なんかポケモンの世界に転生しちゃった?!
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カントー編
ひと時の休息。仲間との再会
「うわ・・・・広い・・・」
『ここまで来ると・・・・・』
「『すっごーい!!』」
今日の本戦は終了したので、私はみんなを家へと案内する。まあ、かなり広く作らせたからね。
「で、なんであんた達までいるのよ」
『いやー。お邪魔しても問題はない広さだろ?』
「ざけんな!帰れ!!」
『うわ!そんなに怒るなよ!』
なんでかアルセウスさんとパルキアさん、ギラティナさんまで来てます。謎!
『まあ、たまには息子の顔を見に来たいのだよ』
「アルさんとギラさんはオッケー。パルさんは帰れ」
『酷くね?!』
「そこまでにしといてよー」
とここでアオからストップが入る。ちぇ。
『助かった・・・・サンキュー、アオ』
「あんまり騒ぐと流星群かますから」
『・・・・・・全然助かってなかった』
『アオ・・・・アヤカの性格うつってるよ』
ギラティナがそう言う。
「アヤカの性格がうつるのは大歓迎だよ」
なんでも無いかのようにアオはそう言った。
『やめて!!俺が死ぬからやめて!!』
「僕ら空気じゃない?」
シゲルがそう言った。
「あー。気にしないで。私、ちょっとお話しあるから、適当に回ってて。迷子にはならないから大丈夫だろうけど」
「分かった!行こうぜ!」
「え?!ちょっと、待ってよ!!」
私がそう言うとサトシはシゲルを引っ張って行く。大丈夫かな?
「一応、伝達よろしくね・・・・・・ティア、ティオ」
『うん。りょーかい♪』
『任せろ』
私の上空を赤と白、青と白のコントラストが眩しいポケモンが飛んでいく。やれやれ。めんどくさいのに引っかかってなければいいんだけどね。
「さ、お話ししようか」
『・・・・・ハイ』
「すっごくいい笑顔・・・・・」
アオがそうポツリと呟いた。
*
「にしても広いよね・・・・」
「ブラッキ」
「空気が美味しいぜ!」
「ピカ!」
僕がそう呟くとブラッキーが同意する。サトシは大きく息を吸った。ピカチュウも真似する。すると草むらがガサガサとなった。僕は思わず図鑑を向ける。図鑑はデータ無しとなっていた。
「データ無し・・・・・」
「なんなんだろう・・・・」
「ピカチュウ・・・・」
「ブラ・・・・」
草むらから飛び出て来たのは美しいツノを持ったポケモン。
『おや、人ですか。珍しい』
「テレパシーが使えるのかい?」
『ええ。驚かないのですね』
「別に使えるポケモンを知ってるからな」
『おや、そうでしたか。ん?』
ポケモンは上を見上げる。赤と白、青と白のコントラストが眩しいポケモンがやって来た。
「クウゥゥゥゥゥゥン」
「クオォォォォォォン」
『そうですか。あなた達はシゲルとサトシと言うのですね』
「ピカ?!ピカチュウ!?」
ポケモンの言葉に僕らは驚く。
『今聞きました。ありがとう。他にも行く場所があるのでしょう?』
「クウゥゥゥゥン!」
そうポケモンが言うと、飛び去って言った。
「あのポケモンは・・・?」
『赤い方はラティアス、青い方はラティオスですよ。二人は兄妹です』
僕はその言葉に感心する。
『では、私も自己紹介と行きましょう。私の名はゼルネアス。ゼルとお呼びください。ちなみにさっきの子達はラティオスはティオ、ラティアスはティアと呼んであげてください』
「分かった。俺はサトシ。こっちが相棒のピカチュウ!」
「ピカ!」
「僕はシゲル。こっちがパートナーのブラッキー」
「ブラ」
『よろしくお願いします。よければ案内しましょうか?こっちにいい場所があるんですよ』
「ありがとな!ゼル!」
『ふふ。気にしないくださいな』
僕らはゼルの案内により、この場所を回ることに。最初に着いたのは浜辺。いつも夕日が綺麗に見えるんだとか。
『おかしいですね・・・・いつもなら彼がいるはずなんですが』
「彼?」
『お?ゼルか。こっちに顔を出すのは久しぶりじゃないか?』
『ああ・・・・いました。お久しぶりです、カイル。元気にしてましたか?』
ゼルの目線の先には青い大きな巨体のポケモンがいた。
『ああ・・・・・最近、アヤカを背に乗せられないから少し落ち込み気味だ』
『そういえばそうですね』
『ん?客人か?俺はカイオーガことカイル。まっ、よろしくな』
「俺はサトシ!こっちが相棒のピカチュウ!」
「ピッ!」
「シゲルです。パートナーのブラッキー」
「ブラッ」
『ほー。強そうだな・・・・戦って見たいもんだ』
『辞めとけ、お前の雷とこんげんのはどうは破壊力満点だからな』
突然頭上から声がかかる。上を見上げると緑色のドラゴンがいた。
『ひでえな、レイル』
『事実だろう。俺はレックウザのレイル。よろしく頼む。名前はさっき聞いたからな』
レイルはそう言って頭を下げる。
『ホウエン大集結ですか・・・・』
ゼルが呟く。
『そういうこった。ほれ、早いとこ草原行っとけ。シオンが待ってんぞ』
「シオン・・・?」
『イッシュ地方の伝説、ビリジオン。まっ、会った方が早いだろ。さーて、俺はアヤカんとこ行くかな』
『お前一人で行くのかよ。俺も行くからな』
そう言って二匹してアヤカのところに向かって行った。
『さ、行きましょうか』
僕らはゼルの案内のもと、草原に向かった。
「うわあ・・・・気持ちいい・・・」
「ピカチュウ!!」
僕はあまりの気持ちよさに目を閉じる。すると、軽やかな足音が聞こえてきた。目を開けると黄緑色のポケモンがいた。
『ゼル、久しぶり』
『久しぶり、シオン。ハオンとテオンは?』
『二人ともアヤカのとこ。私も行きたかったな・・・・・』
そう言うとシオンはため息をついた。
『ぎゃああああああああ!!助けてええええええええ!!』
「何逃げてんのよ!!もとはと言えばあんたのせいでしょうが!!ティア、もうちょい速く!!」
「クウゥゥゥゥン!!」
僕らの上を何かが勢い良く通りすぎる。
『・・・・・何したの、パルキアは』
『さあ?・・・・にしても、ティアは速いわね』
『メガシンカしてるわね。絶対』
ゼルとシオンの間に微妙な空気が流れる。僕らは唖然だ。あんな速さを見れたのか?!
