タケミカズチ、抜錨します。
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
タケミカズチ級大型機動空母1番艦タケミカズチ、推して参ります!
前書き
TV版艦これに嵌り、思わず書いてしまいました。後悔はありません!(笑)
【視点:○○○○○○】
拝啓、家族の皆様。私、××○○は艦これプレイ中に寝落ちし、目を覚ますと艤装らしきものを身に着け、たった1人で海に突っ立っていました。
しかも、何故か容姿が変わってしまっています。水面に映し出された私の姿は、ビルドファイターズトライのカミキ・ミライちゃんです。
これは夢でしょうか?それともVRMMO?……夢にしては磯の匂いとか超リアル。かと言って、ナーヴギアやアミュスフィア、ニューロリンカーも発売はされてなかったし、買った覚えも無い。メディキュボイドのお世話になった覚えも無い。
…………取り敢えず、今の私が艦娘であることは艤装からして間違いなさそうだし、ステータスが確認できるなら確認しておこうかな?
ステータス確認と言えば、やっぱりSAOかALO!という訳で、まずは右手を振ってみた。……何も出ません。なら、今度は左手!おっ!出ましたよ、ステータス!!SAO風ではなくALO風なんですね!!
では、まず私のキャラクターネームから確認を……。え?エクストラNo.1:タケミカズチ級大型機動空母1番艦タケミカズチ?聞き覚えはありますが、大戦時の日本にそんな空母いましたっけ?
架空戦記である紺碧の艦隊で似た様な名前の空母は見たことがありますが、あっちは確か戦略空母だった筈。それ以前にあの空母は創作世界の架空空母だし、何よりステータス画面に表示されているのはカタカナ表記。
……まぁ、いいか。頭に引っ掛かってるってことは、記憶にある名前ってことだし。その内思い出すでしょう。それよりも他のステータスを確認しておかないと。
まずはLV。えっと、私のLVは32。微妙な数値だな~。耐久は……、えっ?耐久:100?ちょ、ちょっと待って!これ、空母の耐久値じゃないでしょ!!?未改造で武蔵改の耐久値を超えてるって、一体どういうこと!!!??
……な、何か他のステータスを見るのが怖くなってきた。けど、見ない訳にはいかないし。……ええい、ままよ!!装甲はどうなってる!?
……装甲:125。……次は回避を見ようかな?回避はどんな高スペック?回避:67。そっか、高速戦艦・金剛型改二相当か……。
火力はどうなってるのかな?火力:99。………超弩級戦艦並って、そんな空母が居て堪るか!!……あっ!雷装:90って、雷装も重雷装巡洋艦並になってるし!!
対空はどうなってるの!?対空:89。成程、金剛型榛名改二の初期スペックを軽く超えますか。そうですか。………対潜は重雷装巡洋艦より若干少な目の50か。
……索敵:100。今まで見たスペックの殆どが90越えなんで、もう驚きませんよ。搭載:80。大型と記載されていた割には艦載機の数は普通でしょうか?むしろ少ない?
速力:超高速、射程:超長。この2つに関しては今までの驚きもありますが、射程距離や最大速度が数値化されていないこともあって、余り驚きはしませんね。
運:10。……これは一般的な空母並ですか。何で耐久と装甲、回避、火力、雷装、対空、対潜、索敵の数値が無駄に高いんでしょう?
…………まぁ、いいか。次は装備の確認をしましょう。えっと、装備は?25mmガトリング砲:多数、対空ミサイル発射管:多数。……は?
100歩譲って25mmガトリング砲は認めるとして、対空ミサイル発射管って何?そんなの装備してる空母なんて、大戦時も大戦後もいなかったと思うんだけど?それに多数って、数えるのが面倒で表記を端折ってるとしか思えないんですけど?
……でも、対空ミサイル発射管があるってことは、火力や対空、射程の高スペックさにも納得できるかな?逆に魚雷発射管がないのに、雷装と対潜が高い理由が謎過ぎるけど………。ってか、この身体って本当にいつの時代の艦船なの?
……っと、艦載機の確認をするのを忘れてた。艦載機:MVF‐M11C ムラサメ×72、ムラサメ偵察型×8。……艦載機ムラサメを運用する大型機動空母タケミカズチ?………あーーーーっ!!もしかして私、種運命に登場したタケミカズチなの!!?
ってことは、艦載機のムラサメってあのMSのムラサメ!?ちょっ、どこぞの戦略空母よりチートなんですけど!!?深海棲艦?何、それ?美味しいの?を地で行けるスペックなんですけど!!?
………いや、ちょっと待て。落ち着け、私。確かにスペックは凄い。腰の所にある矢筒に入った矢がムラサメだと思うと興奮する。けど、ムラサメを発艦させる為に必要な弓を持ってないじゃない。これでどうやってムラサメを発艦させろと?
私がそんなことを考えていると、艦娘タケミカズチとしての知識らしきものが私の頭に流れてきた。所謂、妖精さんの恩恵というものだろうか?
