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ソードアート・オンライン ーEverlasting oathー

作者:ゆぅ駄狼
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Four episode 甘い時間

 
前書き
平和とは何か……

平和……それは戦争をしない世界。

それもあるだろう。

平和……誰も死なない世界。

それもある。

平和…それは甘い時間の中にもあるのだーーーー
 

 
俺達と"アスナ"はリズベット武具店というところにいた。


「でさー!キリトが私の自慢の剣を折ったんだよ!?ありえなくない!?」


「あれは最低だったわね」


「それは酷いね」


「……」


「キリト…どんまい…」


因みに愚痴を言っているピンク色の髪をした女の子はこのリズベット武具店のオーナー
リズベットである。

キリトは女性陣に言葉責めされすぎて子供の落書きの様になっていた。

何でアスナがいるって?…とりあえず言わせてくれ…
ビビったよ?ヒースクリフさんに血盟騎士団副団長を紹介してもらったらアスナだったよ!?
1層以来、そんな凄いとこはいってたの!?あれは本当に驚いたよ!?





数時間前……




「ユウヤー!今日って攻略会議だよね?」


「第70層の攻略会議だったけか?攻略会議は夜からだから別に焦らなくてもいいだろ」


「そうだね!……ねぇユウヤ、あそこにいるの血盟騎士団の団長さんじゃない?」


ユウキが指差す方を見ると血盟騎士団団長、ヒースクリフともう一人護衛らしき細剣を持っていた少女がいた。

ヒースクリフとはギルド、血盟騎士団団長でSAO内で初めてのユニークスキル、《神聖剣》をもつ男だ。
ヒースクリフの持つ《神聖剣》はモンスター、プレイヤーに対して絶大なダメージを与えれる。
その為、SAO内では最強と言われている。

俺もSAO内では最強と言われている。何故ならレベルがトップランカーで決闘モードでは一度も負けた事がないからだ。
だからユウヤこそ最強と言うものもいる。

俺はあまり最強とか興味ないからな…

俺達はとりあえず挨拶しとこうと思いヒースクリフに近づいた。


「どうも、ヒースクリフさん」


「ん…?君達は…ユウヤ君とユウキ君か。何か用かね?」


「いえ、偶然ヒースクリフさんを見かけたので挨拶をしようと。それといつも攻略に力を貸してくださってありがとうございます」


俺はそう言うとヒースクリフに頭を下げた。
俺が頭を下げるとユウキも頭を下げた。


「二人とも、顔を上げてくれたまえ。礼を言うのはこちらだよ。君達がいなければ攻略は絶対にできないと思っている。本当に君達には感謝している」


「えへへ…」


ヒースクリフに褒められてユウキは照れていた。
俺はユウキの頭に手をポンっと置き、ヒースクリフに聞いた。


「そちらの方は誰ですか?」


俺はヒースクリフの後ろにいた少女が気になり聞いた。
少女は顔をしたに向けている為か俺からはよく見えない。


「ああ…前に攻略会議の時に紹介したと思うが一応紹介しておこう。こちらは我が血盟騎士団副団長、アスナ君だ」


ん?前に紹介した…?アスナ…?どっかで聞いた事があるな…


「アスナじゃん!血盟騎士団の副団長だったの!?」


「ユウキじゃない!どうしたの?」


その少女は1層でパーティを組んで以来全く顔を合わせなかったアスナだった。

わー!キリトと会った時と同じ運命的な出会いだな〜
いつから攻略組になってたんだろ〜?


「ボクはユウヤと一緒にお買い物してるんだよー!」


「何その、つい前にも会いましたよみたいな。え?お前らそんな仲良いの?」


俺は疑問に思った。1層で一回だけしか会ってないというのに何故か馴れ馴れしい。

あ、これはわかった気がする


「え?ユウヤ気づいてなかったの?アスナはずっとボク達とボスを攻略してたんだよ?それに前の攻略会議で自己紹介してたじゃん」


やっぱり一緒に戦ってました
そうだと思いました
攻略会議の時は長すぎて寝ちゃうんだよな…
それでも突然すぎただろ!


