ソードアート・オンライン~狩人と黒の剣士~
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光の翼VS純白の英雄
前書き
……先に謝ります。作者の暴走で純白さんがひどい目にあい、あの人がご立腹になります。
『さぁ!まずは第一試合!ルーレットが止まったのは……!』
画面のルーレットが止まり、対戦者の顔が映し出された。
『ドライヴVSリン!!では、両者スタンバイしてください!!』
その声で、他のプレイヤーは退出し、ドライヴとリンだけが残る。
「来い!フェルン!」
リンはフェルンを装備し、不死鳥の英雄となる。
「あちゃー……いきなり強敵かぁ……」
『問題ありません。ねじ伏せましょう』
ドライヴが顔に手をつくと、アイコンが喋る。
そして、カウントが始まる。
3
2
1
デュエル!
「ハァ!」
最初に動いたのはリン。手に造り出した籠手を装備して、«破皇拳»を発動する。
「仕舞いだ!!」
瞬時に1000発もの打撃をドライヴにヒットさせる。……が、何故かドライヴは無傷だ。
「白き翼よ、その力で我が身を護れ!ムーンバリア!!」
ドライヴの背中から白い翼が生え、リンの攻撃を防いでいた。それも完璧に。
「っぶねー。流石二次小説の英雄、チートだなおい」
リンは下がると、五秒溜めしてドライヴに急接近する。
「スラァッ!!」
「うおっ!」
流石のドライヴも見切れないのか、横に回避する。そして。
「おっ、ラッキー!」
回避した場所にグラスホッパーが在り、それを使ってドライヴはすぐに接近する。
『アーイ!バッチリミナー!バッチリミナー!』
「変身!」
「何!?」
リンは驚き回避する。しかし、ドライヴの腰にある『ゴーストドライバー』から、パーカーゴーストが現れ、リンを吹き飛ばす。
『カイガン!アルトリア!聖剣の主!円卓の王!』
パーカーゴーストはドライヴに戻ると被さり、ゴーストドライバーから何か透明な剣を出す。
「屈折?……と言えば、アレしか無いのか?」
英雄眼でそれを見たリンは少し警戒する。だが。
『ダイカイガン!アルトリア!オメガドライブ!』
「エクスカリバー!!」
それは放たれた。
所有者の魔力を光に変換、それを収束・加速することで運動量を増大させ、光の断層による“究極の斬撃„。
人はそれを、『約束された勝利の剣』と呼んだ。
「クソッ!」
英雄眼によって先読みしていたリンはすぐに速度強化と防御強化の魔法を発動して回避する。
しかし、一割程HPが削られた。範囲が広すぎたのだ。リンは転がり、ドライヴを見る。
「アルトリア、ナイス!次は頼むぜ!」
ドライヴは新たなアイコンを出し、アルトリアと入れ換えた。
「させるか!」
ブロウ・ビットを発動してそのすべてをドライヴにぶつける。
「我が身を護れ!ムーンバリア!」
しかし、それは白い翼に阻まれる。
そして、その隙間から紅い外套が現れ、ブロウ・ビットを粉砕した。
『カイガン!エミヤ!背中で語る!贋作者!』
二本の夫婦剣『干将・莫邪』を持ち、残りのブロウ・ビットを殲滅する。
『やれやれ、この程度か。英雄の名が泣くぞ』
皮肉めいた口調が、ドライヴから放たれる。
「チィッ!!」
ユニークスキル『光翔静速』を使用し、極限まで速度を上げたリンがドライヴに襲い掛かる。
しかし、ドライヴは焦ることなくそれを口にした。
『トレース・オン』
ガキィン!
