森羅と創世のエターナル真祖
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ある意味本当の地獄の修行
シオン
さて、あれから三日間ほどエヴァに求められていた。紗代は途中で抜けたり入ったりを繰り返した。だが、いいかげん話を進めることにする。
「さて、いいかげん話しをするぞ」
「はい」
「むぅ…………しかたないな」
エヴァを膝の上に乗せてやる。エヴァは身体の力を抜いて身を委ねて来る。
「まず、俺達の事からいこうか」
まず、幻術をといて本来の姿にもどる。
「綺麗な金色の髪…………外国の方々だったんですね。どうりで、名前に不思議な感じがしていました」
「ああ。私の本名はエヴァンジェリン.A.K.マクダウェルだ。そして、こっちがチャチャゼロだ」
「ヨロシクナ」
「はい、こちらこそお人形さん」
「マア、イイゼ」
さて、次は俺の番かな。
「俺は、シオン…………苗字は特に無い。で、チェンジ」
姿が反転し、レンへと変わる。
「……………………(カァァ」
「どうした?」
「“どうやら、思い出してるみたいだな”」
「み、見られてたんですか!」
「基本的に、寝てるか見てるかだぜ。あっと、俺は創世っていうんだ。よろしくな! 基本的にご主人の変わりにしゃべるぜ!」
「こっちも可愛い人形さんです」
「……………………(こくこく」
“レン、恥ずかしいのは悪かったが…………挨拶はきちんとしような?”
“……………………うん……………………”
「…………れん…………よろしく…………」
「はい、こちらこそ。よろしくお願いします」
よし、これでいいな。
「…………ちぇんじ…………」
元に戻りレンは中へともの凄い勢いで引っ込んだ。
「まあ、最初は人見知りするけど仲良くしてやってくれ」
「はい、分かりました。次は、私ですね。私は神鳴 紗代です」
「じゃ、次はさらに説明するか。エヴァ頼む」
エヴァに説明を頼んだ。吸血鬼のこととか。
「…………というわけで、私達は真祖の吸血鬼という存在だ」
「そうなんですね。驚きました」
「どうする? お前は仮にも、龍神…………神に仕える巫女なのだろう? 我々は闇の存在だ」
そうなんだよな、。龍神の祠みたけど。神聖な気配がかなり伝わってきた。
「はい、たとえそうだとしても。私は旦那様のものです。龍神様も許してくださると思います」
「なら、いいか」
「だが、その旦那様っていうのはやめろ」
なんか、こそばゆい。
「わかりました。シオン様とお呼びしますね」
あんま変わってないがいいかな。
「私はエヴァでいい」
「分かりました。エヴァさんでいいですか?」
「ああ。次はお前のことについて話してくれ」
「はい。私の一族は龍神の血が流れていると言われています。一族の祖先が龍神様と交わり、子を成したと伝えられているからです。実際、一族の女性には代々不思議な力が現れます。私の場合は龍の眼です。母は炎の龍を呼んだりできました。炎王鬼さんにはかないませんでしたが…………」
「まあ、あいつに炎で挑む方が間違ってるからな」
あいつの炎の力はすごかったからな。
「はい、それは仕方ありません。一族の女性は治癒の力もあったので簡単な怪我なら治せました。だから、村の方々も感謝してくださり、龍神様を祭るようになったそうです」
「男の方には何も無いのか?」
それは少し気になるな。
「ほとんど女性しか生まれないのですが、男性の場合は治癒力と身体能力、頑丈さなどがすごかったと聞きました」
「でたらめだな」
「ああ、龍眼について何か分かるか?」
「わかりません。ただ、いろんな物が見えるようになりました」
「それは、後々調べるか」
時間はあるわけだしな。
「後は…………私の父は偉いお方だとは聞きましたが、あったことも覚えてないので分かりません」
「そうか…………」
「マ、気ニスルナヤ」
「だな。じゃあ次にすることがある。紗代、一族の墓はあるか?」
「ありますよ?」
「なら、こいつを入れてやれ。」
遺灰をいれた瓶を渡す。
「これは、まさか…………小次郎の?」
「ああ、一族の墓に弔ってやれ」
「はい…………ありがとうございます…………」
これでよかったかな?
