| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ハイスクールD×ダオス

作者:ロナード
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
< 前ページ 目次
 

プロローグ

 
前書き
ハイスクールD×Dの主人公イッセーにダオスが転生した小説を書いてみました。 

 
「グッ・・・」

私の名前はダオス。私は今、時空剣士と呼ばれる事になる英雄クレスとその仲間達との決戦に敗れ、私の命はもうすぐで終わりを向かえるところだ。
クレスの仲間であるミントという女が私の顔を見ると私の真意を聞き出した。

「あなたは何の為に戦っていたのですか?」
「そんな事を聞いてどうするのだ?聞いたところでお前達には関係ないどころか、どうする事も出来ない問題だ。」
「それでも私は真実を知りたいのです!あなたが何で、魔王として恐れられながらも、ここまでして戦い続けた理由を知りたいんです。」
「・・・いいだろう」

私はミントの質問に最後の力を振り絞り、私が戦い続けた理由を教えた。
私がクレス達とは違う惑星であるデリス・カーランの出身で、デリス・カーランが深刻な生命の源であるマナが枯渇し始めたので、私はクレス達の惑星に有る膨大なマナを持つ実を作る世界樹を探して見つけたのはよかったが、この惑星の人間達の研究している魔科学の影響で世界樹が枯れ始めたので、私は世界樹を守る為に魔科学を滅ぼす戦いをした。
その結果、私はこの惑星の住人からは魔王ダオスとして恐れられる存在となり、クレス達と戦う事になり、今に当たる事を教えた。
真実を聞いたクレス達の表情が曇ったが、最早、どうする事もできない問題だ。
済まない、デリス・カーランの民よ。不甲斐な私を許せ・・・
クレスよ、私はお前を恨みはしない。私は最後にお前と戦えた事を誇りに思う。
そして、私は魔王ダオスとしての生は終わりを向かえた。


私は死んだ後、夢を見るかの様に世界樹の聖霊がデリス・カーランに世界樹の実を送ってくれた事を確認できた。世界樹の聖霊は私の事を罪深いと言いながらも、私の住んでいた惑星を救ってくれた。感謝するぞ、世界樹の聖霊よ・・・





私は死んだ筈だ。なのに何故、こんなはっきりと意識が有るのだ。
今、私は暗いところにいる。暗いが暖かい場所にいる。まるで、母親の胎内にいる赤ん坊の様な感覚だ。
しばらくすると、私は明るい場所に出た。そこは私が見た事も無い道具と服装をした人間がいる場所だ。

「産まれましたよ。元気な男の子ですよ。あれ?でも髪の色は・・・」
「先生?私の子供がどうしたんですか?・・・確かに髪の色は私と夫とは違いますね。
でも、私が産んだから私と夫の子で間違い有りません。」
「そうですね。多分、科学的に言うと遺伝子が乱れたから髪の色が変化しただけかもしれません。」
「髪の色が私と夫と違っても、あなたは私の子供よ。今日からよろしくね。」

私に笑顔で語り掛けてくるこの女性は、私の事を自分の子供だと言う。
信じられない話だが、私はクレス達との戦いで敗れて死んだ後に人間として生まれ変わったという事なのだろう。それにしても両親とは異なる金髪か。生まれ変わる前の記憶が有る事が関係しているのか?

『おおっ!今回の俺の相棒は凄い奴なんだな。人間の癖に生まれつきから膨大な魔力を持ってるなんてよ。本当に人間なのか?実は魔王の子供じゃないのか?』

私に話し掛けているのか、只の一人言かは知らないが、私の心の中に私とは違う何かがいるらしい。
私は精神を集中させて、自分の精神世界に潜ると、そこにはドラゴンの様な生き物がいた。

『ええっ!?お、おい。お前、一体何者なんだよ。本当に人間なのか・・・
普通なら、こうして精神世界で俺と話せる様になるのは早くても15才ぐらいだぞ。
ってか、何でお前の体は精神世界では現実世界では赤ん坊なのに、大人の姿に成っているんだ?』

このドラゴンの言う通り、私の姿は現実では赤ん坊だが、この精神世界では魔王ダオスとしての姿となっていた。

『騒がしいドラゴンだな。一番戸惑っているのは私だ。私はダオスという。惑星デリス・カーランの出身だった。生まれ変わる前はな。』
『生まれ変わる前?転生悪魔でも天使でも無いよな。それにデリス・カーラン?聞いた事が無いな・・・』
『仕方ない。互いに情報を交換する事にしないか。』
『そうするか。』

ドラゴンの名前はドライグというらしく、ドライグが言うには生まれ変わる前の事は前世と言うらしく、私は前世の記憶の話をすると、

『なるほどな。前世で魔王と恐れられた存在だったのか。道理で人間にしては規模が違い過ぎる魔力を持っている訳だ。何故か知らないけど、お前はデリス・カーランという惑星の出身でクレスという英雄様に負けて、この世界に転生した訳だ。』
『どうやら、そうらしいな。それで今度はこの世界の事を教えて貰うぞ。ドライグよ。』
『そうだな。俺は人間の世界を詳しく知ってる訳じゃないから、知ってる限りの知識は教えるぜ相棒。』

