遊戯王ARCーⅤ 〜波瀾万丈、HERO使い少女の転生記〜
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三話 私の弟です。
目を覚ますとベットに横になっており隣ではデスガイドがニコニコしながら、私の寝顔を覗きこんでいた。なんか恥ずかしい……
『おはようございます♪優希さん』
「ん……おはよ。」
上半身だけベットから起こし、ニコニコとしているデスガイドに挨拶をする。そして、部屋に置かれていた鏡台を見ると明るいブラウンの髪の毛をポニーテールに纏めた女の子が映っていた。
……私ですね、はい。髪の毛が黒から茶色に変わってる事と身長が若干縮んでいることを除けば、元の私の姿だ。てゆうか、縮んだ?ていうより若返った?
「とりあえず、今どんな状況……?」
『え〜と、アテナさんからお手紙を頂いてますので読み上げますね。
【この手紙を読んでいるって事は無事にお持ち帰りされずに転生できたようね。「ちょっと待って⁉︎どういうこと⁉︎」まぁ、余り気になさらずに』
「気にするから⁉︎」
手紙の一文を耳にした時、眠たかった頭が一気に覚醒する。
あの駄女神にどういう事かと問い詰めてやりたいができないので、諦め手紙の続きを聞く
【転生後の貴女の立場だけど、神崎家の長女で年齢は14歳。この世界の主人公と同じ年齢ね。あと、下に徹って言う弟が居るわ。歳は大体小学生高学年っていったところね。あと、両親がいるけどあんまし関係ないわね。】
なるほど。前世でも弟は居なかったから少し楽しみだ。
【それとカードだけど、念じて、ポケットを探れば出てくるわ。ナンバーズはNo.の部分が取れた状態だけど使えるわよ〜】
No.には相当強力なモンスターが沢山いるのでありがたい。まぁ、とりあえずカードを出してみよう。
何を出すか考えているとデスガイドが懇願するような眼差しで見てきていた。
「却下」
『酷くないですか⁉︎』
記念すべき一枚目がこんな変態とかありえない。とりあえず、アブソルートzeroかな?
カードを頭の中で思い描き、ポケットを探るとが手に触る
「おお‼︎」
思わず感嘆の声が漏れ、出てきたカードを眺める
いいよね!zero!シュッとした姿に蒼白のスーツ。そして、キラリと輝いている背景がより一層zeroを引き立てているのが堪らない!!
『優希さんって、そーゆーところが意外ですよね〜。なんというか思考が男の子っぽいというか……。』
「うるさいな。かっこいいじゃん!HERO!」
多対一でボスをフルボッコにする戦隊物はあまり好まないが、一対多で獅子奮迅するライダー系はやっぱりかっこいい!!
『はぁ……際ですか。まぁ、そんな所を魅力的なんですけどね♪』
キラッと星が出るようなエフェクトがつきそうなウィンクをしてくる。仕草は可愛いが内容が内容なだけに寒気しかしない。
◆◇◆
「さて、だいたい作りたいデッキは作れたかな?」
私の目の前にズラリと並べられているデッキ達。それを見るデスガイドの表情は優れない。なぜに?
『どれもこれもエゲツないものばかりでしたね。』
全く酷い事を言うな。どれもこれも(私だけが)楽しめるデッキじゃないか。それをエゲツないとは……。
『なんか優希さんとデュエルする人が可哀想に思えてきましたよ』
「なんで⁉︎そんな酷いデッキは作ってないよ⁉︎」
私が作ったのは合計10個。ガチ5個、ネタ3個、メタ2個だ。アクションカードメタは作ったが頑張れば突破できるのにな〜。
何デッキを組もうかと考えていると、やや幼い声が部屋の外から響く
「姉ちゃ〜ん。起きてるー?もうご飯だよー!」
恐らく弟の徹だろう
「わかったー!今行くねー」
とりあえず返事しておくか。しかしすぐに行きたいのだが一つ問題点が……。
チラッとさりげなく隣に座っているデスガイド見る。ニコニコしながら、首を傾げる。
『私は別に大丈夫ですよ。凡人には見えませんから。』
「よかった」
こんなのが私の側に居るのを見られたら、変な噂をされてしまう
『こんなのって……。けど、実体化して、優希さんに触れるする事もできますよ♪』
「ルビがおかしい⁉︎」
一体私に何をする気だよ!
