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魔法少女リリカルなのは 世界を渡りあるく者

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第二章 魔術師と英霊たちとの邂逅 〜冬木 第五次聖杯戦争〜
  魔術師としての初陣

「ミスった!まさかこんな早く起動するなんて!」

衛宮くんと一緒に学校に入った瞬間、それは起動した

ーーこれは余談だが、士郎は蒼炎がランサーを撃退し、逃げていた時に運悪く見つかり、殺されかけた

しかし奇跡的に凛が発見し、蘇生に成功

その後、セイバーと戦闘せずに同盟を結べたため、アーチャーは万全の状態なのだ




「衛宮くん、とりあえずサーヴァントを探しましょう」

「そうだな、そいつを倒せばこれは止まるんだよな」

「ええ」

この結界はまずい

魔術抵抗が少しでもあれば問題ないが、全くない一般人は危険すぎる

最悪命を失う羽目になる

急がなきゃ!!




そして、壮絶な光景を目の当たりにした

彼方此方に倒れている生徒達

凛は思った、こんなことをする人間はもう倫理が崩壊している、と

しかし、魔術師としては、聖杯戦争に参加する人間にとっては最も効率のいい方法でもある

逆に考えれば、こんなことをする人間は魔術師としてはかなりの猛者なのかもしれない

そんなことを考えているせいで、反応が遅れてしまった

「マスター!」

「え?きゃあ!!」

鋭い一撃が凛を襲う。間一髪アーチャーが実体化して助けるのが間に合った

しかし危機的状況は続く

敵の速度はアーチャーには早すぎた

武器を操るのが速いのならまだ戦える

だが今回の場合は基礎スペックが違う

恐らくは一極型なのだろう

そんな時、凛の懐から パキン、という音が聞こえた

「あ、遠藤くんから貰った守り刀が」

守り刀が砕けたのだ

そして、魔力が満ち溢れた

「この魔力量、まさか!?」

「遠坂!!」

「え?遠藤くん!?」













よかった、まだ怪我はしてない

すぐに俺は敵の場所を探知しようとした

しかし、それより先に俺の首を未来線が突き抜ける

「くっ...」

体を捻って避けたが風圧で皮に切れ筋が入る

速い....目で追えない速度ではないが、体がついていけない可能性がある

だが、構えていれば迎撃くらいはできる

そう思い、俺は運命刀を構えたのだが

「こない....?まさか!」

俺は周りを見渡すと、士郎がいないことに気がつく

「まずい!士郎が危ない!!」

「あれ?ほんとだ衛宮くんがいない!」

「あの小僧っ!」

俺たちはすぐさま士郎を探した

恐らく敵はもう見つけているだろう

早くしないと殺されてしまう!

そして、蒼炎は思い出した。足を使わなくてもいいじゃない、と

いきなり止まった蒼炎に凛は怪訝な顔を向ける

どうしたの?と凛が聞く前に、蒼炎は言葉を紡いだ

準備(スタンバイ)

戦闘用意、路を開くイメージ

身体中の魔術回路が起動した

解析(サーチ)......発見(ヒット)!」

蒼炎は結界内の生命反応を検索し、士郎のいる座標を見つけた

今度はいきなり走り出したので、凛はまた驚いて後に続いた




「ぐあ!」

「はは!ざまあないね衛宮!」

「士郎!!」

着いた時には士郎は満身創痍だった

傷だらけになり、血塗れで廊下に倒れていた

「ばか!なんで真っ向から戦ってんだ!!」

時間稼ぎならここまでの傷は追わなかっただろうに

「遠坂、治療を頼んだ」

「まさか、あんた戦う気!?」

蒼炎は運命刀と正宗を構え、敵と対峙する

「サーヴァントに生身で戦うとか、ばかだね」

「.....」

敵は一言も発さない

俺は頭のなかで相手のクラスについて考察する

まずアーチャーとセイバーとランサーは除外

キャスター...あんな早く動けないだろ

バーサーカー....こっちの様子をちゃんと見てるし、観察されてるから低いだろうな

アサシン...あの速さなら納得できるが、確かある一人の英霊しか当てはまらないんだよな。だから除外

ということは、ライダー、か

騎手であっても武闘派というのは以外にいる

「あなたは何者ですか?」

敵は俺から何かを感じたらしい、こちらに問いを投げてきた

「魔術師、遠藤蒼炎」

これ以外に言うことはないだろう。集中だ、あの速さについて行くには集中しなきゃダメだ

そう思い、明鏡止水をしようとしたが、それより早く相手の姿が消えた

未来線は左肩、そこに合わせて剣を振るう

ガキン!!

という音がなり、相手の短剣とおれの運命刀が交差した

「見てから対応してない....未来視系統の魔眼ですか?」

「流石は英霊。その通り」

早速ばれたし。おかしいだろ

というか速い。速すぎ

こっちも奥の手の一つ、出すしかないか

「ふぅ....」

「?」

ライダーは警戒して、下がった。しかし、これは悪手だった

「久々に行くか、風を司りし4大が一つよ、我が言の葉を聞き届け給え」

「!?させない!」

ライダーが切りかかってくるがもう遅い!

「憑依....装着!」

ライダーの短剣が振るわれる

それと同時に風が吹き荒れた

「シルフ!」

俺の周りには風が吹いていた

否、俺が風を纏っていた

「遠藤くん....どういうこと?」

「今は士郎に集中してくれ」

俺が運命の称号を手に入れる前から使えていたものの一つ

(久しぶりだな、シルフ)

(私はずっと見守ってたけれどねー)

今の状況は、俺が4大精霊のシルフを憑依させている状態

即ち、風を自由に操ることができる

「行くぞ。桜花、派生!」

俺は風を利用し、桜花のスピードを上げた

「っ!」

「一迅!!」

一般人から見れば瞬間移動に見えるだろう速度で突っ込み、突きをいれた

ライダーはそれを人外の速度でいなし、カウンターの一撃を入れてきた

だが、それは風に阻まれる

一迅は攻防一体の技だ

風を利用し動くため、通り道には余波が残る

そのため、カウンターをするならば蒼炎の体を使わなければ風の膜に邪魔される

「くっ!!マスター下がりなさい!」

ライダーはこの一瞬で蒼炎と戦うならばこんな狭いところではいけないと感じ、逃亡しようとした

だがそれは、突如飛来した物体に邪魔される

「ぐわあああああ!」

「マスター!」

アーチャーが放った矢の爆風により、後ろにいたマスターらしき人物が怪我を負う

それにより、ライダーの意識がそっちに向いた

(今だ!一心派生....)

「鎌鼬!!」

一心の威力を風で上げたものをライダーに向かい放つ

それを防御しようとライダーが短剣を交差した時、風が吹き荒れ、ライダーの視界がなくなった

その隙に、蒼炎はマスターらしき人物の元に一足でいき、左の剣を首に当てた

「この結界を直ぐに解除しろ。じゃなきゃ首を飛ばす」

ありったけの殺意を込め、そういった

すると、そいつは泣きながら裏返った声でライダーに結界の解除を命じた

そうすると直ぐに結界は解除され、赤かった世界は元の色に戻った

俺はそのままマスターの令呪を探すために体を調べようとしたがライダーに邪魔をされ、逃がしてしまった

まあ、俺の仲間を守れたから良しとしよう

そう思い、愛刀たちをしまって遠坂たちの元に向かった 
 

 
後書き
あれ、魔術師らしいこと冒頭しかしてない.....

このひと魔術師じゃなくて魔法使いですから(震え)

そしてアーチャー空気 
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