ソードアート・オンライン 守り抜く双・大剣士
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第14話 =武器との別れ=
前書き
第1層でGETしたあの武器が…
今思ったけどよくここまで持ちましたね
=第53層=
いま俺は一人寂しく素材集めなう…
ここは鉱石とかが手に入るからいい金になったりするんだよな。それにギルドの拠点として家がほしいからいまは頑張ってお金ためてるよ。
金は十分にあるんだけど、家を買うには足りない、という残念な額なのだ。
何で一人なのかというとそれは数時間前にさかのぼる…
=第50層 アルゲード=
「…少しレベル低い…かなぁ…」
「そうね…リクヤとかに比べると少し不安要素ではあるわね…」
俺が部屋に入ると部屋で話しているシリカとユカ。
サチはというとベッドに座りながら新聞を読んでいる。
「何の話してるんだ?」
「ひやっ!?」
「きゅ、急に話しかけないでよ!!」
だから何故そんなにあわてる…
一応…じゃなくても同じギルドの仲間だろうが…
「…わ、悪い。で、何の話?」
「私たち、アンタとサチに比べて安全マージン取れてないんじゃないかって」
「なら今日は全員でレベル上げの1日にするか?」
「それだと差が開きっぱなしになっちゃうでしょ」
確かに、全員で敵と戦えば全員が同じ経験値をもらうのだ。レベル差が変動することはほぼ皆無だろう。
それは俺も現実でテイルズをやってたからよくわかる。
「それじゃあ…今日は女子3人だけで行かない?」
さっきまで新聞を読んでいたサチが提案を出してきた。
レベルが飛びぬけてるのは俺だから俺を除外したらちょうどいいけど…少し心配なんだよな…
「大丈夫です!安全な層でレベル上げしますから。57層の平原とか」
ならいいが…というか最近よく心を読まれることが多いな…
こいつ等何か特別なスキルでもついてるのか?
「いや、時々口に出てるよ?」
「なん…だとっ!?」
「そのいろんなところで使われる驚き方はいいから」
なにそのボケ殺し…ん?表現間違ってるか?ま、いいや。
「なら俺は…どうしよっかな…」
「鉱石でも採ってくれば?防具の新調もできるし、武器の強化もできるし」
「ナイス、サチ。なら俺は鉱山のある層に向かうよ」
確か、53層くらいに鉱山があったっけ。今日はそこ行くか
「なら凛々の自由、行動開始!…ですね」
「「「おー!」」」
リーダーのシリカの掛け声に俺、ユカ、サチが答える。
いつもこんな感じで1日が始まっていてこの世界ではなかなか感じられなかった楽しいって感情であふれてる。
そんな感じで今日も凛々の自由、行動開始だ。
…話は変わって
そんなこんなで今日は1人での行動だ。
「そぉっれ!!」
変な掛け声で×印の採掘できる場所にカンッと響かせピッケルを当てる。
すると目の前にウィンドウが開かれ[鉄鉱石を入手しました]という表示が出る。
「鉄鉱石か…」
正直レア度は低いため残念ながらいわゆるゴミ箱いきという名の破棄。
そしてここは一応ダンジョン、モンスターは出現する。
「…っ!」
ここの敵は鉱山だからなのか鉄系モンスターがよく出る。
ちっさいゴーレムとか、岩に手と足が生えた気持ち悪いやつとか。
「…旋桜花!!」
意外と有名な鉱山らしいので残念ながら【双・大剣士】の出番はない。
なので俺の名前的に好きな技、その場を中心に数回スピンし振り払う技を仕掛ける。
ただの剣士には硬い相手は苦手らしいけどパワー重視だから飛ばせばいいってことで関係はあまりない。
だがここでバキッと不吉な音がする。
大体ここに響いてる音はカーンとかカンッなどの鉄を叩く音だ。
だが今回はバキッ。
俺が剣―ブルードザオガー―を見ると半分のところで刃が折れて片方は地面に落ちポリゴンとなって消え持っていたほうも落ちたほうと同じくポリゴンとなって消えていた。
「…はぁぁぁぁぁ!?」
け、剣が…ブルードザオガーが折れた!?
