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ソードアート・オンライン ーEverlasting oathー

作者:ゆぅ駄狼
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Six episode 俺から君へ


「よし!準備完了!いつでも行けるぜ!」


俺は宿屋で借りた部屋で準備をしていた。

何故準備をしていたかって?ユウキに誘われてこれからアスナの家に一緒に行くのさ!
俺もマジでそろそろ家欲しい!夢のマイホーム!


「そろそろユウキを呼びに行くか!」


俺はユウキの部屋に向かった。
ユウキの部屋の前に着くとドアが開けっ放しだった。
ユウキは溜息を吐いたり、何かを考える動作をしていた。

何やってんだあいつ……取り敢えず呼ばないと



ポン


「ユウキ?何ボケっとしてんだ?そろそろ行くぞ?」


俺はユウキの頭に手を置き呼んだ。
するとユウキは俺に気付いたのか、大きな声で言った。


「うん!」


そして俺とユウキはアスナの家に向かった








第62層 ーーーセルムブルク商業区ーーー




俺とユウキは商業区にいた。アスナの家に行くには商業区を通って市街区に行くのだ。

うわ!人多くね!?まるで人がゴm……なんでもないや
お!あんな所に珍しい店あるじゃん!

俺は一つの店に目が行った。


「お、何か店があるな。アスナの家に行く前に少し寄ってこうぜ」


ユウキにそう言い店に指を指した。


((アクセサリーショップ))


ユウキは頷き、俺達は店に入っていった。


中に入ると色々揃っていた。人もそれなりにいて、結構人気がある店だったようだ。
悪趣味なバンダナの人が必死に新しいバンダナを選んだりもしていた。

悪趣味なバンダナの人がバンダナを探してる!やだ!怖い!
そんな事は置いといて。品数も中々多いな。


「沢山あるな〜」


俺はそう思いながら商品を眺めて行くと一つの商品に目が行った。
俺が見つけたのはカチューシャだった。


「ユウキに似合いそうだな」


俺はユウキに合いそうなカチューシャを発見したのでユウキに言った。


「あれ見てみろよ!ユウキに合いそうなものがあるぞ!」


俺はユウキをカチューシャのとこまで連れて行った。
ユウキはカチューシャが気に入ったらしく、まじまじとカチューシャを見ていた


お!あっちにはスカーフとかあるし!この店めっちゃいいやん!


「ユ……ユウヤ!」


ユウキは突然俺を呼んだのでユウキの方を見た。
俺を待っていたのは危険物だった。


「んー。どうし……」


俺はフリーズした。何故ならユウキが猫耳の生えたカチューシャをつけていたからだ。
そしてユウキは俺に上目遣いで核ミサイルを放った。


「に……にゃー……」


俺は完全に停止した。周りは沈黙した。



ーーー可愛いかった。



何だ…この生き物はああああ!!抱き締めるぞこんちきしょう!!!
なんで涙目になってるんだ!?可愛いすぎんだろ!
周りの客も驚いて商品を床にぶちまけてるよ!?


「うぅ……ユウヤぁ……」


可愛い……!可愛いすぎる……!!


「うぅ……うぇ……」


「ーーーー可愛い……」


「ふぇ…?」


俺がそう言うと周りが騒ぎ出した。


「あの子誰だ!?」


「猫耳少女だぞ!誰かパーティに誘え!」


「俺がパーティに誘う!」


「テメー!抜け駆けすんじゃねぇ!」


「ク……クククライン!独身24歳です!!」


周りの客がユウキに近付くとパーティの勧誘や結婚を申し込み出した。
するとユウキは顔を真っ赤にして俺に助けを求めてきた。


「ユウヤぁ……」


ハッ!我を忘れていたぜ!


「これはやばいな……行くぞ!」


そういって俺ははユウキの手を掴んで店から出て行った。

俺達は男達から逃れると商業区を出た先、市街区の噴水広場にいた。
噴水広場からは大きな大樹が見えた。


「ここまできたら大丈夫だろ……にしてもやばかったな男共の目が……」


「う……うん……ありがとう……」


マジで疲れたぞ…クラインとか言うやつ足速すぎんだろ…ん…?クライン…?あいつ風林火山リーダーじゃなかったか…?何で居るんだよ!血走った目で追ってきたから怖かったぞ!?

そう思いながら俺は汗を拭いユウキに言った。


「さ、アクセサリーはあんま見れなかったけどもう少しでアスナの家に着くから歩こうか」


「うん♪」







ーーー市街区 アスナの家ーーー




噴水広場から10分するとアスナの家に着いた。
アスナの家はレンガでできていて、とても高級感があった。

ユウキはアスナの家のインターホンを押した。


ピンポーン…ガタン…ガタガタ…



中がやけに騒がしかった。
するとドアが突然開き、一人の黒服の男が出てきた。


「ユウヤ!お前も呼ばれてたのか?」


「お邪魔しました」


「ちょっと待て!」


ドアを開けて出てきたのはキリトだった。

何でこいついんだよ!また運命的な奴か!?次はあの外国人みたいな奴…そうエギル!でてきたりしないよね!?