「何をって……ナニですかね〜」
だ、駄目だ、こいつ……。
デスガイドの言動に頭を抱える。
『困ってる優希さんも可愛いですね♪って、そんなことより晩御飯行かなくていいんですか?』
「あっ……。忘れてた!」
扉を開け放ち、ダッと駆け出す。あっ……リビング何処?
◆◇◆
どうにかしてリビングに辿り着き、家族と共に夕食を食べる事ができた。初対面とは思えないくらい溶け込めてホッとしたのはまた別の話。
そして、今は弟の徹と共にテレビを見ている最中……。というか、弟を眺めている。
クリクリとした大きめの瞳に、鮮やかなハニーブラウンの髪の毛。
撫でたら、さぞ気持ちいだろうな〜……はっ!イカンイカン、思考がブラコンになっていた。
ハッと我に帰ると徹がジト目で私を睨んでいた。
あっ……ジト目も案外可愛い……ってイカンイカン!また思考が変な方向に
私には、ブラコンの性癖はないはずなのだが……。まさかデスガイドの影響か⁉︎
「姉ちゃん……さっきから見てきてどうしたの?」
「うっ⁉︎な、なんでもないよ!」
絶対何かあるだろと目が訴えかけてくる。ヤバい、このままじゃあ変な誤解される⁉︎
「と、徹。デュエルしようか?」
デュエルと聞いた我が弟は目の色がわかりやすく変化する。
あ、アレ?まさかバトルジャンキー?まぁ、いいか。この世界のデュエリストの強さを知れるいい機会だし。
「ふふふ、地区大会で優勝した実力、姉ちゃんに見せてあげるよ!!」
所詮、地区大会……。それくらいで自慢しなさんな
「あっそう。じゃあ、デュエル」
「デュエル!」
ちなみに室内なのでデュエルディスクは使わず、テーブルデュエルである。イマイチ迫力に欠ける……。
徹:LP4000 VS 優希:LP4000
「僕の先行!よし!手札からジェネティック・ワーウルフを通常召喚。さらに《凡骨の意地】を発動。さらにカードを二枚伏せてターンエンド。」
【ジェネティック・ワーウルフ】 地 ☆4 ATK2000
遺伝子操作とかされて改造された元・人?が召喚。バニラモンスターの中でも定番なのが登場する。
凡骨の意地があるから凡骨ビートだよねー。どうしよう手札にサイクロンある……。破壊したら、逆ギレされそう
徹
LIFE:4000
手札一枚
【ジェネティック・ワーウルフ】地 ☆4 ATK2000
《凡骨の意地》
伏せ二枚
「私のターンだね。ドロー。サイクロン発動して、凡骨、破壊。」
「うわっ!早速⁉︎魔宮の賄賂で無効だよ!」
サイクロン防いだくらいでドヤ顔しないでよ〜……。底が知れるよ
「了解。効果で1枚ドロー。手札から名推理発動。」
「じゃあ、レベル4で!」
ビシリと指を立てて、言う。コ○ン君の真似ですか?
名推理の効果でデッキトップを次々と捲っていくが一向にモンスターが来ない。
「天空の宝札、聖域、蘇生、お触れ、神宣、嵐……。来ないな。あっ、来たシャインエンジェル……レベル4だから墓地送りだね。」
よしっとガッツポーズをする弟。残念だが、目的は特殊召喚じゃないんだよね〜。
「シャインエンジェルを召喚して、トランスターン発動。エンジェルをリリースして、デッキからテテュスを特殊召喚。そして、一時休戦を発動して一枚ドロー。」
ドローと聞いて、露骨に嫌な顔をしてくる。予想がついたようだね〜
「じゃあ、テテュスの効果でドロー!ジェルエンデュオをオープンして、一枚ドロー。マス・ヒュペ、オープン。ドロー。ヘカテリスオープン。ドロー。アテネ、オープン。ドロー。代行者アース、オープン。ドロー。テテュス、オープン。ドロー。終わりか……。」
目当てのカードがなかなか手札に加わらないね
「な、長いよ……姉ちゃん」
あははと笑って誤魔化す。
ちなみに今回のデッキはテテュスビートです。え?HEROは?知らないね、そんな子は……。
まぁ、そんなことは置いといて……正直、デッキの動き方が弟の凡骨ビートに似ている気がするんだよね〜。
バトルしようかな?徹の表情がやけに余裕だからな。伏せカードは除去カードかな?