私はドライグの話を聞いた。この世界では悪魔や天使が存在するのは前世の世界とは同じだが、人間は悪魔や天使の存在を知らないのがほとんどだという事を。それと神器(セイクリッド・ギア)という武器を生まれながら持つ者も存在するという。
後、この世界での人間の歴史と文化もドライグが知る限りだが教えてもらった。

『そして、俺の正体は神をも手こずらせる二天龍の片割れの一体である赤龍帝と恐れられる存在ドライグ様だ!』
『とてもそうは見えんが・・・』
『本当だぞ!今は封印されてこんな姿だけどよ、こう見えて神機をも凌駕する神滅具(ロンギヌス)の一種である赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)の管理者みたいなモノさ。』
『そうか。それでその赤龍帝と恐れられる存在であるお前は何故、封印されたのだ?』
『それはな、俺が同じ二天龍の片割れであるアルビオンと喧嘩したら、天使と悪魔と堕天使の三つ巴の戦争中のところで三種族を巻き込んだ事を理由にアルビオン共々、神の手で封印されちまった訳だ。』
『完全に自業自得だな。そのアルビオンも含めてバカとしか言わざるをえない。』
『うるせえな!そんな事は俺が一番解ってるんだよ。』

喧嘩が理由で封印されるとは、ドライグは少し抜けた性格かもしれん。だが、ちゃんと反省はした様だな。

『今度、アルビオンと会った時は神や三種族と人間を巻き込まない場所で喧嘩するぜ。』

本当に反省している筈だ・・・

『相棒に赤龍帝の籠手の力が合わさると正に鬼に金棒だな。』
『鬼に金棒?どういう意味だ?』
『簡単に言えば元から強い奴により強さを増す様な事だ。何故かって?
赤龍帝の籠手の能力は何と使用している間、十秒経つ毎に攻撃力が倍増するという優れものよ!』
『それはある意味、インチキだな・・・』

赤龍帝の籠手。これとダオスレーザーが合わされば、敵う相手がいるとは思えん。
おそらく、威力を倍増したダオスレーザーを喰らった相手は塵すら残さず、完全にその身は抹消されるだろう。私自身が考えても恐ろしく感じるな。

『って事で相棒。相棒が成長して青年ぐらいの年齢になったら、アルビオンの野郎を一緒にギャフンとさせてやろうぜ!』
『お前と友達の喧嘩に私を巻き込むな・・・』
『あんな奴、友達じゃねえやい!アルビオンは俺のライバルだ!お前だって、前世で自分を倒したクレスって奴の事が嫌いだろ?』
『それは無い。私は最後にクレスという素晴らしい剣士と全力を振り絞り戦えた事に誇りを持っているからな。クレスを恨んではいない。もちろん、その仲間もな。』
『チッ!今回の俺の相棒は力は今までの相棒の中ではぶっちぎりで一番だけどよ、ノリの悪さも一番だな!』
『済まないなドライグよ。この世界で私が戦う理由など無いからな。デリス・カーランは世界樹の精霊が世界樹の実を送ってくれたお陰で救われた様だしな。
今の私に戦う理由は無い。私がこの世界で戦う事は無いだろう。私は前世でも戦う事は好きでは無いのでな。前世ではデリス・カーランを救う為に罪悪感を押し殺していたからな。
この世界で私は平和に生きたいと思う。それが私の心情だ。』
『そうか。お前は力の正しい使い方を知ってる様だな。お前が戦わないっていうなら、俺もその考えに賛同してやるぜ。だけど、もしもだ。どうしても戦わないといけなくなった時はどうするんだ?』
『その時は、相手の心情や状況で判断した戦いを行う。訳ありの相手は戦う気が無くなる程度の力で戦い、救い様の無い相手の場合は本気で相手するだけだ。』
『そうか。それがお前の答えか。今回の相棒とは面白い生活が出来そうだな。』

ドライグとの会話を終えた後に、私を産んだ母親の顔を見ると優しく微笑んでいた。
しばらくすると、一人の男が慌てて母に駆け寄って来ると、私の顔を見た。
どうやら、私の父親の様だな。父は私の髪が金髪である事に驚くが、直ぐに気を取り直して私に名前を付けた。

「この子の名前は一誠だ。兵藤一誠だ。」
「一誠。良い名前ね。宜しくね一誠。」

こうして私は兵藤一誠として新たな生を受けた。
私がこの世界で兵藤一誠としてどう生きるかは解らない。私はせめて、戦いが起きない事を祈るのみだ。 
 

 
後書き
ええと、私はハーメルンという別の小説投稿サイトでの小説の更新を優先にしていますので、この作品の投稿スピードは遅くなるかと思います。基本は気分で更新しますので、気長にお待ちを。 
< 前ページ 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