「いやぁ…いつも眠くて寝ちゃってたわー」


「人の話は聞かないと駄目だよユウヤ…」


「そう言うけどユウキも私が副団長って自己紹介してる時に寝てたわよね?」


「ごめんなさい…」


話を纏めるとこういう事になる。

アスナは血盟騎士団の副団長様で、自己紹介してるときにユウキは起きていたが俺は寝ていた為、アスナの存在を知らずにアインクラッドを攻略していた。
そしてアスナが自己紹介すると副団長である事も話していたらしいが、ユウキは俺に釣られて寝てしまいユウキはアスナの存在は知っていたが副団長と言うことは知らなかったらしい。
最近ユウキが俺に先に宿屋行っててと言うと何処かに行ってたのだが、それはユウキからアスナを買い物に誘い、一緒に出かけていたらしいのだ。
その為、ユウキとアスナは仲が良かったのだ。


「因みにこっちの人はユウヤだよー?覚えてる?」


「1層のときに貴方と一緒にいた人だから覚えてるわよ」


「お、覚えていたのか。それよりアスナ、何処かに行くのか?」


「ううん、これからキリト君の所に行くんだけど…」


ほう…?
あいつ女を作ってたのか
ずっとソロだったのになー?
キリトの奴、アスナに惚れたか?
まぁあいつは俺と違って会議中に寝てないしアスナの存在は知ってるし、アスナの可愛さに惚れたんだろ


「因みに、今キリトはどこにいるんだ?」


「リズベットっていう私の女友達の所だけど…」



これはヤバイぞ!あいつはフラグ建築士だ!アスナには間違いなくフラグが立ってる!
リズベットとかいう女の子にフラグを立てたら修羅場になる!



俺がそう思っているとヒースクリフは喋り出した。


「アスナ君、もう今日の仕事はないから友人と遊んできたまえ。それと夜の攻略会議には遅れない様に」


「すいません、それではお先に失礼します団長。お疲れ様です」


「ユウヤ君にユウキ君、夜の攻略会議でまた会おう」


「はい、ヒースクリフさんも道中に気をつけてください」


ヒースクリフは頷くとそのままギルド本部へ戻って行った。


「さて…ユウキ…俺の言いたいことがわかるか?」


「うん…アスナが可哀想だね…」


「え?」


ガシッ!


「「キリトの所にlet's go!!!」



「ちょっと二人とも〜〜〜〜〜〜!?」


俺とユウキはアスナを掴んでキリトの所に向かって走り出した。


「アスナー!キリトとこに辿り着く道を教えろ!」


「ええ!?そこを右に曲がってずっと奥に…って…きゃああああ!」


俺とユウキはさらにスピードを上げた。
アインクラッドで一番速い、ルーフルというネズミ系モンスターもびっくりするほどの速度で走った。
奥に進んで行くとリズベット武具店と書かれた看板を発見した。


「アスナ!よく聞け!お前の友達はある意味危険かもしれないぞ!いや、お前の運命も危ういぞ!」


「キリト君がリズに何かしてるの!?」


アスナはリズベット武具店の扉を勢い良く開けた。
中にはキリトと顔を赤くしたリズベットと言う名前の少女がいた。


手遅れか…キリト…達者でな…


「リズ!キリト君に何もされなかった!?」


「あ…リリリ…リズベット武具店へようこそ!…ってアスナ!」


そう言うとリズベットは慌ててキリトに緑色に輝く剣を渡していた。





そして現在…





「人の店に来て行きなり剣を折るなんて最低よね!?」


「酷いわね…」


「キリトってそんな事するんだ…」


「キリト…どんまい」


「ユウヤ…助けてくれ…」


キリトは参ったような顔で俺を見てきた。
俺は顔を斜め45度上に傾けた。


「ユウヤ…」


すまない…俺が関わると危ない気がするんだ…


そう思っているとユウキが喋り出した。


「聞いてよ!この前ユウヤがボクの胸を触ったのに何も思っていないかの様に真顔でごめんって言って来たんだよ!?ボクってそんなに魅力ないのかな…」


ほらキタアアアアアア!!
俺に飛び火してんぞキリトオオオオ!!
しかも胸を触ったなんてすごい前の事じゃねーか!


「それは女の子に対して失礼ね…」


「ユウキはこんなに魅力があるのに…」


ディスられたよ!?
なんで俺ディスられてんの!?


「待てお前ら!お前らは女の子の胸を触ったら感想を言わないと駄目だというのか!?確かに柔らかかったよ!?だけどそれを笑顔で言ったらただの変態だろ!それにユウキに魅力がないなんて言ってないだろ!?むしろ魅力ありありだ!」


そう言うとユウキはボンっという音が立つくらい顔を真っ赤にした。


「ユウキ?どうしたんだ?顔真っ赤だぞ?熱か…?」


俺はそう言うとユウキのおでこに俺のおでこをくっつけた。
するとユウキはさらに顔を真っ赤にした。


「〜〜〜〜〜〜!!」


「あ、そういや仮想世界では熱なんてなかったか」


俺はそういいおでこを離した。
それを見ていたキリトは苦笑して、アスナは顔を赤くして、リズベットは呆れていた。


「私もキリト君にされたいな…」


アスナが何か言っていたが気のせいだろう。


「アンタら…甘い…甘いわ…!メイプルシロップより甘い!!」


リズベットは俺とユウキに向けて指を指して言った。
ユウキは顔を真っ赤にしたまま俯いている。


「ユウキ可愛い…」


「ユウキも乙女だねぇ…」


女性陣が話してる間、
俺はキリトにハンドサインを送った。


ーーーーキリト、俺には現状が全くわからない!何でユウキが顔を赤くしてんだ!?


