スーパー戦隊超決戦
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第三十七話 ドクターマンの決断その七
「本当にね」
「苦しい戦いになっていたな」
「そうよね」
「只でさえ色々な組織と戦うんだ」
「それでギアもってなるとね」
「かなり苦しかったな」
「敵にならなくてよかったわ」
兄妹で話す、だが。
二人の会話を聞いてだ獅子王がこんなことを言った。
「そんなこと言うとな」
「何かあるか?」
「そうなの?」
「言葉に出したら実際になるっていうだろ」
こう二人に言うのだった。
「だからな」
「言ったら駄目か」
「そうなのね」
「ああ、若しだぞ」
獅子王は二人に真顔で言った。
「ギアが敵についたら困るだろ」
「かなりな」
「困るわ」
「そうだろ、本当に言うとな」
言葉に出すと、というのだ。
「実際になるんだよ」
「言霊だな」
伊賀崎父が腕を組んで言ってきた。
「それだな」
「そうそう、それだよ」
獅子王もまさにと応えた。
「それがあるだろ」
「そうなんだよね」
「言葉って不思議な力があるからな」
「何気なく言ってもね」
「それでもな」
これがというのだ。
「力を持つからな」
「出したその瞬間にね」
「そうなってな」
「現実のことになったりするね」
「だからだよ」
その為にというのだ。
「言わないことだよ」
「下手なことはね」
「ああ、それでな」
そのうえでというのだ。
「ギアがどうとかもな」
「言わないことだね」
「そうだよ」
まさにというのだ。
「思ってもいいけれどな」
「言わない」
「そうすることだよ」
「それじゃあな」
伊賀崎は獅子王と父の話を聞いて述べた。
「言わないな」
「私もね」
風花も続いた。
「そうしたことは」
「もうな」
「そうしろよ、何でもな」
獅子王は二人にあらためて言った。
「言うと駄目なんだよ」
「それが現実になるんだな」
「そうなんだよ」
「じゃあ言わないな」
「そうしろよ」
「それは駄目だ」
だがここでだった。
桃井は腕を組んでだ、胸を張って堂々と言い切った。
「思ったことは言え、隠しごとは駄目だ」
「いや、お前話聞いていたのかよ」
「聞いた」
獅子王に堂々としたまま答えた。
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