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新妹魔王の契約者~龍剣使いの神皇帝~

作者:黒鐡
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1巻
  対白仮面ラース戦

白仮面の奴が、学校での戦いの前に魔界にいたらしいと聞いた。現魔王城に戻っていた白仮面は、定時報告を済ませて廊下を歩いていた。すると廊下の先にいる巨漢の魔族がいたのだったけど、これを知っているのは恐らく当事者と巨漢の悪魔と誰にもバレていない無人偵察機である。

「定期報告は済んだのか?ご苦労な事だな」

「ヴァルガか・・・・どうかしたのか」

「それは俺の台詞だぜ、ラース。お前も上層部の腰抜け連中も、一体何をモタついているんだ?前魔王ウィルベルトの力を継いだ娘・・・・とっとと死なない程度に壊して捕えりゃあいいじゃねえか。俺にやらせろよ、あっという間に片がつくぜ」

「フ・・・・お前と同じ者らじゃやり過ぎて陛下の怒りを買うだけだよ。その尻拭いをするのは御免だ」

白仮面の名前はラースというらしいが、巨漢の事をヴァルガね。何も知らないコイツらが勝手に喋ってくれたので、情報収集には大助かりだな。そして御免だといった白仮面は言った直後に歩き出した。直後に拳を向けるが障壁によって守られているが、巨漢野郎はニヤニヤしながら拳に力を入れるとラースと言った者は重力制御魔法のような物で攻撃をしようとしたら双方の地面から生まれる岩の氷柱だった。

「ゼストか・・・・!」

「二人ともそこまでに・・・・ゾルギア閣下の御前です」

「成程。ゾルギア候がその眼を通して視ている訳か」

今度は褐色肌の魔族が出てきたが、どうやらゾルギアという奴の手下だった。この女がストーリー原案見た時は、後程のヒロイン追加となる女なのか?と思ってしまう程だったな。ゼストという悪魔の眼から見ているのが現魔王って訳か。

「フン。眼の向こうに誰がいようとお前は、ただの小間使いだろ。そもそも、お前の主人がしくじったからこうなったんだぜ。殺戮(ころし)を楽しんだ所為で肝心の娘を取り逃がすなんてな」

『つまらん挑発に乗るなゼスト・・・・ヴァルガは騒ぎを起こして枢機院の目に留まりたいだけだ。己の意見を直訴して通すためにな。浅はかな考えに付き合ってやる義理もあるまい』

「はい・・・・承知しました」

ゼストと呼ばれた悪魔は、眼の内側から見ている現魔王に言われて留まっていたが、現魔王の容姿を見ただけで雑魚だなと思ったのは俺だけかな?ま、俺の本気を見せると街一つ無くなるぐらいの力を持っているからな。そしてラースが歩き始めようとしたらヴァルガに止められる。

「おいラース」

「まだ何か?」

「お前もしくじったら、次は俺がやる。分かったな」

ラースは無言のまま歩き出して手を振っていた、そしてヴァルガと呼ばれる巨漢にゾルギアという現魔王も焦れて来た様子だな。おっとここまで見るのも野暮だから回収しといた偵察機だった。現魔王派でも特にタカ派の二人はいつ行動するか分からないので、三日前の夜に仕掛けてきたようだ。そんで三日後の夜に、俺、深雪、澪、万理亜を引き連れて決戦の場所を指定したのは俺だったので向かおうとしたら、既に戦いは始まっていた様子だった。

「これは人払いの結界でも張っている様子だな、ま、俺らは入れるけど」

「誰かが戦っているという訳ですか?お兄様」

「結界に入れるって、どれだけなのよ」

「まあ澪様落ち着いて下さい、恐らく勇者の一族である野中柚希でしょ」

俺らは指定先の場所に辿り着くが、人払いの魔法のようなのが張ってあったので一度それを壊してから張り直した。一方場所指定先にいたのは白仮面と柚希がいたが、人払いの魔法が壊されたのを気付いた白仮面だった。

