ハイスクールD×D~妹様な転生者~
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第7話 強さの代償と想定外?
前書き
いつもより短いけど早く投稿出来ました!!
「どうか………お願いします!!」
それは昼休みに入った学校でちょうどイッセーをお昼ご飯に誘おうと考えていた時の事だった。
私の目の前には見事な土下座をするイッセーの姿がある。
そう土下座………少し付け加えるなら自分の席から天井近くまで後方宙返り(4回転)をしてからの土下座。
「………ど、どうしたのイッセー?」
イッセーの奇行に正直ドン引きで口の端が引き攣っているのが自覚出来る状態なんだけど一応こんな行動をとらなければならなかったそのお願いの内容を聞いてみるとイッセーは下げていた頭を上げて………
「俺に………勉強を教えて下さい!!」
教室どころか校舎全体に響き渡るような大声でそう言ったのだった………
ちなみに………
「………はぅ」
「フラン!?」
私はその大声を至近距離で聞いていたのでイッセーが慌てたように近付いて来るのを徐々に斜めに傾いていく様子を見ながら意識を失ってしまいましたぁ………
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「本当に悪かったよフラン………」
「分かればいいよ♪」
夕日が見える誰もいない教室でイッセーからの謝罪に私は上機嫌で受け入れる。
だって………椅子に座るイッセーの膝の上に私が座り、頭を撫でてもらっているからだ。やっぱり何故か分からないけどイッセーの膝の上に座るのと頭を撫でる手が私にとってとても心地良い………なんでだろ?
「とりあえず………そろそろ止めていいか?」
「ダ~メ♪………それにそろそろ来るはずだからね」
私は撫で疲れて少々辛そうなイッセーを見ながら横目でチラリと時計を見るとちょうどとある人物と約束した時間だ。
その人物こそ、今のイッセー………10年間も修行をしていた為に学力が大幅に低下したこの現状を打破してくれるはず………
「兵藤一誠様の専属メイド 石田三成ただいま参上致しました」
不意に教室の扉が開かれ、あの決闘でイッセーの専属として身も心も捧げる事になってしまった三成が現れた。
「今日は一誠様の勉学のサポートをする為、学力向上に繋がる勉強方法や今後それに伴ったスケジュールの変更についてまとめて参りました」
そして恭しく頭を下げた後、手帳を開いて読み上げる。
今の彼女に最初のイッセーに向けていた侮蔑や蔑むような雰囲気は見られず、逆にレミリアお姉様に仕えているメイド長の咲夜のような忠誠に溢れた様子が見て取れた。
あの時の決闘で負けた事でイッセーを主君として認めたみたいなんだけど………イッセーを見つめる瞳が大切な存在とか特別な存在を慈しむような感じがするのはなんでだろう?
でも今のイッセーを任せるには適任な存在なので
「うん、今のイッセーは私が連絡した通りの状態だからお願いね?」
私はそう言ってイッセーの膝から降りる。すると三成は
「お任せ下さいフランお嬢様………必ずやこの三成、一誠様を至高にして最高の主君にして見せましょう」
スポ魂的な情熱とか根性って言葉が浮かんでいそうな炎を瞳に宿して自信満々に胸を張って答えた。
それを見ていたイッセーは苦笑しながら
「そこまでしてくれとは言ってないんだけど………」
と呟くのが聞こえたけど………
「何をおっしゃいますか一誠様!!一誠様には主君としての器が備わっています………それを埋もれたままにする事など出来ません!!いいえ!私がさせません!!今の一誠様の学力低下は10年間も一般社会や勉学から離れていたからこその弊害であり、これから勉学に励めばそれを取り戻すだけでなくこの学園でもトップに立つ事が出来るはずです!!」
三成がイッセーに詰め寄り握って拳を作りながら力説する。
その勢いに私も思わず引いちゃったよ………
でもイッセーは苦笑しながら
「三成がそう言ってくれるなら………頑張ってみるか」
そう言って三成の頭を撫でた。
すると三成は頬を赤く染め、潤んだ瞳でイッセーを見つめると
「一誠様ぁ………」
そう呟いて急にしおらしくなる。
「………むぅ」
何故かは分からないげと見ている私はなんだか面白くない。
この二人を見てると胸がモヤモヤするっていうか嫌な感じがする。
「………とりあえず今日から始めるんじゃないの?」
私は今まで感じた事のない感覚に不機嫌になりながら二人にそう言うと
「も、申し訳ありませんフランお嬢様!!」
「ごめんフラン!無視してた訳じゃなかったんだけど………」
二人はどこか慌てた様子で離れた。
それからしばらく三成に今後の予定や勉強をする内容なんかを話し合って別れたのだけど………
「なんなのこの気持ち………分からないよぅ………」
迎えの車の中で私は原因不明で理解不能なこの胸に溢れている気持ちをどうすればいいのか分からず悩む。
普段なら車外から見える景色が私の好奇心をくすぐって楽しい気分にさせてくれるのだけど………
「お姉様とか咲夜なら教えてくれるのかな?」
私はこの気持ちを教えてくれそうな人の顔を思い浮かべながら頭をドアにもたれさせて目を閉じる。
そうすればこの気持ちが晴れると信じて………
不意にポケットに入れていたスマホが音楽(BGM:妹様は彼女なのだっ!)を鳴らし始めた。
「………ん?誰だろ?もしもし?」
私は目を開けてポケットからスマホを取り出して電話に出ると………
『フランか!!』
イッセーが切羽詰まった様子で話してくる。
「そんなに慌ててどうしたの?」
私はそんなイッセーの様子を疑問に思い、慌てている理由を聞くと………
『えっと………なんていうか………俺………』
どうにも歯切れが悪い答えしか返って来ない。
不審に思った私は運転手にジェスチャーだけでスマホに繋ぐだけで電話の相手の位置をGPSで探知する機器を渡してもらってイッセーの現在地を表示する。
すると表示されたイッセーの現在地がカーナビの目的地に設定されて運転手がその場所に向かい始めた。
「イッセー、今そっちに向かってるから何が起きたのかだけ教えて」
もしかすると何か事件に巻き込まれているのかもしれないと思った私がイッセーにそう言うと
『………あ、いや………実は………堕天使を三成と一緒に倒しちゃったんだ』
イッセーから私の想定を遥かに越える現状が伝えられたのだった………
後書き
とうとう原作スタート………というかブレイク!?
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