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星河の覇皇

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第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その七十一

「我々はな」
「何もですね」
「関係ない、政教分離はだ」
「どうしてもです」
「民主政治には欠かせないものだ」
「だからですね」
「政府は関わっていない」
 そうでなければならないというのだ。
「絶対にな」
「まさにそのことは絶対です」
「そうだな」
「その教団が犯罪をしている」
「それがはっきりしないうちに動くとな」
「それはです」
 まさにとだ、カミュはギルフォードに述べた。
「完全に政教分離に反します」
「そうなるな」
「ですから」
「それは出来ない」
「左様ですね」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「政府としてはだ」
「関係ないとですね」
「なる、そのことはな」
「私も承知しています」
「ではその様にですね」
「しよう、カルト教団といえど宗教団体でだ」
 その立場だからだというのだ。
「政教分離を守らないとならない」
「左様ですね」
「しかし相手が何かしてから、大きくなってからではな」
「遅いですね」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「この度はだ」
「私の家の者達にですね」
「動いてもらう」
 そうしてもらうというのだ。
「是非な」
「畏まりました」
「テロ組織も計画がはっきりするまではだ」
「テロ組織ではありません」
「そうなる、あくまでだ」
「灰色は灰色ですね」
「黒はない、だが黒だとはっきりした時にだ」
 まさにその時にというのだ。
「全てが手遅れになっていてはな」
「本末転倒です」
「灰色と言われているうちにだ」
「潰せるなら潰すことですね」
「テロ組織もな、それではだ」
「国家の務めです」
「テロは市民にも及ぶ」 
 無差別テロなぞ常だ、例え標的が一般市民であろうともテロリストにとってはそんなことはどうでもいいのだ。
「市民に犠牲が出てはな」
「最悪です」
「それは防ぐ」
「何としても」
「だからだ」
 その為にというのだ。
「我々もだ」
「そこは、ですね」
「事前に防ぐ、確かに政教分離はあってだ」
「それを侵害してはなりません」
「だが内密への調査はだ」
「いいですね」
「そうだ、危険な組織への警戒と調査を行わないなぞ」 
 それはというのだ。 
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