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星河の覇皇

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第八十七部第一章 シャイターンの復活その十二

「離れているとな」
「それがブランクになり」
「それで、ですね」
「戦場を忘れている」
「そうなっていますね」
「今も戦場にいる者と一年いなかった者は違う」
 どうしてもというのだ。
「それはな」
「左様ですね」
「そしてそれがどうしても出て」
「そうしてですね」
「そこが問題になりますね」
「そうだ、戦場の勘はなくすものではないが」
 シャイターンも戦場にいるから知っていることだ。
「だが忘れはする」
「それを思い出すことですね」
「それが重要ですね」
「何といっても」
「戦場に立って今すぐ思い出せる者もいるが」
 それでもというのだ。
「しかしだ」
「思い出せない者もいる」
「それが動きに出る」
「だからですね」
「閣下はそれが心配ですか」
「そうなのですか」
「そうだ、当然万全の采配を執るが」
 それでもというのだ。
「オムダーマン軍は精兵でだ」
「我々は予備役からの急遽参戦も入る」
「そしてそのことがですね」
「どう影響するか」
「閣下は心配ですか」
「どうしてもな」
 こう言うのだった。
「それをどうカバーするか、そして物資だが」
「はい、戦闘可能です」
「そちらはご心配なく」
「サマルカンド星系に備蓄もしていましたし」
「そちらはご安心下さい」
「不安はありません」
「そうだな」
 シャイターンは軍のその物資の状況も見た、そうして述べた。
「これだけあればな」
「心配はいらないですね」
「戦争を継続出来ますね」
「それも不安なく」
「左様ですね」
「敗北が続くと物資が不足する」
 戦争の常だ、敗れて失い奪われていくからだ。
「しかしだ」
「我々はこの五日で物資も多く失いました」
「そうなってしまいました」
「ですがそれでもです」
「まだ充分にありますね」
「私は最悪の事態を考えていた」
 物資のこともだ。
「それでだ」
「備蓄もですね」
「それもされていましたね」
「そしていざという時にもですね」
「戦闘可能な様にしていましたね」
「戦争は兵器や燃料、弾薬、食料があって可能だ」
 そうしたものが全て揃ってというのだ。 
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