“…………いいと思う…………泣いてるけど…………”
「なら、手伝ってやるか。案内しろ」
「はい!」
俺たちは神鳴家の墓へと移動した。
紗代Side
お墓に移動した私達は、小次郎の遺灰を墓に収め線香をあげて祈りました。
「お姉ちゃんは強くなりますね。強くなって母と貴方の分まで生きます。そして、私達と同じような人をださないためにも、がんばります。だから、見守っていてください」
弟に報告をすませ、決意を新たにします。少し後、皆のとこへと戻りました。
「もういいのか?」
「はい、いきましょう」
「分かった。いくぞ、エヴァ」
「ああ」
そして、私の家に戻り、シオンさんの別荘に入って行きました。
「なんですか、これは…………」
目の前に広がっているのは、雄大な大自然と見たことの無い家。
「あ〜勝手に出歩くなよ? 死ぬから」
死ぬって一体何が…………。
「ここは、大精霊からはじまって、精霊やら魔獣。妖精やらが大量にいるからな。この空間も大精霊どもが大量の魔力を循環させているし、世界各地の聖地ともつながっている。そのため、独自に進化した動物や植物、魔獣どもが腐る程いるのだ。実力がないとすぐあの世行きだ」
「わかりました、気をつけます」
「まあ、この辺は安全だ。あそこでしばらく泊まる。現実で1日がここでは24日だ。存分に修行できる」
「わかりました」
「まずは、エヴァが教えろ。魔法を頼むぞ」
「私は日本の魔法はしらんぞ?」
「それは後から紗代自身がどうにかするだろ。それにだ魔力の使い方と効率よい運用方法教えるだけでいいだろ。マギア・エレベアは教えてやってくれ」
「分かった。では、いくぞ!」
私の知らないところで色々決まっていきます。
「ああ、そうだ修行中私達のことはマスター、師匠と呼べ」
シオン様を師匠。エヴァさんをマスターですね。
「分かりました」
「あ、毎日、基礎訓練からしてね? 筋トレとか」
「わかった。いくぞ!」
「はい!」
こうして、修行の日々が開始されました。
半年間の基礎訓練が終わりました。かなり厳しかったですけど、なんとか耐え抜きました。
身体中に重力魔法を掛けられて体重を数倍にあげられて走らされたり、川で泳がされたり…………川の中には鮭鮫(シャケのようなサメ。かなり凶暴)に追われたり…………何回か、足を食べれたこともありました。その時は、エヴァさんがすぐ助けてくれて、控えていたウンディーネさんがすぐ治してくれました。そして、直ぐにまた泳がされました…………凄く怖かったです。
よく、生きていました…………いえ、死んだほうがましだったと思った時も何度かありました。その度に治療されてはまた、繰り返されます。おかげで、痛みには平気になりましたけど…………ここ半年、成長していません。ずっと重力魔法が掛けられっ放しで抑え付けられてるせいだという事らしいです。エヴァさん曰く、身長差を広げられてたまるかとの事だと思います。でも、そのおかげでその辺にいる魔獣も倒せるようになって来ました。
「だいぶ基礎できてきたな。」
「あんな無茶な訓練させられれば、嫌でもあがりますよ…………」
あれから、シオン様とはあっていない。なにやらレン様が新しい魔法を研究中とかで…………はやく、会いたいです。
「さて、次はなにするかな…………なんかいいのないか? チャチャゼロ」
「ソウダナ。イマ重力ガ八倍ダロ。十倍ニスルダケデモ、カナリ変ワルンジャナイカ?」
「そうだな、そうするか」
「や、やめてください!」
今ですら大変なのに一気に2倍も増えるなんて。
「ダメだ。もう決めた♪」
「そんな…………」
「というわけで10倍っと。やったね、ついに二桁だ」
嬉しいような嬉しくないような…………不思議な気分です。
「しかし、鮭鮫も飽きてきたな…………そうだな、チャチャゼロ。お前が紗代を襲え」
「マジカ」
「え…………」
「ああ、四六時中、容赦無く、問答無用で攻撃しろ」
「切リ刻ンデイイノカ?」
「かまわんぞ」
「そんな、まってくださいマスター!!」
重力十倍でお人形さんから襲われろってむちゃくちゃにも程があります!
「またない。ウンディーネ!」
「御用ですか? エヴァ」
「ああ、今から紗代に徹底的に攻めるから、死に掛けたら全快まで回復させてくれ1、2週間ほど」
今死刑宣告が…………気のせいですよね?
