フリージング 新訳
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第20話 She is Rana Linchen 4
前書き
今回、お詫びをまず先にさせていただきます。
申し訳ありません‼︎ラナ無双までいけませんでした‼︎
そして、参考には漫画ではなく、アニメを参考にさせていただきました。色々とすいません!
次回には、ラナ無双ができる筈です。
「アオイ・カズト……」
ラナは1人取り残されたまま、テーブルの上にある空になった食器を見つめていた。
その思考は、今走り去っていった優しい少年のことでいっぱいだった。
この国で初めて優しくしてくれた年下の少年。
自分の運命の相手も、あんな人だったらいいなと思いながら、ポツリと呟く。
「ところで、校長室はどこでありましょうか?」
*****************
「時間、平気だよな……まだ大丈夫だよな……」
ビビりながら時間を確認し、俺は一度施設の外に出る。ここから行った方が早いのだ。初部屋入りとは言っても、きっと一緒に飯食ってそれで……………………
それで何するんだ⁉︎大人の階段登っちゃうのか⁉︎俺はシンデレラじゃないぞ⁉︎
ブンブンと頭を振りながら走っていると、正面にいた女子生徒に軽くぶつかってしまう。
「っと、スンマセン。」
ぺこりと軽く会釈をし、立ち去ろうとするが、その道を2人の女子生徒に阻まれた。どちらも見たことがない顔だ。
「あ、あの、俺少し急いでるんですけど……」
目の前の2人と、背後の1人に目を向け、退いてくれるように促すが一向に退く気配はない。
「あんただろ?接触禁止の女王のリミッターになったっていう一年は。」
なぜ知られているのかは置いておこう。
この場で重要なのは、この3人は敵だ。
「それが何か?」
なるべく声を低く、少し威圧する感覚で声を出す。これがイングリット先輩やサテライザー先輩なら身構えただろうが、こいつらはその威圧に気づいてすらいない。
「あたしらさぁ、これ以上サテライザーに強くなってもらうと困るわけ。」
「だからぁ、わかるっしょ?」
いや分からねえよ。内容を話せ。国語を勉強し直せ。よかったな、相手が俺みたいな敏感な奴で。そこらの馬鹿なら意味わからずに惚けているところだったぞ。
「要するに、あんたらは…俺の敵か。」
「は?あんた何言って……」
その言葉は続かなかった。顎の下から突き上げられた拳が遮ったのだ。
「ッ‼︎テメェ‼︎」
「へぇ、以外と頑丈だな。」
その拳はもちろん俺だ。トンっと下がりながら、拳を構える。
三人の女も、危機を感じ取ったのか、自らの武装を展開する。
俺もクラディウスを展開しようとした、その時だ。
「ち、ちょっと待ってください‼︎」
慣れ親しんだ声が響いた。
声のした方に振り向くと、そこには数少ない友人である、ヒイラギさんがいた。
って、なんで⁉︎
「せ、生徒同士の死闘は禁止されています‼︎だ、だから……」
ズドンッ‼︎と、重い音と共にヒイラギさんが後方へと吹き飛ばされた。もちろん、女からの攻撃だ。
「ッ‼︎ヒイラギさん‼︎」
駆け寄ろうとするが、他二人に邪魔されそちらに向かえない。
「下級生が上級生に指図してんじゃねえよ‼︎」
女が、ヒイラギさんの腹部を踏みつけ、踏みにじる。
ああ、駄目だ。こいつらは敵なんだ。
ならば、パンドラならば、殲滅しなければいけない……
その瞬間、視界が真っ赤に染まった。
右手にクラディウスを呼び足し、アクセルでヒイラギさんの元へと走り抜ける。
行く手を阻む二人の腹部に一撃ずつ食らわせ、クラディウスを振り上げる。
「邪魔だよ……」
短く、そして冷たく言い放ち、クラディウスの峰の部分を叩きつける。
ドガンッ‼︎という音と共に、女が吹き飛ばされる。
「アンタらがサテライザー先輩に負けた人ってのは、大体理解できた。
「だったら、俺だけを狙えばいい。
「いや、
「本当なら、サテライザー先輩に挑むべきなんだろう。
「そんなんだから、あんたらは負け犬なんだよ……」
三人の女が何か言おうとするが、俺はそれを言わせない。
「あんたらみたいな悪は……
「俺が裁く。」
クラディウスを肩に担ぎ、かかってこいと言うようなジェスチャーをする。
三人も自らの状況を察したのか、自らの立場を理解したのか、殺気立った表情で武装を構える。
ここから先は、俺の時間だ。
******************
その戦闘は、一方的なものだった。三人の女は、全員が練度の高いパンドラだ。
サテライザーや、イングリット程でないにしても、それなりには力のある戦士だ。彼女たちにも、こんな一年に負ける筈がない程度の自負はあった。
だが、実際はどうだろう?
こちらが攻撃しようとしても、あの男子の動きが捉えられない。
早いだけではない。複雑すぎるのだ。後ろにいたかと思えば、前から攻撃が襲いかかり、左にいたと思えば、右から衝撃がくる。
まるで、3対6で、タコ殴りにされているようだ。
これではまるで次元が違う。
そう。まるで、人間の赤子が成熟したグリズリーに丸腰で挑んでいるようなものだ。
「ほらほら、どうした?下級生に礼儀を教えるんだろ?俺も容赦はしないが、慈悲ならくれてやる。」
冷徹な、威圧的な、情けのない声。それだけで、三人は動けなくなる。
「あんたらは、半殺しだ。」
その時、カズトの右目が、まるで彼を侵食するように、赤黒い光を帯びた。
後書き
今回は、桐生様からのリクエスト台詞を使わせていただきました。
そして、わたくしコロモガエシは、新しいシリーズを描くことを、宣言いたします‼︎
そこで、久々のアンケート‼︎
・ヨルムンガンド
・ニセコイ
・アカメが斬る!
・ハイスクールD×D
の四つから、やってほしいものがあれば!
では、また次回
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