イベリス
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第百二十九話 すっきりしてその十三
「言ってるわ」
「ええ、そんな国もあるけれど」
それでもというのだ。
「北朝鮮が酷い国なのは事実だから」
「そうよね」
「人民の人達はね」
「将軍様が生きる為の餌ね」
「使い捨てどころかね」
「もっと酷いわね」
「ブラックもブラックで」
それでというのだ。
「あの国に生まれたら」
「それだけで運がないわね」
「食べものも娯楽も自由もないでしょ」
「本当にそうよね」
「叔母さんの言う通りそんな国もあって」
「部活でも」
「どっかの高校の甲子園の常連野球部とかね」
愛はこう例えた。
「プロ野球選手も沢山出した大阪の」
「ああ、今は休部してる」
「あそこも有名でしょ」
「先輩が絶対で」
「あそこもね」
「ブラックね」
「一年生は奴隷だから」
その野球部ではというのだ。
「暴力もあって」
「こき使われて」
「二年になったらね」
その時はというのだ。
「天国に思える様な」
「嬉しいことになるのね」
「実際そう思った人いたそうだから」
とある在京球団で名ショートとして知られた選手の言葉だ。
「あそこはそこまでね」
「大変だったのね」
「幾ら好きな活動でも」
「ブラックだと」
「流石にね」
「止めた方がいいのね」
「最初から入らない」
そうした部活にはというのだ。
「それも手よ」
「そうなのね」
「傷付くのは自分だから」
そうした場所に入ってというのだ。
「だからね」
「それでなのね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「他のところでやれたら」
「そこでやる」
「そうしたらいいのよ」
「好きなことをやるにしても」
「その場所はね」
「大事ね」
「そのことも覚えておいてね」
「ブラック企業とかは避けることね」
「事前によく見て」
そこに入る前にというのだ。
「見極めることよ」
「そうすることも大事ね」
「そうよ、そうしたことも頭に入れてね」
「わかったわ」
咲は母に昼食を食べつつ応えた、そして食べ終わると愛と共に駅巡りに出た、失恋を吹っ切り覚えるべきことを覚えた彼女はもう動いていた。
第百二十九話 完
2023・10・1
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