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ロックマンゼロ~救世主達~

作者:setuna
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第32話 兵器再生工場

 
前書き
兵器再生工場 

 
ゼロがアグニス火山の基地を攻撃している頃、ルインも兵器再生工場を進んでいた。

『先に進むと、工場を操作するコントロールユニットがあります。工場内に設置されたカメラからそのコントロールユニットへとデータが転送されているようです。カメラを破壊しながら進んで下さい』

「了解。任せて!!」

『ルイン、気をつけて。無理だけはしないで』

「心配性だな。シエルは…」

苦笑しながら、ルインは天井に設置されているカメラを破壊し、メカニロイドやパンテオン、そして振り子のハンマーに気をつけながら先に進む。

途中で沈む足場があるがダッシュジャンプで突破し、そして穴から出て来るメカニロイドの出現に気をつけ、カメラを破壊しながら先に進むと、広い部屋に出た。

蜂の巣を思わせる装置で、次の瞬間に装置が動き出して中から蜂型のメカニロイドが飛び出した。

「メカニロイド生産機?エネミーアナライジング!!」

HXアーマーに換装して、この装置の弱点を探る。

このアーマーの能力であるエネミーアナライジングにより、装置の弱点を割り出した。

そしてダブルセイバーにエネルギーチャージをしながらタイミングを計り、そして装置が開いた瞬間にダブルセイバーを振るった。

「ダブルプラズマサイクロン!!」

二つの電磁竜巻が装置に炸裂してメカニロイドごと装置を瞬く間に破壊し、装置が破壊されたのと同時にシャッターが開いた。

どうやらこの装置とシャッターのロックがリンクしていたようであり、シャッターを潜り抜けて奥の梯子を駆け上がると、ベルトコンベアのある場所に出た。

ベルトコンベアはHXアーマーのエアダッシュで殆ど無視出来た。

途中でスクラップが落ちてきたが、それもダブルセイバーで両断すればいいので問題にならない。

HXアーマーの機動力を活かして、先に進んで梯子を駆け登る。

そして再びベルトコンベアと沈む足場、トゲのある場所に出るが、エアダッシュを駆使すれば容易く突破出来るため、途中に落ちてくるスクラップに注意しながら先に進む。

そして奥にある梯子を駆け下りると、再びベルトコンベアの床が。
ルインは途中で落ちてくるスクラップに注意しながら、エアダッシュとホバーで確実に下に移動する。

下にある沈む足場もエアダッシュで突破し、メカニロイドの攻撃をかわしながら先に進んで奥にある梯子を再び駆け下りると再び沈む足場だ。

「ここって、随分嫌なトラップが多いよね…」

エアダッシュで一気に足場を突破し、道を塞ぐメカニロイドを返り討ちにすると、梯子を駆け登り、最後のメカニロイドを破壊してシャッターを潜った。

「………君は…」

扉を潜った先には、一体のレプリロイドがいた。

一見して大したことのないように見えるが、敵から発せられるエネルギー反応からしてかなりの相手だろう。

「これはこれは。英雄のなり損ないさんじゃないですか。ここのメカニロイド共は放っておいてもいくらでも再生するのでね。ちょっとしたティータイムを楽しんでいたのですが…。せっかくの優雅な時間を邪魔するとは…かつてのイレギュラーハンター様もマナーがなっていませんな。バイル・ナンバーズが一人、このヘルバット・シルトが教育してあげましょう。」

