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オズのエマおばさん

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第十幕その八

「オズの国の文明を受け入れてるわ」
「そうして暮らしているの」
「そうよ」
 まさにというのです。
「そうしているわ」
「そうなのね」
「文明は素晴らしいものでしょ」
「ええ」 
 おばさんも否定しませんでした。
「それが何もかも作っているわ」
「外の世界もそうでね」
「オズの国もよね」
「そうよね、だからこの村もそうで」
「それでなのね」
「そしてね」
 そうしてというのです。
「このフォンデュだってね」
「文明が用いられているのね」
「そうなのよ」
 まさにというのです。
「電気のコンロで熱しているしね」
「そういえばそうね」
 おばさんもそれはと頷きました。
「確かに」
「この村でもテレビを観られてパソコンを使えて」
 そうしてというのです。
「水道も通っているのよ」
「本当に文明の中にあるのね」
「科学と魔法のね。食べ終わったら」 
 ドロシーはそれからのこともお話しました。
「村のワイン工場やチーズ倉庫を観ましょう」
「今度はそちらね」
「そうよ、今私達が飲んで食べているものをね」 
 まさにそれ等をというのです。
「観ましょう」
「ええ、それじゃあね」 
 おばさんも笑顔で頷きました、そしてです。
 皆でチーズフォンデュをワインと一緒に楽しんでチョコレートフォンデュもそうしました、その後で。
 皆でチーズ倉庫を観ますがそこには色々な種類の白や赤の大きな丸いチーズ達が置かれています。そのチーズ達を目にしてです。
 モジャボロは嬉しそうにです、こんなことを言いました。
「いや、もうお腹一杯だけれど」
「美味しそうだよね」
「うん、どのチーズもね」
 弟さんに笑顔で応えました。
「そうだね」
「僕もそう思うよ」
「やっぱりチーズはいいね」
「そのまま食べても美味しくて」
「お料理にも使えてね」
「味付けにもなってくれて」
 そうしてというのです。
「本当にね」
「いい食べものだよ」
「全くだね」
「若しチーズがなかったら」
 教授は深く考えるお顔になって述べました。
「私達は困っていただろうね」
「美味しいものがなくてだね」
「そして保存も利くからね」
 こう腹ペコタイガーにお話しました。
「とてもいい食べものだよ」
「だからだね」
「若しなかったら」
 チーズがというのです。
「どれだけ困っていたか」
「わからないね」
「うん、ただね」 
 教授はここでこうも言いました。 
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