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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 【灰村 諸葉が進む道】

作者:Bloo-D
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転生
SCENE1
  第2話

 
前書き
諸葉の姿はTOW3の主人公(ディセンダー)の初期装備で行きたかったのですが、それでは少し物足りないので、亜鐘学園の制服で,武器は<聖剣サラティガ>で盾を持たない剣士という立場で行かせて頂きます。 

 
ここはルミナシアのルバーブ連山の中腹。

「今回の仕事も終わったし、早く船に戻らなくっちゃ。」
仕事終わりの桃色の髪の1人の少女がいた。
名はカノンノ・グラスバレー。
本作のヒロインと言っても差し支えない(実際の所は読者の考えに委ねます。)。

彼女は山の近くにあるペカン村の人達の移民の件の仕事を終えて、船に戻ろうとしていた所だった。

ーーーー

その時…、
≪パァアアアアッ‼︎≫
空から飛来する流れ星のような光がカノンノの目に映った。その光は、峠の方に向かって行った。
カノンノ「あの光、なんだろう?山のてっぺんの方。船が来るまで時間があるし、行ってみよっと。」
≪タッタッタッ……‼︎≫

そう言ったカノンノは、光が飛んで行った方に走って行った。

ーーーー

≪パァ〜〜ッ≫
山のてっぺんに着いたカノンノの目に映ったのは、光に包まれて宙に浮く男性(諸葉)だった。
カノンノ「人?でも、どうして空から……?」
あまりの光景にカノンノは疑問に思った。

≪パァアア〜〜‼︎≫
光が更に輝きを増したと思うと、男性(諸葉)はそのまま降下して、仰向けになる様に地面に降りた。

_________________________

諸葉「んん……。」
-ここは…一体……?-
 ̄俺はゆっくり目を開いた。 ̄
「……。」
 ̄すると目の前に、桃色の髪の女の子がいた。 ̄
(無論カノンノ。)
≪ムクッ≫
「やっと気がついた…良かった。」
 ̄俺が地面から起き上がると女の子は俺に向かって話し始めた。 ̄

「私はカノンノ。カノンノ・グラスバレー。」
諸葉「俺は、諸…葉……。
灰村…諸葉だ、モロハって呼んでくれ。」
カノンノ「モロハかぁ、いい名前だね。」
-初対面にしては親しく話し掛けて来るなぁー……。
警戒してないのか?-
 ̄俺は心の中でそう思ったが、あえて口に出すのはやめた。
厄介事になるよりはまだマシだ。 ̄

カノンノ「驚いちゃったよ、空から降りて来たんだし。」
モロハ「……。」
 ̄それを聞いた俺は黙るしかなかった。
もとより、空から降ってきたなどと言われて納得する筈がない。 ̄
カノンノ「もしかして、憶えて無いの?」
モロハ「第一、そんな事を言われて納得出来る奴がどこにいるんだよ⁉︎」
カノンノ「あっ、それもそっか。」
モロハ「それもそっかじゃねぇーよ!」
-会話してる内に漫才に転倒していると感じるのは、俺だけだろうか?-

カノンノ「そんな事より、早く山から下りよう。ここは魔物が多いから。」
モロハ「まっ、魔物⁉︎」
カノンノ「けど、そんなに奥深くまで入らなけば、危険な魔物とは遭遇しないから大丈夫だし。安心してね。」
モロハ「ほっ。」
 ̄俺は魔物と言う単語に慌てふためいたが、次に発せられた言葉を聞いて安堵した。
どこかは思い出せないけど、沢山の敵を倒した俺だが、ここではどうかはわからないし自信も無い。 ̄
カノンノ「とにかくこの山から早く下りよう。私が案内するから。」
モロハ「ああっ、頼む。」
 ̄正直生きた心地がしないが、このわからない世界でなんとかするしかないっか。っと心の中で呟いた俺は、カノンノの後を追って山を下りる事にした。 ̄

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

それから数分後…、

『……。』
目の前に縫いぐるみのような生き物が行く手を阻んでいた。

カノンノ「はぁ〜、こんな時に魔物が……。」
モロハ「あれが?」
カノンノ「うん。でも、あれでもまだマシな方だよ。
もっと大きくて強い魔物だっているんだから。」
生き物の姿を見たカノンノは溜め息をついた。
-まぁ、俺も溜め息が出そうだったけど……。-


