暗闇を照らす白き日差し【影に身を委ねた一夏】
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
クラス対抗戦
第15話 決戦!クラス対抗戦 Ⅴ
前書き
戦神の力の一端解放!ついその時が!
白夜SIDE
すげェ〜…力が身体の奥底から湧き上がって来る……これが…“摩利支天”の力…なのか……?
こんな感覚始めてだな……最初に力を得た時も似た感覚を味わったが、今回は違う。もっと強い……もっと奥深い力が…溢れそうなくらい漲って来る……
天照大御神【そうよ、我がしもべよ。
それこそお主が手にした究極の力、お主に最も相応しき力だ】
そこで聞こえたのは摩利支天に宿る太陽神で主で初恋の相手でもある天照大御神だった。
これが…俺の…力か……悪くないな……
天照大御神【それだけではない、その漲る力はタダの“飾り”に過ぎん。
だから我がしもべであるソナタに示してやろう。その力の証を……】
証を……えっ……?
そう思った瞬間、“相棒(宵闇)”が思わぬ姿に変貌した。
シールドの隠し刃《大禍時》の代わりに全長2mにもなるプラズマブレード《天岩戸》、背中の装甲翼の代わりに4枚の天使のような純白の翼、更に頭上に天使の輪のようなオブジェ、更に“天の羽衣”みたいな長くて透けた布を纏ってしかも……
瞳が真っ白に……
羽衣に反射した顔を見てみると、俺の瞳が赤から白に変わっていた。
天照大御神【どう?それこそが我の力の証にして反映された姿、“戦神形態(いくさがみけいたい):大日孁貴神”よ】
ヘェ〜、これがね……良いね……光を司る創造の力に相応しい姿と力だね……
天照大御神【そうであろう?では早速見せてやろうか?
ソナタの力を敵味方へ存分と披露してやろうではないか】
白夜「フッ……」
そうだな……余興には丁度良いな……
ほんじゃあやってやるか……戦神の聖戦を!
ーーーーーーーーーー
所属不明ISは全く動こうとしないからいい機会だ……
≪チャキッ!≫
《摩利支天》を握って振り上げ、更に……
≪スッ……カアァアアアア〜〜〜……≫
浮遊してたシールドが不明ISの方を向き《天岩戸》に強力な光の力が注がれそして……
白夜「喰らいな……"光帝剣舞-星影(ほしかげ)"!」
≪カッ……ズガガアァアア〜〜ン!≫
《摩利支天》の振り下ろしと《天岩戸》から発せられた眩い閃光が不明ISに直撃。
≪ガシャッ≫
これで不明ISは倒れて沈黙。
白夜「反応は無し、撃破成功か」
しかも反応が無いからこれ以上暴れる危険性はまず無いのは明らかだ……
ーーーーーーーーーー
天照大御神【よくやったわ、それでこそ我がしもべよ】
≪クラ……≫
そうか……けど…身体が…重い……一体何なんだ?
天照大御神【汝がまだその力に慣れていない証だ。
だが心配には及ばん、暫し休めば復活出来る。だから今は休め、良いな?】
ああっ……そうさせて…もらうよ……お休み…“アマテラス”……
≪バタッ≫
そう呟いた俺の意識はブラックアウトした。
_______________
鈴音SIDE
鈴音「ちょっと白夜!」
驚きだった。
白夜があのISを変な力で倒したのもそうだけど、それ以上に白夜のISが元の姿に戻ってしかも倒れたから驚くのはこの上ない。
鈴音「一体何があったってのよ⁉︎」
天照大御神【心配には及ばん、我がしもべはただ眠ってるだけだ】
鈴音「うわっ⁉︎」
頭ん中整理出来てない中現れたのはさっきも登場した神様だった。
天照大御神【我がしもべがあの力を使うのはこれが初めてだったのだ。
だからその力に慣れずに倒れたのだ。何せあの力は消耗が激しいからな】
ヘェ〜、そうだったの。なら納得だわ〜……でもあまり知らない方が良さそうかも……
天照大御神【うむ、その方が身の為じゃぞ異国の住人よ。
その力にちょっとでも踏み込もうものなら例えおぬしでも容赦はせぬからな】
は…はい……肝に命じておきます……
てか神様だからって心読むのは勘弁してほしいわ……
天照大御神【そんな事を考えてる場合か?