手のひらから現れたそれに、リンの攻撃は防がれた。
ロー・アイアス。トロイア戦争に置いて、ヘクトールの槍を槍を防いだアレキウスの盾。その花の一枚一枚の花弁は古の城壁に匹敵する固さを持つ。
「うらぁつ!!」
しかし、それもリンの破皇拳で全て砕かれた。
『ほう、ランサーの槍を防ぎきれなかった物を、まさか素手で壊しに来るとはな。これは分が悪い。マスター、チェンジだ』
「最初から体の所有権奪うなっての!!」
口調がドライヴのそれに戻ると、新たなアイコンを取り出した。
「ウラアッ!!」
しかし、至近距離で破皇拳二発目が放たれ、クリティカルヒット。ドライヴはHPを八割削られた。
「ぐふっ……。あっぶねぇ、助かったぁ」
ガラガラとドライヴが立ち上がる。
「結構溜めた筈なのになんで……!」
リンは剣を構え直す。
「コイツのお陰さ」
ドライヴは背後の瓦礫を指差す。
そこには、腕が四本の腕を持つ人間のようなものがいた。
「ビヨンド・ザ・ホープの効果。即死するとき、ホープ効果の一つを無効にすることで二割回復する」
特に自慢するわけでもなく言うと、アイコンをドライバーにセットした。
「三度目はさせねぇ!!」
「それはフラグと言うものだよ!」
リンの速度に、ドライヴが遂に回避した。
「なっ!」
「ようやく脳細胞がデットヒートだぜ……。ちょいとばかし付き合いな!」
『カイガン!ドライブ!警官!正義感!タイヤ交換!』
ドライヴはドライブのそれに酷似した姿になると、ハンドル剣とドア銃を握った。
「さぁ、ひとっ走り付き合いな!」
ドア銃を乱射し、リンを牽制。そのままスピードに合わせてハンドル剣を振るう。
「フレイム・ブースト&トランザム!」
リンはフェルンの付属効果とMSWの効果で更に加速し、それに付随する。
「良いねえ!こうでなくちゃな!!」
「ハアッ!!」
リンの一閃をドア銃で受け、ハンドル剣で回転斬り。それをリンはもう片方の剣で受け、お互いに距離を取る。
「さぁ、今度はコイツだぜ!!」
『カイガン!ノブナガ!我の生き様!桶狭間!』
『ウム!行くぞマスター!』
ガンガンハンドを取り出し、それをドライバーにかざす。
『ダイカイガン!ガンガンミロー!ガンガンミロー!オメガスパーク!』
「『三千世界!』」
ガンガンハンド以外は全て火縄銃。
それらが一気に放たれた。
「くっ!リフレクション・ビット!シールド・ビット!」
リンは反射し防ぎ、それから身を守る。
「うえっ!?」
『むぅ、わしの攻撃を防ぎおるか……。あやつ筋肉以上じゃの、耐久が』
ノブナガがドライバーから出ると、代わりのアイコンがドライバーに入る。
「え、お前?」
ドライヴの疑問より早く、それは現れる。
『カイガン!キヨヒメ!嘘つき殺す!焼き殺すガール!』
『もう、御主人様?何故真っ先に私をお呼び下さらないのですか!?』
会場が凍った。司会であるシーカーも。ただ一人、ダークだけは普通に呟いた。
『……彼奴か』
「えーっと、お呼びでは無いですよっとぶねぇ!!」
リンの容赦ない一閃をドライヴはマトリックスで避ける。しかし、次の二閃目が放たれ、横に緊急回避した。
『御主人様を狙う輩……!大丈夫です御主人様!私の攻撃でちょちょいと……!』
ドライヴは直ぐにドライバーから外して別のを入れ換える。
『カイガン!ナーサリーライム!お伽噺の特殊な幻影!』
そして、それは変身前のドライヴへと変化した。
『行くぞ、俺』
「オーケィ、ドライヴ?」
そしてそれは現れた。
「『いでよ!ジャバウォック!」』
筋肉の黒き人型のそれが現れ、リンを襲う。
「リフレクション・ビット!」
ジャバウォックの拳が、リフレクション・ビットに当たると、自身の胸を打ち抜く。しかし、ジャバウォックは腕を引き抜き、その傷を回復させる。
「なーーーー!」
流石にリンは驚きを隠せない。しかし。
「ならっ!!」
直ぐにドライヴに接近する。
ドライヴさえ倒れればこのデュエルも終了する。
だが、ドライヴは仮面の下で笑う。
「甘いんだよ!」
ナーサリーライムから、新たなアイコンでその姿を変えた。
『カイガン!アステリオス!天性の魔!悲しき怪物!』
手にケラヴノスを持つクレタ島の悲しき怪物、アステリオス。それが今、ここに現れた。
「アステリオス、<行くぞ>」
『うん!』
そして、ケラヴノスを地面に突き立てる。
『ダイカイガン!アステリオス!オメガドライブ!』
「『万古不易の迷宮』」
そして、フィールドはその有り様を変えた。
それこそはアステリオスが閉じ込められていた『迷宮』。これはその具現化だ。一度発現すれば『迷宮』という概念への知名度によって道筋が形成される。
唯でさえ広大な迷宮に加え、魔物も存在する。挙げ句には先程ナーサリーライムで出したジャバウォックまでも。
この迷宮はアステリオスか、それの使用者であるドライヴを倒すまで消えない。まさに不動の要塞だ。
「迷宮……!?」
リンは左右を見る。壁を攻撃しても壊れない。
「さぁ、最後は出番だぜ、お嫁さん?」
ドライヴはそれを取り出し、ドライバーに入れ換えた。
『カイガン!キヨヒメ!嘘つき殺す!焼き殺すガール!』
白い着物を纏ったドライヴは清姫の持つ扇子を開いて構える。
『御主人様!思いっきり殺っても良いんですよね!?』
「あー、好きにしてくれ。どうせここなら回避は無理だしな。お前のソレは」
『では、参ります!』
ボウ!と焔が燃え盛り、ドライヴの周りを旋回する。
『ダイカイガン!キヨヒメ!オメガドライブ!』
その焔は蒼く染まり、やがて『竜』を象った。
「『転身火生三昧!!』」
それは迷宮の最奥から飛び去り、魔物を焼き殺しながら目標に向かって突き進む。
「竜……!ヤベェ!!」
リンを見付け、その速度を上げるがリンはその速度より速く走る。
「クソッ!」
そして、転身火生三昧の効力が消える。
ドライヴは竜から元に戻り、仮面の下で悔しげに言う。
「畜生……!」
「これで終わり……!?」
リンの一撃が入るかと思われたその時、アイコンが入れ換えられていた。
「転身火生三昧が当たっていれば、『こんな博打打たなくても良かったのによ』」
唐突だが、英霊とは英雄が死後祭り上げられた物だ。偉人もそれと似たような物だと思う。
ならば、二次ではどうか?
