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オズのポリクローム

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第十一幕その十一

「一人一部屋ずつね」
「あれっ、皆で寝ないんですか」
「うん、そうだよ」
 その通りだというのです。
「団長さんがお客さん用のお部屋を用意してくれたんだ」
「そうなんですか」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「お風呂に入った後は」
「そのお部屋で、ですね」
「ゆっくりと休もう」
「それで朝になれば」
「うん、また旅だよ」
 お空の旅の再会だというのです。
「飛行船を探そう」
「わかりました、それじゃあ」
 ジョージは魔法使いの言葉ににこりと頷いてでした、そうしてです。
 皆と一緒にお風呂に入って身体も奇麗にしてです。 
 湯舟の中に入ってお湯も楽しみました、ここで。
 ジョージは神宝とカルロスにです、トト達のことを尋ねました。
「動物の皆はどうしてるのかな」
「うん、臆病ライオンさん達もね」
「皆御飯を食べた後はおもてなししてもらってね」
 二人はそれぞれジョージに答えました。
「それでね」
「今は三匹共ブラッシングもしてもらってるそうだよ」
「ちゃんとシャンプーで洗ってもらってから」
「凄く奇麗になっているそうだよ」
「そうなんだ、ライオンさん達もなんだ」
「そうだよ」
「それで皆も個室で休むんだよ」
 彼等もというのです。
「だからね」
「皆くつろいでいるよ」
「それは何よりだね」
「それで僕達もね」
「お部屋で休むんだよ」
 一人一人というのです。
「だからね」
「今日はゆっくりと一人で寝ようね」
「そういえば」
 ここでこんなことを言ったジョージでした。
「一人で寝るのって暫く振りだね」
「うん、旅行の間はね」
「ずっと皆で寝てるからね」
 二人もこうジョージに返します。
「そう言われるとね」
「その通りだね」
「そうだよね、けれどそれもいいね」
 ジョージはにこりと笑ってこうも言いました。 
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