SAO:孤独の剣聖
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二話
前書き
一話と比べてかなり長めです
「すげぇ」
俺のソードアートオンラインでの第一声はそんなありふれた一言だった。
ソードアートオンラインの風景や人の動きの違和感の無さに俺は感動していた。
そんな中俺は一人のプレイヤーをとらえていた。慣れている走りで街をかける人物…
「今のやつにこのゲームをレクチャーしてもらおう」
すぐに俺はさっきのプレイヤーを追いかけた。
見失いかけたものの違う人物のおかげでなんとか追い付けた。
「その迷いのない走り、あんたベータテスト経験者だろ。序盤のコツちょいとレクチャーしてくれよ。」
「あ、ああいいけど。」
「オレ、クラインよろしくな。」
「オレはキリト。」
俺以外にもあいつにレクチャーしてもらおうとしてた人がいるみたいだ…
「待ってくれ、俺にもレクチャーしてくれないか?」
俺は二人がパーティを組もうとしている最中にお願いしてみた。
「わかった、一人も二人もそんな変わんないからな。」
「ありがとう、俺はジンよろしくな。」
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「ほんの少しタメをいれてスパーンと入れる感じ。」
「そういわれてもようなかなか難しいぞ。」
「といってもジンのほうはもう完璧に自分のものにしているぞ。」
「ウラッ」
俺はまた一体クレイジーボアをソードスキルで倒した、案外慣れてしまえば簡単なものでソードスキルを確実に発動することができている。
「それにしても初心者とは思えない動きをするなジンは。ほとんどMobの攻撃にあたらないし、確実にソードスキルを発動させているよな。」
「ん、ああそうだな。」
この世界でも俺の目というのは使えるようでしっかりと相手の攻撃を見切ることができているし、そのうえで確実にソードスキルを発動させているので着実にレベルを上げることができでいる
「なんかやってたのか?」
「あ~あ武道をちょっとな。」
「なるほど道理で動きがいいわけだ。」
「はは、そういうキリトも剣道とかしてたんじゃないか?」
「よくわかるな。」
「見てればな…それよりクライン、いつになったら安定してソードスキルを発動できるようになるんだよ。」
「うるせぇ、もう少ししたらできるようになるんだよ、みてろよぉ。」
そう言ってクラインはクレイジーボアに向かっていき…
「オウリャー」
ソードスキルを放った。
「そうそう、その感じ。」
「くう、この感覚たまんないぜ。」
「はは、それじゃあしばらくここでレベル上げをしようか。」
「「おう。」」
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俺がレベル5になるころにはもうだいぶこの世界の日は沈んできていた。
「どうする、まだやるか?」
「おう、当り前よ…といいたいところだけどよぅ…オレ、デリバリー頼んでいてそろそろ届くはずなんだ、だから一度落ちるわ。」
「俺もそろそろ、一回ログアウトしとこうかなって思ってる。」
「そっか。まあフレンド登録もしているし、なんかあったら呼んでくれ。」
「おう、じゃあまたなキリト、ジン。」
「ああ。」
「またな。」
俺とクラインはメニュー画面を表示したが違和感に気づく…
「ん?」
「おい、ログアウトボタンがないぞ?」
俺のメニューにもログアウトボタンがない。
「そんな馬鹿な、しっかり探せよ。」
「俺のにもなかったぞ?」
「メニューの一番下にあるはずなんだけど…ほんとだオレのにもない。」
「まあもう少ししたらGMから通知が来るだろ。」
「オレのデリバリーがぁ。」
楽観的にとらえている俺とクラインをよそにキリトだけなにやら深刻そうに考えごとをしていた。
「どうしたキリ…っな!?」
キリトに問いかけようとした瞬間俺の体が光に包まれた。
「ここは…はじまりの街?なんでいきなり…」
混乱している俺の隣に二つの光が出てきたかと思ったら、次の瞬間にはキリトとクラインが転移されてきた。
「どういうことだよキリト!?」
「その答えはあいつが答えてくれそうだ。」
キリトが指をさしたほうを見ると、突如謎のマークとともに血のようなものが吹き出しそれは瞬く間に巨大なアバターを形成していった。
「プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ。」
(私の世界?)
