FAIRYTAIL〜星の王子様〜
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7話~幽鬼の支配者~
前書き
7話~幽鬼の支配者~
ハートフィリア家の屋敷。
ここに、4人の魔導師が訪れていた。
「着きましたよ、皆さん。これより、ハートフィリア鉄道の創立者であり、ハートフィリア財閥の長と会いますので、失礼がないように……特にガジルさん、ロフォロンさん……2人の手綱はちゃんと握っていてくださいね、ウィリアムさん」
幽鬼の支配者のマスター。
ジョゼ・ポーラ。
聖十大魔導の1人に若くして数えられ、妖精の尻尾のマスターであり、聖十大魔道の1人マカロフ・ドレアーと、肩を並べる大魔導師である。
「ケッ……金持ちの道楽の依頼だろう?くだらねぇな」
鉄の滅竜魔導師。
鉄竜のガジル。
「妖精のケツ~、妖精のケツ~!みんな呼ぶから、ワタシもいう~……妖精のケツが絡んでいる……ロフォロン、楽しみ」
錆の滅竜魔導師。
偽銅のロフォロン。
「ガジル、ロフォロン。マスターの邪魔はせぬよう、大人しくしているのだ……それがルールだ。マスター、拙者が2人を見ているのでご安心を」
風の滅竜魔導師。
暴風竜のウィリアム。
鉄、錆、風、幽鬼の支配者を代表する最強の3人の滅竜魔導師で3人合わせて【三幽竜(トリニティ・ファントムドラゴン)】と呼ばれている。
マスタージョゼのお気に入りの3人の魔導師である。
幽鬼の支配者には、他にもエレメント4や虚の造形魔法を扱う、強力な魔導師達が存在する。
「本当に大丈夫でしょうか?」
なんやかんや、必ず問題を起こす、ガジルとロフォロン。それを止めるためにウィリアムも暴れるため、ジョゼは心配をしていた。
ハートフィリア屋敷に着いた4人は、1人の使用人に迎えられる。
「お待ちしておりました。幽鬼の支配者の皆様……お待ちしておりました。我が主、ジュード・ハートフィリア様がお待ちです」
「おやおや、お出迎えご苦労ですねぇ、我ら幽鬼の支配者……只今、到着致しました」
「はい、それでは……こちらに」
使用人のヨゾラにより屋敷内に案内されてジュードが待つ部屋へと。
「幽鬼の支配者のマスター、ジョゼ様。そして付き添いでお一人様だけお願いします。残りの方は先にお食事を用意しておりますので、別室へ」
「そうですか、なら……ウィリアムさん。共をしなさい、貴方が一番大人しい」
「はっ!マスターの命とあれば」
ジョゼは、ウィリアムを連れて、ジュードが居る部屋へと招かれる。
「ガジル、ロフォロン、大人しくしていろ。終わるまで、大人しくしているのが今からお前達へのルールだ」
ウィリアムは、別れ際にガジルとロフォロンに釘を刺しておく。
「へいへい……分かったよ。早く行けよ、ウィルの旦那」
「ワタシ……ルール……守る……たぶん」
2人は、早く行けと手を払う。
残された2人は。
「それでは、別室にてお食事を用意しておりますので、こちらへ」
ヨゾラはガジルとロフォロンを別室へと案内する。
案内された部屋には、豪華な食事が用意されており、ハートフィリア家の使用人達が作った食事が用意してある。
ロフォロンは、目を輝かせて
「きひっ……きひひ!おいしそ!おいしそ!ガジル、早く!」
「クズ鉄はねぇのかよ!?気がきかねぇな」
ロフォロンは、嬉しそうに。
ガジルは態度悪そうに、席へと座る。
「ごゆっくりと、お食事をお楽しみください……それと、こんなこともあろうかと、新鮮な鉄と錆鉄を用意してあります」
ヨゾラは、この2人が来ることを予想していたかのように新鮮な鉄と錆鉄を持ってくる。
新鮮な鉄と錆鉄は?