気のせいっていってください。
「アキラメロ」
「そんなぁ~~~」
「分かりました。聖域の守護を他のものに頼んだら行いますね」
「いや、それはこっちで頼んどく。炎王鬼あたりにな。だから今から頼む」
「分かりました。小夜さん行きますよ」
「はい…………っ!?」
ウンディーネさんが私の中に入って来て、身体の隅々まで染み混んでくる。
「“これで、いついかなる時も、傷を負っても死には至りません。心臓も私が防御しますし、血流もコントロールしますから、どうぞ安心してください”」
「それって…………」
「つまり、死ぬほどの痛みは味わうが決して死なないってことだな」
「ケッケケ、コレハ楽シメソウダゼ」
「じゃ、がんばって戦闘技術を学ぶんだな。人生これ常時戦場なりってシオンが言っていた。ここで得られる技術はかなり有効だ。まあ、あとは魔力と気をうまく使うんだな。今のお前なら大概どうにかなるはずだ」
「はい、がんばります…………」
「っというわけで、私はシオンのとこへ行って来る。まぁ、がんばれ」
あ、ずるいです!
「エヴァさんずるすぎます! 抜けがけです!」
「はっはは、知らんな。じゃ、チャチャゼロ30分後スタートしろ。では、さらばだ。また会おう諸君」
そういって、エヴァさんは空を飛んでいきました。ずるい、私も甘えたいのに…………。
「オーイ、早ク行カナイト襲ッチマウゼ?」
「分かりました! 手加減してくださいよ!」
走りながら、お人形さんにお願いしてみます。
「マカセロ、最初ハ加減シテヤルゼ」
ほ、よかった。私は飛び上がって、木々を足場にしてどんどん離れていきます。時折、方向を変えたりしながら…………だいたい重力10倍もなれてきましたね。(別荘内の木々はかなり丈夫。たとえ、折れてもすぐ芽が出てどんどん成長してゆく)
「ウンディーネさん、これからよろしくお願いしますね」
しばらく、パートナーになるウンディーネに挨拶をする。
「“はい、昔はエヴァも通った道です。がんばってください”」
「そうなんですか、エヴァさんも…………」
「“ええ、エヴァの時は、ここまで万全なサポート体制はとっていませんでした。エヴァは真祖ですから、基本的に死にませんからね”」
「なるほど。ただの…………っ!」
急いで木を蹴り、地上に降りる。降りるまでかかった時間は二秒、さっきまでいたところに包丁やクナイが突き刺さっています。
「ケケケ、気ヅキヤガッタカ」
「手加減してくれるんじゃないんですか?」
「手加減シテルダロ?」
そういって、両手に包丁をもって襲い掛かってきます。怖すぎですっ!
私は刀を使い迎撃にはいりますが…………。
「ケッケケ、甘イゼ。ホラ、死亡一回メダゼ!」
「あああああああああぁぁぁっ!!」
刀を弾き飛ばされ両腕を切り落とされた。
「ツイデニ、両足モイタダキダゼ」
今度は両足を切られました…………痛過ぎます。
「くっ…………痛っ、痛ですっ!!」
「ケケケ、ソリャナ。じゃ、三十分後開始ダゼ。アバヨ!」
そういって、お人形さんは姿を消しました。
「“では、治します”」
数分後、治癒が終わり動けるようになった体を確認します。
「お人形さん、容赦なさすぎです」
「“今の実力で挑む方が間違っています。相手の実力をちゃんと把握してください”」
「はい…………がんばります…………」
容赦無くダメ出しされますが、弟との約束のためにもがんばります。
それから、その日死んだ回数は275回でした。お人形さんに襲われたらほんの少しも生きられません。いかにして、見つからないようにするか…………その考えでやっていくと、一日85回前後ですむようになりました。死にすぎですよね。
さらに1週間がたち、近頃は気配探知、隠蔽を駆使して反撃もできるようになりました。この頃の死亡回数は一日10回を下回ってきました。お人形さんはこの頃、魔獣もけし掛けるようになり、寝てるときもご飯の時も襲ってくるようになりました。こちらがせっかく作った料理を持っていかれるのですから、悲しいです。
「今日ハティラノザウルスヲツレテキタゼ!!」
「一体なんてもの連れてくるんですか!」
急いで身支度を整え迎撃します。
「イタカラシカタナイナ。俺ハ、悪ク無イ」
「くっ、この!」
しばらくして、ティラノザウルスさんを撃退しました。ここは太古に滅びたらしい恐竜もいるから驚きです。
「チ、ツマンネエナァ~~~コノ頃、殺セナクナッテキタゼ…………」
「ふふふ、そう簡単にやられませんよ?」
「ア〜ドウスッカナ〜…………ア、イイノガイヤガッタ」
「え?」
不吉で、とても嫌な感じがします。
「オイ、シルフ!」
まさか?