早く我がしもべを運ばなくても良いのか?】
はっ!そうだった!それをスッカリ忘れてたわ‼︎
ーーーーーーーーーーーーーーー
≪パシューッ……スッ≫
うつ伏せで倒れてる白夜に近付いて、そいつ(白夜)を担ぐように抱え上げる。
こいつは気を失っているけどまだ専用機を纏ってる状態だから抱え上げるのは困難だけど、あたしら代表候補生はそんなので苦戦したりしないから別に問題なんてない。
千冬『おい凰!一夏は…いや白夜はどうした⁉︎状況を説明しろ‼︎』
鈴音「白夜は気を失って倒れただけですが、念の為安静にさせる必要があります!」
千冬『解った、では白夜は医務室に送ろう!外に救護班を待機させてあるから連中に白夜を引き渡せ‼︎
だがもしそいつらが不審な事を仕出かそうとした場合は即刻制圧しこれを拘束しろ!
何せ白夜は世界から非公式で指名手配されているんだ!どこかの輩の手に渡せば取り返しがつかんぞ‼︎』
鈴音「はいっ!」
千冬さんから問われたあたしは白夜の力については言わないでこいつ(白夜)の状況だけ説明して本人を休ませる事を伝えて千冬さんは承諾。早速あたしは遮断シールドが解除されたアリーナから出て外にいた救護の人達に白夜を渡し、そして何かやらかさんようにあたしは監視役としてそいつら(救護班と気を失った白夜)に付いて行った。
_______________
千冬SIDE
千冬「やれやれ」
凰からの報告を受けた私は安心はしたが同時に驚きもあった。
それは……
千冬「あの力……」
あいつが所属不明機に一撃加える際に変えたあの姿。おそらく二次移行だと思うが製造元からのカタログスペックには一切の記載の無い姿だ。だとすればあれは一体__?
【それは我が答えてやろう】
えっ?
いきなり聞こえたのは女の声。
だがその声はこの場の山田先生にオルコットと篠ノ之、そしてどの教師の声にも当てはまらん。オマケに学園長は男だから絶対に違う。
だとすれば不法侵入者か?
【中々鋭いわね。でも残念ながらハズレよ、織斑 千冬】
何だと?
真耶「⁉︎織斑先生、後ろです‼︎」
何?…って、なっ⁉︎
天照大御神【うふふ……】
山田先生が後ろを向けやら言うから向いてみればそこに居たのは、あいつ(白夜)が太刀を抜いた際に現れた天てr…なんだったか?
天照大御神【天照大御神よ、織斑 千冬】
あっ、ああ……そうか…うん……ちゃんと記憶した……ていうか言いずらいな名前が……
天照大御神【それもそうかもね、我がしもべはそれを踏まえて“アマテラス”と呼んでおるからな】
“アマテラス”か……その方が確かに言いやすいな……というよりなんだ一体、こいつ心が読めるのか?
天照大御神【当たり前じゃない、神だからな。
それより、神である我を“こいつ”呼ばわりとは、ソナタ余程死にたいようじゃの】
千冬「⁉︎」
いっ、いかん…つい……っというかこれは完全に心を読まれてるな……
これは失礼な事を考えてはいかんな……
天照大御神【その方が身の為じゃぞ、織斑 千冬。
お前なぞ世界最強と言われようが、所詮だかが一人の人間にしかならんソナタを消すなぞ容易いのじゃからな】
確かに…そうだな……
!って肝心の話からスッカリ遠退いてしまったではないか!教えてくれるのなら手っ取り早く聞かせてもらおう‼︎
千冬「では聞k…お聞きしましょう、白夜のISが太刀を抜いてすぐにカタログにすら載っていなかった姿へ変貌しt…しましたが、あれは一体何なのですか?」
天照大御神【そうだったわね、あなたが言う通りそれは重要な話じゃろうな、では教えてやろう。
あれは我が力の象徴にして力が具現化した姿、戦神形態(いくさがみけいたい):大日孁貴神じゃ】
千冬「戦神、それは一体何d…何ですか?」
天照大御神【あれこそが神の力扱う者の証じゃよ。あの姿を顕現させることの出来る者は、何れこの世の全ての運命を左右するに相応しき者となるのだよ。
要するに、あの姿は宵闇の究極形態じゃ】
千冬「究極…形態……それが…あいつの奥の手というべきなのですか?」
天照大御神【そうじゃ、我らが神の力を振るえる証。
その資格を持つにはまず自らの魂を生贄にしなければならないがな】
なっ⁉︎では、今のあいつは__!