その知識によると後ろ腰の装甲がパージされ、弓に変形するみたいだ。何か、射手座の黄金聖衣みたいでカッコいいかも。
………はっ!射手座の黄金聖衣っぽい所に心奪われて、トリップ状態に陥っていたわ。ゴホン!スペックや装備の確認もできたことだし、まずはここからの移動を始めようかしら。
移動……。感覚としては水上スキーやスケートみたいな感じでいいのかな?一応、これでも中学の時にフィギュアスケートの大会に出場して、ベスト3に入賞した経験があるからスケートと同じ感覚なら失敗は許されないわね。
そんな訳で、私はスケート感覚で海上を進むことにしました。ちなみに私のこの考えはドンピシャで、特に問題なく海上を移動することができる様になった。
ある程度海上移動が出来る様になったら、今度は装備の運用です。と言っても、現時点では弾薬の補給も無理なので、25mmガトリング砲や対空ミサイルは使いません。
ムラサメ偵察型を1矢――2機発艦させるだけです。ムラサメなら撃墜や装備を破壊されない限り、エネルギーの補給はできますしね。
一応、これでも高校時代はアーチェリー部に入部していて、的の中央付近に矢を当てることも割と多かったので、構えなども問題ないと思います。弓から放たれた矢は途中で1/100サイズのムラサメ偵察型へと姿を変え、周辺海域の偵察へと向かった。
ムラサメ偵察型が帰って来るまでどうしましょう?まぁ、海中からの攻撃も警戒しないといけませんし、海中索敵はしていないといけませんが、それでも暇です。
あっ、海中索敵に反応があった時の為に直掩機は出しておかないと駄目だよね。ムラサメを3矢――3小隊9機発艦させておけば大丈夫かな。
という訳で、私はムラサメ部隊を3小隊発艦させると、各機にMA形態からMS形態へと変形し、私の直上で待機する様に指示を出した。
そして、最初に発艦させたムラサメ偵察型と通信を取りながら巡航速度で北上すること1時間後。ムラサメ偵察型から緊急通信が入った。
通信内容は簡潔に言うと、私が現在進行している15km先でどこかの鎮守府所属の艦娘と深海棲艦の艦隊がドンパチしていて、艦娘側が劣勢に立たされているというものだった。
艦娘側が2艦隊で空母1隻が大破、1隻中破。戦艦2隻が中破。軽巡2隻小破。重巡2隻中破。駆逐艦2隻中破、2隻大破。深海棲艦側は3艦隊で空母2隻健在、1隻小破。戦艦4隻健在、1隻小破。軽巡2隻中破。重巡2隻健在。駆逐艦2隻大破、4隻轟沈という状況らしい。
すぐ近くに轟沈しそうな艦娘がいると聞かされてスルーするなんて外道の所業。私はムラサメ偵察型に帰投を命じると同時に、直上で待機させていたムラサメを全機着艦させ、新しいムラサメ部隊8小隊24機を報告のあった海域に向けて発艦させた。
そう。ピンチの艦娘がいるなら助けないなんて選択肢は存在しない。力を持っているなら猶更です。私自身、最大船速で戦闘海域へと向かっています。
ムラサメ攻撃部隊を発艦させてから10分足らずで、総隊長機から通信が入って来た。66A式空対空ミサイル【ハヤテ】と空対地ミサイル【ドラッヘASM】による敵艦隊への空爆に成功という報告だった。敵艦載機も問題なく撃墜しているみたいだ。
取り敢えず、艦娘の轟沈報告が無いことに一安心といった所だろうか?そんなことを考えていると、私は戦闘海域が目視できるほどの所まで辿り着いていた。
私はそのまま移動速度を落とすことなく弓を構え、第2攻撃部隊を発艦させることにした。数は第1攻撃部隊と同じく、8小隊24機だ。
と、戦闘海域をよく見るとMS形態に変形した第1攻撃部隊を艦娘だけでなく、深海棲艦も驚いた顔で見上げている。驚くのも分かるけど、あれじゃあ只の的でしかないね。
足が止まってしまっている深海棲艦達に対して、第2攻撃部隊は容赦なく【ハヤテ】と【ドラッヘASM】を撃ち込んでいく。
ミサイルを撃ち終えたムラサメは72式改ビームライフル【イカヅチ】からビームを発射し、敵艦載機を撃ち落とし、深海棲艦達の甲板を焼いてもいる。あれは普通に痛そうだね。
ムラサメ攻撃部隊のビームによる絨毯爆撃が行われる中、私は艦娘達の艦隊の最前列へと移動し、ムラサメの矢をつがえた弓を構えたまま口を開いた。
「タケミカズチ級大型機動空母1番艦タケミカズチ、推して参ります!」
後書き
という訳で、この作品は艦これ×ガンダム(種運命)な作品でした。
一応、主人公はオリ主ということになります。(笑)
このままでは話が一方的になるので、進むにつれて深海棲艦側にもガンダム系艦船を出していきたいと思っています。
話の流れ的にはTV版をベースにしたいと思ってますが、当分はオリジナルの話になります。
今回登場した艦娘が誰かは次回判明します。ある程度決めてはいますが、初接触の艦娘に希望があれば感想にでも書いていただけると嬉しいです。
ちなみに気まぐれ更新なので長い目で見て下さいね。それでは次回、またお会いしましょう。
ページ上へ戻る