「すげえ・・・かなり速かったぞ」
「確かにね」
『お、ゼルじゃねえか!』
『久しいな』
『久しぶり、ハオン、テオン』
コバルトブルー色のポケモンと茶色のポケモン。
『さっき、すごい勢いで逃げてたけど何したの?』
『また、ちょいと空間いじり』
『・・・・自業自得ね』
どうやら、空間を勝手にいじったから怒ってるらしい。
『客人か。私はコバルオンのハオン』
『俺はテラキオンのテオン』
『私はビリジオンのシオン』
僕らは再び自己紹介をする。
『ねえ、氷山は行ってみた?』
『お前、懲りずに行くなあ・・・・』
『いいじゃない。女子同士話したいんだから』
氷山とはどんなところなのだろうか。
『あそこ、寒いでしょう』
『ファイがいれば平気よ』
『ファイは湯たんぽ替わりなのか』
シオンが笑ってそう言うと、テオンがツッコミを入れる。
『また、労いに行くか』
ハオンが小さく言った。
『じゃあ、火山に先に行きますか。まあ、外から呼べば平気よね。そういえば・・・・私じゃ無理ね。うーん・・・・カイルかしら』
僕らは一度、海に戻る。
『カイル、この子達、火山に連れて行ってあげて』
『了解。ほら、乗れよ』
僕らはカイルの背に乗る。
『また、後でね』
カイルは海を渡って、島に着いた。
『まったく・・・・ファイ!いるんだろ!!』
『ふぁい?呼んだー?』
火山からファイアーが出てくる。何この伝説オンパレード。
『シゲルとサトシだ。仲良くしてやってくれよ』
『んー。僕はファイアーのファイ。よろしくねー』
なんか、ふわふわしてるな。
『こいつ、のんびりやだからな。結構ぼーとしてることが多い、ファイ、サリはどこにいるか分かるか』
『サリ?うーん・・・・あいつなら今はカントーにいるよ』
『そうか。紹介しようと思ってたけどな。サンダーのサリ。今はいないけど、あいつは結構お喜楽なやつだ。カントーの三鳥はユキしか常識ポケじゃないのかよ』
『酷いなー。僕も常識ポケだよー』
そうファイは笑いながら言った。
『んじゃま、行くか。邪魔したな』
『うん。またねー』
ファイは再び火山の中に戻る。僕らは浜辺に戻った。すると、アヤカがいた。
「おかえり、どう?」
「すっごく楽しいぜ!」
「それは良かった」
サトシの言葉にアヤカが笑う。
「で?なんでこんなに伝説オンパレードなの?」
「知らぬ間にこうなってました」
僕の言葉にそう言った。
「さて、まだ、回りきってないでしょ?ゼル、引き続き頼んだよ?カイル、お願い」
『任せてください』
『任せろ!アヤカ乗せんの久しぶりだな♪』
「嬉しそうね」
『当たり前だろ』
アヤカはカイルに乗って何処かに向かった。
『あの方向だとあいつね』
「ん?」
『気にしなくていいわよ。さっ、氷山に行きましょうか』
僕らは氷山に向かう。氷山はかなり寒かった。
『ユキ!!』
『ん?ゼルじゃない・・・・あら、サトシとシゲルまで』
「ユキはここにいるんだな」
『そうよ?だって私は氷タイプだもの。でも、シオンが普通にやってくるのが少し心配』
『あの子、草だものね』
確かにそれは心配だ。
『まっ、ファイを引っ張って来てるだけまだマシか』
『フィラの時もあるよね』
『あー。あるわね』
時々、知らない名前が出てくる。
『フィラって言うのはシンオウの準伝のヒードラン。あの子も女の子』
僕らの戸惑いに気がついたのか、ゼルがそう説明してくれた。
『見た目に合わないわよね・・・・』
ユキも頷いている。そんなに見た目とのギャップが酷いのだろうか。
『・・・・ユキ、酷い』
『ひゃっ!?いつの間に?!』
いきなりユキが叫び声を上げる。後ろを振り返ると、ポケモンがいた。
『脅かさないでよ・・・・フィラ』
『ごめん』
どうやらこのポケモンがフィラらしい。うん。確かに見た目とのギャップが酷い。
『ユキ、ユイルが』
『りょーかい。またね、シゲル、サトシ』
「おう、またな!」
どうやらユイルと言う子に呼ばれたらしい。
『私も行く』
フィラものしのしと何処かに向かって行った。