余談であるが、ハートフィリア鉄道、その名の通り鉄道を扱う会社。鉄道の列車や線路などには鉄などを使用しているため、容易く新鮮な鉄と錆鉄を入手できるのだ。
「気がきかねぇ、奴かと思ったら使える奴じゃねぇか?」
「錆鉄!おいしそ!おいしそ!……お前、いいやつ」
「いえいえ」
ヨゾラから、鉄と錆鉄を渡された2人は食事を楽しむ。
ガジルはそのまま鉄を食らい、ロフォロンは、用意された食事に錆鉄を粉々にして粉になった錆鉄を料理にかけて食べている。
不思議な奴らだという気持ちと、料理を台無しにしやがってという気持ちを抑えながらニコニコしながら2人を見守る。
「お土産も用意しておきますので、マスター殿ともう1人のお方にはお酒を用意しておりますので」
使用人として、お客様の配慮を忘れない。
ハートフィリア家の使用人として、恥ずかしくないように。
「土産?それは嬉しいねぇ。だが、マスターはともかくウィルの旦那には酒はやめといた方がいいぜ?機嫌が悪くなるからな」
「ウィル、怒るとうるさい、ワタシ、怒るウィルはキライ」
「なるほど、アドバイスありがとうございます。ウィリアムさんには違うものをご用意致しましょう。ガジルさん、ロフォロンさん、ありがとうございます」
ヨゾラはニコニコしながらお礼を告げる。
「お前……俺達の名前を知っているのか?名乗ってねぇぞ?」
「なんで?、なんで?、オマエ、不思議」
ガジルとロフォロンは、不思議に思う。
会ったことはなく、名を名乗った記憶もない。
「正式に依頼をさせていただく、皆様の情報を調べるのも使用人の役目。ご容赦ください」
「ギヒッ……ニコニコと笑顔で気味が悪い奴だぜ」
「きひっ……オマエ、雰囲気、キラキラしてるから、ワタシ、オマエのことキラキラと呼ぶ」
「じゃあ、俺はニコニコ野郎だな」
「僕はヨゾラです。よろしくお願いいたします」
「まだ、気に入らねぇがよろしくされてやるよ?ニコニコ野郎」
「キラキラ、よろしく」
ヨゾラは、これから協力者となる2人に失礼がないようにする。
これが、鉄竜と錆竜と星竜の出会いである。
後日、風竜とも友好を深めていくのである。
それから、しばらくしての事、幽鬼の支配者への正式な依頼を終えたジュードとジョゼとウィリアムが部屋に訪れた。
「お待たせしましたねぇ、2人とも、依頼のお話は終わりましたので帰りますよ」
「…………………………………………帰るぞ」
上機嫌なジョゼと、ジョゼとは対照的に不機嫌そうなウィリアム。
「ヨゾラ、客人に失礼はなかろうな?」
機嫌が良いジュード。
「終わったのかいマスター?ウィル旦那はご機嫌ななめか?酒でも飲んだのか?ギヒッ!」
「うるさいぞ……ガジル!」
「ジョゼ!帰ろ!帰ろ!ギルドに帰ろう!きひっ!」
「おやおや……豪華なお食事を食べたようですね?ほら、ロフォロンさん、口元に錆鉄の粉が付いていますよ」
ジョゼは、ロフォロンの口元に付いた錆鉄を自身のハンカチで綺麗に拭いてあげる。
「ジョゼ!、ありがと!ありがと!」
ロフォロンの感情に左右されているのか、身に付けている特殊な猫耳がピョコピョコと動いている、嬉しいのであろう。
「それでは、ジョゼ殿。我が娘の事をよろしく頼む。それと、コーネリア伯爵もルーシィ奪還を手伝ってくださるようだ手練れを連れて援護に向かうと」
「ほう……分かりました。協力してルーシィお嬢様を助けましょう」
「それと、我が屋敷からもあの者はヨゾラという、我が手駒の中で一番の手練れだ、この者も後日、そちらに向かわせる。好きに使ってくれ」
ジュードに紹介されたヨゾラは一礼する。
「よろしくお願いいたします」
「えぇ、よろしくお願いいたしますねぇ。それでは、皆さん、帰りますよ。ジュード殿失礼致します」
ジョゼ率いる、幽鬼の支配者はハートフィリア家を後にする。
帰り際に
「ニコニコ野郎!お前強いんだろう?俺には分かるぜ?待ってるからよ!ギヒッ!」
「キラキラ、ワタシ、キラキラ待ってる!、早く来い!」
「再会する日を楽しみに待っています」
幽鬼の支配者の者達は帰って行くのだった。
その後、ヨゾラとジュードは。
「旦那様、幽鬼の支配者は信用できますでしょうか?」
「ふん……利用するまでよ。ヨゾラ、幽鬼の支配者には妖精の尻尾を潰してもらう。お前がルーシィを連れてくるのだ……よいな?」
「はい……必ず……」
動きだす、幽鬼の支配者。
妖精と幽鬼の抗争は始まる。
後書き
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