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暗闇を照らす白き日差し【影に身を委ねた一夏】

作者:Bloo-D
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IS学園入学
  第5話 クラス代表決定戦 Ⅲ

 
前書き
クラス代表決定へ 

 
白夜SIDE



試合を終えてピットへ戻ると、マドカと篠ノ之,そして山田先生と織斑先生に歓迎された。

マドカ「流石兄さんだ、絶対に勝つと信じてた」

箒「私も信じてたぞ!」

真耶「圧倒的でしたね、暗闇に閉ざされた時はビックリしちゃいましたよ」

千冬「お前なら、あの程度は勝って当然だろな」

まあ織斑先生は相変わらずか……
確かにその通りだけど……


真耶「っという訳で白夜くん、クラス代表内定おめでとうございます」

やっぱそうなるか……
まっ…それも契約の内か……?

白夜「あの程度を倒せないのなら、俺は終わったも同然ですよ。何せ俺は目的を果たすまでは立ち止まる事は一切許されないんですから」

真耶「目的とは、白夜くんに力を授けた人を越えることですか?」

白夜「その通りです。
それまで俺は立ち止まることも過去を振り返ることも許されないんです。マドカの件は仕方無かったとはいえ、あれでも十分身体に負担がかかりましたからね。数日程は身体の痛みに悩まされましたよ。
それにあの人を越えるまでは、俺は死ぬことも許されないんですよ。あの人を越えるまでは未来永劫、死を望んでも死ぬ事を許されず、束縛される事を許されず、ただ目的を果たすまでは不老不死のまま生きなければならないんです。
それは抗いたくても抗う事を許されない運命なんですよ」

「「「「……」」」」

ちょっと重苦しい空気にさせちまったな……

白夜「そんな俺で良ければ、これからお願いします」

真耶「勿論です!我々で宜しければ喜んで力になります‼︎」

マドカ「私もだ兄さん、私も出来る範囲で兄さんの手伝いをする。だから一人で全て抱え込まないでくれ」

千冬「みんなの言う通りだ。だから手に負えなくなったら頼りにしてくれよ、義弟よ」

箒「私も、私の出来る範囲で手伝うぞ!」

篠ノ之は正直不要だが……まあ良しとすっか……

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

それから時間が経過して夕方。
マドカと並んで寮へと歩いている。
因みに宵闇は山田先生に言われた通り待機形態にしてある。

白夜「まさか白の髪留めとはね」

マドカ「けどいいんじゃない?
兄さんは髪が長いんだし」

白夜「そりゃ確かにそうだが……」

まあマドカの言う通り、長い髪を纏められるからいいけどね……
でもマドカのが紫の腕輪だったのに俺は髪留めって…何だこの差は……?


マドカ「兄さん…私も兄さんみたいに強くなれるかな?」

白夜「マドカなら多分強くなれるさ。でも俺みたいには無理かもしれないかな……?」

マドカ「そう……」

マドカには悪いが、それは人に人智を越える地獄を味あわなければならないんだ。お前にその地獄を経験させるのは俺としては苦痛なんだ、解ってくれ……

白夜「けどここに居る間は一緒だ、それだけで勘弁してくれ」

マドカ「うん♪」≪ニコッ≫

この笑顔を守るのは…今の役目だろうな……
そう思いながら寮へと帰って行った。

_______________


セシリアSIDE



≪サアアア……≫

夜。わたくしは部屋でシャワーを浴びながら今日の試合を思い返しています。
誤算でしたわ。幾ら男とはいえ、彼はブリュンヒルデと名高い織斑先生の実の弟。そして単一仕様能力を使える織斑 一夏改め白夜。
彼にあったのは、立ち止まる事を許されなくとも挫けず進み続けようとする強い意志、そして頑固な覚悟。あれはまるで、小さい頃憧れた強くて優しい物語の騎士のよう……
わたくしの騎士__

