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ルドガーinD×D

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第二十四話:レーティングゲーム開始


ついに迎えたレーティングゲーム、みんなの為にもクロの為にもがんばらないとな
俺たちは試合会場に移動しアザゼルから最後の確認を受けていた

「まず今回のレーティングゲームでいくらかの特例が出たからそれを説明するぞ」

特例?なんだ?

「ギャスパーは今回『停止世界の邪眼』の使用を禁止されてる」

まだ…神器の扱いが不安定だからか……

「すみません…僕がまだ未熟なせいで……」
「気にするな、神器が使えなくったってお前は俺達に欠かせない戦力なんだ」
「ルドガー先輩……はいっ!!出来るだけやってみます!!!」

ふう…元気が出たみたいで良かった

「まだあるぞルドガー、お前についてだ」
「俺?」

なんだ?なんか禁止されるようなことあったか?

「ああ、お前の骸殻についてなんだがお前が三勢力会談に出席できなかったせいで俺以外のお偉いさん方は知らないから使用制限がかかった」
「何でそれだけで制限がかかるんだ?」
「大方、コカビエルを瞬殺した程の力を警戒したんだろう、まあギャスパーと同じで安全のためだからお前がきちんと制御してるのを見せればすぐになくなるだろ」

熱で休んでしまったことがこんなところで問題になるとはな……まあ、骸殻を多用する気は余りないからいいけど

「そうか……それで何回なんだ?」
「二回だ、よく考えて使えよ」

二回か……使いどころが難しそうだな

「まあ、堅苦しい説明はここまでだ……リアス、相手の情報は頭に入ってるな?」
「ええ、王が一人、騎士が一人、戦車が一人、僧侶が二人、兵士が二人……数ではこちらが一人勝っているわ」
「ああ、だが―「油断はするな、でしょ?」―わかってんじゃねえか」

部長の言葉を聞いて満足そうに頷くアザゼル、しかしそれもすぐに終わり再び真面目な顔に戻る

「前評判ではお前たちが圧勝するとか言われてるが俺はまったくそうは思わねえ」

そこで言葉を切り俺達を見るアザゼル、こういう姿を見ると本当にこいつが堕天使の総督なんだなってのが良く分かるな、普段はそこら辺にいるおっさんなのにな

「相手は自分たちの夢を、覚悟を示すためにそれこそ死ぬ気でくる、俺の経験上そう言う奴らは一番……手ごわいぞ」

確かに……覚悟を持って戦う奴は強い…精霊の王様がいい例だな
でも――

「分かってるわ……相手は強い覚悟を持ってる…でも、それが私たちの覚悟を上回ってるということにならないわ!!!」

部長も俺と同じことを……

「みんな、私は信じてる!!いえ、確信してるわ!!!私の可愛い眷属はこの冥界一だって!!!だから――私達は負けない!!!」
「「「「「「はい!!!」」」」」」」

部長……俺たちは絶対にあなたの期待に応えて見せます!!!

「はは、これなら何も心配はねえな……お前らならやってくれるって俺も信じてるぜ!!」

ああ!!この冥界中に見せてやるさ、俺たちの強さを!!!




転送された場所を見渡すとなぜか見慣れた風景が広がっていた

「ここは駒王デパートか?」

俺も良く来るから構造に関してはばっちりだな!!……まあ相手も良く知ってるだろうけど……ん?アナウンスか?

『皆様、この度、グレモリー眷属とシトリー眷属のレーティングゲームの審判役を務めますルシファー眷属の『女王』、グレイフィアです』

グレイフィアさんか?あの人何でも出来るんだなもしかして兄さん以上の完璧超人か?

『両陣営、転送された場所が本陣でございます、リアス様は二階の東側、ソーナ様は一階の西側が本陣となります。『兵士』の駒の方はそれぞれ敵陣に入った瞬間から昇格が可能となります』

兵士というとイッセーだな、兵士って結構便利な能力だよな、まあ戦車もパワーと防御が上がるから今まで以上に接近戦が楽になったけど……今度ジュードを真似てみようかな?

『なお、今回のゲームでは両チームにフェニックスの涙を一つずつ支給されます、作戦時間を30分与えられます。それまでは両チームも接触は禁止となります……更に特別ルールをそれぞれの『王』に送信しましたのでご確認ください―――それでは作戦時間です』

最後の作戦会議だなしっかり覚えないとな

「これは……ちょっと困ったわね」

なんだ?部長が顔をしかめるってことは何かまずいルールなのか?

