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インフィニット・ストラトス~黒衣の創造神~

作者:黒鐡
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第5巻
  厨房での仕事とツーショット写真イベント×四人との休憩時間

「ん?俺のケータイが鳴ったから少し待て。こちら織斑だ」

『一夏、今どこ?』

「今隣にいる鈴のとこだが、その様子だと材料の補給が終わったようだな」

『うん。丁度スペシャルパフェやそれぞれの材料の補給が終わった所だからさ、そろそろ戻ってきて欲しいんだけど』

「了解した。休憩には丁度良い時間だったが、すぐに戻って即効作る」

通話を終えて、俺は鈴と弾の二人に休憩が終わったのと材料補給が終わったので戻る事を伝えてから制服からコックコートに着替えた。

「しっかり働きなさい、一流シェフ」

「そうだそうだ」

「大人をからかうのはよせと前に言わなかったので、お仕置き決定っだ!」

そう言ってハリセンを取り出して、二人の頭に素早く叩いてから隣の教室に戻ろうとした。中学の頃、と言っても俺は誘拐後に転入=国連軍に行っていたので余り記憶にない。三人で遊んでいたように思えるが、今は一組の教室にある厨房へと行く俺を見たシャル。

「一夏、休憩お疲れ様だけど早速スペシャルパフェが5つも注文が入ってるから」

「了解したが、楯無はどうした?」

「生徒会の方があるって言って行っちゃったよ、でも一夏がいない間に材料補給が間に合ったから良かったよ」

「ま、アイツらしいとも言えるが即効作るんでな~」

そう言って厨房に入ってスペシャルパフェを一個一個素早く作ったお陰で何とかなったし、スペシャルパフェ以外だとパスタやケーキなどの補給も終わった事で動き回るメイドらだった。紅茶とコーヒーの補充を終えてから、教室を見渡すと普段想像出来ない程にメイド姿が似合っているラウラや箒。執事服を着ている男装女子の中にシャルもいるが、汗を出さずにフライパンを振り続けた。

「織斑料理長、ツーショット写真の準備をお願いしまーす」

「もうそんな時間か。副料理長、少しの間任せる」

「承りました。しばらくは大丈夫でしょう」

「そんじゃ、ちょっと行ってくる」

コックコート姿のままだが、手を洗ってフェイシャルペーパーで拭いてから表に出る。ツーショット写真を撮る為用のスペースには、専属カメラマンが俺とツーショットする学生が笑みを浮かべながら撮影に臨んでいた。

当たりも外れも何かしらのグッズを配布するが、撮影時間が余りないので一人一枚で撮りまくった。そんで一時間程で終わらせて、再び厨房へ戻ってから料理を作ったりしていると鷹月さんが来た。

「お疲れ様です、織斑料理長」

「お疲れさん。ところで俺に用か?」

「あ、うん。しばらく落ち着いてきたから二度目の休憩でもどうかなって思ってね、織斑料理長はフライパンやパフェなどで神経を高ぶらせていたからね」

「そうさせてもらおうか、いくら何でも少々疲れた。店としても態勢整えた方が良さそうに見えるが、時間としてはどれぐらい?」

「一時間が限度かな。せっかくだから女の子と学園祭見てきたら?」

そう言うのであれば甘えさせてもらおうか、そう思うとセシリアとシャルが護衛として前に出るがたまには箒とラウラも一緒に回りたいらしい。箒はいいとしてラウラは軍属だし、護衛には似合いそうだけど今はIS学園の生徒だからな。この人数で移動すると色々と面倒だし、どうするか悩んでいると桜花からの案による事にした。

「一人十分の持ち時間としてなら、順番に回れるだろう?それなら二人っきりで行けるぞ」

「それはいいな、何時も一夏の周辺にはセシリアとシャルロットがいる。護衛として置いている事については納得出来るが、たまには他の者と一緒に学園祭を回った方がいいかと」

セシリアとシャルも納得してから、順番決めと為のジャンケンが始まると一番手がシャルとなってしまったがこれに関しては運があるからだと強制的に納得してもらった。後ろから桜花がいるし、周辺一帯には我らブラック・シャーク隊のメンツが遠くから見ているからな。