「俺はユウキがアスナの家に一緒に行かないかって言ってきたからついてきたんだよ。ユウキはキリトがいるって知ってたのか?」


「ううん、知らないよ」


「へっ?お前らアスナに呼ばれたんじゃないのか?」


キリトと俺が疑問に思っているとユウキが突然ニヤニヤしだした。


「「何笑ってんだ?」」


俺とキリトが声を揃えてユウキに聞いた。

わぁ!声が揃った!イッツミラコー!…じゃなくて!


「まぁまぁ!気にしない気にしない♪」


ユウキはそう言って俺とキリトの背中を押し、アスナの家に入った。
アスナの家の中はものすごく綺麗に整頓され、女の子らしい物が沢山あった。


女子力高め!


俺はそれしか思えなかった。


「アスナー!」


「ユウキー!遅かったじゃない!」


「いやー色々あってね……」


あー……あの時の事のせいで遅れちまったもんなー……
あの可愛さは皆に伝えるべき!


「実はユウキがアクセサリーショップで猫耳カチューシャをつけたら沢山の男達にナンパされたから逃げてたんだ」


俺がそう言うとユウキとアスナがヒソヒソ喋り出した。


「「?」」


俺はキリトにハンドサインを送った。


ーーまたよくわからない展開だぞ!


ーー俺にもさっぱりだよ


ーーこれが時代の流れって奴か…


ーーアインクラッドに歴史あんのか?


ーー黙りなさい。


俺とキリトが高速でハンドサインをしてるとアスナが突然話かけてきた


「ちょっとユウヤ君とキリト君?今日は私がご飯を食べさせてあげるわ。ユウヤ君はユウキと一緒に食材を商業区で買ってきてくれないかしら?キリト君は料理の準備を手伝ってくれないかな?」


また突然だな!まぁ飯が食えるならいいか……

そう思い俺は承諾した。


「わかった」


「わかった。ユウキー行くぞー」


アスナはユウキに一枚の買ってくる食材のメモを渡していた。
そしてアスナはユウキの耳元で何か言っていた。


すぐにユウキは俺の方に来たのでそのまま外に出た。


「暗いな…なんかのバグか?」


外は既に暗くなっていて何らかのバグで街灯がつかなく、本当に真っ暗だった。
暗い中、俺とユウキは店に向かって歩いていた。


流石に暗すぎんだろ…これじゃユウキが危ないかもな…

そう思いユウキに手を差し伸べた。


「ユウキ、ほら」


「え?」


「本当に真っ暗だから危ないし、迷子になったら困るだろ?だから手、繋いでてやるよ」


「う……うん、ありがとう……」


ユウキは俺にお礼を言って俺の手を握った。
ユウキの手は小さかった。小さくて握ってると何処か不安になってくる。
俺はそう思いながらユウキに何を買ってくるのか聞いた。


「そういや、アスナから食材の紙もらってなかったか?」


「あ、持ってるよー!」


ユウキはアスナから貰ったメモを見ると黙ってしまった。

どうしたんだろ?


「何の食材買ってこいって?」


「……」


ユウキの様子がおかしいな……メモが書かれてなかったのか?


「どうしたー?」


「今日はもう……アスナの所へ戻らなくていいみたい……」


「へ?なんでだ……?」


何で!?いきなり買い物言ってこいって言われたら帰ってくんなって言われたよ!?
何かあったのか……?

突然ユウキが口を開き真剣な目をして話し始めた。


「ユウヤ……いきなりだけど聞いてくれるかな?」


「あ、ああ……」


何だってんだ……?


「ユウヤ……ボクはね……!」


ユウキが話し出したが途中で声が聞こえなくなった。


「ボクは…」


まただ……

ユウキは言おうとするが途中で言うのをやめてしまう。


「ボクは……」


どうしたんだユウキ?
………!



ポタ……ポタ……



ユウキの顔を見ると目から涙を流していた。


「ユウキ?どうして泣いてるんだ?」


「え……?あ……れ……?」


ユウキは涙を拭っていたが、涙がまた溢れて流れ落ちていくばかりだ。


「はは……おかしいな……」


ユウキがそう言うと、ユウキは突然声を出して泣き出した。


「ふぇ……うぇぇ……」


何でユウキが泣いてんだよ
何でユウキが泣かねえといけないんだよ


俺はユウキに近付き、ユウキをそっと抱き締めた。


「ふぇ……ユウヤ……?」


俺がユウキを守るんだ。
それは始まりの街で決めたことだ。
俺はユウキを泣かせたくない!


「何で泣いてるかはわかんないけどさ、泣かないでくれないか……?お前の泣いてる顔は見たくない……」


「ふぇぇぇ……ユウヤぁ……」


俺がそう言うとユウキは更に泣き出した。
ユウキは何かをユウヤに伝えたかったが言えなかったのだ。

少女は少年とずっと一緒に居たくて。


ユウキが泣いてる理由……ユウキは俺に何か伝えようとした……だが伝えようとしたら泣いてしまった……まさか……俺が原因……?


