旧エクリプス(ゼロの使い魔編)
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第04話 現地調査
ブリミル暦6142年 フェオの月 フレイヤの週 ユルの曜日
皇紀2700年 4月 2日 トリステイン王国 トリステイン魔法学院近郊
Side タチコマ
「光輝くん、後5分程で、目的地に着きます。」
「あぁ、降下目標地点からは魔法学院まで、1km程だ。この回転翼航空機の静音性が優れていても、近付き過ぎると気付かれる恐れがある。」
深夜少し過ぎた時間で、辺りは真暗である。高感度赤外線スコープがなければ、深夜に照明なしでは、着陸することも出来ないだろう。
「これからの会話は、全て電脳通信で行う。」
『了解です。』
『パイロットは、目標地点で待機。機体の光学迷彩は、そのままにして置く様に。』
パイロットのアンドロイドは、静かに頷いた。
『ミラージュ01は、擬装の衛星通信装置を近接した森に設置した後、合流しろ。』
『了解。』
ミラージュ01(諜報活動用のバイオロイド)は、端的に答える。
『ミラージュ02から05は、施設の構造を調査。全て調査し終わったら、図書館で書籍の調査。01も通信装置設置後、02から05と合流。』
ミラージュ01から05は、頷く。
『タチコマ、ミニコマ達を何機積んでる。』
『光輝さんの本体が設計した特別仕様ですから、100機積んでいます。』
『あぁ、例のG元素をエネルギーとして長時間稼働するタイプだな。』
『そうです。』
『それではタチコマ、ミニコマ達を魔法学院に警戒配置してくれ。赤外線スコープと動体センサー有効範囲は、50mだったな。』
『遮蔽物がない場合ですが。』
『構わない、ある程度で良い。通路の曲がり角や階段など要所を抑えて於けば、鉢合わせにならないだろう。熱光学迷彩は、見えないけれど触れれば分かる。また風系統のメイジは、音や空気の流れで見つかる可能性もある。』
『了解です。』
『残りのミニコマ達とタチコマは、寮に向かって貰う。学生達のDNAマップを取得して貰う。無理をするな、もしかするとロックの魔法が掛けてあるかもしれない。
高感度赤外線スコープを使えば、ドア越しでも中の人物が寝ているか分かるだろう。寝ている条件で、睡眠スプレーを使えば、問題ないだろう。魔法以外だと、鍵の解錠出来るだろう。あくまでタチコマは、サポートだ。ミニコマ達の赤外線スコープでは、ドア越しの探知に限界がある。
DNAマップを取得できない学生は、翌日ドアが開いた隙に、ミニコマを侵入させ夜にDNAマップを取得し翌日ドアが開いた隙に部屋から出ていけば、済むだけだ。
使用人の宿舎は、監視だけを頼む。朝が早い可能性もある。また、複数人部屋の可能性もある。使用人のDNAマップの取得は、明日の夜以降に取得すれば良い。』
『分かりました。』
『ミラージュ06から10までは、監視カメラの設置だ。教室や魔法演習場を中心に設置する。これこそ、言葉だけでなく魔法教育カリキュラムを取得する絶好の機会だ。
カメラの設置は、教室の窓側から中央上辺りに設置する。バッテリーを外壁に埋め込めば、教室に侵入しなくても交換出来る。携帯している短焦点レーザーは、先端から2mmで焦点合わせているので、穴を開けすぎる心配がない。
壁の外から穴を開けカメラとバッテリーを設置して、隠しパネルでカバーすれば、見つからないであろう。隠しパネルを取り付けたら万能塗装装置で覆うと良い。暗闇でも、色も質感も同じ様に塗装してくれる。
演習場は、森から望遠レンズと高性能集音マイクで行う。目立たない様に木の上に設置してくれ。
以上だ、何か問題ないか?』
『ありません。』
タチコマが代表して答える。
『目標地点に到着しました。降下開始します。』
パイロットから連絡が入る。
回転翼が90度回りヘリコプターの様に垂直に降下開始した。
『それでは、魔法学院のマップを見ながら効率的に動け。マップは、マザーコンピュータがリアルタイムに処理してくれる。』
『着陸しました。』
パイロットの答えと共に、後部ハッチが開いた。
『調査開始。』
光輝の号令で、全員が動き出した。
Sideout
後書き
会話は「」、通信は『』です。電脳通信では、声を外に出しません。
タチコマは、1人乗りです。軽自動車位の大きさです。
チビコマは、中型犬位の大きさです。
ミニコマは、モルモット位の大きさです。
次回は、商会設立の予定です。
暦を修正しました。
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