星河の覇皇
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その七十
「ですから」
「それでだな」
「多数派工作をしていても」
「わかるしだな」
「何処の誰がしているのかも」
そうしたこともというのだ。
「住所や氏名まで、です」
「突き詰めていけるな」
「そうです、そこまでわかればです」
「後はたやすいな」
「悪事の尻尾を掴むことも」
犯罪行為もというのだ。
「出来ます」
「そうだな」
「俗に特定班と言われますが」
カミュは古来よりあるこのネット用語の話もした、犯罪者等の情報が出れば僅かな情報源からその個人情報まで突き止める者達だ。
「それどころではありません」
「卿の手の者達はな」
「カミュ家は政治の家です」
「代々のな」
「官僚の家ではなく」
「選挙によって当選してだな」
「その場に入るです」
そうしたというのだ。
「政治家の家です」
「そうだな」
「領地も持っていますが」
「フランスにおいてだったな」
「政界の家です」
もっと言えばそこの名門とされている。
「ですから」
「そうした家だからだな」
「そうしたこともです」
「わかるな」
「はい、ネットでの工作もです」
これもというのだ。
「突き止めてです」
「潰せるな」
「インターネットでのことを専門にしている者達もいます」
カミュ家に仕える者達の中にはというのだ。
「ですから」
「卿でだな」
「ことを済ませます、ですが」
「この度のことは内密のことだ」
ギルフォードは冷静な声で述べた。
「政府はだ」
「関わってはいない」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「卿もだ」
「はい、無関係です」
「そうだ、政府の誰もだ」
「関わっていませんね」
「そして彼等もだ」
カミュの家の者達もというのだ。
「存在していない」
「左様ですね」
「誰かがだ」
その『誰か』はわからないということにして言うのだった。
「彼等の危険性を察してだ」
「工作を見抜き暴き」
「犯罪も見抜いてだ」
そしてというのだ。
「そのうえでだ」
「動いたものですね」
「若しくは彼等が尻尾を出した」
「自滅ですね」
「そうなったのだ」
「そうなりますね」
「だからだ」
それでというのだ。
ページ上へ戻る