「一番手からシャルとはな」

「ジャンケンだから運があるんだよ、きっとね。僕、料理部に行きたかったんだー」

「確か日本の伝統料理を作ってるとかだったか・・・・シャルは料理得意だからすぐに上達すると思うぞ」

「一夏にとっては当たり前だけど、僕らにとっては憧れでもあるからねー」

俺の料理に関しては本来の主人公よりも一流シェフとまで呼ばれているし、何度か弁当を作って来たがセシリアとシャルが日本料理作れるようになると思った。そう言う会話をしながら料理部が使っている調理室に入るが、お総菜コーナーの数が多いし大皿で並べられたには肉じゃがにおでん。その他の和え物と煮物に焼き物と豊富に取り揃えていた。

「これってもしかして肉じゃが?」

「おうそうだな。昔なら女性の必須スキルとなり、これが上手い女性と結婚しろと言う風習だったか」

「へぇー。でも一夏は結婚しているけど、覚えておいて損はないかもね」

「あれ?織斑さんにデュノアさんだ!」

肉じゃがをじーっと見ていたが、ここで料理部長らしき者が俺らに話し掛けてきた。二人でデートなのかと聞かれるが、格好からしてコックコートとメイドとの秘密逢い引きか?とも見えるらしい。

「織斑さんの料理好きなのは既に知ってるけど、せっかく来てもらったのだから味見してもらいたいなー」

「今の俺が一流シェフだしな、味見の代わりに記念写真を撮らせてやる」

で、俺らは肉じゃがを頂いたが保温装置で出来立て温度を維持している大皿から一杯盛ってもらい、シャルと俺に手渡す料理部部長だった。うむ、これはなかなか美味いが圧力鍋でも使ったのか?と聞くと何故分かったの?と聞かれたので時間短縮と味付けも決まる。

「俺的には何となく分かったが、シャルは料理部に入るのか?」

「一夏には負けるけど、箒達には負けたくないからなー」

そう思っているとシャルとの休憩時間が終わり、次はラウラの番となるが何故か俺の回りをキョロキョロしていたのでハリセンで叩いてから落ち着いてもらった。

「まるで不審者に思えるぞ、ラウラ。後ろには桜花もいるし、IS学園内にはブラック・シャーク隊のメンツらがいるからな」

「なるほど、では大丈夫そうなので手を握っても大丈夫ですか?」

「お前は相変わらずだな、それくらいなら構わんよ」

茶道部に行きたいと言っていたので、手を握っているのかラウラの顔が若干赤い。ふっ、乙女だなーと思いながら茶道部に入ると写真撮影の許可を出してから撮影した。

「茶道部は抹茶の体験教室をやってるのよ。こっちの茶室へどうぞ」

「ほう。畳とは本格的なのだな」

先程の料理部もそうだが、どの部屋も設備面が非常にしっかりとしているが一組の厨房もしっかりとしている事を思い出していた。世界中から入学希望者が殺到するIS学園と言う事だろうし、設備面や他に対しても大丈夫だろうしな。

「じゃあ、こちらに正座でどうぞ」

「しかし、一流シェフとメイドが畳で抹茶と言うのは絵にはないな」

「そうだな。普通畳には和服を着るのが常識とされているが、教官が爆笑された事で一時的には私は居づらくなった」

「千冬はあくまで様子見だったが、ラウラのメイド姿を見て噴き出したからな。楽しそうに眺めていたが、俺は厨房にいたから詳しくは知らんけど」

俺は厨房で見ていたので、詳細は知らんけど何やら楽しそうに眺めていたのを思い出していた。あの時のラウラを例えるなら、最前線に配置された新兵のような有様だと後程聞いた。

「ウチは余り作法とかうるさくないから気軽に飲んでね」

「ならそうさせてもらおうか、正直言ってこう言う作法に慣れてなくてね」

着物姿の部長さんはにっこりと微笑んだ後、茶菓子を受け取って食べるが甘い白餡が美味しいのでこれはこれでイケると親指を立てた。ラウラは茶菓子に口を付ける事なく何やら難しそうな顔をしてたので、聞いてみると茶菓子をどう食べればいいか分からない様子。白餡で作ったウサギだが、なかなか愛嬌のある顔立ちをしているが抹茶が飲めないのでさっさと食べてもらった。

「どうぞ」

「頂こう」

「お点前頂きます」

俺は国連軍少将なのか作法など関係なく飲んだが、この苦味は懐かしく感じた。ラウラはと言うと一礼してから茶碗を取って二度回して口に付けていた。

「美味かった」

「結構なお点前で」

お決まりのセリフを言ったラウラだけ再度一礼するが、本来だと確か茶碗を拝見したりするがそこまで本格的な茶道ではない。抹茶を頂くと言う事の茶道教室のようだったし、最近になって作法やら礼式を忘れた俺は再度勉強デモするかと思った。部長さんに見送られてから俺とラウラは茶室を出た。

