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俺と現実とファンタジー

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part17 激怒 そして 乱戦

 
前書き
vs グレモリー眷属+茶髪 開戦です…… 

 
side朧

何だよ!? コカビエルってこんなに強かったか!? 
俺の力だったら、楽勝のはずなのに! 
あの銀髪踏み台転生者に殴られてから能力が弱まった気がするんだよな……
まあ、あいつはコカビエルにやられて死んだし、直に元に戻るだろ。
……踏み台転生者が……主人公のイッセーとオリ主の俺に敵対したのが運の尽きだったな。
俺はオリ主だし、ちょこっと洗脳系の力も使ったけど許されるよな、悪いのは踏み台の方だしな!




side翔太

……今までは、原作に影響を与えたりしないよう、原作の人物や、そいつらの仲間に攻撃するのを控えてきた。
……相手が能力で消えてしまったら物語が滞ってしまうからだ……
それに俺はこの数日感の出来事があっても、まだ少しは希望を持っていた……
もしかしたら……誤解に気づいてくれるんじゃないかと……夢見がちすぎる希望を持っていた……
……それに、形はどうあれ主人公を叩きのめしてしまった……だから、これは俺の自業自得だと
必死に自分に言い聞かせた……俺の能力のせいもあると言い聞かせてきた……
こいつらは悪くないと…………だが…………

……お前ら……我慢の限界って言葉ぐらい知ってるよな……!

思い返せば主人公を殴ったのは2,3回で、後はあいつが鉄甲に突っ込んできて出来た傷や、投げ飛ばした時にできた傷だ……
……襲いかかってきた理由も、向こうが勝手に決め付けてきたもので、ちょっと調べれば違うとわかるはずなのに、調べもせずに俺を殺そうとしてきやがった……おまけに事件が起きれば、また調べもせずに俺が関わっているかもと決め付ける……!
……仲間が言うことは全部正解かよ……! ……敵が言うことは全部間違いかよ……!
元はといえば茶髪野郎のせいだ……! オリ主なら、何やってもいいのかよ……!
もういい! そこまで俺と悪だと決めつけたいなら……! 
俺を殺してハッピーエンドにしたつもりでいるなら!!

……もういい……! もう……関係ねぇ……! 

アイツ等をぶちのめす!!


「おおぉぉぉ!!」

俺は今まで上げたことのないほどの声で咆哮し、クソッタレ共に突っ込んでいく!

「な!? 貴様、死んd――」
「うるせぇ!!」

今はてめぇに構っている暇はねぇんだよ! 鴉!!

「……ならば、私自ら殺すまでだ!」

鴉が光の槍で俺を貫こうと腕を突き出し――
俺はその槍を無効化し、鴉に左フックを食らわせる! そして、間髪いれずに右足で蹴り上げる!

「が……!?」

蹴り上げた足そのままに前に体重をかけ、鴉を踏み潰す!

「……っ!」

鴉に構っている暇はねぇっつったろうが!

「あ……あのコカビエルを、こうもあっさり……」

驚いている隙に俺は奴らに向かって走る!
奴らも戦闘態勢をとり、こちらを向いた!

「みんな! あいつを倒せば全てが終わるわ! 気を引きしめて!」

……どこまで、俺を怒らせりゃ気が済むんだよ……!

「……吹っ飛べ!」

走った勢いが止まらず、白髪のチビの繰り出した拳を受けてしまう――が

「!? ああぁぁっ!?」

白髪は手を押さえて転げまわる。
当たり前だ、てめぇみたいなチビが……鉄甲を砕く力を持っているなんざ『ありえない』!
俺は白髪を持ち上げ頭突きを喰らわせ、拳を振り下ろし地面に叩きつける!
……そして、足を曲げて飛び上がり、踏み潰した!
……まず一人!

「小猫ちゃん!」
「よくも……許しませんわよ!」

優男が虚空から剣を出し俺に向かってくる!
黒髪も手に電撃を溜めこちらを狙う!

「この……『聖魔剣』を喰らえっ!」

優男が振り下ろした剣は俺に当たり――剣は音もなく消えた。
無から剣を作り出すなんざ『ありえない』んだっての!

「な! 聖魔k――」

俺は間髪いれず、優男に左エルボーと右アッパーを放つ! 

「……っ!?」

続いて左フック、次に膝蹴りを繰り出し、 止めの右足蹴りを叩きつけた!
優男は蹴った勢いで少し離れた場所に、血を吹き派手な音を立てて倒れる。
……二人!

