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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OG外伝
  0576話

 シロガネのブリーフィングルーム。そこには現在シャドウミラーから俺、レモン、コーネリア、スレイの4人が。ヒリュウ改やハガネからはエクサランスチームの4人とアイビス、ツグミ、アヤの7人が。そして修羅からはアルティス1人が集まっていた。

「さて、まずはさっきの話の繰り返しになるが……」

 そう言いつつ、フィオナの方へと視線を向ける。

「俺達はこのままここで姿を眩ます事にする。地球に戻る予定は無い」
「何で、そんな……」

 改めて告げられた事実に、沈んだ様子を見せるフィオナ。まぁ、フィオナがこの世界に転移してきたのはラウル達と違ってつい最近なんだから、兄的な存在である俺と別れるのが寂しいというのがあるのは分かるが……いや、待てよ。なら。

「フィオナ、なら俺達と一緒に来るか?」
「……え?」

 その言葉が余程に予想外だったのだろう。呆けたような表情で俺へと視線を向けるフィオナ。だが、妹のような存在であるフィオナが俺と一緒に来る……すなわちシャドウミラーに所属をしたいというのなら、俺としてはそれを受け入れるつもりはある。もちろん感情的なものだけじゃない。フィオナ自身、エクサランス・エターナルのパイロットであり、その操縦技術も十分に腕利きだと表現してもいい。当然今のシャドウミラーの幹部達に比べると数段落ちるが、それだって訓練をすれば伸びるだろう。何しろスパロボRで主人公を張った腕の持ち主なんだしな。

「え、でもそれは……」

 チラリ、とラウル、ラージ、ミズホへと視線を向ける。

「ああ、もちろんお前だけじゃなくてエクサランスチーム丸ごとくるというのならそれでも構わない。知っての通り、シャドウミラーは技術力にかけて言えば他の追随を許さないからな。ラージやミズホにとっても時流エンジンやらその他の技術の開発についてはいい環境だろう」
「ちょっと待ってちょうだい。いきなり彼等を引き抜かれても困るわよ」

 アヤが待ったを掛けてくるが、レモンが笑みを浮かべながらそれに言葉を返す。

「あら? ラウル達は別に軍属じゃないでしょ? なら自分で所属する組織を選ぶ権利はあるんじゃなくて?」
「それはそうだけど……」

 さすがに軍属でないというのを言われると痛かったのか、アヤが言葉に詰まる。
 そして部屋に広がる沈黙。俺達はラウル達の返事を待ち、アルティスは話の成り行きを黙って見守り、アヤは口出しする事が出来無いためにアルティス同様に黙って見守り、そしてラウル達は目と目でお互いに会話をしている。
 そしてその状態のまま5分程が経ち……

「……ごめん、アクセルさん。俺はシャドウミラーに所属するという選択肢は選べないよ」
「そうですね、確かにレモンさんのような優秀な技術者を始めとする人達と一緒に研究出来るという環境は勿体ないですが」

 ラウルの声に、ラージが同意するように頷く。そしてミズホも意を決したかのように口を開く。

「戦いが終わったので、私はレスキューマシンを作ろうと思っています。シャドウミラーはあくまでも軍隊なので、それを考えると……」
「別に軍隊だからと言っても、レスキューマシンを開発してはいけないという事はないのよ?」

 ミズホへとレモンがそう告げるが、既に意志は決まっているのだろう。いつもの気弱そうな様子は一切見せずに、首を振る。

「確かにそうかもしれませんが、それだと軍隊ありきのレスキューマシンになってしまいます。レモンさんには申し訳ありませんが、私が作りたいのは純粋な意味でのレスキューマシンですから」

 きっぱりとしたミズホの様子に、これ以上言っても意味は無いだろうと判断して残った最後の1人へと目を向ける。

「フィオナ、お前は?」
「あたしは…………」

 そこまで言って、何か深く考え込むフィオナ。そのまま1分程が経過して、やがて大きく頭を下げてくる。

「ごめんなさい! あたしもシャドウミラーには行けない!」
「……そう、か。理由を聞いてもいいか?」

 フィオナの言葉に多少残念に思いながらも、そう尋ねる。

「えっと……ほら、テスラ研で捕虜にしたデスピニスとか、ソーディアンで捕まえた2人がいたのを覚えてる?」
「ああ。これまでにも何度か戦ってきたし、もちろん覚えている」

 原作では、デスピニスのみが生き残ってエクサランスチームに引き取られていた。だが、この歴史ではデュミナスのパワーアップを阻止するという目的の為に全員が生き残っているのだ。