「な〜に〜?」
「暇カ? 遊バナイカ?」
「遊ぶっ! 遊ぶっ!」
この時、私は嫌な予感が確定したので、すぐ逃亡を図ります。
「ルールハ紗代ヲ、適当ニ追イ回シテ殺スンダ。イツ殺ッテモイイゼ。ドウダ?」
「ん〜あるじ〜たちのやくにたつ?」
「アア、役ニ立ツゾ。コレハ命令ダカラナ。ヤリ過ギナイヨウンイ、三十分ハ殺シタ後、何モスルナヨ?」
「うん〜前にやったエヴァちゃんとの鬼ごっこか〜わかった〜」
「アア。ジャ、イクカ!」
やっぱりそうなりますか。これは不味いです。
「いっくよ〜」
「イケ、イッチマエ」
「GO〜」
そして、放たれたのは、無数の見えない風の刃…………避けれるはずも無く、その日から最初のころにもどった感じがする程に殺されました。
レン
今私は、自分の別荘の研究室にいる…………研究しているのは、おにぃさまと分離できる魔法を研究中。
「失敗…………(しゅん」
やっぱり、そんな簡単にはいかない。
“思うんだが、オーディンの爺さんがいっていた一枠しかないというのが問題なんじゃないか?”
“?”
“コップを世界だとすると魂は水だ。万物には魂が宿ってるとか言うしな。そして、世界には俺たち…………一人が来てまんぱんになったんじゃ、ないかなって思ってさ。正確には一人の身体と、魂二つこれ以上はいらないって感じなんじゃないかなとね。”
なら、世界の容量を増やせば…………無理…………じゃあ、世界を作れば?
いくら、創世でも世界は…………創れそうだけどエネルギーが無い…………できないことも無いけど時間がかかりすぎる…………ダメ…………なにかないかな?
“う〜ん、異界でもいいのかもしれないんだけどね〜。”
異界…………あ、あれならできる?
“見つけた…………実験してみる…………”
“何を見つけたんだ?”
“固有結界ならどうなって…………あれって異界だと思う…………よ?”
“固有結界か、たしかにアレならできるだろうけど、固有結界其の物をできるのか?”
“…………なければ…………創るだけ…………”
“そうか、がんばるか”
“うん”
「お〜い、元気か?」
「エヴァちゃん、どうしたの?」
「顔みにきた。かれこれ半年合ってないからな」
そういってエヴァちゃんは私を抱きしめた。私も抱きしめ返す。
「ありがとう」
「ああ、気にするな」
私を撫で回してくる…………嫌じゃ無いけどくすぐったい。
「…………ん…………くすぐったいよ…………」
「そうか。だが、やめない。それより、何を創ってるんだ?」
私を撫でながら聞いてきたので答える。
「うんと、おにぃさまと合える魔法」
「できたのか?」
「できてない…………けど、可能性あるのを考えた」
「教えてみろ」
「うん、固有結界っていうのだけど…………」
「ああ、あるな」
「え、あるの?」
あるなら、創らなくていい。
「ああ、ドールマスターになる為に修行した時に聞いた話しだがな。現実世界のメガロメセンブリアかオスティアに固有結界の魔法書が禁呪指定で封印されてると聞いたな」
「あるなら、いいや今度取りに行こう」
今は紗代さん達に時間あげればいい…………あせらなくても時間はたくさんあるんだから。
「いいのか? というか、私達を目の敵にしてるような連中だが…………」
「…………邪魔なら…………滅ぼすだけ…………だよ?」
「くくく、それもそうだな。私も付き合おうか」
「うん、ありがとう」
「“そういえば紗代はどうしたんだ?”」
「ああ、今はチャチャゼロに襲わせている」
「そうか、安全策はとってるんだろ?」
「もちろん」
「“じゃいいか、俺は寝る。”」
「お休みなさい」
「まてっ! 私の相手もしろ!」
「“なら、レンと楽しんでろ。おきたら相手してやるし、じゃお休み”」
「寝ました」
「ふふふ、ならレンに相手して貰おうか…………」
なにか身体が震える。エヴァちゃんが獲物を見る目をしてます。
「大丈夫だ優しくしてやるからな」
「…………キスと処女は…………あげない…………よ?」
顔を真っ赤にして言う。
「ああ、それ以外で楽しませてやる」
「…………エヴァちゃん…………エッチです…………」
「文句はシオンに言うんだな」
「…………ぅぅ…………」
そして、数日間。エヴァちゃんと一緒に気持ちよくなってました。その後で、おにぃさまが起きてきたので変りました。