「木場くん! このっ……はぁっ!」

黒髪が貯めていた電撃を放出する!
……それがどうした!
俺は電撃を無視し、走り続ける! そして電撃は俺に当たり、無効化により消滅した!
電気を作る器官も、貯める器官もない人が電撃を放つなんざ『ありえない』んだよ!

「そんな……!? くっ!」

黒髪は翼を広げ、空中に逃げようとする……
……させるかっての!!
俺は飛び上がって黒髪の足を掴み、地面に引き摺り下ろす!

「な……っ!?」

着地してから間を置かず、ボディブローを連発し、頭突きでしめた!
黒髪は肺の空気と血を吐き出し、動かなくなる。
……三人!

「小猫! 祐斗! 朱乃!」

喋っている暇があんのかぁ!!
俺は赤髪と金髪に向かってダッシュする!
途中、赤髪が黒い塊を放ってくるが、全て無効化され俺には届かない。

「させるか! 部長とアーシアは……絶対守る!」
「朱乃達の敵も取らないとな……!」

主人公と茶髪は怒りの表情を俺に向けてくる……
……茶髪!! てめぇが全ての元凶なんだよ!! ……だが!!
茶髪に向かって俺は右ストレートをぶつけ、意識を無理やり刈り取る!
……てめぇは後だ!

「朧!くそっ、まだバランス――っ!」

まだ終わってねぇ!
主人公に膝蹴りを叩き込み、くの字に折れ曲がった勢いで近づいた頭に頭突きを当てる!
まだ……まだまだぁ!
俺はミドルキックを喰らわせ、さらに半回転しソバットを繰り出す!
近づいてのローキックで体勢を崩す! 倒れる勢いを活かし、右拳を全力で叩きこんだ!!
……四人!

「イッセーさん――っ!?」

主人公に駆け寄ろうとした金髪を全力で蹴り飛ばし、

「な……アーs」

赤髪にワーンツーパンチやコンビネーションを遠慮無しに打ち込み、頭部を持って膝蹴りを当てた!
金髪はものすごい勢いで転がり、赤髪はそのままうつ伏せに倒れる。
……五人、六人!

「ぐっ……くそ……!? イッセー!? アーシア!? リアス部長!?」

茶髪は倒れている奴らを見て、驚愕の声を上げる。
そして、まるでゴミを見るかのような目で俺を……!

「ついに本性を表したか……」

…………!


「自業自得なのに、原作キャラをうらむなんて……お前最低だな……」

……れ……!

「こいつらは物語のキャラクターじゃない! こいつらは生きているんだ……、お前ごときがどうこうしていい存在じゃないんだよ……!」

……まれ……!

「お前はやっちゃいけない事をした……! だから俺は! お前を許s」
「黙れえぇ!!!」
「――が!?」

オリ主なら何やってもいいのかよ! 自分の判断だけで相手を貶めても主人公なら許されるのかよ!
間違っていても、最終的には結果オーライになると思ってんのかよ!
……『現実』はそんなに甘かねぇんだよ!!

俺は怒りのままに攻撃を叩き込む!

……ぶちのめす……!

ストレート、アッパー、フック、ボディブロー、ハイ、ロー、ミドルキック、エルボー、ソバット
ラリアット、膝蹴り、回し蹴り、頭突き、投げ飛ばし!

俺は、思いつく限りの攻撃を茶髪にこれでもかと叩き込み、ぶちのめす!

「……俺は、オリ主の……はずなの……に」

まだかろうじて意識があるらしく、ふざけたことをつぶやき出す
……マジで、ふざけた野郎だ……!
俺は茶髪の胸ぐらを掴み引っ張り上げる!

「主人公なんざ、誰でもなれるんだよ! そいつの人生はそいつが主人公だろうが!
だが、主人公なら何やってもいいわけじゃねえんだよ!
他人が怒るほどの失敗しても許されるのは……『幻想(ファンタジー)』だけだっての!
『現実』じゃ、責任を取らなけりゃいけねえ……!
そして、取り返すには時間がかかる……ほっときゃ全部解決なんざ『ありえない』んだよ!
それに主人公だからってなんでも上手くいくわけがねぇだろ……
絶対に正義な訳がねぇだろうが! ……必ず勝てるわけねぇだろうが!」

俺はあの時と同じように……しかしあの時より力を込めて拳を振り抜いた!

「現実舐めんな! ファンタジー!!」

 
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