ーーー俺にわかるわけないだろ!さっき俺を見捨てた罰だな


ーーー俺なんか悪いことした!?


ーーーさっき俺が助けてくれと心でいったのに無視しただろ


ーーーシテナイッスヨ


「何やってんのアンタら…」


俺とキリトがハンドサインをしている光景を見てリズベットは俺達に言った。
そしてリズベットはキリトに話しかけた。


「とりあえずその剣、《ダークリパルサー》を大事にしなさいよ?」


リズベットがそう言うと皆がキリトの持っている剣をみた。


そういやキリトの剣って魔剣クラスの剣じゃなかったっけか?
それ以上の剣でも作って貰ったのか?


キリトの剣、《エリュシデータ》は魔剣クラスというものに属していた。

武器には強さのクラスがあった。

初期装備の剣、《ブロンズソード》などはノーマルクラスに属して、 そこから上の剣はシルバークラス、ゴールドクラス、そしてぶっ壊れ性能の魔剣クラスがあった。

魔剣クラスの武器は層のボスでしか入手できなく、ドロップもしくはラストアタックボーナスで稀にドロップや報酬でもらえる。

鍛冶屋の人も魔剣クラスに近いものを作れるが、作れる可能性は限りなくゼロに近く、素材もドラゴン系統の物などでしか作れない。



ジー…



……



「頼む皆、そんなに見ないでくれ」


何故皆が俺を見てたかと言うと…いや俺達を見ていたかと言うと…


「むにゃ…」


「ユウキ…寝てるわね…」


「可愛い顔して寝てるね…」


「寝てるな…」


ユウキは眠たかったらしく、俺の腕に抱きつきながら寝ていた。
その寝顔はとても安らかで可愛かった。


「ユウキって間違いなく…」


「ええ、間違いないわね…」


「「???」」


女性陣が何の話をしているのか全くついていけなかった。
それは俺だけじゃなく、キリトもだった。


「何の話をしてんだ?」


俺は疑問に思い二人に聞いた。


「さぁ…?なんでしょうね」


「鈍感男…」


俺は訳がわからなかった。
リズベットは突然時間を気にしだし、周りをキョロキョロ見渡し時計を見ると時間はもう夕方になっていた。


「店はもう閉めるからアンタらはもう帰りな」


「そうね、今日は私とキリトくんはもう帰るわ」


「そうだな、アスナと行く所があるし」


「俺もユウキを連れて帰るわ」


そういい俺達には解散した。
俺は寝ているユウキをおぶって宿屋に向かった。


「あ!」


「どうした?アスナ」


「夜の会議忘れないでってユウヤ君に言うの忘れてた…」


「きっと大丈夫だろ」


「そうかなぁ?」


そういいながらキリトとアスナは自分達が行く予定のある場所に向かって歩いていった。








俺はユウキをおぶりながら歩いているうちに宿屋についた。

マジでそろそろ家欲しいな…
いつもいつも違うベッドで寝るってのは中々慣れないんだよな…


「うう…ん」


「起きたか?なら背中から降りてくれ」


俺がそう言うとユウキは俺の背中から降りた。
そして俺が部屋に向かって俺は歩いた。


ギュゥゥゥ…


ユウキは起きたかと思ったら後ろから力を込めて抱きついて来た。


「ユウヤぁ…」


「どうした?」


俺はどうしたといいながらユウキのほうを見た。


「ユウヤ大好き…」


「ん?」


俺はユウキの声が小さくてユウキがなんて言ったのか聞こえなかった。

ユウキは俺の背中から離れると笑顔で俺に言った。


「なんでもないよ!」


そう言ってユウキは借りた宿屋の部屋に入って行った。

…なんだったんだ?
まぁいいや…そろそろ寝るか…って


「攻略会議忘れてたああああああ!!!」


時計の針はもはや攻略会議が完全に終わった時刻を指していた。





次の日、俺とユウキはアスナに数時間に渡り説教を食らっていた。













 
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