「じゃあ、カードを二枚伏せて、エンドで」
「えぇ⁉︎……うん、了解。僕のターンだね。」
明らかに攻撃をしなかった事に対して驚き残念がる。表情がコロコロ変わるので見ていて飽きないな〜
優希
LIFE:4000
手札七枚
【光神 テテュス】光 ☆5 ATK2400
伏せ二枚
「ドロー!よし!ヂェミナイ・エルフをオープンして、ドローだ。今度も通常モンスターのセイバー・ザウルスだから、ドロー。バニーラ、オープンしてドロー。あっ、もう終わりか……。バニーラを召喚。馬の骨の代価を発動して、バニーラをリリースして二枚ドロー。悪魔への供物発動!テテュスを墓地に送って、ヂェミナイエルフを特殊召喚するよ。さらに、カードを一枚伏せてエンド。」
「うっ……テテュス破壊されちゃったか〜。」
テテュスを破壊されて残念がる(ふりをする)私。対して痛手ではないんだよね〜
徹
LIFE4000
手札二枚
【ヂェミナイ・エルフ】地 ☆4 ATK 1900
【ジェネティック・ワーウルフ】地 ☆4 ATK2000
《凡骨の意地》
伏せ三枚
「さて、私のターンだね。ドローっと……。ヘカテリスを墓地に送って、ヴァルハラをサーチ、そのまま発動。そして、ヴァルハラの効果でアテナを特殊召喚。」
【アテナ】光 ☆7 ATK2600
アテナのカードを見ると私をこの世界へと送ったあいつの姿が脳裏に蘇る
くっ……あの駄女神め!私に変な奴を送りつけやがって!腹が立つ!!
「ウワァ……アテナ、ドローしてたんだー」
徹LIFE4000→3400
そんなに露骨に嫌そうな顔をしない。デュエリストたる者、ポーカーフェイスを心がけようね
「ジェルエンデュオを召喚。そして、アテナのバーン効果発動して、600のダメージを与える。そして、アテナの蘇生効果発動。エンデュオをリリースして、テテュスを特殊召喚。そして、バーン効果発動する」
徹LIFE4000→2800
「一度倒されたくらいじゃ、天使は死なないっよと。手札から成金ゴブリン発動して、一枚ドロー。おっ、ヘカテリス、オープンして、ドロー。神聖なる球体をオープンして、ドロー。ヴィーナスをオープンして、ドロー。ここで終わりか……。」
「なんでそんなに引けるの⁉︎」
徹 LIFE2800→3800
驚くところはそこか……。
「まぁ、デッキのバランスと初めに名推理で沢山魔法と罠を削ったからね。おかげでデッキ枚数が15枚きってるから」
なるほどと頷く徹。理解力は高いようだね
「じゃあ、バトルはしないでエンド。」
「なんでさ⁉︎」
「そりゃあ、顔が自信満々にかかってこいやぁ!って感じになってるからさー、どうせ除去罠でも仕掛けてるんでしょ〜」
図星なようで表情に焦りが見られた。まぁ、どのみち準備が整ってないので攻撃はしないがね。
優希
LIFE4000
手札六枚
【アテナ】
【光神 テテュス】
《神の居城 ヴァルハラ》
伏せ二枚
「僕ターン、ドロー!よし、来た。ワーウルフ、オープンしてドロー。エルフ、オープンして、ドロー。昆虫装甲騎士オープンしてドロー。ここで終わり。そして、手札断殺発動して、二枚捨てて二枚ドロー!行くよ、姉ちゃん」
断殺は嬉しい。このモンスターばかりに偏った手札をどう入れ替えようか迷っていたところだ。そして、このターンで決めるつもりなのかやけに意気込んでいる。
「おう、頑張れ。できるもんなら、やってみろ」
ニヤリと笑って、挑発してみると、ムスッと頬を膨らませるので愛らしい
「やってやるさ!まず、伏せて置いた凡骨の施し発動。二枚ドローして、手札のバニーラを除外する。そして、手札から《突撃指令》を発動!エルフをリリースして、アテナを破壊だ!さらに手札から【レスキューラビット】を召喚して、リリースして効果発動!デッキから【セイバー・ザウルス】二体を特殊召喚!」
【セイバー・ザウルス】地 ☆4 ATK1900
ツノが刃物なサイが二体。地味に強いよね〜
「行くよ、バトル!ワーウルフでテテュスに攻撃!」
「え?攻撃力そっちのが下なのに?」
そーいえば、徹のモンスターで全部地属性バニラモンスターだよね。確かそいつを強化するカードがあったような……。
「手札から【ジェム・マーチャント】を捨てて効果発動!ワーウルフの攻撃力を1000ポイントアップするよ!これで、テテュスを上回ったよ!」
【ジェネティック・ワーウルフ】ATK2000→3000
瞬間的にだが、その攻撃力は某社長の青眼に並ぶ。
