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MUVLUVにチート転生者あらわる!?

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第三十二話

 
前書き
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悠斗side



1998年12月17日宇宙要塞ソロモン



昨日の会議で月攻略に、新兵器ソーラ・システムを使用する事に、何等問題なく承認されました。俺は、現在パソコンに向かい生産ラインの状況を確認している。
画面には、現在のソーラ・システムのパネルの生産数が表情されている。

「フム。60パーセントまで、完了したか」

月の半分を焼き尽くす事の出来る、ソーラ・システムの生産は、滞りなく進んでいる。マウスを操作して、次の画面に切り換える。輸送艦パゾクの生産状況が表示された。此方も、滞りなく進んでいる。
次のページに切り換える弾薬の生産ラインの状況が表示された。こちらも、ソロモンの生産ラインで生産されているが、滞りなく生産されている。 実は現在生産されている弾薬の一部に、俺がアイ○ォーンで武器弾薬の生産可能な物を確認してる時に偶々見つけた兵器、AL弾(チート)が生産されている。通常のAL弾なら重金属雲を発生させる事で、光線級からのレーザーによる被害を減らす事が目的だ。しかし、今回俺が見つけたAL弾(チート)は一般的に使用されている、AL弾ではなくAL(アンチレーザー撹乱幕)弾だ。こいつは、通常のAL弾とは違い、光線級に迎撃されなくとも搭載したミサイルを自爆させて空間に散布すれば、謎の粒子の効果により一定時間、光線級、重光線級のレーザー照射を完全に無効か出来る兵器だ。(イメージ的には、ビーム撹乱幕と同じような感じ)
無論、ソロモンで確認された宇宙軍の宇宙艦全てにAL(アンチレーザー)撹乱幕を散布する機能が装備されている。
また、各宇宙戦艦には、Iフィールド(レーザー等なんか効かない)も装備されているので、BETA及び、通常ビーム兵器への対策は完璧なのだ。

(まあ、完全に資源の無駄遣いなんだけどな。月のBETAには光線種が存在しないからな)

もし、地球上で光線級のレーザーが完全に無効かされたら、各国が狂喜乱舞するだろう。

ウィーン

ドアが開いた様だ。誰かが室内に入ってきた。

「失礼します」

「失礼します」「入るよ」

視線をパソコンの画面から、入口に向けると、イルマ中尉、ホシノ少佐、シーマ中佐が居た。

「ご苦労。態々呼び出してすまないな」

「いいえ、私は秘書官ですから構いませんよ」

「問題ありません」

「なに、訓練ばかりしていて、暇だからから構わないさ」

「そうか。なら良かった。ホシノ少佐、悪いが此方に来てくれ。二人は休んでてくれ」

「分かりました」

ホシノ少佐が机を回り、俺の隣に来る。シーマ中佐は、ソファーに座り寛ぐ。イルマ中尉はコーヒーを淹れに、備え付けのコーヒーメーカーに向かった。

「ホシノ少佐、先ずはこれを見てもらえないか」


パソコンの画面を切り換える。ホシノ少佐が、俺の左隣に来る。パソコンの画面を食い入る様に見つめるホシノ少佐。余り表情の変化は見られないが、多分内心驚いているだろう。俺が見つけた時だって、驚いたからな。

「不動准将。これはもしかして」

「ホシノ少佐の気づいた通り、月にある全てのハイヴの内部マップだ」

そう。何故か神様仕様のパソコンの中に入っていたんだ。しかも、リアルタイムで更新され続けているし、BETAの数や場所、何処を抜ければ最短かどうかまで表示されている。月編、地球編、火星編に別れている。