『さて、後は湖かしら。湖ならユキと会うわね』
僕らは湖に向かう。湖はひどく澄んでいて綺麗だった。滝もあり、虹がかかっている。
『ん?また会ったわね』
そこで再びユキと再開。ユキのそばには黄色の小さなポケモンがいた。
『ふふ。お客さんですね。私の名はユクシー。ユイルと呼んでくださいな』
そう名乗った、ユイルはとても知性がありそうだった。
『シゲルさんは鋭いですね。私は知性を司るポケモンなんですよ』
どうやら当たりだったらしい。
『そういえば、ナルは?』
『あそこの祠で寝てますよ』
湖の近くにはポツンと祠があった。どうやらあそこにナルがいるらしい。
『まあ、あの子、夜型だもんね』
『そうね』
「そういえば、エンジュは?」
『エンジュなら多分南の孤島にある虹の塔かと』
そう言ったのはいつの間にか現れていた綺麗な青いポケモン。
『スイ』
『ふふ。初めまして。私はスイクンのスイと申します。以後お見知り置きを』
『水の清掃は終わったの?』
『ええ。バッチリです』
『スイクンには水を綺麗にする力があるんですよ』
ユイルがそう説明した。僕は感心する。サトシは目を輝かせていた。
*
「ひゃっほーー!」
『アヤカ!危ないだろうが!』
「エンジューー、うちも遊びたい!」
『・・・・ダメ』
「なんでええええ!!」
私がそう言うと却下された。
『お前なあ・・・・やるべきことがあるだろ』
「・・・・・分かってるよ」
私がやるべきとこはポケモンを守ること。イッシュやホウエン、ジョウト、シンオウ、カロスでの悪の組織を倒すこと。
「負けられないことはよく分かってる。でもね、私だってたまには年相応になりたいのよ」
『それは分かる。でもな、それでアヤカを失うのは俺は嫌だな』
エンジュはそう言った。
「・・・・・ごめんね、エンジュ」
私はピタリとエンジュにくっつく。エンジュはとても暖かかった。私はだんだんと眠くなり、そのまま寝に入った。
*
『おいおい・・・・ここで寝るなよ・・・・』
俺はため息をつく。仕方なく、俺はアヤカの頭を撫でる。アヤカは気持ち良さそうに笑った。俺も知らずに笑みがこぼれる。
『夏奈、今回はちゃんとお前を守るから』
それは俺達アヤポケのーーナツポケの誓いなのだから。俺はアヤカを加えると背中に乗せる。落とさないように慎重に飛ばないとな。
『さて、みんなのところに送るか』
俺は静かに羽を羽ばたかせると空へ舞い上がった。
*
「綺麗だな・・・・」
「ピカ・・・・」
浜辺から見る夕焼けはとても綺麗だった。すると、遠くから何かがやってくるのが見えた。
「あれは・・・・・」
『エンジュね』
シオンがそう答える。エンジュはゆっくりと飛んで来て、ゆっくりと着地した。そして、光に包まれて、人の姿になる。その腕にはアヤカが抱かれていた。
「こいつ、途中で寝やがった」
『道理でゆっくりとやって来たわけね。にしては凄く嬉しそうね?』
「っ!?んなわけないだろ・・・・」
『誤魔化そうとしても無駄』
確かにエンジュの顔は少し嬉しそうだった。
『ふふ。ホタルは素直じゃないわね。アヤカ大好きさん』
「なっ!?お前もだろ!」
「・・・・ん・・・・・」
『ホタルが大きな声を出すから・・・・おはよう、アヤカ』
「おはよ・・・・シオン・・・・」
アヤカはシオンに近づき、ぴっとりとくっついた。エンジュ改めホタルは口を尖らせている。どうやら不満らしい。
「ホタルーー」
アヤカはホタルにくっついた。途端にホタルは嬉しそうだった。
『・・・・流石はアヤカ狂TOP3の一員』
「アヤカ狂?」
『アヤカが大好きすぎて困ってる子のことよ。もちろん一位はラン、二位がエンジュ、三位がカイル。こいつらは過保護で有名』
うん。確かにランはアヤカ大好きだったね。こっちが引くくらい。
完全に夜になった頃、僕らは家に辿り着く。そこで一夜をあかし、明日の本戦に向けてコンディションを整えた。
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