ヘルバットのボディが光に包まれ、光が収まるのと同時に蝙蝠を彷彿とさせる姿になった。

「これが、君の正体か…」

「キキキッ…!さて、まずは淑女の嗜み、その一…邪魔者は大人しく死すべし!!」

「大人しく殺されるわけないでしょ!!」

見た目からして、空戦能力を持ったレプリロイドであるようなのでルインはHXアーマーのまま、エアダッシュでヘルバットとの距離を詰めた。

そしてエアダッシュの勢いをそのままにダブルセイバーで斬り裂こうとしたが、空振りに終わる。

「!?」

「ふふふ…至福の音よ!!」

いつの間にか背後にいたヘルバットが超音波を放ち、ルインはエアダッシュとホバーを駆使して、あちこちを跳ね返る超音波を回避する。

「この!!」

再びエアダッシュで距離を詰めてダブルセイバーを振るうが、空振りになる。

「え!?」

「下僕よ!!」

再びルインの背後に現れたヘルバットがルインに向けて蝙蝠型メカニロイドを大量に繰り出す。

「うわっ!?」

蝙蝠型メカニロイドがルインに激突し、爆発を起こした。

「おや?呆気ないですね」

嘲笑を浮かべるヘルバットだが、次の瞬間に驚愕に変わる。

「喰らえ!十字手裏剣!!」

ヘルバットに向けて投擲された手裏剣に対して、すぐさま回避行動を取ったが、ヘルバットの肩に掠る。

「むっ!?」

視線を爆発の方に遣ると、そこにはバリアで身を守ったルインの姿があり、バリアを解除して再びHXアーマーに換装し、エネミーアナライジングを起動した。

この能力でヘルバットがどういうレプリロイドなのかさえ分かればいい。

「おやおや…せっかく苦しませないで死なせてあげようとしたというのに…。」

「言ったでしょ。私は殺されるわけにはいかないの…やらなきゃならないことが山ほどあるからね」

後少しでヘルバットの解析が終わるので、解析終了まで持ちこたえてみせる。

「往生際が悪いですね。淑女の嗜み…その二…潔く運命を受け入れるべし!サンダーリバーブ!!」

「悪いけど、君の言う運命はお断りだよ。自分の最期くらい自分で決める」

エアダッシュとホバーでヘルバットの電撃弾を回避し、エネミーアナライジングで、ヘルバットを解析する。

「逃げてばかりですか?本当にマナーがなっていませんね。」

「そんな安っぽい挑発には乗らないよ」

エネミーアナライジングの解析が終了するまで後少しなので、それまで逃げられればいい。

「エコーウェーブ!!」

「甘いよ!!」

エアダッシュで超音波を回避し、すぐさまチャージしていたダブルセイバーを振るう。

「ダブルプラズマサイクロン!!」

ヘルバットに向けて二つの電磁竜巻を繰り出す。

「キキッ……甘いですよ。」

嘲笑いながら電磁竜巻の攻撃範囲から離脱すると、ルインは不敵に微笑った。

「甘いのはそっちだよ。そろそろこっちの反撃タイム。」

HXアーマーからPXアーマーに換装して、クナイをヘルバットに向けて投擲した。

「当たりませ…」

「そこだ!!」

「ぐっ!?」

ルインはすぐさまクナイを投擲してヘルバットに直撃させた。

ダメージを受けたヘルバットが勢いよく地面に落下する。

「やっとダメージを与えられたよ。手間取らせてくれちゃって…」

「ば、馬鹿な…ふ、ふふふ…まぐれで当たったくらいでいい気にならないでもらいたいですね…」

「……………」

再び姿を消すヘルバット。

ルインは腕に十字手裏剣を発現させると、それを何もない場所に投擲した…はずだった。

「キキッ!?な、何故、私の位置が分かる!?」

「HXアーマーの能力、エネミーアナライジングだよ。この機能は敵のことを解析することが出来るんだ。その気になれば君の能力も解析出来る。どうやら君は電磁気嵐と超音波でレプリロイドのセンサーに干渉して擬似ステルス効果を得ているようだね。時折消えていたり、私の攻撃が空振ったりしたのはそれのせいでしょ?完全なワープ能力ならどうしようもないけど、ステルス能力ならPXアーマーのレーダースコープで分かるんだよ。君の位置もね。」

