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ソードアート・オンライン~黒の妖精~

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11

 
前書き
前書きっていちいち書かなくてもいいんですか? 

 
レオに連れて行かれたのは(言い方が悪いが)17層のNPCレストラン。
私はげんなりとしていた。
アスナさんの料理を食べてしまった後にこれは酷い。
結構薄味で、ドレッシングとかマヨネーズも何も無い。
マジで不味いっす。
どうして今までこれで満足してたのかな、私も兄も・・・・
「ん?どうした?」
「イヤ・・・なんでもないよ・・・」
不味いです、なんていえないし。
「ふーん?・・・あ、そーだ。色々聞きたいことがあるんだ」
レオは、興味津々という顔で私に詰め寄ってきた。
「は、はい!?なに!?」
「だから、聞きたいこと。質問?」
私に聞いたって何もいい情報はでないよ、アルゴさんに聞きなって。
「・・・何?」
うわあああ私のバカぁぁあああ!
何答えちゃってるの~!?
ああ、レオの顔が明るくなっていく・・・後に引けなくなった!!
「な、キリアって攻略組?」
「・・・まぁ、その、不良生」
「不良生?」
驚くのも無理ないか。
中層下層の人は皆、攻略組は"真面目"というイメージが強い。
この少年、見たところレベルはそう私たち攻略組と変わりはないだろう。
でも、攻略会議で見たことは一切無い。
「そう、不良生。ボス攻略には出るけど、攻略会議には遅れるかわざと出ないか・・・」
「・・・何だそれ・・・・怒られないのか?」
「怒られるよ?だって私、人がいっぱい居るトコ駄目だから」
私は半分言い訳の半分本心を声に出す。
「へー・・・俺もさ、1回ボス攻略ってしてみたくってさ・・・レベル、どれくらい必要なんだ?」
聞かれ、私は周りのプレイヤーたちの平均的なレベルを思い出す。
「えーと・・・・そうだなぁ・・・・。80、くらい?」
「80・・・・キリアは?」
「えーっと、さっきの隠れボス倒して1個上がったから・・・85、かな」
「85!?」
「うん?」
そんなにありえないかな?
私はどうも、常識を外れているらしい。
兄がよくぼやいている。
それを言うなら兄は”規格外”だけどね?
「レオは?」
「俺は78」
「なんだ、あと2つだ。入れる入れる、後衛に75の人いるもん。前衛の平均は80以上だけど」
「マジか!」
入れる、という事実を知り、レオは嬉しそうに笑顔を見せる。
私は、この人の年齢って一体何歳なんだ、と思う。
だって、あの隠れボスと戦っているときはずいぶん大人びて見えた。
私と同じかそれ以上。
それが私の見た感じ、だったけど・・・・今目の前に居る、屈託の無い笑顔を向けるレオは、どう考えても年下にしか見えない。
自分がここに囚われたのは14歳のときだから・・・もし仮にレオが年下だとしたら、最低でも13歳で来たことになる・・・・あれ?ナーヴギアって何歳からだっけ、使えるの。
「ねぇレオ・・・君、何歳?」
「俺?えーと、二年経ったから~・・・18、かな」
「・・・・・はああああ!?」
18だああああ!?
この精神年齢(見たところ)激低なレオがああああ!?
「18・・・・う、ウソじゃないよね?」
「年にうそついてどうすんだ、男なのに」
「ウソ・・・・」
もう、絶句以外の何物でもない。
すると、レオが、お前は?と問いかけてくる。
「・・・私は・・・・えーっと・・・・まだ誕生日が来てないから、15・・・来月あたりで16」
今度はレオが目を見開いていた。
「15!え、これじゃ俺、ロリコンじゃん・・・・無理矢理引っ張ってきたような・・・いや、見た感じで俺と同じくらいかなーなんて思ったんだけど・・・」
あたふたするレオ。
私はなんだかおかしくなって、噴出してしまった。
そういえば、今更だけど、始めてあって、初日で自分から歳を訊けるまで打ち解けていたことに、驚く。
「まぁ、まぁ、話を戻そう、レオ」
「お、おぉ・・・・」
あー、ヤバイ、笑いがこみ上げてくるー
「レベル上げスポットは、私よりアスナさんとかお兄ちゃんのほうが詳しいから、二人にきくといいy」
「ちょ、待った!?俺にあの、閃光のアスナ さんと話をしろと!?つか兄?」
どこまでもテンションが高い奴だ。
あ 駄目だ 今あの二人に合わせたら  クソラヴラヴしてるやろーどもに 純情(見たところ)なレオが鉢合わせしてしまう。
「アスナさんはやっぱ駄目!えーっと・・・お兄ちゃん?えーっと、知ってると思うけど、プレイヤーネームはキリト」
「キリト・・・・黒の剣士?」
「そう、ソレ」
「お前の兄貴が?」
「うん?」
「じゃお前は」
「はい?」
「黒の妖精?」
「・・・・ナニ、ソレ?」」
兄は「黒の剣士」だよ?うん、若干私の自慢でもあるよ?(※ブラコンじゃないです)
で、私が・・・・なんだって?
「だから、黒の妖精。」
「黒の妖精ぃ?っていうか、何でお兄ちゃんに妹がいるって知ってるやつがそんなトコにいるの?」
「えーっと、74層のボスを踊るように撃破した、黒の剣士の妹・・・だっけ?軍の奴等が広めてたぜ」
「・・・・・」
開いた口がふさがらないとはこういうことか。
「そう・・・・そうなんだ・・・」
「へー、有名人がこんなところに」
レオによると、中層下層では既に名は通りまくっていているらしい。
「もぉ・・・・やだよおおお・・・・・」
私はテーブルに頭を打ち付けた。
そんな私を、レオが哀れむような眼差しでみていた・・・のを私は知らない。 
 

 
後書き
レオ、実は18歳なのでした。
このころから、キリアが黒の妖精云々といわれ始めます。
もっとも、期間は短いですけど。。

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