「ところで、エヴァよアレから結構時間たってるが紗代はいいのか?」
「あっ!」
どうやら、忘れていた見たいです。
シオン
急いでエヴァとともに紗代の下にいく。レンの別荘は時間の流れが違うので、俺の別荘ではエヴァが出てからすでに二ヶ月近くたっている。
「おい、紗代無事か?」
「あ、シオン様、お久しぶりです」
血で真っ赤に染まった服を着た小夜と、シルフの大量の風の刃が四方八方から襲って来るのを避けながら会話している。
「あるじ〜紗代ちゃん〜あたらなくなった〜〜〜」
「マッタクダゼ、タマニ俺ガマジデ放ッタ奴シカアタラナイゼ」
「大分、回避技術とか高くなっているな」
「あっはは、私のおかげだな」
「はい。誰かさんが日にちを忘れて放置してくれましたからね…………」
「ごめんなさい」
すんなりエヴァが謝るのもめずらしいな。まあ、たしかに悪かったがな。
「別にいいですけど。もう、いいですか?」
「そうだな、チャチャゼロとシルフもういいぞ。というか何でシルフまで参加してたんだ?」
「退屈だったから〜」
「なるほど」
「それで何度殺されたかわかりませんよ…………退屈だからって殺される私って…………」
「まあ、いいじゃないか。かなり強くなってるぞ」
「はい。ウンディーネもありがとう」
紗代の身体からウンディーネが出てきた。
「こちらこそ、楽しかったです」
「とりあえず温泉いって着替えてこい。洋館の裏手にあるから」
「分かりました。行きましょうエヴァさん」
紗代にエヴァが連れていかれた。
「さて、ご飯の準備でもするか…………チャチャゼロ、お前とシルフもいってこい。血の匂いが酷いぞ」
「エー、コンナイイ匂イナノニ、落サナキャイケナイノカ?」
「シルフ、連れて行ってエヴァに引き渡して来い
「了解〜」
「ヤメローーっ!! ハナセーーーーッ!!」
さて、今日の献立は…………あれにするかな。空を飛んでいる巨大なエイじら(えいとくじらが融合した大きな魚。空をとんでいる)
「デオス・デア・サタナス・アポカリプス 契約により我に従え(ト・シュンポライオン・ディアコネートー) 高殿の王(モイ・バシレク・ウーラニオーノーン) 来れ巨神を滅ぼす(エピゲネーテートー・アイタルース) 燃ゆる立つ雷霆(ケラウネ・ホス・ティテーナス・フテイレイン) 遠隔補助(ヤクトゥム・エクステンデンテース) 魔法陣展開(キルクリ・エクシスタント)! 第一から第十(カプテント・オブイェクタ・アー) 目標捕捉(プリームム・アド・デキムム)! 範囲固定(アーレア・コンステット)! 域内精霊圧力(イントゥス・セー・プレマント・スピリトゥス) 臨界まで加圧(アド・プレッスーラム・クリティカーレム)! 3(トリプス)‥2(ドゥオーブス)‥臨界圧! 拘束解除(カプトゥラム・ディスユンゲンス)! 全雷精(オムネース・スピリトゥス・フルグラノレース) 全力解放(フォルティッシメー・エーミッタム)!! 百重千重と(ヘカトンタキス・カイ) 重なりて(キーリアキス) 走れよ(アストラ) 稲妻!! 千の雷(キーリプル・アストラペー)!!!! 」
覚えきれていない千の雷をエイじらに叩き込んで落とし、即座に止めをさす。このクラスの奴は千の雷くらっても死なないからな。飛行タイプのくせして。これはポケットなモンスターの理論だが。
「しばらく、食料には困らんか…………しかし、いったいここどうなってんだ? たしか、レンと創世が赴くままに創りまくったといっていたが…………変なんばっかだな、おい。まぁ、気にしたら負けか」
その後、料理を作り仲良くいただきました。ステーキとかエンガワとか塩焼きにしたりしてもうまかった。
次の日、滝で紗代の修行だ。滝に身を打たれ清める。流れ落ちる水流に身体をいれて精神を集中させる。
「冷たいです…………」
「さて、上から何か落ちてくるかもしれんから気をつけろ。今日の課題は素手で滝を割れ。」
「え、無理ですよそんなの!」
「気を使え。あとは明鏡止水っていう奴があってな、自分を無にして高めることができるんだが、それも覚えろ」
「無茶言いますね…………」
だろうな。だが、がんばれ。ちなみに明鏡止水は自分を無にして自然体で身体の力を引き出す技法だった気がする。無我の境地とかそんな奴だった気がする。
