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ドリトル先生と学園の動物達

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第四幕その一

              第四幕  お菓子の謎
 ティータイムの時にです、動物園の屋外にあるテーブルに座ってお茶とティーセットを楽しむ先生にガブガブが呆れた顔で言うのでした。
「やれやれだよね」
「本当にね」
 ダブダブもガブガブに続いて言いました。
「先生はねえ」
「こうだと思ってたけれど」
「それでもね」
「あれはないだよね」
「本当にね」
 こう二匹で先生に言うのでした。
「何で世間話で終わるのかな」
「本当にわかってないわね」
「あそこで言わないと」
「だから相手の人がいないのよ」
「日笠さんだってまんざらでもない感じなのに」
「少なくとも嫌ってないわね」
 先生をというのです。
「このことは間違いないわね」
「そうだよね」
「日笠さんって悪い人じゃないわよ」
「むしろいい人だね」
「あの人ならと思うけれど」
「それでも」
 先生を見て言うのでした。
「先生ときたら」
「どうしたものかしら」
「一体何を言ってるのかな」
 先生は目を瞬かせながらガブガブとダブダブに問い返しました、お砂糖を入れて甘くなっているミルクティーを飲みながら。
「僕のことかな」
「そう、先生のことだよ」
「そして日笠さんのことよ」
「本当にわかってないんだね」
「呆れるわ」
「ううん、何が呆れるのかな」
 今度は首を傾げさせた先生でした。
「一体」
「じゃあ先生聞くわよ」
 今度はポリネシアが先生に言ってきました。
「先生今誰と一緒にお茶を飲んでるの?」
「誰とって?」
「そう、誰とよ」
 一緒に飲んでいるかというのです。
「飲んでるのよ」
「そんなこと決まってるじゃないか」
 先生はポリネシアににこりと笑って答えました。
「皆とだよ」
「私達とよね」
「そうだよ、この通りね」
「はい、それでもうアウトだから」
「全くだよ」
 チーチーも腕を組んで言うのでした。
「困ったことだよ」
「アウトって」
「アウトもアウトよ」
「そもそもお話の時だってね」
 ポリネシアとチーチーで先生に言っていきます。
「もっと突っ込めたのに」
「不覚出来る機会あったのに」
「それがあったのに」
「それがね」
 残念そうに言うのでした。
「これは大変よ」
「全く以てね」
「うん、僕もそう思うよ」
「僕もだよ」
 ジップとトートーも呆れ顔でした。
「あそこでもっとね」
「押すべきだったし」
「今だってわかってないし」
「どうしてこうなのかな、先生って」
「本当にね」
「僕達も気が気でないよ」
「ううん、やっぱりわからないね」
 本当にこうしたことには疎い先生なのでやっぱり首を傾げさせるのでした。先生は皆と一緒にティーセットも食べています。 
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