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ハッピークローバー

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第百四十二話 運動会の後はその七

「欲しいならわかるけれど」
「使用済で洗濯していないのは」
「匂いは毒ガスで」 
 そうであってというのだ。
「汚さは細菌兵器」
「そこまでよね」
「だからね」
 そうであるからだというのだ。
「絶対にね」
「持つものじゃないわね」
「汚過ぎるわよ」
 富美子は断言した。
「その汚さをね」
「わかってないとね」
「そう、本当に匂いだって」
 この話にも戻した。
「凄いから」
「かなりね」
「幻想なんて抱いたら」
 それこそというのだ。
「本当にね」
「駄目よね」
「現実は残酷なのよ」
 富美子は真顔で言い切った。
「女の子もね」
「匂って汚い」
「そうなのよ」
「だからお風呂に入ってるしね」
「それも毎日ね」
 そうしているというのだ。
「私達は」
「そういうことよね」
「女の子のいい匂いは」
 富美子は真顔のままさらに言った。
「お風呂に入って女の子によっては香水使ってるし」
「特に欧州の娘そうよね」
「あっちはね」 
 欧州ではというのだ。
「それがマナーだしね」
「香水使うのが」
「昔からね」 
 それはローマ帝国から遡ることである。
「そうすることだから」
「あっちはお風呂入らなかったしね」
「それも何年もね」
「余計によね」
 一華はそれでと応えた。
「そうなのよね」
「そう、それで女の子の匂いは」
「いい匂いがするっていうのなら」
「それはね」
 元の体臭ではなくというのだ。
「お風呂のボディーソープや石鹸と」
「シャンプーよね」
「リンスも欠かせないわ」
 富美子はそれもと応えた。
「そうしたものでね」
「奇麗にしてるわね」
「そう、そしてね」
 それでというのだ。
「そうしたものとね」
「香水よね」
「そうしたものの匂いで」
「自然にいい香りがするとか」
「そんなことないから」
 絶対にというのだ。
「本当に」
「そうなのよね」
「だからね」 
「幻想は抱かないことね」
「絶対にね」
 まさにというのだ。
「女の子には」
「女の子は汚い」
「そのことは意識しないとね」
 二人でクラスでこんなことを話した、そしてだった。
 一限目は体育だったがそれが終わった時だ、かな恵は汗を拭きながら一華に対してこんなことを言った。
「このタオル絶対にね」
「汗拭いたわね、今」
「帰ったら洗濯機に入れないとね」
「そして洗わないとよね」
「駄目よね」
「タオルは毎日替えてね」
 一華はそれでと話した。 
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