そうだそうだ、ジェムだ。オネストとカルートの影に隠れてて思い出せなかった。守備力も上昇するのはいいがそれなら、牙城のガーディアンのが優秀だしな……。第一、適用範囲が狭すぎる!地属性のバニラのみってェ
優希LIFE4000→3400
これで、セイバー二体の直接攻撃も食らえば、負ける……わけないけどね♪ッテヘ
『あぁ、頑張って下さいね。弟さん……南無』
あっ……デスガイド居たのか。てゆうか、まだ私何もしてないけど⁉︎
「これで、終わりだ!セイバー二体で姉ちゃんにダイレクトアタック!」
うん、残念だけどその台詞は負けフラグだね〜。
「リバースカードオープン《ガード・ブロック》。一体の戦闘ダメージを無効にするよ。そして、一枚ドローするね。」
優希LIFE3400→1500
さて、攻撃は凌いだか。ラビット効果で特殊召喚されたモンスターはこのターンに除外されるけど、どう回避するのかね。普通なら、エクシーズでもするけど……
「僕は馬の骨の代価を発動して、セイバーをリリースして、二枚ドローするよ」
「ほう、ハンドアドに変えてきましたか……。」
「さらにジェムナイト・オブシディア二体をコストに手札から魔法石の採掘を発動!墓地の馬の骨の代価を手札に加える。そして、手札から墓地に送ったオブシディアの効果で墓地の二体のセイバー・ザウルスを特殊召喚する!」
「ジェムナイトも入ってたのか……。まぁ、ありかな?」
手札コストをボートアドに変換するのは上手いけど些か打点に欠けるね
「で、馬の骨の代価を発動して、セイバーザウルスをリリースして、二枚ドロー。カードを一枚伏せてエンドだよ。」
あれ?エクシーズしないの?
徹
LIFE3800.
【ジェネティック・ワーウルフ】地 ☆4 ATK2000
【セイバーザウルス】×2 地 ☆4 ATK1900
伏せ二枚
「私のターン、ドロー!ヴァルハラの効果でクリスティア特殊召喚するよ〜」
「うわっ、ヤダ!突撃指令をチェーン発動!セイバーをリリースして、クリスティア破壊だ!」
出て速攻で除去されたクリスティア、哀れ。まぁ、確かに特殊召喚封じはうざいけどねー
「じゃあ、手札抹殺発動!六枚捨てて、六枚ドロー!」
そして、デッキから大量に引いた手札を確認する。
ようやく来たか……。やっぱりアニメみたいに切り札は最後に来るのかね?
不敵に笑う私の顔を見て、徹の身体がビクッと震える。何故?
(僕の場にはノーマルモンスター以外を破壊するジャスティブレイクかあるし、手札にもジェムマーチャントが二枚ある。死者蘇生は既に墓地に送られているし、ヴァルハラの効果も使ってる。だから、このデュエル僕の勝ちだ!!)
以上、徹の心の声でした……。
『この子は独白は負けフラグの一つってことを知らないんですかね〜。まぁ、もう直ぐ決着がつきそうですね。』
ん?なんか、デスガイドがブツブツ言ってるな……。そんな事よりあの呪文を!!
「ボチモンジュッタイ!!出でよ!究極時械神セフィロン!!」
ソリッドビジョンを使用していたら、さぞカッコ良く光臨しただろうに……ちょっと勿体無い。
【究極時械神セフィロン】 光 ☆10 ATK4000
「こ、攻撃力4000⁉︎す、すごい……」
「セフィロンの効果発動!手札から時械神メタイオンの効果を無効にし、攻撃力を4000にして特殊召喚する!」
【時械神メタイオン】火 ☆10 ATK0→4000
「バトル!メタイオンでワーウルフに攻撃!」
徹が待ってましたと言わんばかりに口元をニヤリと上げ、トラップ名を宣言する。
「よし!!《ジャスティブレイク》発動!」
こいつの前ではいかに攻撃力が高くとも意味を為さない。だが……
「はい、残念。魔宮の賄賂で無効ね〜」
アッサリと対処すると絶望に顔が染まる徹。
「攻撃続行!メタイオンでワーウルフに攻撃!」
「うわっ!ちょっと、タンマ!手札からジェムマーチャント捨てて、効果発動」
【ジェネティック・ワーウルフ】ATK2000→3000
徹LIFE3800→2800
ムム、ダメージ軽減してきたか……。
「じゃあ、セフィロンでセイバーザウルスに攻撃!アカシック・ストォォォム!!」
「もっかい、マーチャント捨てて、攻撃力をアップさせるよ!」
徹LIFE2800→1800
またかよ⁉︎どんだけ、ドロー運良いのよ……。セフィロンじゃなきゃ危なかった〜
『全く余裕な人がよく言いますね……。やろうと思えばアテナバーンでも勝てた癖に……』
隣でジト目で睨んでくる。はて?なんのことかな〜?