「ほう、どうやら到着したようだな。剣術使い」

「柚希よ。一人でこいつに勝てる訳ないだろう」

「私の技術が無駄じゃないって事を証明したいだけ、一真が里からいなくなった後から磨いた腕を見せる時が」

そう言ってから、斬撃による風の刃が斬り裂くが奴は簡単に避けられる。柚希は最初から澪の味方にはならないはずだったが、俺という異端者が出現した事で少し物語が脱線している。澪が受け継いだ先代魔王の力を巡る争いというのは、魔族同士で行われる。なので、勇者の一族は積極的に介入するつもりはない。監視役の柚希も、その判断に異論はなかった。本来なら俺が巻き込まれているとばかり思っていたが、俺が勇者の一族ではない存在と言う事で俺の存在は里の連中も知らない存在となった。妹の深雪が一真と行動をしてから、澪は守られながら戦っている事も。

「成程な、霊刀『咲耶』の具現化と併せて衣服も戦闘用になったという事は、三日前より本気を見せてくれる事か」

「勇者の一族の『戦闘装束(バトルフォーム)』か・・・・剣術使いの言う通りだが、君の剣や技では僕は倒せないよ。それについては三日前に試したはずだろう」

展開した障壁越しに、やれやれと嘆息するラースだったが柚希は焦る事なくだった。

「・・・・そう?なら・・・・これで!」

放ったのは斬り返しの一撃で、それによって鉄壁を誇っていたラースの障壁を絶ち切った。驚愕するラースに、返す刀で柚希は斬撃を繰り出した。咄嗟に背後へ飛び退り、辛うじてこちらの剣を避けたラースが怪訝そうに言う。

「どうやってこちらの障壁を・・・・あの剣術使いの技量ではなかったのになぜ?」

「一撃では斬れない事くらい知っている。一真は一撃でやってみせたけど、私はそんな技は持っていない。だから私流で斬れるまで繰り返しただけ・・・・」

「なるほどねぇー、柚希は相当アップしていたようだな。同じ場所を何度も斬撃を重ねただけで、障壁を崩したのだから」

「それだけ私も力を上げただけの事、貴方を倒せるならそうするだけ」

さらりと柚希は言い放つが、それは技タイプの中でも限られた者だけが出来る芸当。俺との別れで五年の間だけ、力を身に着けたという事だろうな。どこに居るか分からない俺と一緒に走れるくらいだと思うが、五年前は分身体だったから力も相当手加減してたと思う。

「・・・・勇者の一族を舐めないで」

柚希は再び前に出てから、霊刀を鞘にしまってから神速で抜く。鞘走りを利用して生じる居合いの斬れ味は、通常の斬撃より数倍。一撃で相手の障壁を断ち切り、それだけでは終わらずに居合いと斬撃を組み合わせて柚希は攻撃を連ならせてゆく。大きく背後に跳んでから、まるで遊ぶような感じの台詞を言ったら掌をかざすと同時に黒い闇が走った。咄嗟に柚希は横へ跳んだが、着地体勢を考えない反射的な動きであった。直後に轟音と共に大地が震動を起こし、地面を転がった柚希と観客だった俺らが見るとさっきまでいた場所に雑木林の地面がごっそり抉られていた。

「へえ、あれを避けるんだ・・・・だったらこれならどうかな?」

感心したようにラースは言うと周囲に無数の黒い光球が出現した。あれだけの数を回避や防御するのは不可能と咄嗟の判断をした柚希だったが、俺を忘れないでもらいたいな。

「柚希、バトンタッチだ!」

いつの間にかいた俺により、手で障壁を張ってから全ての光球を防いでみたのだった。爆発の轟音の中で、さっきまでいた柚希が深雪側に転移させたのだった。爆発後に見たのは、掌を向けていた無傷の一真と闇の光球を集め出して大きくさせていく白仮面。

「へえー、さっきのを無傷で防ぐとはね。だけどこれなら防げないだろう・・・・」

「確かにな、だが俺もこのまま退く訳がないんでね」

そう言いながら、いつの間にか赤い籠手をしていた左手に剣を空間から取りだす一真だった。一騎打ちは、双方の力が上がると同時に一真側には聞いた事のない音が響き渡るのだった。

『BoostBoostBoostBoostBoostBoost!』

「それは一体何なのかな?その籠手は」

「お前には分からないだろうさ、これはただの籠手と剣ではない事をな」

そんで白仮面は黒い光球を集めていったので、そのまま俺に向けていくと同時に赤龍帝の籠手を解放したと同時に身体能力がアップしたのを確認すると巨大な闇の光球に向けて剣を当てたのだった。それはあり得ないと思った柚希と澪に万理亜だったが、一刀両断して見せたのだった。両断した直後に白仮面の間合いに入った一真は、剣で白仮面の障壁ごと斬り捨てたのだった。

