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レインボークラウン

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第百十九話

                 第百十九話  まずは
 七人は力を合わせてチキンカレーを作ることにした、その作る日も決まった。だがここで一つ問題があった。
 それはだ、そのカレーを作る場所だった。梨花が六人に言った。
「作ることはいいとして場所を何処にするかよ」
「あっ、そのことね」
 赤音も梨花のその言葉に応えた。
「それがあったわね」
「材料と食器とかがあってもね」
「それでもよね」
「場所がないと」
 そしてコンロや鍋、包丁等がないとだ。
「カレーも何も作られないわよ」
「そうなのよね、お料理はね」
「お外でするにしても」
 その場合でもだった。
「やっぱり場所が必要だから」
「どうしてもね」
「そう、問題は何処で作るかよ」
 梨花は六人に話す。
「それが問題だけれど」
「ううん、それじゃあね」
 ここでだ、赤音はこう梨花に言った。
「私のお家とか?」
「赤音ちゃんの?」
 春奈が赤音の話を聞いて言った。
「あのお家でなの」
「そう、カレー作る?」
「けれど最近赤音ちゃんのお家って」
 どうかとだ、春奈が言うには。
「お姉さんがお料理に凝ってるのよね」
「そうそう、お姉ちゃん元々料理上手だけれど」
 赤音の自慢の姉である、彼女から見ると綺麗なだけでなく料理上手で成績優秀、しっかりした尊敬出来る姉なのだ。
 その姉がだ、今はというと。
「最近凄い難しいお料理にばかり凝ってるの」
「じゃあ台所も」
「いつもお姉ちゃんいるわ」
「それじゃあね」
 春奈は赤音の説明を聞いて難しい顔で言った。
「赤音ちゃんのお部屋はね」
「無理かしら」
「ちょっとね。うちも最近お母さんがいつも凝ってて」
「難しいお料理に」
「いつも台所に入ってるから」 
 だからだった。
「無理だと思うわ」
「じゃあ私達のお家は」
「ちょっとね」
 二人は残念そうな顔で言った、少なくとも赤音と春奈の家は無理だった。二人の家以外の場所で、となるのだった。


第百十九話   完


                         2014・3・29 
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