魔法科高校の有能な劣等生
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現実逃避
前書き
前回の続きです。
気になる事、脱字が有りましたらコメント下さい
「二人とも悪るかったな事情聴取に付き合わせて、」
結局、無月達に罪は貸せられなかった。
確かに演習室を無断で使った事は相当、怒られたが
あの演習室を壊す事は二課生では不可能とされ、よって演習室に何者かが侵入し何らかの理由で
魔法を発動し演習室を大破させた?
そのような感じで話は今の所、まとまっている。
これからどうなるかは解らない、予測不能としか言いよくがないが
多分、おそらく無月達に罪は無い。
そんな感じに話はまとまるだろう、いやそうまとまって欲しい。
「それは別に構わないだが、」
その言葉に
え、いいの?
そう反射的に言いかけたがまだ続きが有りそうなので開きかけた口を閉じ話を聞く。
「あの司波とか言う俺達と同じ一年が言ってた事、本当なのか?」
その言葉に無月は何も言えなかった。
真実を言えば良いのか?
それとも嘘を付き、誤魔化すか?
それとも黙り込むか?
そんな考えが頭の中を一杯にし、そして消えて行く。
「歳月さん、何か理由が有って言えない事も有るじゃないですか。
私達にだって誰にも言えない秘密位一つや二つ」
一条は無月を助ける様に歳月に言う。
意外だった。
一条もあのウィードが言っていた事が真実なのか嘘なのか知りたい、そう思っていた。
いや、そう思い込んでいた。
「そ、それもそうだな、
悪かったな無月、野暮な事、聞いて、」
歳月も一条の言葉に理解したのか無月を問立たすのをやめる。
そこで無月は心の中でこれで良いのか?
そんな言葉が連呼される。
確かに言いたくない、でも友達になってくれたこの2人なら解ってくれる真実てくれる
かもしれない。
「ごめん歳月、一条
俺、ちょっと用事を思い出した。先に帰るわ、」
無月はそう言うと急に走り出す。
二人の声が聞こえる、呼び止めてくれているのだろう。
だが、今となっては逆に心が痛む声だった。
「ハー、ハーハー、ハーハー、ハー」
息を切らしその場で何度も酸素を吸い二酸化炭素を吐き出す。
それの繰り返し、頭が上手くまとまらない
何が何だか整理出来ない。
「そこで何をやっている?」
それは聞き覚えの有る声、その声に反射的に振り返り確認する。
そこには自分と同じウィードの少年が立っていた。
「みりゃー、分るだろ
走ってたんだよ、全力疾走でこの辺りをグルクルと」
その言葉に司波は訳の解らないのか少し苦笑いをし聞く。
「君に聞きたい事が有る。」
「何だよ、聞きたい事って
俺に解る事なんて、せいぜい高が知れてるぜ?」
「君は何者だ?」
それが司波の言った言葉の返答だった。
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