「なぁユウキ……俺はお前が心配だ……だから俺に話してくれないか……?」


「……」


「もしかして……俺が関わってたりするのか?」


「……!」


ユウキは首を横にすら振らなかった。

やっぱり俺か……


「ユウキ……俺が関わっているんだな……俺が何か悪いことをしたんだな……ごめんな……ユウキ……」


俺がそう言うとユウキが突然口を開いて大声で叫び出した。


「ユウヤは悪くない……!ボクが……ユウヤに嫌われるのが嫌で……」


「どういうこと……だ?」


俺は状況を理解出来なくなっていた。

俺に嫌われる……何の事だ……?


「ボク……ユウヤが好きで!大好きで……その気持ちを伝えたくて……!でもユウヤに……拒絶されると思って…ボク……ユウヤにこんなに迷惑かけて……嫌いになったよね……」


ユウキは涙を流しながら、唇を噛み締めていた。

俺の事が…好き…?俺が拒絶…?俺はユウキが好きだ。拒絶なんてあり得ない
こいつは何勝手にそうやって決めつけてんだ?俺がユウキを嫌うなんてこと絶対あり得るわけねぇだろうが!!!!!!!


俺は口を開けてユウキにキレた。








ーーーーーーーーふざけんな








「ふざけんじゃねえぞ!!!!」


俺はユウキに向かって叫んだ。
そして俺は思っていること全てを叫んだ。
俺の本心を全力で。


「俺がお前を嫌う筈ねえだろーが!!俺がお前を拒絶する?お前の価値観で勝手に判断するんじゃねえ!!!」


「ユウヤ……?」


俺はユウキを抱き締めている腕に力を入れた。
一人の少女を絶対に逃さない様に。手放さない様に。


「俺はお前がいるから今、ここで生きてる!俺はお前が俺にいつも笑顔をくれるから毎日楽しく生きてる!俺はお前が心配だからいつも一緒にいる!!お前が俺から離れようとするのは絶対にゆるさねえ!!!」


俺は全力で泣いている少女に叫び続けた。もうこの少女を不安にさせないように。
俺はユウキの肩を掴み、目を見た。そして俺はユウキに貰った想いを想いで伝えた。


「いいかユウキ!!!聞きやがれ!!俺はな、ここにいる一人の女の子が…!いつも俺に笑顔をくれる子が!!!」


俺は次の言葉に想いを乗せた。

絶対にもう俺がユウキを嫌っただなんて言わせない。

そして俺はユウキに向かって言った。




ーーーーーーーーーユウキが大好きだ!!!!!!ーーーーーーーーー




俺は自分の中のユウキに対する想いを言った。
それでもユウキにはまだまだ言いたい事が沢山あった。


「俺はユウキが楽しそうに話して笑ってるユウキが好きだ!猫耳をつけて恥ずかしそうにしているユウキも好きだ!時々見せる照れてるユウキも大好きだ!!」


「うぅ……」


ユウキは涙を流しながら俺の目を見ていた。ユウキはユウヤの言葉を自分の中で何度も繰り返す様に聞いていた。
ユウヤは叫ぶことをやめなかった。


「お前は俺から絶対に離れるんじゃねえ!!!!!!」


ユウヤは力強くユウキに言い放った。
そしてユウキを強く抱き締めた。


「うぇ……ふぇぇ……ユウヤぁ……」


俺は絶対にこの子を離さない、離してたまるものか!!


「ユウヤぁ……大好きだよ……!」


「二度と俺から離れようとするんじゃねえぞ……」


そう言うとユウキはユウヤの腕の中でコクンと頷いた。


「なぁユウキ、この先の噴水広場から見える大樹に行かないか?あそこから見る星空が綺麗なんだ」


「うん……」


俺達は手を繋ぎながら大樹へ向かった。








ーーーー大樹ーーーー



「綺麗……」


ユウキが夜空を見ると無数の星がそこにあった。月はまるで自分を主張するかの様に星達の真ん中で光輝いていた。
ユウキは星空の綺麗さに声を出して驚いていた。


いつ見ても綺麗だな……
これでも仮想世界なのにな


ユウキは星を見ていた。
俺はユウキに近付き、優しく抱き締めた。




ーーーーボク、夢見てるのかな。



ーーーーもし夢の中でも俺はお前を離さねえし、お前を好きでいる。



ーーーーボクが嫌な事をしちゃっても?



ーーーーそしたらそのユウキも好きになればいいだろ。



ーーーーうん……そうだね……



ユウキはまたユウヤの腕の中で泣き出しそうになっていた。
ユウヤは心配ないすんな、という気持ちでユウキを力強く抱き締めた。


ーーーーユウキ、大好きだ。これまでも。これからも。



ーーーーボクもユウヤが大好きだよ。これまでも。これからも。




二人は星空の下で愛を誓った。
二人を一生離れないように。


これが二人がお互いに贈る。




ーーーーー俺から君へ




ーーーーーボクから君へ




二人が贈った想いだった。






ーーーーーーーー大好きな人に贈る、愛の言葉






そして二つの影は一つとなった。
月と星達は二人の少年と少女を照らし、祝福していた。


 
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