「分かりましたやってみます」
それから、2時間後、紗代は精神を集中して、いろいろとがんばっているが、うまくいかないようだ。
「ひ〜ま〜だ〜」
エヴァが甘えてきた。よし、かまってやるか。
「ほら、エヴァ」
「なん…………んっ! ん〜」
抱き寄せ口付けしてやるとすぐに舌を絡めてきた。そのまま、どんどんエスカレートしていきエヴァの身体を揉みまくる。
「ぁ…………あ…………そこ、きもちぃ…………」
そんなことを20分ほどやってると。
「何やってるんですか! ずるいです!」
と紗代に怒られた。怒ってる内容がなんか違う気がするけど。
「ぁ…………おまえは、ん…………課題が終わったら…………ああああ、はぁはぁ、んん…………してもらえ…………シオン~もっとして…………」
エヴァは身体を震わせてイッタみたいだな。もっとしてやるか…………というか、紗代がクリアするまでしつづけるがな。
「わかりました。がんばります」
それから、一時間後。
「もう…………やめ…………ああああああ」
「だめだ。紗代が終わるまでこのままだな」
「むりだろ…………ん…………いくらなんでも…………あああ…………」
さっきからイキっぱなしだな〜。
「あはは、さてどうなるかな?」
紗代
ひどいです。ずるいです。私もして欲しいです。心を無にしろっていっても…………声は水音で聞こうと思わなければ聞こえないけど…………深呼吸して…………わぷ、滝の中でした…………シルフの攻撃避けだせた時の感じを思い出して…………滝の流れに身をまかせ…………なおかつながされないように…………。
少しして、目を開くと色んな情報が沢山入ってきた。遠くで鳴いている鳥や水浴びしている動物達。食事している魔獣…………そして、近くにいる二人に精霊達…………この感覚を内にむければ…………私の中に二つの大きな力…………霊力(魔力)と気…………この二つを混ぜ合わせる。そう、相反する力同士を融合させる。すると、力がわいてきた。
「おい、龍眼発動したぞ」
「ふぇ…………ほんとだ…………紗代の目が蒼くなってる…………」
「覚醒しだしたか? どっかの誰かさんがバカみたいな基礎修行させてたし…………」
「うるしゃい…………咸卦法まで…………ちゅかいだしたじょ…………」
「ちなみに、いろいろ噛みまくりだな。なんというか…………可愛いが」
「だれのせいりゃ〜〜〜〜!!」
私はいっきに貯めた力を上に放出すると重力魔法もろとも滝を縦に割ってしまいました。
「ぁ…………やっとできましたあぁぁぁぁっ!!!」
「馬鹿、気をつけろ!」
「え? きゃあああああああああぁぁっ!!!」
そう、私はもどってきた水に押し流されました。
「おい、大丈夫か?」
「はい…………平気です。ありがとうございます」
気づいたらシオン様に助け出されてました。
「ならよかった。じゃ、今日の感覚を忘れずにいろよ。今日は終了っと。なんかしてほしいことは?」
「じゃあ、可愛がってください」
顔を真っ赤にしながらおねだりをします。もう、私はシオン様専用に調教されていますから。
「Ok〜」
その後、たっぷりと愛していただきました。途中からエヴァさんも乱入してきましたけど。
それから、さらに半年で魔法も習い。もう半年で剣戟も覚えました。闇の魔法もですが、シオン様から教えて頂いたのは神鳴流という剣術だそうでいろいろ覚えた私は免許皆伝をいただきました。さらに、炎王鬼さんと戦い勝利して私と式神契約(使い魔的なの)していただきました。勝てた理由は永遠神剣のお蔭です。剣と魔法の習得した後、気と龍眼の修行する時にいただきました。
永遠神剣第5位龍神。形状は刀です。この子は龍神様の牙や龍核を使って作ったそうです。神剣の基本効果の身体能力強化とこの子の二つの特殊能力。一つ目は所有者の潜在能力解放。これは、まだ普通なんですが…………最後の一個、龍神化がとても凄いです。この効果は、10分間のみ所有者の戦闘能力を10倍化し、全ての魔法が詠唱無視で使用可能。ただし、使用後とてつもない激痛が襲います。実際に使うと、しばらく動けないどころか、死ねない苦しみを味わうことになりました。固有結界内なら、時間制限が伸びるみたいですけど、私にはできません。炎王鬼さんと戦った時初めて使いましたが…………勝った後二週間ほどウンディーネさんのウォーターベットの中でした。掛け布団の重さや衣擦れだけで激痛が全身にはしるのだからしかたがありません。