「い、今のは一体何が起こったの?」

「澪の質問に答えると、巨大な光球を斬り落とした後に即座に奴の間合いに入って障壁ごと斬り捨てたところさ。だがこれくらいじゃ倒れないだろう・・・・ラース」

手応えがなかったので、俺は斬り捨てたと思った相手の名前を呼んだ。ラースと呼ばれた相手はなぜ名前を知っているんだという顔をしているかと思ったが、生憎白仮面が邪魔で見えなかった。まあ俺の心眼で焦り顔をしていると思った。

「なぜ俺の名前を知っているんだ?」

「お前らがいる魔界には、無人偵察機を大量に撒いていてな。ゼストという奴とヴァルガという奴から聞かせてもらったのでな、そんじゃ冥土の土産に教えてやるよ。この剣があのエクスカリバーだと言う事をなっ!」

エクスカリバーだと言う事を知ったラースは、完全にあちらが有利と感じた時には既にラースとの間合い。いや懐に入っていた俺は神速で剣を振り下ろした、今度は手応えがあったかのように俺の剣には聖なるオーラが輝いていたのだった。で、完全に倒したなと思うので、剣を鞘に戻してから空間に入れた。

「ふうー、まあまあだったな。澪と万理亜は、手も足も出なかったようだなその様子を見ると・・・・」

「お疲れ様ですお兄様、ですがあれでも二割くらいしか出していないのでは?」

あれで二割だと聞いた柚希は、一真と一緒に走っていたと思っていたが自分はまだまだ修行不足だと痛感したのだった。そんで敵を倒したので、一真は柚希に手を伸ばして帰るぞと言った後に一真は奴がいた先を見た。

「もう帰ると思ったのに、また門が開くとはな。しかも今度も数百体らしいが、グレンデル、ダハーカ。やっちまえ!」

「「おうよ!」」

そう言った後に召喚して呼ばれたヒト型が、ドウター相手に暴れていたのを見た柚希は何者なんだと思ったらしい。そんで数分後には門から出てきた全ての魔物を葬った二人だったが、一真が上を向くと同じような門が現れた事で指示を出す。

「参ったな、ここでグレンデル達の正体を出す訳にはいかなかったがしょうがないか。グレンデルとダハーカは龍化だ、俺も行く!」

「「了解したぜ!一真の旦那」」

そうして指示を聞くと共に二人は光輝いたら、柚希の目の前には深い緑の巨人型ドラゴンと頭が三つあるドラゴンとなった。一真はというと、背中からまるで天使の翼のように展開すると剣を持って飛んで行ったのだった。それを見ていた深雪に問い掛けた柚希。

「深雪さん、一真はいったい・・・・?」

「お兄様から聞いていないのですか?創造神黒鐵様ですよ」

「・・・・創造神黒鐵様」

「私達魔族でさえ最近になって知りましたが、翼の数。6対12枚の翼をしているのが、上位神の証だと」

そうして上空にはまるで花火が撃ちあがったような感じだったが、翼を武器にして一気に斬りつけてからグレンデルとダハーカの攻撃により倒した。本当なら喰い殺すが、ドウターはまずいし倒すと塵になるので殺し方は拳や息吹で倒したような感じだった。全てを倒した後に門を閉ざすべく、容姿は人間のままだったが月光の力とドラゴン達の力によって閉ざすための準備に入る。

『闇より暗き深淵より出でし―其は、科学の光が落とす影!』

呪文の声は地上にいる深雪達にも聞こえるようにしてから、門に向けて放つと閉じた門が消えたのだった。そして今度こそと思ったのか、一真のみが降り立った。他のドラゴンは?と思った柚希だった。

「何ボケっとしてないで帰るぞ、柚希。戦いは終わったし、ドラゴン達は俺の許に戻って行ったよ」

やっと戦いが終わったと悟ったので、俺達の戦いは終わった。一応家に帰った後に簡単なメディカルチェックを受けた柚希だったが、問題なかったのでそのまま車で家に帰した。そんで次の日になると日曜だったので、一真が使った剣や力について聞いた万理亜だった。 
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