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小ネタ箱

作者:羽田京
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リリカルなのは
  チート

 ミッドチルダ、ベルカ自治領にある聖王教会本部。
 ここで、聖王教会の司教にある頼み事をされていた。


「アンデルセン神父、教導の件、御一考していただけるでしょうか?」

「ええ、構いませんよ。後進たちの指導もまた、大切な役目ですからね」

「ありがとございます。古代ベルカ式当代随一の使い手の手ほどきとなれば、良い経験になるでしょう」
 

 古代ベルカ式。


 かつて次元世界随一の勢力を誇っていたベルカの魔道体系である。
 アンデルセン神父――つまり俺――は、その古代ベルカ式を使えることになっている。
 実際は、アルハザード式魔法で、古代ベルカ式をエミュレートしただけなのだが。
 純正の古代ベルカ式と比較すると、さすがに差異があるものの、周囲には「古代ベルカ式の使い手」として認知されている。


 もともと古代ベルカ式の使い手は少ない。
 使えるだけで希少技能(レアスキル)扱いされるほどなのだ。
 多少の差異など見抜けなくとも仕方ないだろう。
 原作では、ヴォルケンリッターや八神はやてといった限られた人間しか使い手はいない。
 人数が少ないために指導できる人間が少なく、ますます廃れていくという悪循環に陥っている。


 現在は、古代ベルカ式をミッドチルダ式でエミュレートした近代ベルカ式が普及している。
 古代ベルカの聖王を祭っている聖王教会としては、ベルカ式の普及は望ましいことだ。
 とはいえ、その一方で、現存する古代ベルカ式の保存にも力を入れている。
 習得が難しく、適正にも依存する古代ベルカ式の温存は、聖王教会の重要な関心事のひとつといえるだろう。
 車の運転でたとえるならば、オートマが近代ベルカ式ならば、マニュアルが古代ベルカ式といったところか。


「当代随一など、過分な評価ですよ」

「とんでもない!騎士ゼストを打ち破った貴方を超える古代ベルカ式の使い手など探す方が困難です。
 いえ、近代ベルカ式、ミッド式を含めてもそうはいないでしょう」


 ゼスト・グランガイツ


 リリカルなのはシリーズ三作目のStrikersに登場する古代ベルカ式を扱う騎士である。
 S+ランクの騎士で、原作の中でも主人公と並ぶほどの強者である。
 実は俺、そんな大層な人物との模擬戦で勝ち越していたりする。
 いや、目立つことをしない方針なのに、つい出来心で。
 俺TUEEEEを一度でいいから、やってみたかったのよ。


 スカさんは強い。
 原作のスカリエッティだってろくに訓練もせず、一時的にとはいえフェイトそんに勝ってみせた。
 魔法を使えることが嬉しかった俺は、訓練に力を入れていた。
 護身のためという意味合いも大きかったが。
 鍛えれば鍛えるほど強くなるという高スペックの身体をもったことで、戦闘訓練が楽しくて仕方がなかったのだ。


 さらに、魔力も無尽蔵にある。
 最初は転生特典?とも思ったが、よくよく調べてみると体内で融合したレリックのせいだった。
 もともとレリックとの融合実験の産物、その失敗作が俺である。
 何の因果か俺の意識が宿り、蘇生したことで、「ジェイル・スカリエッティ」はこの世に生まれたのだ。


 さて、ここで問題。
 スカ家で一番強いのは誰でしょう?


 答え、俺。


 そう、俺が一番強いのである。
 もちろん、最初は戦闘機人の中でも武闘派であるトーレやチンクには勝てなかった。
 だがしかし。
 脳みそから逃げ出し、時間的な余裕と訓練相手ができた俺は、特訓に明け暮れた。
 その結果、いまでは、並み居るナンバーズを抑えて『最強』なのが俺なのである。
 頭がよくて運動もできる。   
 スカさんマジチート。
 
 

 
後書き
・武闘派なスカさん
・主人公のデバイスは、銃剣型アームドデバイス「エンジェルダスト」
・レリックの自己再生効果により、本家のアンデルセン神父並の再生力を誇ります。 
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