第1層のボス線で手に入れてからさまざまなところで一緒に戦ってきた俺の相棒がぁ…
「…くっ…転移、アルゲード!」
ブロードブレードで戦うにはさすがに心苦しいし、それもすぐ折れそうなので仕方なくホームタウンに戻る…
めっちゃ悔しいんだけど…
=第50層 アルゲード=
「ってなわけなんだよ…」
「意味がわかんねぇよ…」
俺は剣が折れた愚痴をこの50層で商人を営んでいる身長180はある悪役レスラーのようなスキンヘッド男。
でも笑うと味のある顔をするというある意味不思議な男に話していた。
「それでエギルぅ…いい武器屋知らないか~同じ商人つながりでさぁ…」
「悪い…知らねぇや…でもKoBの副団長なら知ってるんじゃないのか?」
「っ!!それだ!」
あのいまは人間付き合いがなかなかないアスナなら信頼の置ける武具屋知ってるはず!
ということで俺は早速アスナにメッセージを送った。
返信はこなさそうだけどいま頼れるのはあいつしかないからな~…
「で、最近どうだ。新しいギルドは」
「唐突だな…結構頑張ってるぜ?俺らの首領(ボス)なんか始めてあったときと比べてレベルが倍になろうとしてるからなー…」
「やるなぁ。さすが中層プレイヤーのアイドルと言われてたことはあるな」
「知ってるのか?」
「あるツテがあってな。そういう情報も少しは流れてくるんだよ」
さすがはあくどい商売をしてるエギルだな…
でも、攻略組みの商人にまで情報が来てたなんて結構有名だったんだな。
「っと…返信きた!」
えっと…『心当たりがひとつあります』…店の情報教えてくれないのかい!!!
「なんだって?」
「心当たりがひとつあるらしい…そんだけ」
「おいおい…自分で探せってか?」
そんなことはない、と信じたいからさらに返信。
『その店を教えてくれないか?何でもするから』…なんでもするからはやばいか?
いいや、めんどくさい。このまま送信っと。
「それにしても…まさかお前が副団長と知り合いだったとはな…」
「あれ?覚えてないか?第1層でお前も会ってるはずだけど」
第1層でこいつとアスナが俺とキリトに栄光をたたえる、的なことを言ったのはその後のキリトの行動のせいでいまでも覚えている。
すべてのプレイヤーが疑いあうなんて恐ろしいことにならなかったのは良かったけど、強者と弱者の間の亀裂は深まった嫌な出来事だ。
「……あぁ!あの女か!…世の中わからないものだな」
「本当だよな~っと返信だ返信…」
次こそは…教えてくださいますように!!…キャラ変わってね?
『なら、一度お会いできませんか?詳細は口頭で』
「…返信が堅いんだけど…」
「気にするな、仕方がないだろう」
場所…どうしようか…
確かこの前65層が突破されたよな…ならその65層の転移門前でもいいかな…
最新のところのほうがKoBとしても行きやすいし、俺もわかりやすいからな。
そう、さらに返信するとOKを表す返信が帰ってきた。
「なら、今から65層行ってくるかな」
「お前、本当に愚痴言うだけのために来たのか!?店来たんなら何か買ってけよ…」
「…また今度な」
あきれながらも見送ってくれる黒い店主を背に俺は転移門に向かった。
いまさらだけど武器壊れたことはユカたちには言わなくてもいっか。
=第65層=
「…そういえば時間決めてなかったな…今からでも送ろうか?」
なんてつぶやいていると転移門が光だしそこから血盟騎士団の女性制服っぽいものを着た髪の長い女性が出現した。
そこで見かければ男のほとんどが振り向く、なんてうわさもあるけどそれはただ単に女性が少ないからじゃないの?
「待たせましたか?」
「ん、いや。俺も今さっき来たばっかだからな…で、唐突なんだけど…」
「武器屋の情報を教えろ、ですね」
「…正解です…」
俺ってそんなにわかりやすいのか?
結構な確率で先読みされることが多いんだけど…
「いいですけど…その前に」
そういいながらアスナはウィンドウを操作し、メニューをタッチしたかと思うと俺の前にウィンドウが表示された。
その内容は
『アスナ から1VS1デュエルを申し込まれました 受諾しますか』
デュエルの申し込みだった。
後書き
涙「どんな戦い方したら第1層の武器がえっと今が…第65層くらいか」
リ「いまさらそれ聞くか!?…頑張ったんだよ、いろいろと」
涙「さて、今回はさよならの回でしたね」
リ「マジで折れるとは思わなかった…あの武器屋ぁ!!!」
涙「手入れが不十分だったということか…ドンマイ」
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