もし、夜天の主に幼馴染がいたら・・・・(改)
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
二人きりの家族
第2話 刹那の学校生活
家を出てから俺は大通りに向かって歩いていた。
俺が通っている学校は私立大学の附属小学校で名を「私立聖祥大学附属小学校」という。
それなりの成績をとっていれば大学までエスカレーター式に進学できる学校で、
小学校は白い制服で人気のある学校だ。
俺もはやても今年でそこの3年生になった。
しかしはやては、足が不自由なのと車椅子だからという理由で学校には行ってない。
その為俺はいつも一人で登校している。
だから少しだけ寂しかったりする。
大通りに出てから数メートル歩くと、
目の前に俺と同じ制服を着た生徒たちが列を組んで並んでいた。
みんな、学校で運行されているスクールバスで通っている。
その為、スクールバスに乗り遅れると遅刻が確定してしまう。
それを避けるためにみんな早い時間からこうして並んでいるというのだ。
俺はいつもバスが来るギリギリの時間にこの列に加わるんだけどね。
そうこうしているうちにバスがやってきて俺たちは皆バスに乗り込んだ。
バスに乗ってからはみんな乗っていた他の生徒たちに挨拶を交わしていく。
ただ、俺にはそれをできる友達はいない・・・
理由は俺がわかる範囲で言えば1つある。
俺の成績が原因だ。
何故ならば常に学年トップで成績優秀。
もちろん運動だってバリバリにこなせる。
自分でもチートなんじゃないかと思うくらい学業に関してはなんでもできる。
そのせいか周りの生徒(特に男子)には妬まれ、僻まれる始末。
おかげで友達が出来たことは一度もない。
まぁ、そのせいではやてにも悲しい思いをさせてしまっているんだろうなと罪悪感を感じていたりもする。
1年生の頃からそうやってきたせいで、今更この状況を変えることはできないのだから・・・・
そんなことを考えているとバスは学校に着いたので、俺はのんびりと校舎へ向かって歩いていく。
その間にも周りの生徒たちは挨拶をしたり昨日のテレビの話をしたりと盛り上がっていた。
俺はそんなこともないので昇降口で靴を履き替えて自分の教室へと向かった。
教室についてからは自分の席に荷物を置いてそのまま座り窓の外をぼぅっと眺めていた。
ちなみに俺の座席は窓際だということを言っておこう。
俺が席について5分ぐらいしてからチャイムがなって先生がやってきた。
いつも通り出席をとり授業が始まる。
授業中はしっかりと先生の話を聞くし、何故かわからないところは一切出てこない。
そうやって変わらない一日を過ごしていくのだと思っていた。
昼休みになるまでは・・・・
昼食の時間はいつもと変わらないはやてお手製の弁当を食べている。
これがまたたまらなく美味しくて、自慢したくなる。
だけどそんな相手はいないので泣きたくなるのだがそれは心の中だけだ。
表面ツラはすまし顔で食事をとっているのだけどね。
それで一人寂しく昼食を済ませば、また授業が始まるまでのんびりと外を眺めている。
毎日そんな風にして過ごしている。
それが今日に限って(別に今日に限ったわけではないのだが)変にちょっかいをかけてくる奴がいた・・・・
「おう、頭のいい藤宮君は何を見ているのかね?」
「何を見ているのかね?」
しかも下っ端を引き連れて・・・・
こいつはクラスのガキ大将みたいな奴で、俺のことを妬んでいる男子No.1でもある。
直々俺にちょっかいを出してくるいい迷惑ものだ。
俺に友達ができない原因の一つでもある。
「何を見てるって、空を眺めてるだけだけど・・・・」
「ほーう。空を見て何が見えるのかね?」
「何が見えるのかね?」
正直に言う。
俺はこいつらが大嫌いで目茶苦茶ウザい。
「別に何も見えちゃいないさ。ただ空を眺めているだけだしさ」
俺はこいつらから離れたくてそう言って席を離れた。
だけどこいつらは何故かしつこくつきまとってくる。
ストーカーかよって思う。
「まぁ、待ちたまえ。少し話をしようじゃないか」
「話をしようじゃないか」
こう言ってくるときはだいたい話じゃないんだよな・・・・
「話ってなんだよ・・・・」
あえてのってはみるが・・・・
もう動作で分かった、俺を殴る気だ。
だけど、俺もタダではやられない。
つーかやられる気は一切ない!
ガキ大将の拳が迫ったところで俺はうまくかわし、首元に軽ーく手刀を入れる。
そして、下っ端も同じように突っ込んできたので、そのまま脚を伸ばしてカウンターキックを食らわせた。
もう分かりきっているので対処も楽なのだ。
だから次はこちらのターンだ。
俺はあるウルトラマンの構えをとる。
俺は特撮が好きで喧嘩になるといろんな構えを披露する。
今日はウルトラマンアグルV2だ。
左手を甲を上にして胸の前に、右手は腕を伸ばし挑発するかのような構えをとる。
どちらも指は力を抜いた曲げ方をしている。
そして、右手で来いよと挑発をする。
するとガキ大将は面白いように顔を真っ赤にして俺に襲いかかってきた。
だけど俺はそんなことお構いなしに胸に拳を3連擊打ち込んだ。
これだけでは引かないので追撃としてジャンプして回し蹴りを顔に打ち込んだ。
まぁ、跳んでる時点でかなり威力はなくなっているがそれでも効果は覿面だろう。
これで、ガキ大将の処理は終わったので下っ端を殺るとしよう。
下っ端には助走をつけたパンチを一発食らわせただけで終わった。
それだけで伸びてしまったのだ。
「俺に喧嘩で勝とうなんざ2、3年早いぜ!」
そして俺はちょっと厨二病臭いけどかっこよさそうなっセリフを吐いて去っていく。
これが俺に友達ができない原因の2つ目・・・・
みんなそのガキ大将のことを嫌っていて、
それに付き纏われているので関わらない方がいいだろうと思っているのだ。
俺からしたらかなりいい迷惑で、ある意味では被害者だ。
だけどまぁ、そんな事はお構いなしで俺まで巻き込んで嫌いという構図が出来上がっている・・・
そのあとはギャラリーも減っていったので俺は自分の座席に戻った。
それから午後の授業をまた同じように受けて放課後になった。
今日は掃除当番だったのでせっせと働いた。
そして掃除も終わったので、俺ははやてを迎えに学校をあとにして図書館へと向かった。
後書き
前作に比べて性格を学校でも明るくしました。
ガキ大将は体格だけはジャイアンです。
そして下っ端は「ウルトラマンティガ、ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦」に出てきた子をイメージしました。(笑
ページ上へ戻る