「その、戦いが終わってからあの子達と色々と話をしたんだけど……あの3人を私達が引き取ろうと思って」
「……なるほど」

 原作が原作である以上、あの3人を引き取るというのに驚きは無い。特にフィオナは、何だかんだ言いつつも面倒見のいい姐御肌の性格だし、それはラウルにしても同じだ。ラージに関しては斜に構えているところもあるが、それにしたって別に冷酷とかいう訳じゃないしな。ミズホに至っては言うに及ばずだ。

「けど、別にその3人を引き取るならシャドウミラーに来ても構わないが?」
「ううん。あのティスとラリアーって子達と話してみたんだけど、あの子達ってあの姿のままデュミナスに生み出されて、そのまますぐに戦闘とかそういうのに明け暮れているらしいの。だから、私はあの子達3人に普通の生活を送らせてあげたい。……ま、まぁ、そうは言ってもラウル達と会社を作ってそこで一緒に働くくらいしか思いつかないんだけど」

 照れたように顔を赤くしてそう告げるフィオナ。
 ……なるほど。確かにそろそろ保護者離れをしてもいいのかもしれないな。兄貴役もこれにてお役御免、か。フィオナやラウルと出会ってからの事を思えば、やはり寂しさを感じるのはしょうがないだろう。
 大きく溜息を吐いてから席を立ち、俺の顔をじっと見ているフィオナの方へと歩いて行く。そしてその特徴的な赤い髪をそっと撫でる。

「え……? アクセルさん?」
「まぁ、お前がそれでいいのなら、俺はこれ以上何も言わない。自分で決めたんだろう?」
「うん」
「なら、お前の兄貴分としてはそれを止めるような事はしないさ」
「あ、兄貴分……そうだよね、うん」

 何故か溜息を吐くフィオナ。その様子に疑問を感じながらも、ラウル達3人の方へと視線を向ける。

「お前達もそれでいいんだな?」
『はい』

 3人の声が揃うのを聞き、俺は小さく頷くのだった。

「そうか。俺達と正式に袂を分かったからには、何かあった場合もそうそう簡単に助けに行く事は出来なくなるだろう。何しろ、俺達は色々な意味で注目を集めているしな。だがまぁ……そうだな、何か用事があったらこれを使って連絡を取ってくれ」

 そう言い、懐から出したように見せかけて以前にアルティスにも渡した通信装置をフィオナの前に置く。

「これって通信機?」
「ああ。俺達の本拠地に直接繋がるようになってる。何かあったら連絡を入れてくれ」
「……はい!」

 笑みを浮かべて通信機を受け取るフィオナ。そして不意にレモンへと視線を向けると、強い視線を向けて口を開く。

「取りあえず、今日は引いて上げるけど……いつかきっと……負けないから!」
「あら、面白いわね。でも、甘い蜜には蝶が群がるものよ? その『いつか』が来た時には甘い蜜を滴る花が蝶で埋まっていないといいわね?」
「ぐっ、その花だってより魅力的な蝶がいればそっちに蜜をくれる筈よ! いつまでもその花が自分だけのものだとは思わないでね!」

 ……何やら意味の分からない隠語を駆使しながら会話をしている2人。出来れば俺や他の者達にも分かるように話して欲しいんだが。
 ん? 何やらミズホが俺の方を見て、手に負えないとでもいうように顔を手で覆っているが……

「なぁ、結局あの2人は何を言ってるんだ?」
「……さぁ? 僕にも良く分かりませんね。ただ、何となくお互いのプライドを賭けたようなやり取りをしているような気はしますが」
「まあな。それは大体分かる。……ところでラージ。お前達はこれから時流エンジンをどうする気だ?」

 ラージへと話し掛けたついでに、そう尋ねてみる。
 本来の歴史ならラージ達エクサランスチームはOG外伝が終わった後は時流エンジンの開発をやめる事にしていた筈だ。だがこの歴史には俺達シャドウミラーが存在している。元々の世界で時流エンジンのサンプルを貰い、そこから独自に時流エンジンの研究や開発を進めてきた俺達シャドウミラーが。その技術は、はっきり言って現状のエクサランスよりも上だろう。もちろん、これはラージ達が研究者として劣っているという訳では無い。何しろエクサランスチームの中で純粋に時流エンジンの開発を出来るのはラージだけなのだから。ミズホも多少は出来るが、基本的にはフレームの開発者だしな。それに対して、シャドウミラーはレモンが率いる技術班という存在がいる。性格的には色々と問題あるが、その能力はそれぞれがその辺の研究所に行けば即座に研究チームを持てる程の者達が。そして、更には今の俺達には魔法球という隠し球があるのだ。
 ここまで環境が違えば、研究結果に差が出てもしょうがない。