天照大御神【心臓の無い状態じゃ、故に我がしもべは刃に刺されようが毒を盛られようが死なん。
目的を果たすまでは死なん、そして長生きするのだ。人間の許容範囲を遥かに上回る年月もな】
千冬「じゃ、じゃあ……あいつが力をくれた奴を越えん限りは死ぬことなど許されんというのは__」
天照大御神【本当の話じゃ】
千冬「なっ…なっ……」
馬鹿な……あいつはあれ程の輩に越えるために…だと?
天照大御神【ほう。
ソナタら、既に彼の者に会ったのか?
ならば話が早い】
千冬「何、あの男を知っているの…ですか?」
天照大御神【ええっ、あの男とは何度も刃を交えたけれど、あそこまで強い奴は始めてだ。
流石は大禍津日神が認めた剣士ね】
成る程な、あれ程の力の持ち主なら納得出来るな……
彼女の話を聞いた私の脳裏に浮かんだのは、この間会ったあの男の持つ炎を操る力だった。
確かにあいつなら破壊神が気に入るのも伺えるが、それでもな……
天照大御神【とはいえ、あなた達ではとても理解し難いでしょうね、彼がしもべに私の力を与えたなんてね。
けれど、彼は何れこの世界の全てを破壊しようとするわ。何せ彼は破壊神と契りを交わした者なのだからね】
千冬「何?では奴があいつに力をやったのは__!」
天照大御神【自らに世界を破壊されるのを防いでもらうためだ。
けれど、彼にはその他にも理由があるのだけどね】
千冬「他にも?それは一体……?」
天照大御神【彼は今日になっても、己と対等に渡り合える剣士と合間見えていないし巡り会ってもいない。
即ち彼が我がしもべに力を与えたのは己と対等に渡り合える器に成長し、何れ越えるのを待ち侘びてるからさ。己の牢獄から解放されるためにね】
千冬「己の…牢獄……?それは何なんだ?
奴に何が__?」
天照大御神【残念だけどこれ以上の質問には答えられないわ。
第一あなたはイイのか?自分の仕事請負人のことは?】
千冬「はっ!」
そうだった!あいつのISの事もそうだが、あいつ自身の方がずっと大事だったのをすっかり忘れてた‼︎
千冬「山田先生!悪いが後始末は頼む!
私は白夜の様子を見に行くから何かあれば後ほど伝えてくれ‼︎」
真耶「えっ⁉︎……あっ、はい……」
天照大御神【では我もここで失礼させてもらうわ】
残念だが……そうは行かんぞ!
千冬「残念だがもう暫し付き合ってもらおう」
天照大御神【あら?さっきまで謙っていたのに随分とデカイ態度ね。
それが神である私に対する接し方なのかな?】
千冬「“それはそれ、これはこれ”だ。
とにかく聞きたい事は他にもあるのだ。例え神だろうが譲る気など毛頭ない」
天照大御神【ヘェ〜、中々の態度だ。
まあいいとしよう。我がしもべの件で少し野暮用があるのだし、私の頼みを聞いてくれるのならあなたの茶番に付き合ってもいいかな】
千冬「そうか、それならいい。
では行くぞ、あいつの事が気になるしな」
天照大御神【フフ……そうだな……】
『≪ガタガタブルブル……≫』
ん?何だこの妙な寒気は?
まあいいか、どうせ後でジックリ聞き出せば良いのだからな……
そういった訳で、部屋に織斑達含めて残してその場を後にした。
後書き
ここまで来ましたが今だヒロインが確定しておりません。
ですがそのヒロインももうすぐ確定します。(人物に関しては次回作辺りで確定させる予定です。)
それと、以前登場した大禍津日神の特徴があまり書けていなかったので“作者のつぶやき”にて掲載しました。(興味のある方はつぶやきをご参照下さい。)
そして次回は襲撃後の話、そして……
ページ上へ戻る