「あとは実戦経験だな」
「うむ。だが、間違いなく現代最強の名を欲しいままにできるな。人間の中ではだが…………」
人間の中限定なんですね。
「重力10倍。炎王鬼と戦う以外かけっぱなしだんだろ?」
はい、炎王鬼さんにはなんとか…………油断してるところに龍神化を使って勝っただけですし、実力では負けていますね。
「今は15倍だな。自分でかけだしてるからな」
「恐ろしいくらいの成長速度だな。大体現実で一ヶ月程度か…………」
「そんなに短いんですか?」
既に、この中にはいって2年近くたっています。
「ああ、単純に30日が24倍だからな」
「じゃあ、旅を再開するのか?」
「そうだな。紗代を連れて剣客商売かな」
「あの、江戸で剣術大会が開かれるって聞いたことがあります。いってみていいですか?」
「ふむ、江戸か…………近いしいいかな。いいよな?」
「ああ、私は構わない」
「なら、次の目的地は江戸だな」
やった。ここにいる人達は精霊さんやみなさん強すぎていまいち自分の強さがわからないんですよね。剣術大会でためしてみましょう。
「ああ、そうだ紗代」
「なんですか?」
なんでしょう?
何か変なことお願いされる気がします。
「神鳴流として、道場破りしてね。これ師匠命令」
「どっ、道場破りですかっ!!」
「いいなそれは、もし負けたら鍛えなおしだな」
そんな、無茶苦茶な…………。
「なら、その時は俺が稽古つけてやろう」
「炎王鬼ならたしかにいいな。使い魔より弱い主など以ての外だしな」
「だな。あと、道場破りのときは気と魔力、神剣は無しだな」
どんどんへんな方向にいきますよ。
「あの…………」
「「なんだ?」」
シオンさんとエヴァさん二人の師匠が同時に返事します。
「がんばりますから…………勝ったらご褒美くださいね?」
「ああ、いいぞ」
「うむ、まかせろ」
がんばってみましょう。それにしても、私も自分の技考えてみようかな?
それから、現実に戻り、旅立つ準備をしてからシオン様とお墓参りへ行った後に龍神様の祠へと行きました。
「いまさらだけど、ほんとにいいのか?」
「はい。後悔はありません」
振り返って決意を陳べます。
「そういや、一つお願いがあるんだがいいか?」
シオン様からのお願いとは夜伽以外では、初めてですね。
「なんでしょう?」
「舞見せてよ。一応神剣龍神は舞にも使えるようにしてあるし見てみたい」
だから、柄の端に鈴なんてつけてあるんですね。
「わかりました。もう、ここに龍神様は感じませんので…………この舞は貴方様に奉納いたします」
そして、私は古くから一族に伝わる舞を踊る。これは、神楽舞を元にした舞なので神事も兼ねて使われていた。
「綺麗だ…………」
数十分後。ただ一人のために踊られた舞は終わった。
「お見事。とても綺麗だった。神聖な気配だけでなく人ならざるほど美しく、神秘的だったよ」
拍手と共にそんなこと言われてたら…………照れてしまいます。
「ご満足いただけて何よりです。何か至らぬ点ありましたか?」
「ん〜無いって言えば無いんだけど。今度巫女服かな? そうい服で見せて欲しいね」
「普通の着物ですみません…………」
「いや、それでも十分すごかったからね。気にしなくていいよ。踊る技術は俺から見たら完璧に見えたし」
「ありがとうございます。でも、これは母の踊りなんですよね…………」
そう、母に教えてもらった母の踊り。
「それじゃダメなの?」
「はい、我が一族は両親から教えて貰った舞を自分の舞に昇華させて踊るのです。私はまだそこまでできていません。だから、旅に出て色々な事柄に触れて行きたいのです」
そして、私だけの舞を貴方に奉納したい。一族の女性は好きな殿方に舞を奉納して嫁いで行くのが伝統ですから。
「なら、ためしに剣術にその舞いれてみたらいいんじゃないかな? 剣の流れを踊りと合わせてみたらいい線いきそうだけど」
「…………そうですね…………」
「あと、戦闘の時も使えるな。神楽ってトランス状態になれるから、結構有効かもね。俺の知ってるところじゃ剣舞って呼ばれる踊りもあるしね」