世界世界ではその過程は違うだろうが、少なくとも『彼の世界では二次元も祭り上げられている者も少なからず存在している』。
その結果、彼にはガウェインやギルガメッシュともタメを張れるサーヴァントが付いていた。
『カイガン!』
それは、世界を守ろうとする守護者であった。
『シーカー!聖域の守護者!未来の使者!』
ガンガンハンドとガンガンセイバーを二本同時持ちし、同時にドライバーにかざす。
『ダイカイガン!ガンガンミロー!ガンガンミロー!』
『ダイカイガン!ガンガンミナー!ガンガンミナー!』
「くっ!」
リンは制動を掛け、即座に後ろに後退して飛び去る。
だが、その一瞬の隙が、勝敗を分けた。
「『聖域の雷鳴』」
言ってしまえば、ゴーカイジャーのゴーカイスラッシュ&ショットだが、それはリンを容易く撃ち抜き、切り裂いた。
「マジかよ……!」
リンは恨めしそうに見て、そう呟いた。
『でゅ、デュエル終了!なんと言う戦いでしょうか!しかし残念ながらリンは一歩及ばず!!軍配はドライヴに上がったー!!』
シーカーの実況が入るが、そこにダークは居なかった。
ダークサイド
「大丈夫か、リン」
リンを転送したあと、即座に控え室に戻り、リンを修復した。
「ああ、サンキュ。とは言え、お前とは戦えなくなっちまったな」
「それはとても残念だよ」
俺は笑いながらリンに言う。
「つーか、何だよあれ!あんなにチートとか何なんだよ!?」
「さぁな?だが……」
俺は少し考えて、リンに言う。
「アレは多分、転生者だな」
「ハァ!?」
リンは驚き、立ち上がるが、痛みを感じたのか直ぐに座る。
「転生者って……アレか!?」
「ソレだ。しかしま、あんなもん作るとか作者どうかしてるぜ」
「後で恭夜は殺しだな」
「ソレは是非終わってからにしてくれ。でも、案外アイツと戦うはめになるかもな」
「アイツ?」
リンは首をかしげる。
「ザウスだよ。ザウス」
「……ああ、タッツーね」
納得言ったようにリンは頷く。
「さて、もう少ししたら動けるようになるから安静しろ」
俺は部屋を出ると、携帯を耳に当てる。
「シーカーか?ああ、悪いが。理由か?別にねえ。ああ、データはアレで頼む。間違えるなよ」
俺は携帯を仕舞うと、すぐにその姿を変えた。
「……久しぶりだな、相棒」
背中にある紅き刀と新たに現れた白き刀を鞘から抜き、少し微笑んだ。
「さて……と。行きますかね」
白いコートを翻し、銀色の髪を少し黒く変えた。
後書き
……どうしてこうなった(白目
最初はこうなるはずじゃなかったのに……(言い訳
……とにかくご立腹なあの人が何故か出ると言う最悪な暴挙に出ました。しかも、試験段階データ使用で。
まだ調整中なんですけど何してるんですか。
???「別に殺しても構わんのだろう?」
別に構わんが?特に徹底的に、寧ろデータ消えるまでスッ飛ばせ。
???「了解した……。まぁ、相棒たちを抜くまでも無さそうだがな」
さいですか。
次回は一話の中に二本立て!何故か?あの人が出るからだよ。
???「因みに俺ではないぞ?」
次回も……注意しながら罵って下さい。
最後に……、マジで済みませんでした。
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