「ぐっ…!!」

「それじゃあ今度は私の番ね。私が君に教育してあげる。紳士の嗜み、その一。似非紳士は早々に消え去るべしってね。オーバードライブ!!」

電気属性のヘルバットの弱点である氷属性のLXアーマーに換装すると、オーバードライブを発動した。

「喰らえ!!」

氷属性が付加されたハルバードが振るわれた。

まともに喰らったらやばいと判断したヘルバットは空中に逃げる。

「キ…キキッ…!い、いくら私の性能を把握しても、あのアーマーでなければ私の位置は掴めないはず!!ならば、換装の暇は与えませんよ!!出でよ、下僕よ!!」

再び蝙蝠型メカニロイドをルインに向けて繰り出すヘルバット。

メカニロイドを回避しながらハルバードにチャージをし、ヘルバットはすぐさま姿を隠しながら電撃弾を放った。

「キキッ!換装の暇を与えず、姿を消せばあなたに攻撃するチャンスはない!!」

「君さ、私のことを馬鹿にし過ぎ。PXアーマーに頼らなくても君の位置を把握出来るもんね。出て来い、フリージングドラゴン!!」

ハルバードを振るい、氷龍を繰り出す。

氷龍は蝙蝠型メカニロイドを薙払いながら、姿を隠しているヘルバットに喰らいついた。

「キキッ!?何故私の位置が…」

「フリージングドラゴンはレプリロイドの熱源反応とかを感知して喰らいつくの。いくら姿を隠しても熱源反応は隠せないでしょ」

弱点属性を喰らって怯んだヘルバットにハルバードを振るい、翼を斬り裂いてヘルバットの飛行能力を封じる。

そしてそのまま反撃の隙も与えず、ハルバードでヘルバットの胸を貫いた。

「キッ…キキッ…!なっていない…実にマナーがなっていない…!バイル様に…楯突こうなど…最低のマナー違反ですぞ…!キッ…キキキキキーーーッ!!」

胸を貫かれたヘルバットは断末魔の叫び声を上げながら爆散した。

「さてと、後はここの動力炉を…」

LXアーマーから通常のZXアーマーに換装してZXバスターを構えてチャージし、チャージショットを動力炉に放って破壊した。

「よし、これでいいかな。ミッション終了、転送して下さい」

動力炉を破壊して、すぐさまレジスタンスベースに通信を繋いだ。

『了解、転送します。』

ルインは転送の光に包まれ、レジスタンスベースに転送された。

「転送終了まで…2…1…転送!!」

ルインが司令室のトランスサーバーに出現した。

「お疲れ様でした」

ルージュからの労いの言葉を受けたルインがトランスサーバーから出ると、シエルが駆け寄ってくる。

「ルイン…ありがとう。これで再生工場は、しばらく動かないと思うわ…。本当に…ありがとう…。」

「うん。」

「ルイン、今日はこれくらいにして、あなたもメンテナンスルームでメンテナンスを受けてきて。あなたもかなりエネルギーを消耗したはずよ」

「分かった。ありがとうシエル」

ルインも司令室を出て、メンテナンスルームに向かう。

四つのミッションのうち、二つのミッションを攻略したので、残るミッションは四つ。

一方、サイバー空間と呼ばれる場所では、一体のレプリロイドのサイバーエルフがネオ・アルカディアのコンピュータに侵入し、情報を引き出していた。

「……よし、今、引き出せる情報はこれくらいのようだ…。」

サイバー空間に迷い込んだ“彼ら”の捜索は一旦ファントムに任せて、エックスは動き出したルイン達の助けとなるために現在引き出せる情報を入手して、レジスタンスベースに送る。

この情報が少しでもゼロやルインの助けになることを信じて。

「……それにしても…Dr.バイルにオメガか…また、妖精戦争の悪夢が繰り返されるのか……。」

エックスが呟いた途端、メカニロイドの姿をした防衛プログラムが迫ってくる。

エックスは右腕をXバスターに変形させると、チャージを終えたバスターの銃口を向けた。

「ダブルチャージショット!!」

二発放たれたチャージショットが防衛プログラムの数を瞬く間に減らしていく。

防衛プログラムがエックスに光弾を放つが、エックスはダッシュでそれらを全てかわしながら、バスターを構えてショットを連射。

「はあっ!!」

再びチャージショットを放ち、残りの防衛プログラムを片付けて、周囲に敵がいないことを確認してから安堵の息を吐いた瞬間であった。

「っ……」

一瞬だけエックスの姿が霞んだ。

エルピスにボディを破壊されてからはサイバーエルフの状態でいる上に力を使いすぎてしまっているのか、エックスが人型の姿を維持していられる時間が段々短くなっていく。

このままではいずれ自分は消えてしまうのだろうか…。

「(っ…嫌だ。僕はまだ消えたくない…。やっと彼女と再会出来たんだ。まだ彼女と話したいことが沢山あるんだ…。僕は…生きる…消えて…たまるか…!!)」

エックスは決意を胸にしながらこの場を去った。

それを見ていた存在に気付かずに。 
 

 
後書き
オリジナルエックスの基本能力はモデルXです。

通常のオリジナルエックスの姿はガレージキットのオリジナルエックスだと思って下さい。 
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