「みんな聞いて今回の特別ルールは『物を極力壊さない』……つまり派手な大技が使えないということよ」
「そうなるとイッセー君やゼノヴィアがかなり戦いづらくなるね」

祐斗の言う通りイッセーとゼノヴィアは完全なパワータイプだから相当戦いづらいだろうな、イッセーに関してはそれこそこのデパートごと破壊しかねないからな……俺も今回は極力ハンマーは使わないようにしないとな

「二人だけじゃないわ、朱乃の大がかりな魔法もどれだけ効果を発揮するか分からないから迂闊には使えない……正直パワーが売りの私たちにとっては不利な状況ね」

そうは言うものの不敵な笑みを浮かべる部長

「でも、これは私たちの評価を上げるチャンスでもあるわ……不利な状況でも敵を倒す、そうすれば私たちの評価も上がるわ」
「あらあら、燃えてますね部長」
「当然よ、負けられないのだから」

部長はそう言うと小さな光の玉を浮かせ俺たちの耳に入れた、これは…確か通信機だったか?

「今回の戦いで鍵になるのは間違いなくテクニックよ、私たちの中でテクニックタイプと呼べるのは祐斗ぐらいね」
「部長、ルドガーもテクニックタイプだと思いますよ」
「!?そういえばそうね、武器を複数使いこなすなんて器用じゃないと出来ないものね……コカビエルの一見でパワータイプだと思ってたわ……」

ふっ、伊達に器用貧乏とは言われていないぜ!!!

「そういえばあなたはどういう戦闘タイプなのルドガー?」
「基本は双剣を使った近接戦で敵が堅い場合はハンマーを使って近づきたくない敵には双銃での遠距離攻撃、後は骸殻での槍を使っての中距離のオールラウンダーですね」
「……本当に器用ね、助かるわ、私たちは典型的なパワータイプが多いからこういう状況ではあなた達が頼みの綱よ」
「まかせてください、クロためにも沢山活躍しないといけないんで!!!」

今回はクロのためにも頑張らないといけないからな!!三人分ぐらいの仕事はこなさないとな!!!

「…私も頑張ります、義兄様」
「ありがたいけど恥ずかしいからその呼び方やめてくれないか?」
「…昨夜、姉様に大声で大好きだ、なんて言っておいて今更ですか?」
「なっ///////!!?き、聞いてたのか!!?」

一斉に頷くみんな――ってみんな!!?

「僕はやめるように言ったんだけどね……」
「盗み聞きというものを一度やってみたくてな、悪気はなかった」
「はううう、す、すみません」
「まあ、大声で言った部分ぐらいしか聞こえてないから安心しろよ」
「…姉様に手を出さないか聞いてただけです」
「わ、私は可愛い眷属が心配だっただけよ」
「あらあら、そんなこと言って、提案したのは部長じゃないですか?」
「ごめんなさいですうううううっ!!!!!」

うそだあああああああっ!!!!??穴があったら入りたい!!!というか死にたい!!!どうして俺の恋話はいつも他人に暴露されるんだ!!!??

「…………もう嫌だ」



~side 黒歌~


「♪~♪♪♪~♪」
「なんだ?やけにご機嫌じゃねえか」
「だって好きな男が自分のために戦ってくれるなんて最高のシチュエーションなのよ、これで喜ばない方が可笑しいにゃ♪」
「そんなもんかねえ」
「そうにゃ、それに――」
「それに?」

あのグレモリーの子たちにはルドガーの愛の告白をしっかり“聞かせておいた”からもうルドガーと私の関係は周知の事実にゃ♪これで――

「もうルドガーは私から逃げられないにゃ♪」
「………おい、今すげー、寒気を感じたんだが?」
「次は既成事実を………」
「………強く生きろよ、ルドガー……」

~黒歌side out~



「みんな作戦は頭に入った?」
「はい!!……それにしても部長も大胆な作戦を思いつきましたね」

イッセーの言う通り今回の作戦はかなり大胆だ、しかもこっちが不利になることが前提だ

「それぐらいやらないとソーナはこっちの策を見抜いてしまうもの……それぐらいしないと」
「確かに生徒会長の作戦はすごいものがあるし攻め時も間違えない……でもこの策ならそこを突ける」
「ええ、でもこれはルドガー次第ね……病み上がりだけど大丈夫かしら?」
「活躍の場を与えて貰えて光栄ですよ」

俺は絶対に負けられない、だからこそ危険なことをする

「まあ、これはあくまでも私たちが不利になった時に行う作戦だから、圧倒するにこしたことはないわ……みんな、絶対に勝つわよ!!!」
「「「「「「「「はい!!!」」」」」」」」

さあ、ゲームの開始だ!!!
 
 

 
後書き
「ルドガーって器用だよねー。あ、でも借金があるから器用ビンボーだ!!」
「くぅ……。」 
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