「わかりました。挑戦してみます」
「ああ、じゃいこうか。我が巫女よ」
笑いながら、手を差し出してくれました。
「はい、我が神よ」
その後、エヴァさん達と合流しました。今日はとてもいいことがありました。
シオン
さて、紗代とあんなことあったけど…………恥ずかしいぞあれ…………何が我が巫女だよ…………やっちまった。エヴァに神剣渡してとっと寝よ。
「エヴァ〜どこだ〜?」
家の中にはいなかった。
「ここだ」
庭のほうか…………しかし、屋根のうえかよ。
「どうしたんだこんなところで?」
「星を見ていた」
「星か〜、そういえば星の魔法(マギア・アウリエ)完成したぞ」
「本当か?」
「ああ、まだニ、三個で戦闘で使えないがな」
改良の余地はありまくりだしな。
「どんなのだ?」
「その前に、星をみてなにしてたんだ?」
「笑うなよ?」
「笑わない。」
「…………星占い…………」
照れながらそんな事を顔を真っ赤にして言って来たエヴァ。
「ぷ」
「笑うな〜〜〜〜〜」
今更星占いか。相変わらず楽しいな。
「まあ、いいんじゃないか?」
「ふん、私にはお前とレンしか共に生きる存在はいないのだからな」
「まあ、たしかに吸血鬼の真祖に寿命はあるかどうかも分からんしな」
「ああ、それでふと考えてな」
「まあ、忘れてるようだが精霊達に寿命は無いぞ?」
「そうなのか?」
少なくとも設定はしていないな。
「ああ。だから、独りになることは無いだろ」
「そうか…………それはよかった…………」
やはり、エヴァの笑顔とはいいものだな。
「エヴァ、プレゼントがある」
「なんだ?」
エヴァの左手を取り、薬指に指輪をはめる。
「こ、これは…………」
「少なくともこれで、一人ではなくなるだろ」
「いいのか? もう、かえさないぞ! 絶対に離さないぞ!!」
「それ、壊れることも無いだろうしな」
「おい、これってまさか…………」
「ああ、世界一豪華なエンゲージリングじゃないか?」
「ふん、だろうな。なん言ったって、永遠神剣なんだからな」
「そうだ。永遠神剣第ニ位、福音気に入ったか?」
「ああ、大喜びだ♪」
この笑みみれただけで作ったかいはあったかな。
「〜〜♪」
「そいつは、倍々にブーストしつづける機能とそれを対象に渡せたりもできる。さらに障壁を100層にもわたり展開する。ただし、マジックキャンセルはどうにもならん。結界破壊ならある程度対策は取ったがな。防御と支援、攻撃と万能タイプの神剣だな」
「すごいな…………」
「あと魔力発動体もかねてるから、かなり便利なはずだ」
「ああ、ありがとう。そして、これからもよろしくな、夫♪」
「ああ、よろしくな、妻」
星屑雨で流星群を擬似的に演出した。その後しばらく、二人で抱き合いながら夜空を見上げていた。
次の日、村長たちに見送られ旅立った。その時、俺と紗代が夫婦でエヴァが子供っていわれて、エヴァが怒りながら指輪を見せつけていたが、この時代の日本では理解されないだろう。
後書き
紗代「さて、永遠神剣第5位竜神について〜ほんとに五位なんですか?」
メア「潜在能力開放は、潜在能力が低い奴が持っても意味ない。竜神化は死んだりする自爆技!」
紗代「え、私は平気ですけど? 死ぬほど痛いだけですけど…………」
メア「紗代の場合は、竜神の血が入っていて適合しやすいのと同じく血で丈夫。最後に…………エヴァとチャチャゼロ、ウンディーネ、シルフの無茶修行において痛みに対して耐性が付いたので助かってるだけだよ。これらの要素がなきゃ発狂死してるだろうな」
紗代「な…………なんど死に掛けたことか…………(ガクガクブルブル」
メア「まあ、そういうわけで第5位となっております。あとエヴァのアーティファクトは鎌の予定です。現在ナギやラカン、アルに持たす神剣も考え中です。だして欲しい神剣があればだします。感想に書いてくださいな」
レン「お楽しみのおにぃさまとエヴァちゃんは置いといて、次は剣術大会と上様にあってくるよ…………それでは、また会いましょう」
なお、現在は修正投稿なので、出て来るのは遅くなると思います。
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