ウルトラマンメビウス ウルトラ兄弟最大の戦い
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第三話 六番目の戦士、八〇番目の戦士その四
「メビウスだな」
バルキー星人が彼の姿を見て問うてきた。
「話は聞いているぞ」
「御前はバルキー星人」
「かってこの星では俺の同胞が二人もやられている。借りは返させてもらう」
「戯言をっ」
メビウスはその身勝手な言葉に怒りを見せてきた。
「地球の人達には関係ない。何故そんなことを言う」
「フン、そんなことは知るものか」
バルキー星人はその言葉を聞き入れようともしない。武器を構えて彼に襲い掛かろうとする。
「バーミン、フォローを頼むぞ」
「わかった」
バーミン星人は彼の言葉に頷いた。
「バット、御前は横からだ」
「ふむ。まずはメビウスからだな」
「そうだ」
バルキー星人はまずはメビウスから倒すつもりだったのだ。それから他のウルトラマン達を倒していく。各個撃破戦術を執ってきたのだ。
「では行くぞ」
「うむ」
「わかった」
二人の宇宙人達はそれに頷く。そしてメビウスを取り囲んできた。
「如何に貴様といえど三体一度では相手にはなるまい」
「くっ」
「さあ覚悟はいいか。ここで倒してくれる」
「例え何体いようとも」
メビウスはそれでも退こうとはしなかった。
「地球は守る!皆を守るんだ!」
「そうか。ならばここで」
「倒してくれる」
バルキー星人とバット星人が間合いをジリジリと詰めてくる。バーミン星人はその後ろで怪しい動きをみせている。メビウスは今将に絶体絶命の危機を迎えようとしていたのであった。
「隊長、メビウスが危ないですよ」
「わかっている」
隊長はリュウの言葉に頷いていた。
「コノミ、ミクラスを出せ」
「わかりました」
コノミはすぐにそれに頷いた。そしてミクラスを放つ。
「ミクラス、お願い」
それを受けてミクラスが出て来た。彼はすぐ側にいるバーミン星人に襲い掛かった。
「我々はメビウスの援護だ」
「了解」
「じゃあ容赦はしないぜ、アミーゴ」
マリナとジョージがそれに応えて隊長、リュウと共に身構える。その間にテッペイが作戦を立てていた。
「まずはバルキー星人を狙いましょう」
「バルキー星人をだな」
「はい、あの宇宙人は接近戦が得意です。今メビウスは敵との間合いが近いですから」
「わかった。ではバルキー星人に攻撃を集中させる」
「GIG!」
彼等はその言葉に従い照準をバルキー星人に合わせる。
しかしそこにまた。新たな光が姿を現わした。
一人の若者がいた。細面の端整な顔立ちの若者が。彼が今右腕を掲げたのだ。
「タロウーーーーーーーッ!」
叫ぶ。そして今ウルトラマンタロウが姿を現わしたのであった。
「おい、ウルトラマンタロウだぜ」
ジョージがそれを見て言う。
「こんなところでかよ」
「嘘だろ、何で今」
リュウも何と言っていいかわからず呆然としていた。皆あまりにも突然の新たなウルトラ戦士の登場に言葉を失ってしまっていたのだ。
「だがタロウが来てくれた。これは事実だ」
隊長は驚きをそのままの彼等に対して語る。
「わかるな。それは」
「はい」
「何か嘘みたいですけれど」
マリナとコノミが応える。味方であるのははっきりしているのだ。
「それじゃあ隊長」
テッペイが最初に我に返った。
「我々はバーミン星人を」
「いや、待て」
「!?」
「どうしたんですか!?」
他の隊員達が彼の言葉に顔を向けてきた。だがそれにははっきりとした根拠があったのだ。
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