「俺としては作法知らずだったが、流石だと言いたいよラウラ」

「これでも日本文化に興味津々の私だからな、嗜み程度に習ったが一夏はどうなのだ」

「あー、多分昔だったら作法知っていたが今だと知らず知らずだからな。茶道で思い出したが、ラウラは和服を着ないのか?」

「和服も着てみたいが、私には似合うだろうか」

「普段ロングの銀髪をアップにして、着物姿と言うのも案外似合うかもしれんぞ」

俺がそう言ってやると表情が豊かになっていたので、機会があれば着てみるのも悪くないと言ってラウラとの休憩時間は終了した。次はセシリアだが、正直言って俺は何でも出来ちゃうからどこを回ろうと悩んでいたが結局吹奏楽部の楽器体験コーナーに行ってみた。

「セシリアは知っていると思うが、俺は何でも出来る万能人だ。だがセシリアが行きたい所なら一緒に行くがな」

「一夏さんはピアノやバイオリンも出来ますが、吹奏楽で使ってる楽器もやってみたいと思いましたの」

扉を開けると何やら閑古鳥が鳴いているように部長だけが、部屋の真ん中でボケーっとして楽器の手入れをしている様子を見ていた俺はすぐに空気を察した。多分余り人気が無くて、ここを訪れる者も少ないだろうと思ってると俺らに気付いた部長が顔を上げていた。

「おお!おお!やっと六人目のお客さんだ!さあさあ、こちらへ!って、織斑さんじゃん!写真撮ってもいいですか?」

「問題ないのでどうぞ」

「やたっ!」

携帯電話の着信音が鳴るようだが、そのまま画面を眺めてニヤニヤしている部長にセシリアが咳払いした事で切り出してくれた。で、ここではどの楽器でも体験出来るようだけど部長のおススメはホルンらしい。

「ホルンね、随分前にやった事あるが」

「ホントに!だったら早速吹いてみてよ」

チューニングしていたホルンにマウスピースを差して渡してきたので、受け取ると素早く持ってから吹いてみた。すると良い音色が響き渡ったのか、外からの者らが音色を聞いたのか次々と来た事で吹奏楽部部長は嬉しそうになっていた。目を瞑って吹いていたのか、吹き終ると盛大な拍手をしていたので目を開けた。

「凄ーい!流石は織斑さんだよー・・・・ホルンの音色だけでここまでお客さんが来たんだから!」

「弦楽器が得意だけど管楽器も得意何だよねー。セシリアもやってみたら?」

「ではそうさせてもらいますわ」

「マウスピースは交換した方がいいか」

そう言って交換してから吹いたセシリアだったが、幸いにも出来た事で他の楽器も吹いてみる事になるが俺らがいるだけでお客さんが来た事でとても嬉しそうな部長さんであった。最後は箒だが、どこに行こうにも悩んでいたので最近顔出している剣道部に行こうと言った俺。

「いらっしゃいませ・・・・おや、織斑さんに部員である篠ノ之君ではないか」

「部長、最初は剣道体験コーナーだと聞いていましたが?『それだと票が取れないからね、占いの館にチェンジしたのだよ』なるほど、確かに剣道だと体験だけでは来ない事は明確ですね」

しかしお客が来ないらしいし、役作りとして剣道具を身に着けている部長ではある。占いの館なのにそこは可笑しいだろうと言いたいが気にしない方向にするとして、花札占いらしい。

「何故に花札なのです?普通タロットなのでは」

「私は花札占いが得意だからね」

「占いの館なのに・・・・まあ気にしない方向で行こうか箒。で、何を占ってもらえるんだ」

恋愛運を占う事で開始したが、俺としては女難の相有りと出たがそれについては解決済みなのでな。今日もだが大抵色々有り過ぎて、もう慣れてしまっている自分がいるからな。箒はイベントに期待と出たが、もしかしてそろそろあるのかもしれんな。

「最後になるけど相性占いでもしようかな」

「相性占い、ね。俺としては問題ないが、果たして結果としてはどうなのかね」

正直言って大人と子供との相性を今更ですか?だが、俺らの休憩時間も終わるのでそろそろ教室に戻る。手を離さない箒だったが、まあいいとして剣道部部長にも写真撮らせてから一年一組の教室に戻る。俺らが戻ってから盛況振りで、厨房に入ると即スペシャルパフェを十個作るハメになった。そんでしばらくすると楯無が来た事で、俺の仕事を終わらせてから向かう。 
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