「時流エンジンの危険性を考えると、そうそう迂闊に研究は出来ませんね。実際、デュミナスや僕達の例を見る限りでは色々と危険ですし。そして何より、僕達はアクセルさん達と違って身を守る術がそれ程ありません。何かあった場合、例えばその相手が連邦軍だった場合はどうしようも無いままに時流エンジンを接収されてしまうでしょう。それを考えると、暫くは様子を見させて貰います。それで、本当に安全だと確信できたら研究を再開しますよ。……もっとも、レモンさん達の方が既に僕達よりも1歩も2歩も先に進んでいるようですが」
「ふふっ、そうかもしれないわね。でも、それは多分研究環境の差だと思うわよ? 私達の本拠地はちょっと凄いもの」

 ラージの言葉にレモンはフィオナをからかうのを止めて笑みを浮かべながらそう告げる。まぁ、エアロゲイターの技術力がこれでもかとばかりに詰まっているホワイトスターや、さらには改造された魔法球まであるしな。そういう意味では、シャドウミラーの技術班はこの世界のイスルギ重工、マオ社、テスラ研といった存在と比べても圧倒的に有利な部分だろう。

「それは羨ましいですね。いずれ行ってみたいです」
「……そうだな。いずれ、な」

 俺に出来るのは、そうやって有耶無耶に頷くだけだった。シャドウミラーに所属するのならともかく、遊びに来るというだけでの転移はさすがに許可出来なかったからだ。だが、この世界の連邦軍を支配しているケネスや、そのケネスを手駒にしているグライエン大統領辺りが失脚したりしたら可能性はあるかもしれない。
 そんな風に思っている時だった。黙って何かを考え込むかのように沈黙して俺達とエクサランスチームとの会話を聞いていたアヤが、どこかおずおずと口を開く。

「ねぇ、アクセル。良ければその通信機……私にも貰えないかしら?」

 そして、そう告げてきたのだ。

「うーん、俺としてはアヤ個人に渡すのは構わないんだが……アヤの所属がケネスの下ってのを考えるとな……」

 そう、俺達と連絡を取る事の出来る通信機という存在をケネスが知った場合、どのような行動に出るのかは大体の予想が付く。良くて脅迫、最悪何らかの理由で呼び出してこちらに攻撃を仕掛けて来るとかだろう。そうすれば俺達としても当然反撃する訳で……そうなればミツコでもさすがに庇いきれないだろう。

「アクセルが心配していることも分かるんだけど、ケネス少将には隠しておくから……駄目かしら?」
「……何でそこまでして俺達との連絡手段を欲しがるんだ?」
「え? いや、だって、その、ほら……そう、連絡! いざという時にアクセ……じゃなくて、シャドウミラーとの連絡手段を確保しておくというのは大事でしょ? それなら私がその連絡手段を持っておくのがいいと思って。イェッツトレジセイアとの戦いの時にも私がお目付役だった訳だし」

 何故か慌てた風にそう告げてくるアヤ。そして、レモンは薄い笑みを浮かべ、コーネリアは溜息を吐き、フィオナは恨めしそうな視線をアヤへと向けている。そして何故かスレイは頬を赤くしながら俺を睨みつけているのだった。
 これが、照れて頬を赤くしているのならともかく、怒って顔を赤くしているからなぁ。

「……レモン?」
「そう、ね。ここまで彼女が言うのならそれもいいんじゃないかしら。……もう手遅れみたいだし」
「手遅れ?」
「な、何でもないのよ。アクセルは気にしなくてもいいわ」

 レモンの言葉に思わず尋ねると、何故かアヤが大声でそう告げてくる。
 結局、話の流れで通信機を渡すという事になり、フィオナの時と同じく空間倉庫から通信機を取り出してアヤへと手渡すのだった。
 ……その際、手が触れてアヤの顔が赤くなったのを見ると、やっぱり意外と初心なんだろう。一応イングラムとは騙されていたとは言っても相思相愛のような状態だった筈なんだが。
 その後、アルティスを残して他の面々は格納庫へと戻っていった。
 フィオナとアヤがレモンやコーネリアと何か話していたのが少し気になったが……まぁ、女同士の話に首を突っ込む程に野暮ではないのでそれについては置いておく。

「で、改めて修羅に関しての事だが……」

 そう言い、アルティスの方へと視線を向ける。そう、これからが今回アルティスをシロガネに迎えてまで行う説明なのだから。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:0
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:509 
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