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忘れ去られし古伝

作者:さいぞう
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二説目…
KNOCKIN ' ON HEAVEN 'S DOOR
  3話

なあ。
あんた、異界から来たって言ってたな?

じゃあよ、右も左もわかんねえだろ?
ちょっと俺らと一緒にいたらどうだ?

今、世界中で神様と人間が喧嘩してんだ。
この国はな。

その前線みたいなもんなんだ…





貴殿には、一宿一飯の義がござる。
お仕え致そう。




いやいや、仕えるってお前…

飲み友達でいいぜ…



 


それからはな。
助けられてばっかりさ。

こっちの恩義の方がでかくなっちまってなあ。

相変わらず、酒は好きな癖にすぐぶっ倒れちまうがな!
ハハハ!

ふと思うよ。
あいつは強すぎたんだろうなあ。

吹けば飛んで野菜の肥料になるような、俺達の隊が大活躍だからよ?

そんな噂は、またさらに噂を呼ぶもんさ。

神様だけで精一杯なのによ。

挑戦する馬鹿も増えてなあ…


あ?奴は、挑戦者を殺した事ないぜ?
何だったかな…
峰打ちとか言ってたような…






緩い。
精進致せ。






それしか聞いた事ねえよ。
挑戦は受けるが、そのセリフばっかりさ!

あ、でもよ。
1人いたらしいぞ?
互角にやりあった野郎がよお。

大体、勝負は一対一でやる。

俺らも、見るのは駄目だと。
そこだけは頑なに言ってたよ。

だが…
俺は見に行ってたぜ!
副隊長だからな!

一人だけ、凄い奴がいたんだとよ。
珍しく自慢気に話してたな。

嬉しいそうな顔してよお…








己の内は、内に有らず。
他の内は、己に有り。
据えよ。
要を豪に見据え、また据えよ。
自ずと制は円に導かれし候。







俺が教えてもらった極意だ。
お前にも教えてやるが、まあ、何の事かさっぱりだな!


 
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