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『ひとつ』

作者:零那
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『殺意』


たったひとりだけなら、殺す事を許可します。

そう言われたなら、貴方は誰かが思い浮かびますか?

それとも殺したいほど憎い人など居ませんか?

僕にとっては、殺すに値する人がたったひとりでは足りない。

殺意など、持たないに越したことは無い。

けれど、殺意という感情に発展する迄の流れも人それぞれ。

いつ殺意という感情のスイッチが入るか、沸点の低さも高さも人それぞれ。

こんな時代だからこそ殺意を抱く人が多いのか。

こんな時代だからこそ殺意を抱く人は少ないのか。

それすら誰にも解り得ない。

殺意を抱く事そのものが悪いとは限らない。

殺意を抱く事でしか生きるチカラを得る事が出来ない人も居る。

殺意をプラスのエネルギーに変えられるなら、殺意をコントロール出来るなら、殺意すらも生きる動力。

少なくとも、僕は殺意という強い念によって20年間も生かされ続けてきた。

そして今も殺意は消えぬまま...

 
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