「あ、危なかった……。けど、次のターンで逆転してやる!」
ん?何言ってんの?終わりだべ
「レベル10二体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!!」
二体時戒神のカードを重ね、縁が黒く煌めくカードを取り出す。そのカードの登場に目を丸くする。
「鉄路の彼方より、地響きとともに、ただいま到着!現れよ、【超弩級砲塔列車グスタフ・マックス』!!」
決まった!!
「え、エクシーズ召喚⁉︎……なんで、姉ちゃんが?いや、けどそんなモンスターを出しても、このターンで決着はつか……ない?」
ほう、エクシーズ召喚はあるって言ってたけどこの反応はなんだろ?やり方を知らないってことか?まあ、そんなことより終わらせようか
「グスタフマックスの効果!X素材を一つ取り除き、相手に2000ポイントダメージを与える」
「う、うへぇィ⁉︎に、二千も⁉︎」
「発車オーライ!ビック・キャノン!!終わりダァ!!」
徹LIFE1800→0
◆◇◆
デュエルが終了し、負けちゃったか〜と残念がりながら背もたれへと身体を預け、目一杯伸びをする徹。
ふふ、どんなもんだい!
すると急に、私を怪しむような視線で見てくる。
「ところでさ……。エクシーズ召喚って……?なんで姉ちゃんが使えるの」
ジトーと効果音付きで見つめてくる。
なんか私不味った?タラリと冷や汗が垂れる
『大丈夫だと思いますよ。この世界は融合、シンクロ、エクシーズとなんでもござれなので。けどですね〜、それらはほとんどの人がやり方を知らなくて塾や既に知っている人から手ほどきを受ける必要があるんですよ』
デスガイドから、即座に説明がされる。なるほど、召喚方法はあるが、知らないと……。なんじゃ、そりゃ⁉︎
エクシーズなんて、ただレベル揃えて重ねるだけだし!教えてもらう必要なくね⁉︎と思ったのは、私だけではないはず……。
「おーい、聞いてる?」
「はっ⁉︎えーと、エクシーズがどうたらこうたらだっけ?そりゃもち、知ってるから使えるんだよ。むしろ、知らないの?」
ここは敢えて開き直るのが一番だ!
「知らないよ、普通は。だって、エクシーズなんてせいぜいLDSとかの超エリート塾くらいでしか教えてもらえないし。」
「じゃあ、シンクロとか、融合は?」
「融合はLDSしか教えてないよ。シンクロは一番はやっぱりLDSだよ。てか、姉ちゃんシンクロも、融合も使えるの⁉︎」
どんだけLDS万能だよ。他の塾頑張れよ‼︎
「まぁ、一応ね。」
「じゃあ、僕にソレ、教えてよ!」
キラキラと目を輝かせている徹
「ヤダ」
「なんでさ⁉︎」
キッパリさっぱりと却下させてもらおう。第一、私が教えたら不公平じゃないか。それにその前にやることがある……。
「その前に徹のデッキ構築やろうか。あわよくば、他のデッキも考えようか。」
私がデュエルをしてみて、少しパワー不足なのを感じたのでその辺を改善しようと思う。それよりもエクシーズ教えてよと目で訴えかけてくる。
「ま、徹がもうちょい強くなったら教えてあげなくもないよ」
「本当‼︎約束だかんね!」
よし!食いついた!チョロいね。
「じゃあ、早速デッキ構築だ〜」
「おーー?って、今から⁉︎」
ギョッとめを見開く。
ふふ、今日は寝かさないよ〜!イエス!オールナイト!
ズルズルと徹を引きずって部屋へと連れていく。道中で両親に助けを求めていたが良かったわねーとすっとぼけられる徹。哀れ
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