IS《インフィニット・ストラトス》~星を見ぬ者~
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二話『Striker』
前書き
この作品は原作本編はまだ行きませんので、ご了承ください……
「……朝、か。こうしてゆっくりと睡眠をとるのは何時以来だ?」」
部屋に差し込む太陽の光りに、スウェンは眩しさで目を覚ます。そしてベッドから降り、鏡を確認する。
「やはり……昨日のままか」
鏡に映るは、昨日と同じ幼くなった自分。何故このような姿になったのかは検討のつけようがない。どうせ考えても答えが出ないのなら、考える必要は無し。と決め、寝室を後にした。
スウェンが居間に来るとソファーにロイが座っており、ネレイスはキッチンに居て、その他に長い銀髪の小柄な少女が居た。恐らく昨日言っていた、ロイとネレイスの娘だろうとスウェンは判断する。すると、ロイはスウェンが来たことに気づき
「おはよう、よく眠れたかい?」
「ああ、お陰様でな」
「それは良かった」
ロイの横に座っていた少女はスウェンを不思議そうな表情で見る。
「おっと、紹介しなきゃね。リズ、彼はこれから一緒に住むことになった子だよ」
スウェンは一歩前に出て
「スウェン・カル・バヤンだ。よろしく頼む」
「スウェ……ン?」
リズはスウェンに近づき、数秒彼の顔をジッと見つめた後
「……♪」
「?」
スウェンの手を握った。スウェンは何が起きたのか全く解からないが、ロイとネレイスは何故か笑顔になっている。
「あらあら♪ リズ、スウェン君にもう懐いちゃったみたいね」
「そう……なのか?」
「ああ、リズは人見知りが激しくてね。初対面の人には本当だったらこうして手すら触れないんだけど……こうして見れば兄妹みたいだね」
2人の髪の色は同じくらいの色で、しかも瞳の色も紫と同じ。ロイの言う通り、他の人から見れば兄妹のようにも見える。
「兄妹……か」
「どうしたんだい?」
「いや……何でもない」
「そうか。それじゃ、僕達は仕事に行くから。スウェン君、リズを頼んだよ」
「わかった」
「お昼ごはんはテーブルに上がってるから。行ってきます、リズ」
「行って……らっしゃい、パパ、ママ」
ロイとネレイスは居間を後にし、仕事へと出発した。スウェンはリズの方を向き
「……あの2人の仕事は何だ?」
「ISの……お仕事」
「IS?」
「知らない……の?」
スウェンは首を縦に振り肯定を示す。
「IS。正式名称“インフィニット・ストラトス”……少し前に女の学者さんが発表したもので、宇宙空間での活動を想定……開発されたマルチフォーム・スーツ……女の人しか使えないん……だって」
「ほう、そんなものがあるのか……しかし、この世界は……」
昨日寝る前に、新聞等を読みこの世界の事をある程度知った。この世界にはMSおろか、ザフト、連合軍すら存在しない。コーディネイターという存在すらも。
(この世界は俺の居た世界とは違う……ということか?)
「スウェン……?」
(ありえない。と良いたいが、現実にこうして俺はここに居る……)
「……」
リズはスウェンの服の袖をクイッと掴む。
「どうした? リズ」
「怖い顔……してた。だいじょう……ぶ?」
「ああ、大丈夫だ」
「良かった……」
笑みを浮かべるリズ。スウェンはその笑顔を見て、自然に微笑んでしまう。
「スウェン、こっちきて……」
「ん?」
袖を掴んだまま、リズは何処かへとスウェンを連れて行く。
/※/
「順調ですね、ロイ博士」
「ああ」
ロイとその助手はコンソ-ルをうちながら言う。
「このシステムが完成すれば、どんな場所、どんな状況でも対応できるISを作る事が出来る」
「これが完成すれば……ロイ博士とネレイス博士の成果、出ることを祈りますよ」
「ありがとう、佐藤君。さあ、夢まではまだ遠いが、頑張るとしよう!」
「はい!」
コンソールのモニターに投影され、格納庫に佇んでいる一機の存在。コンソールにはこう表示されていた。
『Striker Pack System』
後書き
今回は申し訳程度のIS要素……じ、次回こそは!
ページ上へ戻る