| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

サンダーボーイズ

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四章

「だからね」
「言わなかったらいいわね」
「言うことでもないしね」
「そうそう、誰が妖怪なんてね」
「むしろ妖怪も一緒にいてこそね」
「世の中楽しいわよね」
「そうした存在もいてこそ」 
 妖怪達もというのだ。
「そうであってこそね」
「人や生きものだけじゃなくて」
「尚更ね」
「楽しいし賑やかだから」
「だからね」
「いていいし」
「バンドやっていてもね」 
 人間という触れ込みでというのだ。
「そうしてもね」
「いいわね」
「そう、そして」
 そのうえでというのだ。
「私達はまたね」
「ライブ観ればいいわね」
「いいライブなら」
 それならというのだ。
「本当にね」
「誰だってね」
「楽しめばいいのよ」
 こう言うのだった。
「本当にね」
「そういうことよね」
「だからね」
 麻衣に微笑んで話した。
「またね」
「ライブ一緒に行きましょう」
「どんどん人気が出て来ていて」
 彼等、サンダーボーイズはというのだ。
「全国で活動もはじめるらしいけれど」
「あくまで拠点は大阪ね」
「八条芸能本社大阪にあるから」
 だからだというのだ。
「それでね」
「大阪での活動が中心ね」
「これからもそうらしいわ、大阪に拠点を置いて」
 そうしてというのだ。
「関西を中心にね」
「活動していくのね」
「そうみたいよ」
 こう麻衣に話した。
「だから大阪にいる私達にもね」
「都合がいいわね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「これからは推しとして」
「ライブに行って」
「そうしてCDやグッズも買って」
 そうもしてというのだ。
「それでね」
「応援していけばいいわね」
「そうしない?」
「いいわね」
 これが麻衣の返事だった。
「それじゃあね」
「これからはね」
「そうしていって」
 それでというのだ。
「応援すればいいわね」
「これからはね、しかしね」
「しかし?」
「ひょっとしたら」 
 ここで怜奈はこんなことも言った。
「こうしたこと多いかしら」
「妖怪が芸能界にいるとか」
「芸能界だけじゃなくてね」 
 この世界だけに留まらずというのだ。
「結構あちことにね」
「妖怪がいて」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「人間として暮らしているのかしら」
「有り得るわね」
 麻衣は怜奈が言ったことを否定せずに答えた。
「黙ってたらわからないことだってね」
「あるでしょ」
「ええ、人間そっくりの妖怪なんてね」 
「サンダーボーイズだってそうだしね」
「だからね」
 それでというのだ。
「ろくろ首とかもね」
「首伸びないとわからないわね」
「というか首が伸びるだけで」 
 ろくろ首はというのだ。
「別にね」
「人間と変わらないわね」
「ええ」
 その通りだというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