「何でこんな物が有るのですか?」

ホシノ少佐が俺を見る。その金色の瞳には、何故?と言う疑問が宿っていた。

「俺にも分からない。ただ」

「ただ?」

「女好きな神様がしてくれた、気まぐれだな」

初老の姿で笑うゼウスが脳裏に浮かぶ。神様なら、これくらいの事ならいとも簡単にやってのけるだろう。

「まあ、頂いた物ですから有効活用しますか」

「そうだな。オモイカネを経由して、全軍にデータリンク出来るか?」

「余裕で出来ますよ」

何故か、右手でピースを作り俺に向ける。取り敢えず、訳が分からないが左手で頭を撫でてあげる。サラサラとした髪の毛の触り心地が良かった。

「ッ!なんで、撫でるのですか?」

少し頬が紅くなっている様に感じたが、恐らく照れているのだろう。

「さあ?何と無く撫でたかったからかな?」

「何と無くで頭を撫でるとは、不動准将は不思議な方ですね」

「そうか?」

少なくとも、ホシノ少佐よりは不思議な人間では無い気がするんだがな。

「そうです。そうやって無意識の内に女の子を、虜にしていくなんて(ボソボソ)」

「なんか言ったかい?」

「いいえ。何も言ってませんよ」

なんか、ホシノ少佐がボソボソ言った気がしたが、気のせいだったようだ。

「不動准将。休憩になさいませんか?」

イルマ中尉が、笑みを浮かべながら俺に休憩を勧めて来る。腕時計を見ると大分時間が経っていた。
「そうだな。休憩にしよう」

イルマ中尉の提案に、笑顔で答える。何やら皆、顔が紅くなっていた。風邪でもひいたのかな?

「では、ソファーにお掛けになってお待ちください」

イルマ中尉に勧められ、自分のデスクから立ち上がり、ホシノ少佐と共にソファーに腰掛けて、コーヒーを待つのであった。




悠斗sideout



ルリside



不動准将に呼ばれて、彼の執務室にシーマ中佐とイルマ中尉と共に入室する。中に入り、簡単な挨拶を交わしたのち、私は不動准将の隣に行き、パソコンのモニターを見ると、リアルタイムで更新されている画面が映し出されていた。私は少し驚いたが、これが何なのかは直ぐに分かった。
月に有る全てのハイヴマップと、赤く動く光点がBETAの物です有ることを。不動准将に、何故こんな物があるのか聞いてみたが、彼も分からない様だ。何故か頭を撫でてもらいました。不動准将の大きな手は温かったくて、優しかったです。私が撫でられている間、シーマ中佐とイルマ中尉が、羨ましそうに見てました。やはり、不動准将は不思議な方です。これだけの、好意の視線を受けているのに全く気づかない辺りは、有る意味アキト並みに鈍いです。
イルマ中尉に勧めてられて、ソファーに移動して、コーヒー頂く事になりました。不動准将の後ろを歩きます。

「早く気づいてくださいね(ボソ)」

周りに聞こえないように、こっそりと呟きました。アキトとユリカは、二人とも結婚して幸せそうでした。あの時、私の淡い恋は終わりました。だから、二度目の恋は諦めません。だって、彼の隣は空いてますから。
ソファー着いて、不動准将の隣に座りコーヒーを頂くのだった。


ルリsideout



イルマside



不動准将がホシノ少佐の頭を撫でているのを見たときは、正直微笑ましかった。
不動准将は子供好きだ。彼と結婚して子供が出来たら、きっと可愛がるだろう。四人でソファーに座りコーヒーを飲みながら、頭の中で未来図を描くのだった。




イルマsideout



シーマside



四人でソファーに腰掛けて、コーヒーを飲みながら談笑していた。私の正面に悠斗が座り、悠斗の隣にルリ。私の隣にはイルマが座っていた。
横目でイルマを見ると、違う世界に旅立っていた。恐らく妄想でも、しているのだろう。悠斗に視線を戻すと、何時の間にかルリが膝の上に座っていた。

「ホシノ少佐?何で悠斗の膝の上に座っているんだ?」

「なんとなく落ち着くからです」

まあ、見た目父親に甘えている子供にしか、見えない。

「まあ、いいさ」

こんな小娘位居たって、私の恋のライバルにはならない。

「そういえば、不動准将ってどんな人が好み何ですか?」

いきなりルリが爆弾を投下してきた。妄想の世界に旅立っていたイルマが、一瞬で帰ってきた。全員の視線が悠斗に集中する。

「そうだな。好きになった人が好みなんだろうな」

ルリの頭を撫でながら、答える。ほんのりとルリの頬が紅く染まっている。

「そうなんですか。分かりました」

ルリが何かを考えている様だ。私も悠斗を振り向かせる為に、もっと頑張る必要があるね。そんな事を考えながら、コーヒーを飲むのであった。




シーマsideout
 
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