俺が疑問を感じているのと同じくキリトも同じことを思っているのか、険しい顔をしていた。
「私の名前は茅場晶彦。今この世界をコントロールできる唯一の人間だ」
今、この場にいる全員が驚いただろう。それはそうだ茅場晶彦といったらソードアートオンラインを作った張本人なのだから。
しかし茅場晶彦を名乗るアバターからは現実離れしたことしか話さない。
ログアウトがないのは仕様ということ。
ログアウトするにはゲームをクリアするしかなく100層までクリアしなければならないこと。
そしてなによりHPが0もしくは外部から無理矢理ネットワークからの切断が行われた場合はナーブギアによって脳が破壊されるということ。
つまりそれは死を意味する。
「そんなのでっきっこねぇ!」
クラインが悲痛じみた声で叫ぶ。
「いや可能だ…」
そこにキリトが説明を加えた。
なんでもマイクロウェーブにより脳を焼切るだけの性能がナーブギアに内蔵されているらしく、電源を抜いてもバッテリーが起動するように設定されているらしい。
「まじかよ…」
「ログアウトするにはクリアするしかないってことなんだな。」
俺がそう聞くとキリトは頷きで返事をした。
「それでは、最後に諸君にとってこの世界が唯一の現実であるという証拠を見せよう。」
そういうと俺のアイテムストレージの中に一つプレゼントが送られてきていた。
「なんだこれ、手鏡?」
「うおっ」
周りのやつらが一斉に光に包まれた。
そして俺も光につつまれ視界がホワイトアウトした…
2,3秒後目の前に立っていたのは知らない二人だった
「だれだ、お前…?」
「お前こそ誰だよ…?」
「キリト!?」
「クライン!?」
「うおっ、オレじゃん」
「まじかよ」
「っていうかなんでジンだけなんも変化ないんだよ?」
「ジンもしかして、リアルの顔と体型そのままアバターに反映したのか?」
キリトとクラインがそう俺に問いかけてきたので。
「ああ、そうだけど。」
簡単にそう返した。
「馬鹿かおめえ!?」
「なんでまたそんなことしたんだよ?」
「なんでって、それが一番動きやすいから」
「体型はまだわかるけど、顔まで似せる必要はなかったんじゃないのか?」
「いや、弄り回すよりそのままの顔で登録したほうが楽かなって…」
「「はぁ…」」
そういうと俺は二人に溜息をつかれた。
(なんでだよ、合理的だろ…)
そう心の中で呟いた。
そんな言い合いをしていいるうちに周りがさらに騒がしくなり、混乱と絶望の叫び声がちらほらきこえ始めてくる。
「クライン、ジンこっち来い。」
俺とクラインを引っ張るようにしてキリトはその場から連れ出した。
「二人ともよく聞け。」
路地の裏につくとキリトは今の状況を説明しだした。
もう少ししたらはじまりの街周辺はプレイヤーで埋め尽くされ狩場となり、リポップを探し回ることになるだろうということ。そのため早く次の村に移動しなればいけないとういうこと。
「で、でもよ、オレにはリアルのダチがいるんだ。そいつらを置いていけねぇ…」
クラインのその言葉にキリトが唇を噛んだ。
「俺はキリトについて行く。」
たぶんこの状況においてこれが俺にとってもキリトにとっても一番いい選択だろう…
「わかった、じゃあジンは直ぐにオレと一緒に街を出よう。」
そういいキリトは歩をすすめた。
その隙に俺はクラインに小声で。
「これは憶測だが、あいつはお前に対する…いや全プレイヤーに対する罪悪感を感じていると思う。」
「な、なんであいつがそんなことを思ってるんだよ。」
「それはあいつがベーターだからだろう。あいつは事前にこの世界の情報を持っている、それを開示せずにこの街を出ようとしてんだ、そのことに罪悪感を持ってもおかしくないだろ?」
「そんなことあいつが気にすることじゃねえだろ!」
「落ち着け、言ったろこれは憶測だって」
そういいクラインを落ち着かせ一つだけ頼みごとをした…
「クライン死ぬなよ。そうすればキリトの罪悪感も薄れるかもしれない、俺は少しの間だけあいつを見守っとくからさ。だから死ぬな…」
「…おう、お前もキリトも死ぬんじゃねぇぞ!」
死なないさ、こんなところで死ねるわけない、まだ俺は約束を果たしてないからな…
「ああ、じゃあ俺も行くよ。」
俺は路地の出口で待っていたキリトと共に始まりの街を出た。
後書き
主人公のキャラがブレブレww
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