄也(悠里、圭……勝てよ)

今も戦っているであろう悠里達に心の中で応援しながら雄也達は地上につながるルートを捜索を始めるのであった。
 
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