カノンノ「どうしよう。1人でもどうにかなるけど……モロハ、何か武器は持ってる?」
モロハ「武器かぁ〜……ん?」
 ̄カノンノの言葉に一瞬顔を下に向けた時、俺は腰からぶら下がる剣が目に止まった。
しかもその剣、何処か見憶えがある。 ̄
≪ギラリッ‼︎≫
モロハ「こっ、これは?」
 ̄その剣を鞘から抜いた俺は、何処かでそれを使っていたような感覚に包まれた。
しかし、何故なのか全然思い出せない。 ̄
カノンノ「それ、立派な剣だね。なんて剣なの?」
モロハ「いや、それは〜……。」
 ̄カノンノに剣の事を聞かれたけど、何も憶えていない俺は口ごもるしかない。 ̄
その時…、

モロハ「‼︎」
 ̄頭の中に俺が振るう剣がよぎった。しかもその剣、今俺が手にしている剣とそっくりだ。
その剣の名は…、 ̄

モロハ「サラ…ティガ……。」
カノンノ「えっ?」
モロハ「思い…出した!この剣は、聖剣サラティガ。俺の相棒だ‼︎」
カノンノ「サラティガ?良い剣だね。≪クスッ≫」
モロハ「カノンノ、今笑ったな?」
カノンノ「えっ?ううん、なんでもない‼︎さあ、早く魔物を倒して次に行きましょう。」
モロハ「ああっ……」
 ̄俺がそう叫んだ時、カノンノが一瞬クスっと笑った。 ̄
-とはいえ、いきなり叫んだ俺自身も少し恥ずかしいのだが……。-
 ̄一早くそれを指摘すると、本人はとんでもないと言わんばかりに弁解して強引に次に進める。 ̄

余談ですが、カノンノの武器は身の丈近くある大振りの大剣、と言うより両手剣。

ーーーーーーーーーー

戦闘に突入。相手はなんでも、初心者向けの魔物〔オタオタ〕との事。
-あんな縫いぐるみみたいなのが魔物って、どんな世界だよここは?-

 ̄そう思った俺だが、仕方なく攻撃を開始。 ̄
モロハ「"魔神剣"‼︎」
サラティガから放たれた衝撃波が、〔オタオタ〕に直撃。

『……。』
≪パシュッ‼︎≫
魔物の方は動かなくなったと思うと消滅した。
 ̄無意識に出た技だったが撃破に成功したみたいだ。 ̄

ーーーーーーーーーー

カノンノ「凄いねモロハは。〔オタオタ〕を一撃で倒しちゃうなんて。初心者じゃ絶対に居ないよ。」
モロハ「はは、マジで?」
-まさか、今ので?だとしたら俺、初心者にしてはマジ強えぇのか?
ひょっとしたら俺、初心者の中でナンバーワン?あくまで初心者の中で……。-

カノンノ「さあ。もう少しかかるけど頑張ろっか。」
モロハ「あっ、ああっ……。」
-なんか複雑だけど…ま、この世界を楽しめればそれでいっか。-
 ̄そう、楽しめれば……。 ̄

ーーーーーーーーーーーーーーー

 ̄その後2,3度〔オタオタ〕と遭遇したが、皆"魔人剣"で瞬殺してやったぜ。 ̄
-ひゃっほう、最高だぜぇええ〜〜‼︎(1度言って見たかった。)-

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ̄そうこうしている内に山を下り、俺達2人は崖の近くまでやって来た。 ̄
カノンノ「あれ?私が早く着き過ぎたみたい。」
モロハ「そのよう…だな……。」
 ̄俺はそう返すくらいに言葉が見つからなかった。 ̄
-と言うより、こんな崖っぷちに船をつける事が出来るのか?-

カノンノ「あっ、そうそう。
船に乗ったら、モロハが希望する場所に案内してくれるように伝えるから。」
モロハ「希望する場所?」
カノンノ「そう。
だって貴方、急いでいたから空から降りて来たのでしょう?」
モロハ「……。」
-そんな事言われても困るよ。
第一、何処に行こうなんてわからないし。-
カノンノ「どうしたのモロハ?」
モロハ「実は……」
 ̄カノンノに聞かれた俺は話すしかなかった。 ̄

ーーーー

カノンノ「えっ、名前と剣の事以外は記憶が無いの⁉︎」
モロハ「ああっ……。」
 ̄正確にいえば元の世界と前世に近い記憶はあるが、その事は他の事を思い出した辺りでいっか。 ̄
カノンノ「うーん。それってつまり、記憶喪失…なのかな?」
モロハ「たっ、多分……。」
 ̄わからない俺はそう答えるしかない。 ̄

