伝説の船乗り
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第4章
戦う事が決まり、俺も準備をするため少しブリッジから離れてルクシオールに通信を入れる。
飛翔「現在状況は?」
ココ『飛翔さんがいる場所から、隠れるように追い掛けています』
飛翔「なるほど」
クレア『もし、攻撃を仕掛けてきたらどうしますか?』
飛翔「恐らく、弁天丸もいるはずだ。一緒になって攻撃しろ」
クレア『了解です』
飛翔「後・・・束、やり過ぎるなよ」
束『分かってるよ♪』
そして俺は通信を切り、ブリッジに戻る。
リリィ「それじゃあ定期連絡を送ります」
提示連絡を送ったら、敵から電子戦の攻撃が始まった。
リン「軍のマニュアル通りの攻撃だな」
チアキ「コピーしたオデット二世にハッキングしてるわ」
茉莉香「皆さん、それぞれゆっくりと対応して下さい」
それぞれゆっくりと対応していく。
チアキ「オデット、50%ハッキングされました」
茉莉香「停戦用意」
ジェニー「他には?」
茉莉香「オデット二世の全システムは正常ですか?」
「航行系以上無し」
「手記補記共に正常」
「搬送系オールグリーン」
「マスト正常」
リン「電子返送もちろん準備OK♪」
茉莉香「忘れてた!船内全隔壁閉鎖。一応お約束ですから」
ジェニー「そうね、何がどうなるか分からないから、やれる事はしておきましょう。船内全隔壁閉鎖!」
船内にある隔壁を全て閉める。
茉莉香「それではみなさん、準備はいいですか?・・・戦闘開始!」
小林丸「了解、レーダー発信、再開。出ました、砂赤星方向、本船後方に宇宙船トランスポンダーも発信している」
リリィ「ライトニング11から通信!!『発、ライトニング11、宛、オデット二世船長殿。汽船のコントロールは、現在我が管理下にあり。直ちに降伏せよ!』」
ジェニー「公式のメッセージの癖に名乗らないのね。随分と舐められたものね」
チアキ「敵さん、ご丁寧に警報を鳴らそうとしているわ」
ジェニー「どうするつもり?」
チアキ「こんな事態でも起きない連中に、ご丁寧に警報を鳴らして、起こそうとしてるみたいよ」
リン「ルート設定完了♪追跡機の超高速回線経由で、敵中枢との直接回線を確保した♪電子とか言ってる割にアッチのセキュリティは甘々だ!!」
茉莉香「お待たせしました部長。返事を」
ジェニー「発、オデット二世船長・・・じゃなくて、白鳳女学院ヨット部部長、ジェニー・ドリトル♪宛、ライトニングイレブン船長殿。本文、馬鹿め」pipipipi
茉莉香「え~!?」
ジェニー「本文、馬鹿め・・・もう一度繰り返す?」
茉莉香「い、いえ・・・じゃあ副部長、部長の返信と同時に、本船はライトニング11への電子攻撃を開始します」
リン「了解!!レーダー、通信波に対して妨害電波発信!!」pipipipi
小林丸「了解」
茉莉香「春すぎて、夏来にけらし白妙の、衣ほすてふ天の香具山」
ジェニー「長からむ、心も知らず黒髪の、乱れて今夜は妨害電波」
リン「さっすが素人じゃないね」
茉莉香「敵、回線切断」
リン「でも、こっちの電子返送は色々と充実してる。逃がさないよ♪・・・きた~♪敵の妨害電波♪」
チアキ「しかし遅い!おまけに弱い。この程度なら、少し出力を上げるだけで・・・青丹よし、オデット二世は咲く花の、匂うがごとく押して押して」
『おぉ~!!』
チアキは出力を上げて対応する。
リン「電子の出力だけなら、この船は戦艦並だ・・・よし、乗っ取った♪」
茉莉香「敵、エンジンダウンさせちゃってください!通信に使える動力を残す程度で」
リン「あいよ、ライトニング11の指揮艦艇緊急停止。念のためにバックアップも・・・ん?空振り?」
リリィ「ライトニング11との通信回線がシャットダウンされました!!」
飛翔「いや・・・向こうはコンピューターの電源を切ったみたいだな」
すると、警報が鳴り響く。
小林丸「エネルギー波接近」
一同「!?」
すると、船体がギシギシ軋む。
ジェニー「エネルギー波ってどういうこと?」
チアキ「ビーム砲で、此方を狙ってるんだと思います」
小林丸「また来た!」
『キャアアアア!!』
リン「レーダー波なし、通信回線応答なし。あの船、どうやってこっちに照準つけてんだ?」
チアキ「まともな砲塔なら、光学照準器くらい装備してます」
ジェニー「光学照準!?なによそれ!!レーダー無しで、どうやって長距離射撃何てやってるの!?」
飛翔「恐らく、ターゲットスコープを自分の目で覗いて、クロスゲージで照準を合わせるんだ」
ジェニー「目で見て!?」
小林丸「また来た!さっきより近い」
どんどんオデット二世に近づいている。
ジェニー「どうするの !!このまま撃たれっぱなし!?この船ビーム砲もシールドも無いのよ!?」
飛翔「・・・これ以上は流石にまずいな。ジェニーさん!悪いけど通信を借ります!!」
ジェニー「何するつもりなの!?」
俺はジェニーさんの側に行き、通信を始める。
飛翔「俺だ。予定より早いが頼む」
『了解!!』
飛翔「こっちには当てるなよ」
束『大丈夫だよ♪』
ココ『照準準備完了です』
飛翔「ついでに、向こうにも教えておけ」
和美『了解♪』
クレア『クレア・ブレイク・キャノンチャージ完了』
飛翔「クロノ・ブレイク・キャノン・・・発射!!」
俺がそう叫ぶと、オデット二世が進んでいる方向からビームが通過した。
ココ『クロノ・ブレイク・キャノン、威嚇射撃完了です』
飛翔「了解。なら、向こうに『まだ手を出すなら、次は当てる』と伝えておけ」
和美『もう送ってるよ』
飛翔「ならもう戻っていいぞ。皆にもシフトを組んで休ませておけ」
『了解』
そして俺は、通信を切るのであった。そして、弁天丸とバルバルーサに星系軍がやって来た。
ジェニー「飛翔さん・・・さっきのは一体」
飛翔「申し遅れました。俺は、宇宙船ルクシオール艦長の有里飛翔です」
リン「ルクシオール!?」
茉莉香「副部長知ってるんですか?」
リン「あくまで噂だけどな」
ジェニー「どんな噂なの?」
リン「宇宙戦艦ルクシオール。その船は、何処にも所属していない船だけど、その力は銀河帝国をも上回ると言われている」
『ええええええええええええ!!!!????』
リン「まさか、その船の艦長に会えるとは驚いたがな」
ジェニー「驚いたわね」
飛翔「ま~、海賊船弁天丸船長候補である、加藤茉莉香を見に来たんだよ。チアキと一緒でな」
チアキ「バレてましたか」
飛翔「ウチの船員が調べた。色々とあったけど、俺もヨット部に入部させてもらう」
ジェニー「それ歓迎だけど、随分と話し方が変わったわね」
飛翔「こっちが素だ。どうも敬語は苦手でな」
ジェニー「なら、そのまま話してもいいわよ?」
リン「そうだな」
飛翔「ならそうさせてもらうか。これからよろしくな」
『宜しく~!!』
こうして俺は、白鳳女学院ヨット部に所属する事になりました。
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