「ちょっとセシリア!いつまでシャワー使ってんのよ⁉︎いい加減上がりなさいよ‼︎」

わたくしの騎士様……

___________________


白夜SIDE



試合の翌日のSHR。

真耶「という訳で、一年一組のクラス代表は白夜くんで決定です」

『きゃ〜〜〜〜♪!!!!』

やっぱそうなるよな……てか他うるせェよ……


セシリア「おめでとうございます白夜さん、わたくしセシリア・オルコットを破るとは、流石は織斑先生の弟__」

≪ガチャッ……スッ≫

昨日の上から目線な態度は何処へやらみたいに態度を改めたのはまあ良いとして、俺の過去に触れて来たから咄嗟に拳銃を構えるもまた織斑先生に止められた。

千冬「オルコット、白夜は過去を触れられることを嫌ってるんだ。そのくらい慎め」

セシリア「う……申し訳ありません」≪シュン……≫

白夜「ハア……」≪スッ≫

なんか悩みの種がまた一つ増えた気がするが、とりあえず事が収まった以上は拳銃を握ってても仕方ないから銃をホルスターに戻した。


千冬「一年一組のクラス代表は白夜、この決定に異存は無いな?」

『はーーい‼︎』

ハァ……また厄介事が増えたよ……服薬増量だな……

ーーーーーーーーーーーーーーー

それから時間が経って実習の時間になって、全員ISスーツに着替えてアリーナに集合した。
一応言っとくが織斑先生と山田先生はジャージを着ている。

千冬「__では今から、基本的な飛行操縦を専用機持ちにやってもらう。
白夜,織斑,オルコット、試しに飛んで見せろ」

マドカ「解りました」

セシリア「問題ありませんわ」

白夜「契約の内なら仰せのままに」

訓練ね……まっ、折角専用機持ちが居るんだから同然だろうな……


≪カッ!シュウウ……≫

「「「……」」」

言われるがままISを展開。本当は口上を言ってから展開したいとこだが、織斑先生の前だから止めとくとする……

ーーーー

千冬「良かろう、では飛べ!」

≪バシューーッ!≫

早速上昇するが出力を抑えてるせいで上昇スピードはマドカやセシリアより遅い。

千冬『何手を抜いてるんだ白夜!別に出力は抑えなくとも良いんだぞ‼︎』

白夜「それは失礼しました」

≪バシューーッ!≫

こうも言われちゃ仕方ないから出力を上げて2人を追い抜いた。


セシリア「流石は白夜さんですわね、もうわたくし達を追い抜くとは」

マドカ「兄さんは常に先へと進み続けるんだ、この程度は当然だ」

白夜「ああ〜、そうかそうか……」

オープンチャンネル越しとはいえ、この2人の相手はなんか疲れる……


箒『一(いち)…じゃなくて白夜!いつまでそんなところに居るんだ!サッサと降りて来いこの馬鹿者が‼︎』

オマケにこいつも居るんじゃ収拾がつかん……

≪ガンッ!≫

直後に織斑先生が箒の頭を殴って大人しくさせた。
弱肉強食かよ……

千冬『白夜,織斑,オルコット、今度は急降下と完全停止の両方をやって見せろ。
目標は地上から10cmだ』

ーーーー


セシリア「それではお先に」

≪ビュンッ!≫

まずはセシリアが急降下して……

≪フワッ≫

完全停止をやってみせた。しかも記録は11cm、決して悪くない結果だ。


白夜「じゃ、俺から行くな」

マドカ「うん」

なら今度は俺。

≪ビュンッ!≫

重力を利用しての急降下で……

≪フワッ≫

PIC(パッシブ・イナーシャル・キャンセラー)を効かして完全停止に成功。
しかも記録は10cm丁度だった。


マドカ「流石は兄さんだ、なら私も負けてはいられない」

≪ビュンッ!≫

最後に……

≪フワッ≫

マドカが綺麗に成功した、こっちも10cmで目標達成だ。

ーーーー

千冬「みんな見ての通りだ。お前達にも何れやってもらうが、基本は専用機持ちをベースにしろ。解ったな?」

『はい!』

やれやれ……俺らをベースにって、何か問題でも起きないか?


マドカ「相変わらずだね兄さん、前は私が居なければどうにもならなかったのにもう私を越えたんだし」

白夜「言わなかったか?俺を立ち止まる事を許されないってね」

マドカ「確かにそうだけど……」

ISを解除してからのマドカとの会話は良いものだが……


箒「おい貴様!いつまで馴れ馴れしくしてるつもりだ!早く一(いち)…じゃなく白夜から離れろ‼︎」

こいつはいつになってもウザい……

マドカ「あら?あんたみたいなあばずれ女に言われたくないわね」

箒「何を貴様!」

おいおいおいおい…こんな時に騒いでる場合か?

千冬「馬鹿者共、私の授業で遊んでるとはいい度胸だな……」

「「!」」≪ガタガタブルブル……≫

俺知らねぇからな……責任は自分達でとれよな……

その後、マドカと箒の悲鳴がアリーナ全体に木霊したのは言うまでもない……
 
 

 
後書き
なんとなくセシリア視点の話を書いてみましたが疲れます。
セシリア……言いたくないがもう少しマシな考えは無いのかね……?(*:あくまで個人的な意見です。)

次回はクラス対抗戦へ突入。その前に…… 
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