ーーーーーーーーーーーーーーー

モロハ「ところでカノンノ。」
カノンノ「ん、何?」
モロハ「こんな崖っぷちに、船なんて来るの?というか、船ってどんな船?」
カノンノ「大丈夫だよ、私達の船は空飛ぶ船だから。しかも大きいんだよ、びっくりしちゃうくらい。」
モロハ「ヘェ〜。」
-空飛ぶ船⁉︎この世界では船って空を飛ぶのが普通なの⁉︎-
 ̄その時俺は、さっきからずっと聞きたかった事を聞いた。こんな所に船が来るのかと。
それに対してカノンノは笑顔で、しかも空を飛ぶと言い出した。
俺は頷きながらも、心中では衝撃を受けていた。 ̄

ーーーー

その時…、
≪グオングオン……‼︎≫
 ̄突然空からエンジン音が聞こえて来た。 ̄
カノンノ「あっ、来たよ。ほら。」
モロハ「えっ?」
 ̄エンジン音を聞いたカノンノは空を指差した。
その方向に合わせて、俺はその方向に顔を向けると…、 ̄
≪グオングオングオン……‼︎≫
 ̄確かに空飛ぶ船だった。
しかも鯨ぐらいにデカイ。 ̄
モロハ「本当…デカイな……。」
カノンノ「だよね〜、私も最初に見た時びっくりしちゃったし。」
モロハ「ははっ……。」
-もう色々びっくりする事があまりにも多過ぎるから、俺も流石に驚かない。
心の中以外では……。-

カノンノ「さっ、早く乗ろ。着いて来て。」
モロハ「ああっ……。」
 ̄カノンノに先導されながら、俺は船の中に入った。 ̄

_________________________

「お疲れ様カノンノ、ペカン村の人達の移民は無事済んだよ。」
カノンノ「どう致しまして。」
 ̄船内のホールにてカノンノは、そこにいた少女(少女とは言いずらいかもしれませんが、とりあえず少女扱いで勘弁して下さい。)と話し始めた。
その少女、全体的に白が基調の服を着ており、何処かシスターのように見える。 ̄

カノンノ「あっ、そうだ。アンジュさん、この人はモロハ。
ルバーブ連山で空から下りて来るのを見つけて連れて来ました。
しかもモロハ、自分の名前と言った事以外はわからないそうなんです。」
アンジュ「えっ、そうなの?」
モロハ「ははっ、そう…みたいです……。」
アンジュ「そうなんだ。名前以外わからないなんて大変でしょ?」
-えぇ大変ですよ。現に苦労してますし……。-
アンジュ「あっ、自己紹介がまだだったね。わたしはアンジュ、アンジュ ・セレーナよ。この船を拠点とするギルド<アドリビトム>のリーダーだから、宜しくね。貴方はモロハ君…だったね?」
モロハ「はいっ、宜しく…お願いします。」
 ̄俺の名前は既にカノンノから紹介されていたから、会釈だけにした。 ̄

アンジュ「そういえば、貴方は行く当てなんてないでしょ?
無いのなら、このギルドに入らない?働くのならば、衣食住は大体保証するから。」
モロハ「はい、闘う事ならばどうにか。」
アンジュ「なら、貴方のメンバー登録をするね、モロハ君。」
モロハ「ありがとうございます。ところで、このギルドって、主にどんな仕事をするんですか?」
アンジュ「<アドリビトム>は何処にも属さないギルドで、人から受けた依頼をこなす所謂“何でも屋”よ。
時々、ギルドのメンバーからも依頼が来る時があるわ。」
モロハ「そうなんですか。」
 ̄アンジュさんの説明は、俺にとって明朗でわかりやすいものだった。 ̄

アンジュ「でも仕事の前に、このギルドのメンバーと顔合わせして貰おうかしら。と言っても、仕事で居ない人もいるけど、今現在この船にいるメンバーとだけ顔合わせして来てね。仕事については、その後で説明するから。カノンノ、付き添いをお願いできる?」
カノンノ「任せて下さい。さっ、行きましょ。」
モロハ「ちょっ、ちょっと待ってって!」

ーーーーーーーーーーーーーーー

 ̄と言う訳で、今現在船にいる仕事仲間と顔合わせする事なった俺。 ̄
-怖い人とか居ないよな〜。-
 ̄と心で呟きながらも、カノンノに手を引かれてその場を離れた。 ̄ 
 

 
後書き
今回はここまでにします。
次回は、今現在船にいるメンバーと初仕事。
ヒルダ(ロンドリーネとグリューネの登場は検討中。)も登場します。 
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